○中島
委員 大臣のお言葉ですけれ
ども、これはなかなか都市の開発と緑を守るという問題とは両立しないんですよ。何か両立するような話をされているんですけれ
ども、私は全く違うと
思いますね。
大臣も御存じだと思うんですけれ
ども、COP3、つまり地球温暖化防止京都
会議、ここで
日本が国際的な約束をしたのは御存じだと思うんです。一九九〇年のCO2排出量の六%削減ということを約束したんですね。産業界の方では〇・五%削減する、それから森林、ここでは三・八%CO2の吸収を行う、そういうことを、その他細かくあるんですけれ
ども決めたわけですね。
果たして、今のような大きな都市開発、これは広大な地域に都市開発だけで九千ヘクタールとか八千五百ヘクタール、こういうわけなんです。木を植えるとかなんとかという話とはちょっとけたが違うんです、これは。だから、どうしても必然的に環境破壊をしなきゃいかぬという運命が都市建設なんですね。だから、そういうことからいうと、私は
大臣の言っていることは当たらない。いや、むしろ、国がちゃんとした国際公約を守っていこう、こういう国際公約を守ろうというんだったら、やはりその先頭に国が立たなきゃいかぬ。国が立つためには、今言ったような
首都機能移転というのはこれに逆行するんじゃないかなということを申し上げて、次に行きます。
もう
一つは、都市計画のあり方ですね。この問題について、実は、この
委員会で参考人として来ていただきました都立大の名誉教授であります石田頼房さんという方がここで意見を述べられました。これは、ちょっと短いところだけを引用いたします。
二十一世紀には、新しい都市空間を次々と加 えていくという今までの方法ではいけないので はないか、二十世紀の教訓を踏まえて、残され た貴重な自然、資源、環境、エネルギーを大切 にしなければいけない、あるいは、安易に都市 拡張を
考えずに、広がり過ぎた都市空間をその ストックを有効に生かしつつ
改造する、これが 二十一世紀的な都市計画の課題だと多くの都市 計画専門家は
考えております。
ということを述べておられる。
私も、これは非常に同感なんです。二十世紀的な都市計画のあり方というものについて、都市計画学会でもやはりそういう
方向が大多数というふうに伺っておりますけれ
ども、これは、
本当に聞かなきゃならない意見なんじゃないか。だから、これからの二十一世紀の都市づくりというのはどうなきゃならぬかという問題についての
考えを述べられていると私は思うんですね。
そういうことからいいますと、今
首都を新たにつくるということではなくて、やはり、現在の都市をいかに
改造していくかということにしなければならぬのじゃないだろうかということを思うんですけれ
ども、ちょっと
大臣の見解をまた伺いたい。