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鉢呂委員 藤原参考人も冒頭の
陳述で、九月の日
ロ首脳会談の結果について、元
島民、
市民の
失望感は大きいものがある、このように
陳述をされたところでございます。
私も
北海道の出身でありますし、また日本と
ロシアの国
会議員の議員連盟をつくっておりまして、その事務局長を七年ほどさせていただいておりまして、毎年一、二回は必ずモスクワあるいは極東
ロシアを訪問して、向こう側の議員の
皆さんまた
政府首脳にも、
領土問題の早期
解決に向けてお話をさせていただいています。総じて、この
領土問題、法的には日本に帰属をするという考えに
ロシアの議会も立っておる。ただ、今の
ロシアの、とりわけ経済
状況を考えたとき、今なかなか
返還ということを
ロシアの
政府が取り決めをするということの困難性を訴える方が非常に多いわけであります。
また、きのうは
日ロ交流フォーラム、これは議員もそうですし、あるいは民間、地方
自治体も入って二年前につくられた
交流フォーラム、モスクワ市長のルシコフさんがこの会長、日本側が前の
日ロ議連の会長であります桜内さんが会長。きのうは東京で
日ロ交流フォーラムの総会がありまして、ルシコフ市長も来日をされておるところでありまして、我々議員レベルでも総力を挙げてこの間、
領土問題の
解決に当たらせていただいておるところでございます。
そこで、三人の
参考人の
皆さんにお聞きをいたしたいんですけれども、九月のプーチン大統領の来日で、私ども
日ロ議連でも五十分ほどプーチン大統領と会談する
機会を得ました。その際、私の方から、前の日、
森総理との二人の会談で
日ソ共同宣言に言及したプーチン大統領の報道がございましたので、その
日ソ共同宣言の問題について、大統領、もう少し詳しくお話を聞きたいというふうに話をしましたら、十五分ほど、用意をされたような形で、先ほどもお話がありました
日ソ共同宣言の有効性、このことに言及をされまして、メモを取り上げて、共同宣言の中身は、
日ロ平和条約を締結し、その後に歯舞、色丹の二島を引き渡すものとする、このように明記をされておって、私どもはこのことの有効性を認めながら、しかしその内容について専門家で協議すべきこともあるので、今後慎重に協議を行ってまいりたい、このような表明があったところでございます。
先ほどもお話がありましたけれども、その後の日本の、とりわけ
政府あるいは与党の中で、この共同宣言に敷衍をされたプーチン大統領の考えを踏まえてだと
思いますけれども、いわゆる歯舞、色丹の二島
返還を先行させて中間的条約を結び、残る国後、択捉の二島は継続の協議とする、四島
返還をして
平和条約を締結する、いわゆる二島先行
返還論というのがあるわけであります。この点について三人の方にもう少しく、
島民の
皆さんやあるいは一番
かかわりの深い根室の
住民、
市民の
皆さんが本音のところでどのように考えておるのか。先ほども、原則として四島一括で
返還すべきである、あるいは、国論を惑わすような形でなくて揺るぎない姿勢で四島をというようなお考えの表明もあったわけでありますけれども、率直なところを、
住民の感情というものを踏まえてお話をお伺いできればありがたい、このように考えます。