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吉田(公)
委員 ここは区議会や市議会じゃありませんから、実は自分の
地域のことを言うのはどうかと思うんですけれども、ただ、一番いい例なものですからちょっと申し上げますと、例えば地下鉄建設でありますとか、あるいは地下
道路を建設する場合に、二重投資は避けようというので、
都市計画道路を買収して先行しなさい、その下に例えば地下鉄十二号線を入れてあげましょう、こういうことになるわけですね。
ところが、
都市計画道路が
道路事業としての買収
道路でないものだから、つまり区画整
理事業の中に入っている、網がかぶっている中に
都市計画道路があるものですから、それは区画整
理事業で完成させなさい、そうしたらその下へ地下鉄を入れてあげましょう、こういう例があるんです。
だからといって申し上げているわけじゃありませんが、そういうように、区画整
理事業で
都市計画道路を減歩で出せということになりますと、区画整
理事業全体をまず工事をしていかなければ、減歩による
都市計画道路ができないわけですね。そうすると、地下鉄建設は、まず区画整
理事業を完成させないとできない。
御承知のとおり、区画整
理事業というのは
東京や
大阪でも、
大都市でも行われていますが、しかし、うまくいって、地権者が全部オーケーだ、全部ここは区画整
理事業でやろうといって地権者が仮に全部賛成したとしても、十三年か十四年かかるんですよ。それを考えますと、十年間ぐらい減歩による
都市計画道路反対、こういう
意見がある以上は、なかなかできないんです。
しかも、
東京も広いですから、例えば
東京の足立区の方でやっている通過
道路、そのうち練馬の方へ来る通過
道路、そのぐらい離れていれば区画整
理事業内の
人たちも問題ないんだけれども、同じ面積で、そこから先は区画整
理事業だ、減歩でやれ、そこからこっちは
道路事業でやって買収してやる、その先へ行くと今度は区画整
理事業でやる、また減歩でやる。同じ
地域で、同じ生活圏の中で、区画整
理事業の網のかかっているところの
道路と、区画整
理事業の網のかかっていないところの
道路は
道路事業でやるというのだから、これは御承知のとおり買収方式でやるわけですね。そこは問題ないんですよ。
都市計画道路は全部買収方式でやってまいりましたので問題ないんだけれども、同じ生活圏の中で、そういうふうに減歩でやるところと
道路事業として買収してあげるところ、こういうことになりますと、なかなか
地域の住民の皆さん方の納得を得られない。したがって、鉄道建設が必要なんだけれども、なかなか進捗をしていかないというようなことが現実の問題としてあるわけですね。
それで、御承知のとおり、公共事業費というのは区画整
理事業にくっついてまいりますから、例えば公園を買うとか学校を建てるとか、そういうために区画整
理事業を行う
地域については、あらかじめ公共用地事業費として予算がついているわけですよ。ところが、それは、
道路は買ってはいけないよ、それは減歩でやりなさいよという
規制があるんですね。だから、公園はあらかじめ区画整
理事業の中の公共用地費というお金で買っていくことができるんだけれども、学校用地とか公園とか区の施設だとか、そういうものはいいんですけれども、
道路にはその公共用地事業費というのは使えないんですね。
だから、私は、公共用地事業費というのは区画整
理事業の中でお金をもらえるんだから、たまたま
道路用地としてなったということで、
道路用地を買収することができないかという案を提案しているんですが、いかがでございましょうか、そういう案というのは。
今即答しなければいけないということで大変苦慮されると思うのですが、後でひとつ、私の部屋は第一議員会館の七一〇号室ですから、どうぞそちらの方へおいでいただきまして、御当地ソングの話ですから、ここでやるのはちょっとみっともないものですから、後でひとつゆっくり御相談をさせていただきたい、そう思っております。
それから、
中山建設大臣の
大阪に風致地区というのがあるのかどうかわかりませんが、
東京には、何だか知らないけれども
東京の西側にかけて風致地区というのがありまして、緑を確保して、そしてもう読んで字のごとく風致として存続して、ベルト地帯になっている。ところが、当時風致地区をつくったときと違いまして、今は
都市開発や
道路建設が優先いたしておりますから、風致地区とは知りながら高速
道路が通ったりあるいはバス
道路になって、五分に一本ぐらいのバスがどんどん通るわけですよ。それで商店街もできてくる。その多くは林があったり森があったりして、まことに環境のいい住宅地になっているんですけれども、しかし、御承知のとおり風致地区には相当建築
規制があります。
したがって、そういう建築
規制を、もう
市街化してしまっているのに、高速
道路まで走っているのに、実態はまだそういうふうに残されているわけで、三十年ぶりの
都市計画変更ということもございますし、何十年ぶりというのは役所は得意なんです、だから、ぜひその風致地区も見直してもらいたい、実態に即したような
状況にしてもらいたい、こういうような要望は大変強いのですけれども、この点について建設省として、元締めとしてどうお考えか
お尋ねしたい、そう思っております。