○石毛
委員 ぜひとも精査、研究をされまして、長崎市、長崎県ほか
関係者の
皆様の要望に、それこそ投下後五十五年、当時仮に十歳の方は六十五歳、二十歳の方は七十五歳ということでしょうか、要望書の中にも今回をもって最後のというふうに記載されております。このチャンス、チャンスという表現は余り適切な表現ではないかもしれませんけれ
ども、この折が非常に大事なのだと思います。
そして、
大臣、これから精査、
検討というふうにおっしゃってくださいましたけれ
ども、私もちょっとこれを拝見しますと、「ものすごい風に吹き飛ばされ畑の中に転んだ」ということで、爆心地から十・六キロメートルで当時十一歳の方が爆風を受けられた証言ですとか、あるいは、十・三キロメートルのところにおられた当時十一歳の方が、爆音を耳にし、光線というふうに書かれてありますけれ
ども、熱線に包まれて、「一週間後に上半身の皮膚がはげ落ちた」というような具体的な証言がなされております。
そして、ぜひとも本当に心を込めて御精査をいただきたいというふうに思いますけれ
ども、
大臣も御存じのとおり、つい先ごろの、ことしの七月十八日の松谷さんに対する長崎原爆松谷訴訟の最高裁判決は、今まで、
大臣先ほど御
指摘されました懇談会の
報告書の中身とも関連すると思いますけれ
ども、残留線量の推定方式でDS86というんでしょうか、そうしたスケールではかるだけではなくて、被爆されたその事実と実態をきちっと直視して、因果
関係を認めるということで、最高裁では松谷さんの勝利になったということでございます。こうした新しい動向もぜひお受けとめいただきたいと思います。
それから、私はもう一点注目すべきこの間の
政策的な対応だと思いますけれ
ども、「東海村ウラニウム処理施設
事故による被曝住民の健康管理の方針」というのが、二〇〇〇年、ことしの三月二十七日、原子力安全
委員会から出されておりまして、これを見ますと、例えば二百名の住民の被曝線量は二十五ミリシーベルト未満で、これは二・五センチグレイでしょうか、専門用語ですけれ
ども、微量であって、確定的影響が発生するレベルではないとしながらも、健康不安への適切な対応のため、健康診断を行うことを原則とし、心のケアを含む健康相談を行うというような、そうした方針が明らかにされております。
こうしたことも同時にきちっとお受けとめいただきまして、
平成六年、九四年十二月の
報告書の残留放射能のスケールを判断基準とするということだけではなくて、新しい知見が出されているということ、それから、もう一度繰り返しになりますけれ
ども、科学的、合理的な根拠というのは、そうした線量ではかるだけではなくて、精神的なあるいは心理的なトラウマといいましょうか、そうした後遺症、傷をどんなふうに今持っておられるかということも、立派にこれは科学的、合理的な知見の中に含まれることだというふうに私は
考えます。
そして、もう一つつけ加えさせていただきたいことは、この健康診断特例区域の
拡大は、新しく法律を変えるというような
政策対応ではなく、政令の変更で
実現可能な
政策でございますので、できれば早急に
検討していただきまして、この八月、予算の概算要求の時期にぜひ
厚生大臣のお力で、健康診断特例区域の
拡大に伴って必要になる健康診断の費用ですとかその後の
政策的対応のための費用、こうしたものを概算要求の段階でぜひとも
大臣に御
努力をいただきたいということをお願いさせていただきまして、この件に関しまして、私の
質問は終わらせていただきます。
次に、スマイルマム、いわゆる認可外保育施設で起きました
子供さんのけがの事件、そして痛ましいことに、お二人のお子さんが命を失われたわけですけれ
ども、この件に関しての
質問でございます。
まず最初にお尋ねしたいと思いますけれ
ども、新聞等々からこの事件をずっと時系列的にフォローしてまいりますと、この認可外のスマイルマムという施設で
子供さんがけがをされたというその事実に最初に接しておられますのは、どうやら、九九年の四月に親御さんから神奈川県の大和署に
被害届が出されて捜査が要望されたということでございまして、一番最初にこの事件をキャッチしたのは警察署だというふうに思います。
具体的な中身についていろいろと、それこそ精査をしていきますと、例えば二歳男児の目の下にあざがあって一週間ぐらいのけがというような
状況にうかがわれて、
事故が大きいか小さいかという表現はいかがかとも思いますけれ
ども、それほど注目を引かなかったといえば言えないこともないのかもしれませんけれ
ども、私が申し上げたいのは、ともあれ、一番最初に
子供の
被害を受けとめた警察署からこの認可外保育施設の立入
調査権を持っております県なり児童相談所に一報があって、この施設の
あり方についての適切な対応がされていれば、
子供さんが亡くなるというところまで行かなかったのではないかという思いがしきりにいたします。
ちょうど
さきの
国会では児童虐待
防止法が成立した、こういう
状況で
子供の虐待に対して
社会は大変大きな注目を寄せているところでございますけれ
ども、きょうは警察庁からおいでいただいておりますので、私はこの四月に大和署から児童福祉
関係の諸機関に
連携がとられていたらというふうに
考えるわけでございますけれ
ども、警察庁はこの件に関しましてどのようにお受けとめになっておられるか、その点を
質問いたします。