○石井一二君 石井でございます。
年末も迫っておりますので、本来なら
大臣の御発言なりおやりになっておることに対して、ごもっともですとか、御苦労さんですとか、あなたはお偉い方ですとか、こういった
言葉を申していけばいいのでしょうが、与野党が相対峙している中でこれでは国会論議になりませんので、若干ネガティブな発言なり御無礼があればお許しを賜りたいと思います。俗に、良薬は口に苦しという
言葉もございまして、寛大なお心で受けとめていただきたい、そう思うものであります。
私の玉沢
大臣に対する苦言は別に今に始まったことではございませんで、例えば過ぐる平成六年十月六日には本
会議の代表質問で、ザイールへルワンダ難民救済のために行かれたが、たった五分の視察で何がわかっているんだということを私は
指摘いたしましたが、率直にたった五分しか見なかったことを認めていただいて、ほかに予定もあったのでというように素直な御答弁をいただいたことを覚えております。
私は、きょうは何も素直な答弁を求めているわけじゃありませんが、今回の
WTOの国会における論議は、そもそも平成十一年十一月十一日の参議院農水
委員会で、あなたが誤報だと、すなわち多面的な役割の配慮という表現の削除という方向が先に出ちゃった、これは誤報だということをはっきりと言われたですが、誤報であると言うならば、なぜあのときにNHKなり民放に対して訂正の放送をしろとか謝罪をしろとかいうことを言わなかったのか。私は、誤報じゃなくて、結果を見れば、あれは正しいことをマスコミが報じておったというように感ずるわけでございまして、私は、自分の立場を守るというような
観点からのみの発言というものに対して若干の憤りを感じるものでございます。
そういった意味で、もし私があなたに、
農林水産大臣として、国の農政に関する最高責任者としてあなたは一体適任か、こう聞いたならば、あなたは多分それは当然だ、そういうぐあいにお答えになると思いますが、私はややそれを疑っておるわけであります。
その理由でございますが、例えば就任のときの記者会見の中であなたはいろんなことを言われましたけれども、力説された一つの問題として、山林の手入れをする森林整備事業の重要性を強調され、これが景気の浮揚とか雇用面で即効性があるということを言われたわけでございますが、私は、井の中の蛙大海を知らずとは申しませんけれども、本来ならば二十一世紀の
世界の
食料事情を語り、
日本の
食料自給率がどうすれば上がるかということを語り、食管会計の赤字とか、高齢化が進む
農村労働人口について述べていただくべきではなかったかと思うわけであります。
ちなみに、そういった
観点から今この森林
関係を見てみるならば、農林省の統計情報等によりますと、林業に従事する者七万七千人はたった〇・一%、
農業でも七・七%、建設業は一〇・二%、製造業は二一・六%というように、非常に小さな部分のことを強調しておられる。ちなみに、あなたの岩手県においては非常に多くのこういった労働者がおられてベストテンに入っておる。私は、そういった中で、天下国家を論ぜずに自分の選挙区のことをあなたが論じておられるのではないか、そのような気がしてならないわけでございます。
怖い顔をして私を見ておられますけれども、論議ですから、ひとつそういう面では聞いていただきたいと思います。
ここのところ、
農林水産省では非常にいろんな不祥事というものが出ておるところでございまして、議員の皆様方もそれぞれ心痛、痛く感じておられると思います。すべてを紹介するだけの時間がありませんが、アエラの九九年九月二十七日、「
農水省利権の内部亀裂」、そういった見出し、エコノミスト、九九年十二月七日、「
農水省 相次ぐスキャンダル」、あるいは毎日新聞、五月八日、「
農村排水事業 関連業務を独占
農水省の天下り法人」、あるいは毎日新聞の五月八日、同じように
日本農業集落排水協会について書いておりますし、枚挙にいとまがないほどそういったことが
指摘されておることはあなたも御承知のとおりであります。
そういった中で、あなたが農政の最高責任者として今後どのような姿勢で臨んでいかれるのか。例えば、財団法人農林漁業振興会という会があります。あなたが会長です。この前パーティーがあって私も招待状をいただきました。これがそのコピーであります。私はちょっと時間の
関係で行けなかったですけれども。
大臣であるあなたの
農水省が自分が会長であるこの
団体に補助金を出しておる、四千八百二十六万一千円でありますが、自分で出して自分でとっておる。こういったことがまかり通っていることが私はややインチキじゃないか、こう思うわけであります。自分は会長だ会長だと言っておられますが、登記簿をあけてみたらあなたの登記としての名前は載っていない。したがって、これもやや選挙のための一つの肩書じゃないかと私は思えてならないわけであります。
そういう意味で、例えばあなたが今後、先ほど来いろんな利権だとかなんとかいろんな農政に対する批判がある中で、思い切った農政の改革をしようと思えば、相当切り込んだ論議を
農水省の幹部とやってもらわなきゃいけない。しかし、役所にはミニスターズ・カムズ・アンド・ゴー、ウイ・ステイ・フォー・ロングという
言葉がありまして、
大臣は次々ころころかわっていく、我々はずっとそこにおるんだ、何か言うてもしばらく言わせておけばすぐおらぬようになるという風潮がございます。私は、そういった限られた中であなたが何をなし得るかということをじっと見詰めていきたいわけであります。
そういう意味で、あなたが政治家として立っておるあなたの例えば資金管理
団体、二十一世紀への政策研究会、これは十年度で一億一千七百九十五万二千百五十五円、九年度も同じく一億一千七十二万五千百一円ですが、そこに献金をしておる、あるいはまたパーティー券を買っておる個人、
団体、そういったもの、
機関紙の発行、その買い主、パーティー、明細を見た場合にどれだけ多くの農林
関係土木業者がそこに入っておるかということはあなた自身がよく御存じのはずなんです。
私は、そういった中で、あなたがきっぱりとこれまでのいろんな身の回りの
関係というものを断ち切って、新しい
観点で
日本の
農業というものを立て直していただくような決意を持って来年はやっていただきたい、そのような気持ちがあるわけでございます。
最後に、今の問題に対する一連の御反論を承りたいと思いますが、
農水省の記者クラブで国旗問題というものが就任早々ちょっとごたごたしたことがありましたが、その問題がその後どうなっておるかということもあわせてお聞きして、
大臣から御反論をいただき、中身によっては私もまた反論をしたいと思いますが、残り時間はあと一分三十秒でありますが、御無礼でございますが、ひとつよろしくお願いいたしたいと思います。