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1999-12-14 第146回国会 参議院 農林水産委員会 第5号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成十一年十二月十四日(火曜日)    午後一時三十七分開会     ─────────────    委員異動  十二月九日     辞任         補欠選任      小林  元君     今泉  昭君  十二月十日     辞任         補欠選任      岸  宏一君     井上 吉夫君      今泉  昭君     小林  元君  十二月十三日     辞任         補欠選任      井上 吉夫君     岸  宏一君      森下 博之君     久野 恒一君  十二月十四日     辞任         補欠選任      久野 恒一君     森下 博之君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         若林 正俊君     理 事                 岩永 浩美君                 亀谷 博昭君                 小林  元君                 須藤美也子君                 谷本  巍君     委 員                 金田 勝年君                 岸  宏一君                 佐藤 昭郎君                 中川 義雄君                 三浦 一水君                 森下 博之君                 郡司  彰君                 羽田雄一郎君                 藤井 俊男君                 峰崎 直樹君                 渡辺 孝男君                 大沢 辰美君                 阿曽田 清君                 石井 一二君    国務大臣        農林水産大臣   玉沢徳一郎君    政務次官        外務政務次官   山本 一太君        農林水産政務次        官        谷津 義男君        農林水産政務次        官        金田 勝年君    事務局側        常任委員会専門        員        鈴木 威男君    政府参考人        農林水産省経済        局長       石原  葵君        水産庁長官    中須 勇雄君        海上保安庁長官  荒井 正吾君     ─────────────   本日の会議に付した案件理事補欠選任の件 ○政府参考人出席要求に関する件 ○農林水産に関する調査  (WTOシアトル閣僚会議に関する件) ○食料農業農村基本法施策推進世界貿易  機関WTO次期農業交渉及び農業者年金制  度の見直しに関する請願(第一八五号外二件) ○学校給食用米への補助金継続等に関する請願(  第四一五号) ○国営川辺川土地改良事業変更計画凍結に関す  る請願(第五三五号外三件) ○遺伝子組換え作物の表示と見直しに関する請願  (第六七七号外二三件) ○国営川辺川地区土地改良事業の促進に関する請  願(第六八一号外一件) ○首都近郊農業保全に関する請願(第九四一号) ○継続調査要求に関する件 ○委員派遣に関する件     ─────────────
  2. 若林正俊

    委員長若林正俊君) ただいまから農林水産委員会開会いたします。  まず、理事補欠選任についてお諮りいたします。  委員異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 若林正俊

    委員長若林正俊君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事小林元君を指名いたします。     ─────────────
  4. 若林正俊

    委員長若林正俊君) 次に、政府参考人出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農林水産に関する調査のため、本日の委員会農林水産省経済局長石原葵君、水産庁長官中須勇雄君及び海上保安庁長官荒井正吾君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 若林正俊

    委員長若林正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  6. 若林正俊

    委員長若林正俊君) 農林水産に関する調査を議題とし、WTOシアトル閣僚会議報告について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  7. 中川義雄

    中川義雄君 自民党の中川義雄であります。  WTOの問題に入る前に、緊急問題が発生しておりますので、二、三点そのことについてお伺いしたいと思います。  実は、北海道の襟裳岬から釧路にかけて非常に優良な漁場なんですが、二百海里時代を迎えて日韓漁業協定が成立しないとき、その地域韓国漁船によって大変荒らされた地域なんです。しかし、日韓漁業協定が結ばれて、今、平静を取り戻してほっとしていた時期に、中国漁船がそこの水域に入ってきている。聞くところによると二百そうからの漁船が入ってきております。しかも最近、その海域が大変なしけを生んだときあたり、漁船日本水域にまで入ってきて日本漁船に大変な被害を与えた。漁民はもう本当に恐れおののいているんです。  私の生まれた町の前浜でありますから、漁民からも直接の声が聞こえているわけですが、水産庁としてはこの実態をどう把握し、これに対する対応策をどう考えているのか示していただきたいと思います。
  8. 中須勇雄

    政府参考人中須勇雄君) 私ども、北海道庁から受けている報告によりますれば、北海道太平洋沖で操業する中国漁船、主としてアカイカを目的としたイカ釣り漁船というものが大宗を占めているわけでございますが、これがしけの際、緊急避難ということで我が国の沿岸に近づいてくる。その際、北海道漁業者の敷設してある漁具被害を与えたと思われる事故が多発しているという状況にございます。もちろん従来からもゼロだったわけではございませんが、韓国漁船が特に操業が縮小されたことし、大変目立つわけでありまして、九月から十二月現在まで受けている報告では、件数にして六十八の漁具について被害が生じ、金額では一億円を超えるというふうに承知をしております。  これに対する対策ということでございますが、一つは、このような中国漁船による漁具被害につきましては、日中間民間レベル協議機関が設けられておりまして、損害賠償等について話し合う、そういう仕組みがございます。ただ、いろいろな案件を聞いてみますと、どのような中国漁船がそういう被害をもたらしたかということが判明していない例が多うございます。したがいまして、こういう場に持ち出して議論をしても、なかなか早急な解決が難しいというふうな問題はあろうかと思います。  しかし、政府としてはこういった協議で適切な結論が出るようにできる限りの努力をいたしたいと思いますし、そもそもは、緊急避難時といえどもルールを守った避難の仕方があるはずでございまして、そういうことにつきまして中国側に強く申し入れをしたいというふうに思っております。  なお、このほか、いささか小さい話でございますが、漁具被害防止のための漁業者自衛活動等に対する助成、あるいは国等助成をしてつくられました基金がございまして、被害を受けた方々に漁具の再取得費というものについて低利の資金を貸すというふうな仕組みもございますので、こういうものの活用についても団体指導してまいりたい、こんなふうに考えております。
  9. 中川義雄

    中川義雄君 今、太平洋の沖にイカ釣り漁船と、こういう話だったんですけれども、二百そう以上来ている。これは、一般に操業しているときは経済水域内でやっているんですか、水域外でやっているんですか。
  10. 中須勇雄

    政府参考人中須勇雄君) アカイカの場合には、経済水域内外にまたがって操業するというのが多分実態だろうと思っております。
  11. 中川義雄

    中川義雄君 そういうことで、経済水域の中でもかなり行われているという事実。これは韓国問題と非常に似ておりますから、政府の責任において対応しなければどうにもならないことで、しっかりやっていただきたい。  しかし、地元からの報告によりますと、向こうの言い分ですが、緊急入域の際は全部海上保安庁了解を得て入域しているという話であります。これは日本領域であります。領域に入るときは海上保安庁許可を得ていると。海上保安庁はどこの時点でこれを把握して、だれの判断で入域を認めたのか明らかにしていただきたいと思います。
  12. 荒井正吾

    政府参考人荒井正吾君) 外国漁船であれ商船であれ、緊急に入域されるという国際慣行が認められておりますが、これは船舶海難あるいは生命の危険が急迫したときに、外国領海または内水に入域するということでございます。  そのときの条件でございますが、緊急避難でございますので、基本的にお互いに認め合おうという精神あるいは条約がございます。ただ、入るということを通告しなきゃいけないという手順になっております。したがいまして、許可ということではないんですが、通告を。北海道周辺では無通告緊急入域というものが比較的多数発生していると聞いております。  海上保安庁といたしましては、通告をしていただくということを外交ルート等でお願いするとともに、現場指導するということはもちろんでございますが、言ってみれば、他人の家へお邪魔するということでございますので、行儀よくしていただかないといけない、秩序を守っていただかなきゃいけないということは当然でございますので、漁具被害を及ぼしたり他の船舶の航行に支障を及ぼしたりというおそれがある場合には他の水域に移動する等の指導現場で行っておるところでございます。  また、緊急入港の要件が消滅した場合、海難のおそれがあるとか水等が欠乏したとかということでございますが、消滅した場合には直ちに領海外に出域することを指導しております。  今後とも、外交ルートを通じた緊急入域の条件の遵守をお願いするとともに、配備中の巡視船艇による現場指導により、秩序維持を図っていきたいと考えておるところでございます。
  13. 中川義雄

    中川義雄君 今、保安庁長官の回答を聞いたらびっくりするんです。中国総領事館等地元漁民が行って抗議したら、これは全部通告をして了解を得て入ってきているという答弁なんです。ところが、今聞きますと、無通告で入ってきている。無通告で入ってくるというのは領海侵犯になるんじゃないですか。もし領海侵犯をしていたものをそのまま放置しておいたとしたら、これは海上保安庁のまさに業務怠慢というか、日本の国を守ろうという考え方からどう考えておるのか。本当に時間がなくなってしまいますけれども、怒りを持ってその点についてしっかりと答えていただきたいと思うんです。
  14. 荒井正吾

    政府参考人荒井正吾君) 領海侵犯という認識ではございません。緊急の避難でございますので、緊急で、生命船舶に危険を及ぼしたときには、急迫したときはお互い入港できるという、これはれっきとした国際慣行でございますが、そのときに通告をして入港をしていただくということが、手続が不足しておるというのを何件か確認しておるということでございます。
  15. 中川義雄

    中川義雄君 無通告で入域しているとしたら、これは国際法上に大きな問題になるんじゃないですか。人の国へ入るとき、人の家に入るときに黙って入っておいて、それで後から、おれは今緊急にどうしてもここへ逃げぬとならないから入ってきましたでは普通は通用しない。やはり一定国際ルールに基づいて一定手続を経て入ってくるのが大事なことです。我が漁船ロシア領に間違って入っただけで全部拿捕されているという実態なんですよ。無通告で入ってきて、無検査の状態において、それを後から、これは緊急避難だからよかったというようなことを言っていたのでは話にならない、私はこう思うわけであります。  しかし、もういいです、これは。もうびっくりしただけで。というのは、本論のWTO問題で大臣に本当に聞きたいことがたくさんあったわけでして、そういう点で貴重な時間を割いているから、大臣、今の話を聞いて、本当にしっかりやってもらいたいと思うんです。こんなばかな話はないんです。  そこで、もう時間がありませんから大臣に、本当に苦労されたと思うんです。そして、農業問題では皆さん方の本当に力強い交渉によって一定の前進を得た、それを一つ一つ聞いていきたいんですが、時間がないですから、大臣から総括して、こういう成果があったということだけで結構ですから、御報告いただければ幸いであります。
  16. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) まず、今回の閣僚会議におきましては、今後のWTOにおける貿易交渉の枠組みを決める、こういう宣言案を検討したわけであります。  第一の問題点になりましたのは、その中でも、農業鉱工業製品とは同じルールにすべきではないという主張を貫いた、これが第一点であります。  それから同時に、それに伴いまして、なぜそうであるかといいますと、農業はやはり鉱工業製品とは違う、自然的な条件とか、それからまたいろんな機能を果たしておる、そういうことに配慮してやっていかなきゃならぬ。したがって、多面的機能という言葉を言っているわけでありますが、この言葉は入れられなかったのであります、検討した案の中には、まだ合意も何もしていないわけでありますけれども。  ペーパーの最初の案には入っていなかったわけでありますが、非貿易的関心事項という項目の中に、食料安全保障あるいは農村開発環境保護、食の安全、こういう文言が入れられまして、それらとの関連において、これらを考慮して貿易協定をやるべきだという我々の主張が、大部分は宣言案の中に取り入れられつつあったということは評価してよろしいかと思うわけであります。  細かい点はまた後で申し上げますが、以上です。
  17. 郡司彰

    郡司彰君 民主党・新緑風会の郡司彰でございます。  シアトル閣僚会議は、結果として宣言案採択できずに終わったわけでありますけれども、今、大臣の方からも多面的機能という言葉がありました。このペーパー文言が入らなかったというような状況の中で、宣言採択をされなかったというところから、考えようによっては日本農業にとっては採択をされなかったことがよかったのではないかというとらえ方もできるかと思うんですけれども、大臣の方のお考えはどうでしょうか。
  18. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) 我々は、農業協定の第二十条に従いまして行われるべきということを主張してまいったわけでございまして、我々の考えばかりではなくして、例えばEUにおきましては輸出補助金の撤廃という言葉、この言葉をなくするというところに彼らは力を入れて交渉しておりました。ところが、いずれも話し合いがつかないうちに時間切れをしたということでございまして、農業にとってプラスであるかマイナスであるか、まだ合意も何もしておりませんので評価するのはちょっと早いんじゃないか、こう思います。
  19. 郡司彰

    郡司彰君 その中で米国は、ビルトインアジェンダという考え方に立てば今回の合意がなくても交渉が始まる、そのように主張をしているわけでありますけれども、この主張に対して日本政府としてはどのように対応するつもりでしょうか。
  20. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) 前回の協定上におきましては、農業サービスは一年前から交渉をするというふうに書かれております。しかし、今回私どもは、全体会議でございますから、そういう包括的な交渉の中で農業というものを位置づけて交渉に臨んだわけでありますけれども、全体会議凍結をした。  そうしますと、農業サービス協定に従って交渉に入るのか、こういうことになるわけでございますが、協定上はそういうことでありますけれども、これからのWTOにおける理事会その他におきましての協議で進められていくものと考えております。
  21. 郡司彰

    郡司彰君 日本はかねがね包括交渉一括受諾方式ということを主張してきたわけでありますから、この考えに立てば、今回のアメリカ主張するような形でもって次期交渉に入るというのは芳しくないのではないかなというふうに思っております。  それで、外務省あるいは農水省、そして通産省とそれぞれシアトル閣僚会議の結果についての報告文書が出されておりますけれども、この中で通産省の結果概要に見ますと、五番のところで、「なお、ビルト・イン・アジェンダである農業サービス交渉は開始されるが、」というような文言が入っておるわけです。これをただ素直に読んでおきますと、アメリカ主張しているような流れの中で日本農業交渉に入るというようなとらえ方になってしまいますけれども、ここのところはどうでしょうか。
  22. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) 先ほど言いましたように、協定上のことを言っておると思います。しかし、WTOシアトル会議では何らの合意も得ないままに終了しておるわけでございますので、一応協定上はどの国も交渉は一年前からという認識は持っておるわけでございますが、サービスも含めて何らの今話し合いも行われていないという状況でございます。
  23. 郡司彰

    郡司彰君 これは大臣に要望でありますけれども、それぞれのところがこういう報告を出すのは結構だと思うんですが、できますれば、日本の国がきちんとした考え方に基づいてそれぞれの省庁が行動するという観点からすれば、誤解を招くような文言についてはできるだけ精査をした上で、三省庁がきちんと説明がそれぞれにできるような形の文言にこれからは改めていただきたいと思いますが、その考えについてはどうでしょうか。
  24. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) 委員指摘のとおりでございまして、誤解があったとすれば大変申しわけないと思います。  今回の交渉に当たりましては、外務大臣通産大臣、私と常に意見を一致させまして、それぞれのところで、全体会議においては外務大臣はどのような発言をするか、分科会においてはどうするか、こういうことで協調してやってきたわけでございまして、今後もこの協調の体制というものは当然整合性を持って行われなければならぬと考えております。いずれ、これはまた精査しまして方針を立てて進めていきたい、こう考えておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと存じます。
  25. 郡司彰

    郡司彰君 次に、生物特許関係につきましてお聞きをしたいと思いますが、さきの委員会の中でもTRIPS二十七条の関係についてお話をさせていただきました。基本的には世界飢餓状況というのは増大の傾向にありまして、なおかつ持続可能なということが基本に置かれるということになれば、生物特許関係といいますのは、ややもするとアフリカ諸国あるいは途上国アメリカ主張も含めて違っておりますし、また、日本の場合は新たにバイオテクノロジーというような分野についてもというような提起をしているわけであります。この流れがどうしてもWTOということになりますと、自由ということがもちろん大前提になるわけでありますけれども、公平ということ、あるいは持続可能ということについて、世界の多くの国の理解がまだ得られる段階にはなっていない。  今回の会議の中でも、透明性を確保するということが非常に大事だという話になっておりますけれども、私自身はこの問題については十分に途上国その他の意見を聞くという形の中ですべきだと思っておりますけれども、いかがでしょうか。
  26. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) WTO知的所有権に関する協定は、農林業関係では植物品種権利保護等について規定しており、この規定については本年より見直しのための議論が開始されております。  この議論におきましては、我が国は、御指摘のような途上国の利害に配慮することも必要と考えますが、他方で、優良品種の育成という観点から、品種開発者権利保護していくことが基本的に重要であると考えており、このような考え方で対応していくことといたしております。
  27. 郡司彰

    郡司彰君 できるだけ効率性だけではなくて透明性が確保される立場で、日本の方の交渉に当たっていただきたいというふうに思っております。  それから、NGOが大変多く参加をされて、事の結果によりましてよしあしの判断が相当出てくるんだろうと思いますけれども、日本の国からも、数、団体、詳細に把握をしておりませんけれども、参加をしてきたと思うんです。今後の交渉の中においてNGOの果たす役割といいますか、非常に大きくなってまいりますけれども、日本政府として、あるいは農水省として、NGOとのかかわりについて今後お考えになっていることがあればお聞かせいただきたいと思います。
  28. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) 今回のシアトル会議におきましては、約五万人の人々アメリカはもとより世界じゅうから集まりまして、いろいろな会合をやったり、デモをしたりしたわけでございます。そういう流れを見ておりますと、これは世界的な世論の流れだなという感じがいたしました。労働団体から始まりまして、生産者団体環境団体あるいは消費者団体、それぞれの主張がなされたところであります。  私は、しかしながら過激な暴力行為をもって自分たち主張を通そうというような団体にはくみすることはない、こう思いますが、世界的な流れの中で、多くの人々農業自由化に伴うことにおけるいろいろな犠牲について声を大にして話をしておったということは非常に傾聴に値することだと考えておりまして、やはりこういう考え方は尊重していかなければならぬじゃないか、こう思いまして、いろいろな団体とも話し合いをしていくということは極めて大事なことだと考えております。
  29. 郡司彰

    郡司彰君 終わります。
  30. 渡辺孝男

    渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。  WTO閣僚会議報告に関しまして質問させていただきたいと思います。  今回のWTOシアトル閣僚会議では、自由化批判NGOデモによる混乱で開会が五時間以上もおくれてしまった、あるいは協議がまとまらず閣僚宣言採択されず決裂に終わったというようなことで、異様な会議であったというふうに言われているわけであります。  この会議決裂の原因に関しまして、玉沢農林水産大臣はどのように考えておられるか、報告もいただいたわけですけれども、特にこれが一番問題であったというような印象がありましたら、どうぞお知らせいただきたいと思います。
  31. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) まず私の印象では、百三十五カ国の国が集まりまして、準備段階におきましてもなかなか意見が合わないのが、三日間でまとめるという極めて時間的な制約があったということが一つあります。そういう中におきまして、開会が五時間も六時間もおくれるということもありました。しかし、夜を徹していろいろと準備し、話し合いをしてやったわけでありますけれども、遺憾ながら時間的な制約があったということは否めない。  そういう中で、各国の議論対立点が一番あったところは、例えば農業はもちろんのことでありますが、アンチダンピングの問題あるいは労働問題等、こういう点におきましてはアメリカも絶対譲れないとか、あるいは我々も絶対譲れない、EUも絶対譲れない、途上国も譲れない、こういうようなことでございますから、これは全体としてのラウンドがなかなかまとまらない。分科会でさえまとまらないわけですから、全体会議が当然まとまらないわけでございまして、こういうことがアメリカバシェフスキー議長さんが凍結という形で、分裂とは言いませんが、継続ということになるとは思いますけれども、そういう形で今回結論を得ないで終わったということの理由であると思います。
  32. 渡辺孝男

    渡辺孝男君 玉沢農林水産大臣我が国主張をこの閣僚宣言に載せるために大変御苦労されたわけでありますけれども、農業分科会での最終案といいますか、その中には多面的機能という表現が載らずに、非貿易的関心事項に留意するというような形になったわけであります。  またその一方では、非貿易的関心事項であっても目的を限定した透明でかつ貿易を阻害しない措置を講じるというような表現もあるということで、なかなか大変な努力をされたんですけれども、微妙な表現にもなっているということがあります。この非貿易的関心事項に留意するというふうに表現が変わってきたその経緯をちょっと簡単にお知らせいただければと思います。
  33. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) 非貿易的関心事項と銘打って、その中に先ほど言いました四つの事項が入っておるわけです。ですから、我々が主張しておる多面的機能の主な部分はそういうところに入っておるわけでありますが、より正確を期す言葉としまして、多面的機能という言葉が適当であるということを申し上げたわけです。  ところが、多面的機能という言葉は、このシアトル会議の前に行われましたFAOの大会におきまして、実に二十一カ国が多面的機能という言葉に賛成をする、ところが十一カ国の国々が反対をするということで、一応FAOではこの多面的機能は重要であるという認識はあったんですが、コンセンサスは得られない、こういうことでございました。  そこで、私の発言に対しましては、ケアンズ・グループを中心としまして、言葉の概念規定が明確ではない、つまりコンセンサスが得られていないということ、それから同時にこの言葉を入れた場合には非常に貿易で歪曲的にいろいろと多面的に使われる、こういうような反対意見がありまして、なかなかここのところは意見が一致しなかったと。しかし、多面的機能フレンズ国という、EUとか韓国とかノルウェー、スイスの国々は我々と同じように最後までこれを主張したということは御報告しておいていいことだと思います。
  34. 渡辺孝男

    渡辺孝男君 今回の大臣報告では、農業の持つ多面的機能についても我が国考え方に理解を示す国はふえてきているということでありますけれども、どの程度ふえてきているのか、もしおわかりであれば報告いただきたいと思います。
  35. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) 今、FAOで二十一カ国賛成したと申し上げたわけでございますが、あえて言いますと、私は国際会議では先手必勝という戦法をとりまして、とにかく後で発言しますと全然だれも聞いていませんから、一番最初に発言しました、百三十五カ国の総会で。  私が言ったのは、先進国と後進国の農業が共存するということが大事だ、それから各国の農業の特質を理解しなければならぬということを強調したわけでございますが、そうしますと各国が、日本が言ったことに非常に賛成であるというような国々が、FAOで言った二十一カ国以外の国々も、モーリシャスとかその他の国々も、意外と思う国が途上国で賛成に回ったというような事例がございます。
  36. 渡辺孝男

    渡辺孝男君 途上国の方でも我が国に対して理解が深まってきたということでありますけれども、非常に途上国の理解を得ることがこれからもまた大切なこととなると思うんですけれども、今後我が国としてそういう途上国に対してどのように連携を深めていくのか、その点、大臣、御所見ありましたら、お伺いしたいと思います。
  37. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) やはり途上国の国々と貿易を通じてお互いに利益を得るということが大事でありますから、途上国の国々に対しましては、我が国も関税をゼロにするとかいうような提案等も行うと同時に、やはりODA等の開発援助等を行いまして、それらの国々が自分の国で食料を自給できるような努力を支援していく、こういうようなことを通じてお互い農業の重要性というものを理解し合って、それをやはり多面的機能といいますか、そういうような意義づけを国際社会の中に定着させる、こういうことが大事なことだと思います。
  38. 渡辺孝男

    渡辺孝男君 これはちょっと通告してなかったかもしれないんですけれども、日本政府の方、WTO以外の二国間協定やまた地域協定も今後並行して進めていくというような発言もありましたが、この点に関して何か大臣あるいは政務次官、発言ありましたら、ちょっとお願いしたいと思います。
  39. 谷津義男

    政務次官(谷津義男君) 先生おっしゃるとおり、凍結したということから二国間交渉を進めてくるところが出てくるんではなかろうかというふうに思います。しかし、これは我が国はかつてAPECのときにも申し上げておったんですが、WTOの場で協議をしようということでありますから、極力その場で持っていくということで、二国間交渉はその後ということになると思いますが、今回はそういうことは考えていないというふうに思います。
  40. 渡辺孝男

    渡辺孝男君 最後に、これからまた大変な交渉の過程があると思うんですけれども、大臣から、今後こういうふうに頑張っていきたいというような決意をお聞かせいただきたいと思います。
  41. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) やはり今回感じましたことは、我々の主張が多くの国々に理解をされていくということが大事だなということを感じました。特に、対立しているように見えますけれども、アメリカのグリックマン農務長官は日本の立場をよく理解してくれたと思っております。それは、やはり日本アメリカは、ある面におきましては我が国が農産物の最大の輸入国で、向こうは輸出国であると。そういう面からいっても、彼らも共存共栄を図っていくという観点からいえば、これ以上自由化して犠牲が払われるということについては、ケアンズ・グループの鉱工業品と同じようにすべきだということについてはなかなか賛成しがたいところがあった、私はそう考えておりますので、やはりケアンズ・グループに対してもまだまだこれから話し合いをしていかなきゃならぬとは思いますが、世界じゅうに向かって努力をしていく、そして会議で成果を上げていくということが一番大事なことではないか、こう思います。
  42. 渡辺孝男

    渡辺孝男君 ありがとうございました。
  43. 大沢辰美

    ○大沢辰美君 共産党の大沢辰美でございます。  シアトルでの閣僚会議での一連の経緯を見てまいりまして、報道などで読ませていただいて、私はWTOルールが至上不変のものではないということも感じました。そして、農業の貿易自由化を一層拡大することが世界流れではないということも強く感じたという感想を述べさせていただきたいと思います。  だけれども、農業分野の宣言案を読ませていただきますと、現地時間で十二月二日十五時の事務局提案にも、また同日の二十四時の農業分科会議長から全体会議長へ提出されたテキストを見ましても、一貫してWTOの枠内で自由化拡大を図るという趣旨が明記されています。  言葉をちょっと拾ってみますと、農業交渉の方向性については、WTOの規則や規律と一致とか、公正で市場志向型の農業貿易体制とか、支持と保護の実質的かつ漸進的な削減を通じた農業貿易の根本的改革過程を継続するものでなければならないと言っています。そして、市場アクセスについては可能な限り幅広い自由化をもたらすと。国内支持についても実質的削減と明記しているわけです。  私、これらは現行のWTO協定に沿って自由化の促進、また農業への補助、保護の削減をさらに推し進めるという内容であって、これらの交渉を方向づけることにこれからなるのではないかと。大臣はこれらの点については特に異議を述べられなかったのですかと聞きたいんです。日本政府としてどのような主張を行ったのか、まずお聞きしたいと思います。
  44. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) ペーパーといいますのは、第一ペーパーから第四ペーパーまで出たわけでございまして、一番最後に出たペーパーは審議されないままに終わったペーパーでございます。  それで、農業協定第二十条、前文からいきますと、要するに長期的な改革を目指しながらやっていくという趣旨でございますが、長期的な改革を目指しながらやっていくわけでございますから時間は相当かかるわけです。しかしながら、それをやっていく場合におきまして、要するに非貿易的関心事項だとか食料安全保障とか環境保護に考慮しつつ協定をつくるということがこの第二十条にうたわれておるわけですから、その趣旨に基づいて私どもは発言をいたしたわけでございます。  ですから、この可能な限り幅広い自由化というようなところは、各国とも相談をしまして、さらなる自由化とかそういうような、ファーザーという言葉があるんだそうですね、英語では。そういうことで、さらなるとか。それから、国内支持の削減というところがありますね。それは実質的な削減と入れろということを言うわけですね、サブステンシャルと。しかし、我々の方はそれに対して漸進的な、徐々にと。漸進的という言葉はプログレッシブという言葉でございますね。ですから、サブステンシャル、プログレッシブというような言葉最終案はなっておる、最終的な事務局の案ですよ。それをどうするかというところで、実質的なという言葉か漸進的なという言葉か、そういうところをまだお互い議論しているうちに休憩に入って終わりになったと、こういうことです。
  45. 大沢辰美

    ○大沢辰美君 確かに、時間がなかったとか、そういうことが言われているわけですけれども、その内容については大臣異議は申し上げなかったということですね。発言をされなかったということですね。
  46. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) 一応、貿易ということでございますから、貿易の目標とするところは、お互いに貿易を拡大しながら発展をしていこうという趣旨でございますから、貿易を進めていくという趣旨に最初から全部反対というわけにもいかないわけでございます。しかし、農業の場合は鉱工業製品と同じにしてはならないよと、長期的な目標に向かって徐々に進んでいくという趣旨を主張したわけでございます。
  47. 大沢辰美

    ○大沢辰美君 その点についての異議は申し上げなかったということだと思うんですが、やはり、WTOの自由貿易の拡大というこの枠組みが前提になってしまうわけですね。ですから、今後の交渉を進める段階でこのことが是認したことになるんじゃないかという、そういう心配をしているわけです。ですから、そのことは日本農業の将来にとって非常に重大な問題になるということをこの五年間でも教訓として今私たちは生かさないといけないなと思うんですね。  だから、これがもし前提となれば、自由貿易の拡大ということがですよ、米のような高関税が真っ先に私はやり玉に上がるんじゃないか、税率の引き下げを求められることは間違いないのではないか、自給率の向上に欠かせない国内の生産拡大のための助成のさらなる削減も求められてくると。だから、価格支持は一切とれないままとなって、この日本の国の食料農業に重大な打撃を与えるということと、日本の特性たる家族農業が破壊に追いやられるということを心配しているわけです。  大臣閣僚会議宣言案について、何も合意はしていないんだ、前提とならないということを言っているけれども、私は、次の交渉の場で、やはりこのような規定については、国内生産を守るための高関税維持は否定されるようになるし、自給率の極端に低い日本の国、また他の国も一律に国内生産拡大の助成等の削減、禁止が押しつけられる。  だから、このシアトル会議でも修正を求めてほしかったし、意見を述べてほしかったし、異議を述べてほしかったわけです。今後、そのことについての異議、修正を求めていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
  48. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) このグリーンルームでの会合でございますけれども、つまり、委員指摘されました幅広い自由化の上に、要するに関税の引き下げという言葉を入れようとした国があります。しかし、それは事前交渉である、こういうことで私は反対しようと思ったら、バシェフスキー議長が、これは事前交渉に入る言葉なのでこういうものは入れないということでやりましたから、ははあ、バシェフスキーさんもなかなか公平な裁きをするなと、これだけは言っておきますが。  幅広い自由化と言っても、要するに非貿易的関心事項あるいは食料安全保障環境保護農村開発というものに考慮してやっていくわけでございますので、そのバランスをどういうふうに図るかというのが次の交渉段階だと考えておるわけでございます。
  49. 大沢辰美

    ○大沢辰美君 重ねてお聞きしたいと思うんですけれども、こういうWTO体制のもとで、もちろん日本の国もそうですが、農産物輸入国が、また途上国が、農業は本当に深刻な影響を受けてくると思うんです。特に、今も申しました家族農業は、価格の暴落などで経営が困難に直面して、離農も続出しているわけですからね。これは輸出国であるアメリカの農民も私は例外ではないと思うんです。ですから、農地の荒廃も本当にひどくなっています。  だから、新ラウンドに当たって、自由貿易の拡大一辺倒ではなくて、各国の農業が共存できて、食料主権が本当に確立できる貿易ルール、これは日本政府の提案の中にもうたわれているわけですから、それを本当に真剣に目指すんだったら、各国の農業が将来にわたって共存できるルールづくりが必要だし、それを強く提案していただきたいです。だからその姿勢です、WTO協定の枠組みを変えるという、今三点しか指摘しませんでしたけれども、主張していただきたい、そのことをもう一度お聞きしたいと思います。
  50. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) 非常に重要な御指摘でございます。  私は、アメリカが八十七億ドルの支援をしたでしょう、カナダの農林大臣と私とアメリカのグリックマンと三人で昼食をしたわけでございます。それで、アメリカの八十七億ドルの農業支援はこれは形を変えた輸出補助金じゃありませんかと言いましたら、ケアンズ・グループのカナダの外務大臣も全く同じだ、こういうことを言いました。アメリカはこれに対して全く反論できませんでした。  それで、輸出補助金に対しまして、要するに撤廃撤廃とアメリカは言うのでありますが、EUがこれに対して反対提案として出してきたのが、輸出支援という言葉を入れて、それも同じじゃないかということで、つまり相打ちをしようと提案したということも委員御理解をいただきたいと思います。  つまり、農業といいますのは、自然の影響とかそういうことで価格とかそういうのが下落しますと次の営農ができない場合もあるわけでございます。そういうようなことを考えてやった場合は、やはりアメリカも非貿易的関心事項に注目せざるを得ないというふうに感じた次第であります。
  51. 大沢辰美

    ○大沢辰美君 交渉の仕切り直しをやって、来年から新たな決意でやっていただきたいと思うんですけれども、アメリカの評価も出ておりましたけれども、実態は多くの農家の皆さんが苦労しているということを、そして特に日本政府としては食料主権を確立できるルールの改定を求めて頑張っていただきたいということを指摘して、質問を終わります。
  52. 谷本巍

    ○谷本巍君 事前通告をいたしましたものは今まで大体一わたり出ておりますが、十分間だけ伺いたいと存じます。  アメリカバシェフスキー議長は、農業分野の最終案はほぼ合意に達したものだ、こう言っております。これは新聞記事であります。これを凍結すると述べております。これに対して政府は、農業分野の最終案は論議もしていない、それからまた主要国の溝は埋まらなかったということをおっしゃっておることが新聞に出ております。そしてまた新聞は、したがって日本政府の立場というのは仕切り直しだという表現も使っている新聞がありました。  アメリカが言うように、凍結というのが結論だったとすれば、最終案継続審議ということになります。日本は仕切り直しということを言っておるわけでありますから、これは継続審議ではないということになるはずなんです。  ですから、ここで伺いたいのは、どっちが本当なのかと。それによってこれからの協議のあり方が非常に大きく変わる。そこのところ、大臣いかがでしょうか。
  53. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) 全体会議そのものが凍結をしたわけです。ですから仕切り直しでございます、全体会議は。全体会議が行われない限り、農業分科会議論されたことは蒸し返されることはないと思います。  したがって、ほぼ合意とバシェフスキーさんは言ったんですが、要するに約六点ばかりどうしても各国が合意できない点がございまして、つまり休憩になったわけでございます。例えば、EUにおきましては輸出補助金の撤廃というこの撤廃という言葉を取れということで最後まで主張したわけでありますし、我が国多面的機能文言に入れるべきだということで主張したわけであります。そのほかあと五つばかりあるわけでございますけれども、こういう点は極めて重要な問題でございまして、ポイントは絞られましたけれども、あと少しで合意だという認識であるかどうかは、委員考えをいただければわかると思うわけでございます。  農業委員会は七時間かかったわけですが、各委員会アメリカ考え方として、議長さんです、バシェフスキーさんの考え方は、農業委員会を六時間やれば二時間で終わってしまうと。あとの委員会も二時間ずつやれば夕方までに全部解決すると思ったでしょう。しかしながら、農業そのものが七時間かかって結論がつかなかったわけですから、ほかの委員会においてももうとても夜の十時まではいかないということで断念して凍結と、こういうことです。
  54. 谷本巍

    ○谷本巍君 そうしますと、大臣のお考えは、農業分野の最終案合意はなかった、したがって、今後の交渉合意のできている二十条、これでもって始まっていくんだ、こういう考え方ですね。
  55. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) 仮に各国が合意しまして、要するに協定上の約束に従って、この農業協定の第二十条で農業サービスはやるということになれば、つまり合意されていない宣言案をそこでやるわけにはいきませんし、そんなものは関係ないわけですから。仮にやるとすれば、農業だけでやるとすれば第二十条に忠実にやる、こういうことになると思います。
  56. 谷本巍

    ○谷本巍君 極めてすっきりしたお答えをいただきまして安心をいたしました。  それなら大臣シアトル会議をどう政府として見ているかということについて若干伺いたいのです。  大臣も御存じのように、ウルグアイ・ラウンドの場合は、アメリカEUが全体の協議の枠組みを先につくってしまった。日本は蚊帳の外でした。ところが、今度は日本政府の努力もあって、そうではないような行き方になってきた。それに途上国は完全にもう蚊帳の外でした、ウルグアイ・ラウンドの場合は。そしてNGOの方は、どっちかというと今と比較すると随分未成熟の状況でありました。そういう状況シアトル会議では一変したと言ってよかろうと思うんです。  確かに、これまで言ってきた日本政府考え方というのはかなり浸透するようになった、これが一つの状況変化でしょう。それと同時に、もう一つは途上国の発言力、これは非常にやっぱり強まった。これはウルグアイ・ラウンドと決定的に違います。それにNGOの発言力がやっぱり強まってきたというような状況等々が見られるわけであります。こうして見ますというと、WTOはもはや一部の先進国だけで仕切れるという場ではなくなったのではないか、私はそう思います。  政府は、シアトル会議を、こうした変化をどう見ておられるか、お考えを聞かせていただきたい。
  57. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) 政府と言われましても、今私が質問を受けていますから、私の見解を申し上げますが、クリントンさんが今までは三極だった。つまりアメリカとケアンズ、それからEU、それから日本。これにもう一つ加わったと言いましたですね、四極、それは途上国。したがいまして、まとめるにはなかなかこれは容易なことではないと思いました。  百三十五カ国が、農業分科会は一番会議をやったんですが、その中でも、二回総会をやりまして、発言を求められましたけれども、三分ずつ演説をやったとしましても五時間も六時間もかかるというような状況でございまして、なかなか全体の合意でやるというのは容易ではないなと。だから、やはり議事手続その他からもう一度しっかりと、手続そのものに合意を得た上で進んでいかなければ容易じゃないという感じでございます。
  58. 谷本巍

    ○谷本巍君 さて、そこで大臣、やっぱり問題になってくるのが、今回のシアトル会議で一番怒ったのは途上国の皆さん、特に五十五カ国の皆さんがそうでありました。これは当然といえば当然のことなんですね。したがって、これから先の問題としては、会議というのは透明性がひとつ確保されていかなきゃなりません。  同時に、先進国だけじゃなくて、もっと公正な運営、ここのところに心がけをしていかなければならぬであろうと。そうした点についてはアメリカさんもさることながら、日本政府はその辺の点についてやはり積極的な努力を必要とするのではないかと思うのだが、大臣、いかがでしょうか。
  59. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) 積極的に連携を図るべきだという委員の御発言、全く賛成です。
  60. 谷本巍

    ○谷本巍君 さて、最後に伺いたいのは、多面的機能に関する問題であります。  多面的機能というのは、私は、これは世界食料問題の解決と公正なる貿易ルールをつくっていく上での不可欠的なかぎとなっていくものだというぐあいに認識をしております。これらの点についてはまた、通常国会に入りましてからWTO論議はまだまだ深めていかなきゃなりませんし、そこの中で時間をかけて私の考え方を申し上げたいと思うのでありますが、本日は時間もございませんので、政府はこの考え方、今後とも堅持すべきだと私は思うのですが、いかがでありましょうか。
  61. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) 全くそのとおりです。
  62. 谷本巍

    ○谷本巍君 終わります。
  63. 阿曽田清

    阿曽田清君 自由党の阿曽田でございます。  私は、あくまでも確認をする意味で御質問したいと思いますが、我々、マスコミ等から聞いておる範囲内では、これは水入りになったのかそれとも再スタートするようなことになったのか、勝ったのか負けたのか、全然きちんと理解できないといいますか、認識しがたいところがあるわけで、大臣、今回のシアトル閣僚会議において効果があったのかどうか、成果があったのかどうか、本音の部分をお知らせいただきたいと思います。
  64. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) 貿易全体からいえば、次のWTO交渉に入る宣言案ができなかったわけですから、全体としてはやっぱりこれはマイナスだと思います。しかし、各国の利害がそれだけ違うわけでございますから、したがいまして、やはり言うべきことは我が国も言ったと。  いみじくもバシェフスキー議長さんが言った言葉を私は鮮明に覚えておりますが、国際会議における成果というものは闘ってとるべきだ、闘わざる国は成果はないと、これが私の感想であります。
  65. 阿曽田清

    阿曽田清君 結論から申すならば、失敗に終わったから、合意ができなかったからマイナスである、しかし言うべきことはきちんと言うてきた、これからもそれを続けるということでありますが、先ほど谷本先生のお話の中でも、多面的機能というものは上段に据えて発言をしていくということでありました。  今後の交渉においてどのような戦略を新たに用意しながら臨んでいかれようと考えておられるか、お聞かせ願いたい。
  66. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) その戦略をここで明らかにしろというと、相手側に伝わっていくと逆に使われる場合もありますので、これは慎重に言わなきゃいかぬと思いますが、問題は、世界各国の理解を得られるかということだと思います。  多面的機能におきましても最終的にはコンセンサスは得られると思って私もFAOではかなり強調したわけでございますけれども、最終的なコンセンサスは得られないということでございますが、しかし我が国が予算を拠出しまして、それで多面的機能について各国がどのような農業における機能を果たしているかというようなことをよく調査研究して、概念規定というものを明確にしていくということが一つは課せられていると。  それから、やはり多面的機能フレンズ国、友の会でございますけれども、これはやはり団結しておいてよかったなと。この広がりが二十何カ国にもなっているわけでございますから、今後とも途上国の国々は我々の見解に非常に賛成をしてくれるという国が多いと思うんです。やはりここは大事だと思うんです。  それから、アメリカでも、NGOといいますか、全中、農業団体が開いた会議等におきましてはアメリカの農民の皆さんも参加されまして、多面的機能という言葉は非常にいい言葉ですね、我々も政府に対してこれを認めるように主張していかなきゃいかぬというような発言があったやに聞いておるわけでございますから、やはり多くの農民の皆さん、消費者の皆さん、環境団体の皆さん、世界じゅうの方々の世論をここに結集していくということも大事なことではないかと考えております。
  67. 阿曽田清

    阿曽田清君 私もそう思います。  それで、発展途上国等のこれからの発言というもの、また連携というものは非常に大事だということをこの委員会の中でもそれぞれ御答弁なり、また質問の中にもありました。  そこで、外務政務次官、ODAというものが日本独自の外交の戦略上といいますか、見えてきていないというのが現状じゃなかろうかなと。ですから、単にODAが一部の方々で話がついて実行されていくということじゃなくて、もっとこのODAそのものをこれから途上国に対して、日本のよき理解者になってもらうためにも、単なるお金をやるだけじゃなくて、あるいは技術協力等々の問題について、日本の国益を考えてODAを使っていって、これがWTOにつながっていくというようなことも今から、今からじゃ遅いんでしょうけれども、ここできちんと樹立させることが必要だと思いますが、それについて、外務政務次官
  68. 山本一太

    政務次官(山本一太君) 私は、国会議員になる前もなってからもずっとこのODAの問題に深くかかわってまいりまして、阿曽田先生のおっしゃっているポイントは大変大切なことだというふうに認識をしております。    〔委員長退席、理事亀谷博昭君着席〕  一般的に言って、先生のおっしゃったODAが戦略的に使われているかという点につきましては、国際会議などでは日本に対する途上国からのいろいろなサポートがあるということから見ると、一般的にかなりODAは役に立っているという認識は持っております。  特に、WTOにおいては、先生おっしゃったように、百三十五カ国の加盟国の中のほとんど、四分の三ぐらいは途上国でございまして、この意味では、まさしくおっしゃったとおり、開発途上国としっかりと連携をとっていくということがWTOの成功には欠かせないということで、そういう意味では、日本が目指していく一つの姿は、途上国と先進国との間の調整役といいますか、かけ橋的な役割もにらんだ上で交渉を進めていくべきではないかというふうに考えております。  WTOについて言えば、先生がおっしゃった話でございますが、実は開発途上国に対してWTOへの加盟とかあるいはWTOの履行とか、そういうことについての人材育成をJICAがやっておりまして、私が覚えている限りでは、昨年度になるんでしょうか、大体五百人ぐらいの技術支援といいますか、人材育成をやっております。  この問題について日本の立場を理解しないから、例えばこの国のODAどうのという話になるとなかなか微妙なところもありますが、先生のおっしゃった問題意識というものはしっかり踏まえて外交当局としても考えてまいりたいと思っております。    〔理事亀谷博昭君退席、委員長着席〕
  69. 阿曽田清

    阿曽田清君 ぜひそのようなことを、魂を入れながらODAが本当に国益につながっていくというふうにひとつ外務省は御努力いただきたいと思います。  と同時に、いろんな農業技術の指導等が東南アジア、たくさんの人たちの貢献があっているわけでございます。そういう面も、谷津政務次官、ただ技術指導をしていくだけじゃなくて、日本をよく理解するということを、まずはやはりそういう技術援助をしていく上においてもっとそれは普及するといいますか、伝達していくということが大事だろうというふうに思うんです。それがおのずから自然と日本を支持するという形につながってくるんじゃなかろうか、これからの闘いの一つだろうと思いますので、御見解を聞いて、終わりたいと思います。
  70. 谷津義男

    政務次官(谷津義男君) ODAにつきましては、我が国もそういった面では、何と言ったらいいんでしょうか、外交政策、今、山本政務次官の方からもお話がありましたけれども、非常に大事なことだと思います。  特に技術援助、それから今盛んに行われているのには南南という横のそういう援助というのもあるんですね。そういう中で、日本の国におきましてもそれを支援していくということで、例えばタイにそういう技術の学校というんでしょうか、そういうところに東南アジアの国々の人たちに集まってもらってそっちで応援する。日本ばかりに来てもらうということではなくて、むしろ出ていってそういうところでも支援するということが非常に大きな効果をあらわしていることも委員御承知のとおりだと思うんです。  そういった面で、しっかりとそういう面をやりながら日本の国の理解もしていただくと同時に、またこれはやはり同じ目線に立ってやらなきゃならないことだろうと思うんです。途上国だから日本が支援するというのではなくして、やはりお互いの国が発展するためのそういう支援を日本がしていくということで、これは大事ではなかろうかと思います。
  71. 阿曽田清

    阿曽田清君 終わります。
  72. 石井一二

    ○石井一二君 石井でございます。  年末も迫っておりますので、本来なら大臣の御発言なりおやりになっておることに対して、ごもっともですとか、御苦労さんですとか、あなたはお偉い方ですとか、こういった言葉を申していけばいいのでしょうが、与野党が相対峙している中でこれでは国会論議になりませんので、若干ネガティブな発言なり御無礼があればお許しを賜りたいと思います。俗に、良薬は口に苦しという言葉もございまして、寛大なお心で受けとめていただきたい、そう思うものであります。  私の玉沢大臣に対する苦言は別に今に始まったことではございませんで、例えば過ぐる平成六年十月六日には本会議の代表質問で、ザイールへルワンダ難民救済のために行かれたが、たった五分の視察で何がわかっているんだということを私は指摘いたしましたが、率直にたった五分しか見なかったことを認めていただいて、ほかに予定もあったのでというように素直な御答弁をいただいたことを覚えております。  私は、きょうは何も素直な答弁を求めているわけじゃありませんが、今回のWTOの国会における論議は、そもそも平成十一年十一月十一日の参議院農水委員会で、あなたが誤報だと、すなわち多面的な役割の配慮という表現の削除という方向が先に出ちゃった、これは誤報だということをはっきりと言われたですが、誤報であると言うならば、なぜあのときにNHKなり民放に対して訂正の放送をしろとか謝罪をしろとかいうことを言わなかったのか。私は、誤報じゃなくて、結果を見れば、あれは正しいことをマスコミが報じておったというように感ずるわけでございまして、私は、自分の立場を守るというような観点からのみの発言というものに対して若干の憤りを感じるものでございます。  そういった意味で、もし私があなたに、農林水産大臣として、国の農政に関する最高責任者としてあなたは一体適任か、こう聞いたならば、あなたは多分それは当然だ、そういうぐあいにお答えになると思いますが、私はややそれを疑っておるわけであります。  その理由でございますが、例えば就任のときの記者会見の中であなたはいろんなことを言われましたけれども、力説された一つの問題として、山林の手入れをする森林整備事業の重要性を強調され、これが景気の浮揚とか雇用面で即効性があるということを言われたわけでございますが、私は、井の中の蛙大海を知らずとは申しませんけれども、本来ならば二十一世紀の世界食料事情を語り、日本食料自給率がどうすれば上がるかということを語り、食管会計の赤字とか、高齢化が進む農村労働人口について述べていただくべきではなかったかと思うわけであります。  ちなみに、そういった観点から今この森林関係を見てみるならば、農林省の統計情報等によりますと、林業に従事する者七万七千人はたった〇・一%、農業でも七・七%、建設業は一〇・二%、製造業は二一・六%というように、非常に小さな部分のことを強調しておられる。ちなみに、あなたの岩手県においては非常に多くのこういった労働者がおられてベストテンに入っておる。私は、そういった中で、天下国家を論ぜずに自分の選挙区のことをあなたが論じておられるのではないか、そのような気がしてならないわけでございます。  怖い顔をして私を見ておられますけれども、論議ですから、ひとつそういう面では聞いていただきたいと思います。  ここのところ、農林水産省では非常にいろんな不祥事というものが出ておるところでございまして、議員の皆様方もそれぞれ心痛、痛く感じておられると思います。すべてを紹介するだけの時間がありませんが、アエラの九九年九月二十七日、「農水省利権の内部亀裂」、そういった見出し、エコノミスト、九九年十二月七日、「農水省 相次ぐスキャンダル」、あるいは毎日新聞、五月八日、「農村排水事業 関連業務を独占 農水省の天下り法人」、あるいは毎日新聞の五月八日、同じように日本農業集落排水協会について書いておりますし、枚挙にいとまがないほどそういったことが指摘されておることはあなたも御承知のとおりであります。  そういった中で、あなたが農政の最高責任者として今後どのような姿勢で臨んでいかれるのか。例えば、財団法人農林漁業振興会という会があります。あなたが会長です。この前パーティーがあって私も招待状をいただきました。これがそのコピーであります。私はちょっと時間の関係で行けなかったですけれども。大臣であるあなたの農水省が自分が会長であるこの団体に補助金を出しておる、四千八百二十六万一千円でありますが、自分で出して自分でとっておる。こういったことがまかり通っていることが私はややインチキじゃないか、こう思うわけであります。自分は会長だ会長だと言っておられますが、登記簿をあけてみたらあなたの登記としての名前は載っていない。したがって、これもやや選挙のための一つの肩書じゃないかと私は思えてならないわけであります。  そういう意味で、例えばあなたが今後、先ほど来いろんな利権だとかなんとかいろんな農政に対する批判がある中で、思い切った農政の改革をしようと思えば、相当切り込んだ論議を農水省の幹部とやってもらわなきゃいけない。しかし、役所にはミニスターズ・カムズ・アンド・ゴー、ウイ・ステイ・フォー・ロングという言葉がありまして、大臣は次々ころころかわっていく、我々はずっとそこにおるんだ、何か言うてもしばらく言わせておけばすぐおらぬようになるという風潮がございます。私は、そういった限られた中であなたが何をなし得るかということをじっと見詰めていきたいわけであります。  そういう意味で、あなたが政治家として立っておるあなたの例えば資金管理団体、二十一世紀への政策研究会、これは十年度で一億一千七百九十五万二千百五十五円、九年度も同じく一億一千七十二万五千百一円ですが、そこに献金をしておる、あるいはまたパーティー券を買っておる個人、団体、そういったもの、機関紙の発行、その買い主、パーティー、明細を見た場合にどれだけ多くの農林関係土木業者がそこに入っておるかということはあなた自身がよく御存じのはずなんです。  私は、そういった中で、あなたがきっぱりとこれまでのいろんな身の回りの関係というものを断ち切って、新しい観点日本農業というものを立て直していただくような決意を持って来年はやっていただきたい、そのような気持ちがあるわけでございます。  最後に、今の問題に対する一連の御反論を承りたいと思いますが、農水省の記者クラブで国旗問題というものが就任早々ちょっとごたごたしたことがありましたが、その問題がその後どうなっておるかということもあわせてお聞きして、大臣から御反論をいただき、中身によっては私もまた反論をしたいと思いますが、残り時間はあと一分三十秒でありますが、御無礼でございますが、ひとつよろしくお願いいたしたいと思います。
  73. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) 十分間の中で一分三十秒しか反論の機会を与えられないというのは極めて不公平であるということをまず申し上げて、ザイールの問題等から話をすれば、誤報の問題その他についてはたくさん言いたいことがあります。私は、三百五十名の要するにあのアフリカの深奥の地域に派遣された諸君を一人でも犠牲にすることがないようにするために、モブツ大統領と会うために、視察はあなたは五分と言いましたが、私は三十分以上やりましたよ。
  74. 石井一二

    ○石井一二君 五分と書いてあるんですよ。
  75. 玉沢徳一郎

    国務大臣玉沢徳一郎君) いやいや、あなたがそう言っているだけの、新聞がそう言っているだけの話ですよ。それは往復の時間もあるでしょう。そういうことからいいますと、いわゆるNHKの問題等にしたって、私は明確にそれは申し上げましたよ、何回も、取材にも来ましたから。しかし、それを訂正しないんですからどうしようもないんじゃないですか。そういうことですよ、新聞について言うなら。  私のこととそれから農水省のことについて関連でお話がありましたが、それは私の責任できちっとした対応をやってまいりますと、これだけ申し上げておきたいと思います。  国旗の問題については、国旗・国歌法の施行に伴い、本年九月二日以降、私や事務次官の記者会見に際しましては原則として国旗を設置しているところでありますが、これまで格段の問題は生じていないと認識しております。  以上です。
  76. 石井一二

    ○石井一二君 終わります。
  77. 若林正俊

    委員長若林正俊君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────
  78. 若林正俊

    委員長若林正俊君) 次に、請願の審査を行います。  第一八五号食料農業農村基本法施策推進世界貿易機関WTO次期農業交渉及び農業者年金制度の見直しに関する請願外三十四件を議題といたします。  これらの請願につきましては、理事会協議の結果、第一八五号食料農業農村基本法施策推進世界貿易機関WTO次期農業交渉及び農業者年金制度の見直しに関する請願外二件は採択すべきものにして内閣に送付するを要するものとし、第四一五号学校給食用米への補助金継続等に関する請願外三十一件は保留とすることに意見が一致いたしました。  以上のとおり決定することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  79. 若林正俊

    委員長若林正俊君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  80. 若林正俊

    委員長若林正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  81. 若林正俊

    委員長若林正俊君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。  農林水産に関する調査につきましては、閉会中もなお調査継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  82. 若林正俊

    委員長若林正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  83. 若林正俊

    委員長若林正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  84. 若林正俊

    委員長若林正俊君) 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。  閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  85. 若林正俊

    委員長若林正俊君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時五十一分散会