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国務大臣(二階
俊博君)
鉄道問題に対しての御専門であります渕上
委員からの御指摘、また、ただいまの今後私たちが取り組もうという技術開発についての激励と受けとめて、大変ありがたく思っております。
つまり、
トンネルの
検査手法等につきましては打音が一番いいんだというふうに
JR各社もおっしゃるわけでありますが、私も先般韓国の
運輸大臣に対して韓国はどうしているかと言うと、やっぱり打音でやっていると言う。中国から技術者が一昨日参りましたので、中国はどうだと言ったら、やっぱり打音だと言うんです。そして、通訳もちゃんとダオンと言うんですね。私は金づちでコツコツと言ってやったんですけれども、向こうはダオンとちゃんと言うんです。ですから、打音という言葉がどうやら
鉄道技術の世界では定着しておるようでありますが、月世界へロケットが飛んでいくようなときに、あるいは
JRそのものもリニアモーターカー等を開発してこれを現実のものとしようとしているときに、いかにもコツコツやって歩くだけでは、先ほど申し上げましたように東京から浜松までの間をやって歩かなきゃいけないんですから、金づちでたたいて歩くといったって、走っていくだけだってこれは大変なことでございます。
ですから、このことに対して科学的な
検査手法の開発は何が何でも必要だということで、打
音検査の際の音波による
分析、今は勘に頼っているわけですから熟練工でなければできないわけで、
JRに幾ら人がいてもだれでもができるというわけではない、こういうものに対してもっと科学的な技術開発が可能だというふうに私は判断をいたしております。電磁波、超音波の活用等も必要があろうと思います。そして、迅速かつ効果的な改修の手法の新たな開発として補修方法についても研究する、それから繊維シートの活用等にも
対応していく。
そして、削り落としとかいろいろ言われるわけでありますが、
コンクリート打ち込み口を削り落とすといってもなかなか簡単ではありません。御承知のように大変な高さでありますから、こちらに図二で
説明いたしております
トンネル構作車というのがございますが、ここからでもなかなか届きません。ですから、今後これを、ここからすぐ
コンクリート打ち込み口に届くような開発、こんなものはもう簡単にできるわけですから、直ちにやるべきだということを
現場で
指示してまいりました。
そして、そこへ持っていくためには今何をしておるかというと、足場を組んで、そして
列車の走らない間にそこでこつこつ落とすわけでありますが、その落としてまいりますときに、高圧線が御承知のとおりそこに横たわっておりますから、これの保護、防護の
作業をしなきゃいけない。そこから落とすというんですからなかなかこれはもう本当に容易でないんです。こういうことがいつまでも行われておるということでは
国民の期待にこたえられない。そういう意味で、しっかり頑張ってまいりますので、予算要求に対して各党、
委員各位の御支援をこの際お願いしておきたいと思います。