○金子(哲)
委員 社会
民主党・市民連合の金子です。
フロン回収・
破壊法に対し、社会
民主党・市民連合を代表して
意見を申し上げたいと思います。
今回の同法は、
フロンによる
オゾン層の
破壊や
地球温暖化など
地球環境への大きな
影響を考えると、どうしても先送りすることのできない緊急な
課題として、各党協議の上、
委員長発議によって
成立させることとなり、私は、そのことについては素直に評価したいと思っております。
しかし、同時に申し上げたいことは、当然のことですけれども、これで
フロン問題がすべて解決したということではありません。これからも、
フロンによる
地球環境への
影響を考え、代替
フロンの開発や、今回
対象とならなかった
断熱材などに含まれる
フロン対策など、引き続き努力しなければなりません。
環境省は
もとより、関係業界などの積極的な
対応を強く求めるものです。
さて、今回の
フロン法に関して要望したいことを幾つか述べさせていただきます。
まず第一に、
実施時期の問題です。
本法では、十月三十一日までの間、
政令で定める日となっていますが、
フロン回収・
破壊の緊急性を考えますと、一日でも早く
施行されることが望まれます。そのためには、本法
成立後直ちに自治体、
回収業者、
自動車業界などへの働きかけを強め、早期
実施が実現するよう強く要望します。
第二には、
費用の
ユーザー負担の問題です。
私たち社民党は、この間の協議でも、この問題に対して、本法において、
自動車製造者から
ユーザーへの
費用請求時期を明確にすべきだと主張してまいりました。とりわけ、本年四月一日に始まった
家電リサイクル法が、
料金後払いのために不法投棄を引き起こすという大きな社会問題となっているからです。
費用請求時期のいかんによっては、
自動車も不法投棄の
対象となることが十分に予測されます。
本法を
議員立法として
成立させるのですから、
費用請求時期によって不法投棄を招くようなことがあってはならないため、ここを強調したわけです。少なくとも、本法の
施行に当たっては、
費用の請求時期が
廃車時であってはならないということを改めて強調したいと思います。
第三には、当然のことですが、現在
検討されている
自動車リサイクルに関する
法律でも、本法で定めた
カーエアコンからの
フロン類の
回収・
破壊に関する
仕組みは組み入れられるべきであります。
また、
料金についても、
フロン回収率を高めるという
観点に立って、適正な価格となることは当然ですが、価格決定に当たってのすべての情報が提供されるよう強く求めます。その際、
回収量のみならず、
回収台数をも考慮されるべきだと考えます。
そして、何よりも大切なことは、
事業者は
もとより、
国民の理解と協力なくして
実効性を高めることはできません。
フロン類の
環境への
影響や
現状などを広く
国民に周知啓発することが求められています。
政府としては、積極的にその
対策を講じられることを強く求めます。
あわせて、
国民の中に
廃棄物
処理、リサイクル問題への理解が深まるよう積極的な
対策が講じられることを強く要望して、社民党・市民連合の
意見といたします。(
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