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田中国務大臣 これは極めて重要なことでして、
日本の外交の、何といいますか、
信頼性ということがまず基本にあることと、それから世間の方に違った情報を、マスコミがいいとか悪いとか、そういうことじゃないんですよ、意図的にやろうと思えば流せてしまう、
国民の方たちをミスリードする、違う方向に誘導できるという恐ろしいことがあって、それから、そういう中でもって、何か閣僚なんというとえらく偉そうに聞こえますけれ
ども、個人としての人権は全然守られない国家であるということが、私の感想として非常に切実に感じております。
そして、こういうことに、本来やるべき
議論ももちろんやっていますけれ
ども、必ずどなたか、五人に一人ぐらいは必ず聞かれるという
状態、それはやはり関心がおありになるからだと思いますし、ではありますけれ
ども、やはり相手の方があることであり、会話は生き物ですので、何というんでしょうか、セリフのようにQがあってAがあって、QがあってAがあってという原稿どおりいくわけじゃありませんのでね。
ですから、会話というものは大切ですし、その中から想像しないようないろいろな話し合いが、人によって違う組み合わせがあるということなんですが、要するにそれが私の総括した今の
意見ですが、あえて言えば、例えばドイツの
外務大臣とのケース、これは個別の中については触れませんが、今までずっと繰り返している
発言を委員は
御存じでいらっしゃいますよね。オーストラリアのダウナーさんが否定し、イタリアのディーニさんが否定し、ドイツもフィッシャーさんが否定しておられて、すべて向こうが中身が違うと。すなわち、相手がしゃべったことを私がしゃべったようにも改ざんというか、中身になっていたり、それから全然そのテーマになっていないことがあったりするので、根本的に違う。
それも、一対一じゃなくて、きのうも私、参議院でちょっと
お話ししたんですが、複数の方がおられますね、役所の方、その
大臣に何人か。私の場合は回りに何人かおられる。通訳もおられる。したがって、複数の人が確認していてそれがなかったということですから、事実とは違うわけですが。
つい最近になって、数日前、私は、このドイツの問題は、六月八日の東京新聞に、これはもうぜひはっきり申し上げたいんですけれ
ども、さも会話のような形で、ドイツがこう語り、
日本がこう語りというふうになっているのがありまして、それは直接その場で通訳した若い外交官が、私、気の毒だと思いますが、自分はこれではないと、自分の通訳したことは。そのノートも持っておられますし、それから電報ですぐ本省に送ったものも見せてくださいましたし、それと記事が違っている。自分が
外務省の幹部に報告したことも書いてありますけれ
ども、それとも違ったものがさも事実のように
報道されている。
私が記憶している話は、ドイツと一番話をしたのは、私は環境問題もしましたし、ユーロの問題です。なぜかといいますと、私は経済の問題で、
日本の財政構造改革、それから財政再建もありますけれ
ども、景気の問題等もありますが、国際金融という中でユーロが占める影響力、これは極めて
世界の歴史で画期的なものになると思うんです、これはうまくファンクションすればですよ。
したがって、毎年、そういうことの関心があるので、主人とイギリスに行って、そういう
関係者や一般の人の
意見を聞いたりずっとしてきております、ここ過去何年間か。それについて某紙に投稿したこともあります、ユーロについて。これによって相当
日本の経済も変わると思って、
アメリカとの
関係もそうですが。そのことについて、なぜかというと、ドイツ、フランスもそうですけれ
ども、ドイツは非常に主導的な役割を果たしてきているんですね。
ですから、外交ではありますけれ
ども、外交というとすべてを包含しておりますから、経済の問題に興味があって、その話をいたしました。通訳をやった人も、それがまず出てきました。極めて熱心にユーロの話をしたでしょう。環境の話もしたでしょう。それから、もちろん
アメリカの話もしています。ドイツに限らず、ほかの場合も、あなた、なっておめでとう、
日本で初めて女性の
大臣ですってねと。女性の
大臣は私のほかに四人おられましたから、
ヨーロッパの方を中心に。そういう中でもって、あなた、
アメリカにいつ行くのとか、新しいブッシュ政権、だれか会ったことあるというのは自然にほかの国の方たち同士もしているわけですよ。ありません、私、行って会ったわ、どんなだったんですかと。自分も会った、こんなこと政策を言っていた、ふんふんと聞くこともあるわけですよ。生き物なんです、会話ですから。
それが、私が少なくともしゃべってないことで、通訳をやった人のノートにもないものが、役所に公電で行ったときも、それはコンフィデンシャルでしょうけれ
ども、それにも私が言ったとおりが載っていて、そして本省に渡して、そこから新聞に出るときは全然、その新聞社が私は悪いと言っているんじゃないんですよ、どうしてそういう形でもって、さも真実のごとく報じられるのかと。
それから、先ほ
ども機密費について、何か一部私が見せたとか見せないとか。あり得ないことですよ。保管してある場所が大きなところで、個人でなんか入れませんし、役所の方もみんな、これを聞いても、見たことも行ったこともないと皆さん言っていますから。そんなところに個人が行ったり、持ち出したりなんかできるような分量じゃないんですよ。一枚抜けるような、そんな
状態じゃないんですから。本当なら、皆さんいらしてみたらすぐわかるような
状態ですよ。
ですから、そういうことを、いかにも人が信じてしまいがちなことを、これは
日本国民の皆様に対して、大変なこれは問題だと思うので、こういうことをちゃんと調べて、ちゃんとした、法的措置と言うとまたきつい云々と言われますが、では、どういう方法があるのかと私は思っています。
こういうことがまた起こっていいんだろうかという思いを深くしておりますので、相手がこう言った、マスコミがこう言った、そういうことを、一々秘密でありますと言ってふたを閉めるのは、従来であれば、こういう紙がありますから、役所のを読んで、できますよ。これはもう、こうこうこうでありますので、相手があるのでお答えはしません、コメントはいたしませんと言って議事がとまってもそれをできますけれ
ども、あえて私はそれはしてはいけないと思います、
日本のために。幾ら自分がつらい思いをしても、それがやはり、私が今たまたまもめている、大変な曲がり角の
外務省で重責を担わせていただいているという宿命でしょうから。これがきちっと片づかないと政治に対する信頼も取り戻せないと思っています。
〔高木(義)
委員長代理退席、
委員長着席〕