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政府参考人(
御手洗康君) 情報につきましては、今御
指摘ございましたように、これまで中
学校で
技術・家庭科の中の領域として選択ということにしておったわけでございますけれ
ども、
平成十四年度から始まります新しい学習指導要領ではこれを必修ということで、すべての中学生が必ず情報について学ぶということにしておりまして、その上に立ちまして、高等
学校におきましては普通科目といたしまして、これは普通科の生徒であろうとあるいは農業、工業に進む分野の生徒であろうと必ず「情報」という必修科目を二単位必修で学習するということにしてあるわけでございます。
その上で、従来、工業の分野におきます
専門教科といたしましては、例えば情報学科等におきまして、工業各分野におきます
コンピューターを利用した制御
技術、あるいはプログラミング
技術、さらには情報関連機器の製造や組み立て、修理、こういう工業生産の方式を
情報化するための
技術の習得を中心とする
教育を行ってきたわけでございます。
これに対しまして、新たに設けます
専門教科としての「情報」につきましては、高度情報通信
社会におきまして、特に情報全体のシステムの設計や管理運営、さらにはマルチメディアの作品制作、こういう情報
技術者の育成を
目的としたものでございまして、具体的には、
企業内のLANなどの小規模なネットワークシステムの構築、さらにはマルチメディア
技術を
活用したホームページやアニメーション、あるいはインターネット広告の制作などに必要な
知識や
技術の習得を中心としているところでございます。
このために、
専門教科「情報」につきましては、「情報産業と
社会」というような基礎的な科目とあわせまして、「ネットワークシステム」や「マルチメディア表現」などの十一科目を新たに用意させていただきました。
それからまた、福祉の分野におきましては、これは特に中
学校では家庭科を中心としてやってまいっておりますし、高等
学校でも普通科目の家庭科とあわせまして
専門科目の家庭科を中心にこれまでやってまいりまして、例えば介護福祉士とかホームヘルパー等の職業につくためには、これまで家庭科を中心にやってきたわけでございます。
また、これの類似の職業
資格を持つものといたしまして看護があるわけでございますけれ
ども、これはもう御案内のとおり、高等
学校におきましては准看護婦、さらに専攻科におきましては看護婦養成ということを、
専門資格を直接得るということを
目的として行っているわけでございます。
これに対しまして教科の「福祉」も、新たにこういった家庭や看護の両方の分野からまとめまして、今後の高齢者や障害者へのよりきめ細かな介護サービスに対応できる
専門的な
知識や
技術を有する
人材育成ということで、
先ほど申し上げましたけれ
ども、具体的には、介護福祉士の受験
資格を得させる、あるいはホームヘルパー等の職業
資格を得るための
教育内容を含めるというようなことを中心といたしまして、介護
技術などに関する
知識や
技術をまとめて習得をするということを中心といたしているわけでございます。
このために、教科の「福祉」におきましては、基礎的な科目でございます「
社会福祉基礎」を含めまして、「基礎介護」あるいは「
社会福祉援助
技術」などの七科目を用意させていただいているところでございます。