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大村委員 おはようございます。自由民主党の
大村秀章でございます。
本日は、
議題となりましたこの
航空事故調査委員会設置法等の一部を改正する
法律案につきまして、順次御質問をさせていただきたいと存じます。明快な御答弁を
お願いしたいと存じます。
これは、昨日も
参考人の四人の
先生方にお越しをいただきまして、
鉄道の
関係がお二人、
航空の
関係がお二人ということで、御
意見を、そしてまたお
考えをお伺いしたところでございます。そのときにも申し上げたわけでありますけれ
ども、現代の
社会経済は、まさしく
航空、
鉄道、人も物も大量に、
高速に、速く運ぶ、移動するということが前提になって今の
社会が成り立っていると思うわけでございます。今のこの不景気の中にも、
右肩上がりの
需要というのは、まさしく
航空需要ぐらいのものじゃないかというふうに言われるのでございます。
そういう
意味で、私は
地元が
愛知県でございますので、ついでに申し上げておきますと、そういう
需要にこたえるということで、中部新
国際空港をつくっていただくということで今
お願いをしているわけでございまして、順調にやっていただいておりますことをこの場をおかりして厚く御礼を申し上げようと思います。ぜひ、二〇〇五年の三月開港に向けて、さらにピッチを上げてやっていただきたい、そのことも
お願いをさせていただければというふうに思うわけであります。
そしてまた
鉄道も、戦後モータリゼーションが進んで、今は
自動車交通の時代で、特に
近郊輸送の
鉄道は
乗客の
確保等々苦労しているというところもあると思いますし、また、過疎、
ローカル線の問題もあるわけでありますけれ
ども、やはり中距離の
都市間の
輸送でありますとか、
日本の新幹線なんかは
世界で最も成功した例だと思うのですが、中
長距離、定時でそれも大量に
輸送するこの
鉄道の能力というのは、今の我々の
社会にはもう欠かすことができないものだと思うわけであります。
これも私の
地元のことを申し上げて恐縮でありますけれ
ども、二〇〇五年には
愛知万博というのもございまして、瀬戸、
長久手という、
名古屋から東の方に一時間ぐらいのところに会場を予定しておるわけであります。もう
あと四年です。
シャトルバスを直通して運行して半年間で千五百万人を運ぶということで今
計画をしておるわけでありますが、ただ、これも
バスだけで本当に運べるのという話が
地元であるわけでございます。私も
地元の人間として、確かに近くに
高速道路はあるのでありますけれ
ども、ただでさえ土日でも渋滞をする、そこに
シャトルバスを連ねていって、本当に半年間で千五百万人を運べるのかということを、端的に大丈夫かなという心配をしている者の一人であります。
そのときに、要は、
名古屋の
都心部から地下鉄で行って、そして今
長久手町のちょっと入ったところでとまっておるのですが、そこからさらに
青少年公園まで行く
東部丘陵線という
計画がございます。ここに
HSSTの
リニアモーターカーを走らせる、新
交通システムとして
リニアモーターカーを走らせて
輸送するという
計画がありまして、これも何とか間に合わせられるんじゃないかというぎりぎりのところで今やっていただいておりますが、まさしく安定的に一定の数のお客さんを大量に運ぶための
手段としては、やはり
鉄道というのは欠かすことができないと思うわけでございます。こういうイベントをやる
段階において、改めて
鉄道の
重要性というのが再認識をされているんじゃないかというような気もいたします。
そういう
意味で、
鉄道も
航空もこれからの
日本の
社会経済の中で欠かすことのできない重要な
交通手段だと思います。
そこで、問題は、やはり安全でなければいけないわけでございます。大量に速く運ぶ、だんだんだんだん、少しでも速く少しでも速く、少しでも大きく少しでもたくさんということになりますと、これが
技術の進歩なんだろうと思うんですが、それをどんどんやっていきますと、どうしてもダイヤというか
運航スケジュールが過密になる。それから、
航空の、空の
状況も過密になる。今、
日本の上空なんというのは、本当に超過密だというふうにもお聞きをいたしておりますし、ついこの間は
ニアミス事件も起きました。
そういった、だんだんだんだん過密で無理をしてくる、そういう中で安全をどういうふうに確保していくかということが、我々の今の
社会を
考える上で、
交通手段を
考える上で一番重要な課題じゃないかなと私は思うわけであります。
そういう
意味で、もう三十年近い
歴史がある
航空事故調査委員会にさらに
鉄道の
事故も加える、そしてまた、
調査するのも、
事故だけではなくて、その
事故に至る前の
重大インシデントもその
対象に加える、そして、その
調査を行って、
事故の
未然防止、
再発防止に役立てるという今回のこの
法律案の趣旨というのは、まさしく
時宜にかなったものと思うわけでありまして、私は大賛成でございます。これも
予算関連でありますので、ぜひ、一日も早い成立と、そして
法律が通った暁には、すぐこの
組織を立ち上げてどんどん進めていただきたいと思うわけでございます。
そこで、
幾つかの点をお伺いさせていただきたいと存じます。
まず、
鉄道についてであります。
先ほど来申し上げておりますように、
鉄道輸送も、
日本国内でも百十年、二十年の
歴史があると思いますし、
世界ではもっと
歴史があるわけで、二百年近い
歴史があると思うのでありますけれ
ども、その
歴史の中でどんどん進化をしてきたわけでありまして、まさしく今、
日本の
国内、先ほど申し上げたように、
都市間の中
長距離輸送、そして毎日毎日の通勤の
輸送に欠かすことのできない
手段であるわけでございます。
ただ、残念ながら、この
法律案を審議するというこの時期に、なぜか最近
鉄道関係の
事故が
幾つか起こっているような気がいたします。
昨年三月に、
日比谷線中目黒駅の
事故で五人の方がお亡くなりになり、四十人の方が重軽傷を負われたという痛ましい
事故がありました。ちょうど一年ということでございまして、きょうここに新聞を少し持ってきておりますが、たまたまきのうの夕刊で「
営団職員五人
書類送検」、きのう、
事故の
調査を受けて
警察当局がこういった形をしたということの
報道もございます。そしてまた、けさの朝刊を見ますと、これは
日本ではありませんけれ
ども、ベルギーで
列車が
正面衝突をして、少なくとも、
乗員乗客八人が死亡し、二十人が負傷した、そういった
事故の記事もございます。それから、ことしの一月二十六日でございましたか、
JR山手線の新
大久保駅におきまして、これは
鉄道事故ではありませんけれ
ども、
乗客の方が
ホームから
転落をして、
韓国人の留学生の方とカメラマンの方お二人が助けようとしてはねられて死亡したという痛ましい
事故もございました。そしてまた、今月になりまして、これは
JRの
貨物でありますけれ
ども、
鶴見駅で
脱線をしてしばらく運行がとまるという
事故もございました。この何年か、毎年毎年大きな
事故が起きているわけでございます。
もちろん、その
関係者の方は最大限の御
努力をされておられるというふうに思っております。昨日、
参考人として、
東京大学教授の
家田参考人、そしてまた
国鉄出身の
佐藤参考人にもお聞きをいたしました。
鉄道の
技術は、まさしくこれまでの
歴史の積み重ねで、ずっと積み上げてきたものであり、
関係者の
努力、
英知を結集してやっているということもお聞きをいたしました。そういった
関係者の
英知を結集して、こうした
事故の
原因をしっかり究明して、
再発防止そして
事故の
未然防止に役立てていかなければいけないと思うわけでございます。
そこで、少し前置き、話が長くなりましたけれ
ども、こうしたいろいろな
鉄道事故に対しまして、
国土交通省の
対応、どういうふうに
対応されてこられたかということを、まず冒頭、お聞きをしたいと思います。