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国務大臣(二階俊博君) 自動車グリーン税制につきましては、昨年末の自自公の合意において一定の記述が得られましたが、
平成十二年度は残念ながら実現の運びとならなかったわけであります。
お許しをいただければ、反論権というほどのことでもございませんが、自由民主党におきまして自由民主党税制調査会なるもの、これは我々が何ら発言をする機会もなければ
意見を伝達する方法もないわけでありますが、この税制調査会におきましてこれが見送りと一たん言われますと、翌日新聞に大きく報道されて、それであたかもグリーン化の問題はそこで決着がついたかのようなことが世間に伝えられるわけであります。
グリーン化の問題につきましては、それぞれの新聞等が社説でしっかり応援していただいているにもかかわらず、自由民主党税調が一たんそういうことを決めたということになりますと、そのことで流れが決まっていくというこの現実の
状況におきまして、特に野沢
委員は自由民主党の中でも有力な議員でございますから、その点におきまして今後一層の御努力を賜ることをこの際お願いをしておきたいと
思います。
昨年十一月のCOP5におきまして閣僚レベルで確認されました二〇〇二年の京都議定書の発効まであと幾らも時間は残されておらないわけでありまして、温室効果ガス六%削減の
国際公約を達成するということは、自動車税のいわゆるグリーン税制の
重要性は極めてこの
国際公約を達成する道筋におきましても重要な
役割を担っておるものと私は
認識をしております。
それにもかかわらず、私は、今の
政府及び与党の間でのこの問題に対する
対応ということに対しては正直申し上げましていささか不満を持っております。そのため、引き続き地球温暖化問題に対する
交通運輸部門の最重要
課題としてグリーン化の旗を私どもはおろさない。それと同時に、
平成十三年度税制改正での実現に向けて
関係者の御
協力をちょうだいしながら私
たちは懸命の努力を今後も続けてまいりたいと思っております。
なお、私がまだ、何といいますか、野党の
時代といいますか、自由党の
交通部会長を担当しておりましたときに、
運輸省の幹部が再三このグリーン化の問題の御
説明に参りました。それほどあなた方が熱心におっしゃるなら、自分
たちの乗っているあの黒い大きな車をやめてそして低公害車にお乗りになったらどうかと言いましたら、これにはさすが
運輸省官房長、運輸
政策局長、それぞれ小さい車、いわゆる低公害車に乗りかえてまいりました。一週間も時間がたたないうちにそういう
対応をとりました。
私は、その後に、皮肉にも一週間のうちに
運輸大臣に就任することになりました。私も当然低公害車ということも考えたのですが、ちょうど北海道
開発庁長官と兼務いたしておりますので、秘書官だ護衛だという関係で低公害車ではちょっと乗り切れませんので、二台も三台も連れて歩くことになったらかえって御迷惑でございますので、私は今辛抱しながら控えておるんですが、たまに
局長の車を借りて官邸に出向いていったり、閣議に出向いていったり、あるいはこの間
環境庁長官をお乗せして
環境庁まで送り届けて、これが低公害車だということを申し上げてまいりました。
また、
環境庁長官も大変御熱心で、先般も閣議において、今度の沖縄での
サミットの際に各
外国の高官をお乗せするのに低公害車を沖縄で使ったらどうだという御提案をなさっておりました。私もそれには極めて賛成でございますので、今後も実現に努力をしてまいりたいと考えておる次第でございます。
なお、低公害車を
運輸省の前でも陳列してPRしたいという自動車工業会等の申し出がございましたので、よろしければどうぞということで、約二週間ほど
運輸省の前庭で、きょうはホンダ、きょうはトヨタというぐあいにずっと並べてやっておりました。
私は、他の省庁のことを言う必要はないかと
思いますが、他の省庁で、例えば農水省の前でニンジンや大根をぶら下げて売っておるというのは聞いたことはありませんから、
運輸省はかなり積極的に
対応しているつもりでございますが、どうぞこの点につきましても野沢
委員の一層のお力添えを改めてお願いを申し上げておきたいと
思います。