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桑原分科員 私、昨年の末に、民間の主催した
会議なんですけれども、北東
アジア経済フォーラムというのが天津で行われまして、それに参加をしたのですけれども、その中で、やはりこのパイプラインの問題というのが非常に大きな関心を呼んでおりまして、このプロジェクトをぜひ実現したいというような話があったわけです。残念ながら、
日本からは民間の
方々は相当数参加をしておられましたけれども、役所の方からはだれも来ていない、こういうことで、ああいう場にぜひ積極的に出られて、そういう意気込みというか、そういう関心というものを直接肌身で感じてこられるというのは大変大事なことではないかというふうに思うので、私は、ぜひそういったことなどへも積極的に参画をされるように御要望しておきたいというふうに思います。
この問題とあわせて、もう
一つ、御存じだと思いますが、中朝、そしてロシアの国境沿いを流れる豆満江という川がございますけれども、この川の流域の共同開発、いわゆる豆満江開発と言われている、これが
一つ大きなプロジェクトとしてあるわけですね。このプロジェクトは、本来なら三国で共同で開発していこうということで、国連の呼びかけで立ち上がったわけですけれども、残念ながら、なかなかその三国の
連携というのは、資金の面もございますし、いろいろな政治的な絡みもあってうまくいかないということで、現状はそれぞれ、中国は中国で琿春あたりを
中心にやっている、そして北朝鮮は北朝鮮で羅津、先鋒あたりのあの地域を
中心にやっている、ロシアはまた沿海州の一部でやっている。
こういうことで、残念ながら、今はそれぞれの国々で取り組むという形になっておりまして、この地域の
連携した開発構想ということにはまだなり得ていないわけですけれども、その
一つの原因といいますか、やはり
日本はこの構想にもっと積極的に参画をしてほしい。これは、御存じのように、中国は巨大な人口や資源を擁していますし、朝鮮は朝鮮でいろいろな
意味での資源もある、そしてロシアはロシアで資源を持っているということですけれども、残念ながら、この三国ともに資金的な面では極めて問題が多いということで、アメリカなども関心を持っていますし、モンゴルや韓国もこの問題には関心を持って、それぞれが参加をして
一つの調整
委員会なるものをつくっているわけですけれども、核になる国のメンバーに
日本が入っていないということで、
日本の参画というものが期待をされておるわけです。
私は、この構想というのは、行く行くはこの地域の
経済の共同的な発展や友好、交流には大変大きな役割を果たすのではないかと期待をしておるのですけれども、その点
通産省として、この豆満江開発構想にどういう意義を感じておられるのか。そしてまた、
日本の開発諮問
委員会への参加について、これはどう考えておられるのか。あるいは、この構想などを
中心にもう北東アジア開発銀行のようなものをつくるべきだというふうな
意見も民間あたりから出ているわけですけれども、そういったことについてどう考えられるか、その点ちょっとお聞きしたいと思います。