○西野
委員 自由党の西野陽でございます。
我が党の立場もございますので、与えられました時間はわずか十五分でございます。この間に、今回までいろいろ議論をされてまいりました本新
公団に対するいろいろな問題がございますが、とりわけ私は、新
公団はかくあるべき、こうあるべき、
都市再生のためにはこれしかないんだ、こういう思いもございますし、また、そういう切り札的な、
町づくりのためにはそういう新
公団であってほしい。そういう意味で、新
公団が単なる賃貸
業務だけで終わってはならない、こういう考え方のもとに、限られた時間で
具体例を挙げさせていただいて、こういうものはむしろ新
公団として取り組むべきだ、これはいかがなことかという点を一、二、お許しのいただける範囲で
指摘をしていきたいというふうに思っております。
ちょっと
委員長のお許しをいただいて、写真を大きくしたものですが、これは新宿区西富久町の、いわゆる
公団が
土地有効利用事業として
取得をされたところであります。
私は、この新
公団の
業務というのは、まず
一つには、今申し上げた未利
用地を有効に利用するということが
一つでもありますし、さらにまた、
都市再
開発事業の中でも、先ほど来から話が出ておりますとおり、いわゆる
公共施設が必要とするような再
開発もあると思います。そういう
事業には当然新
公団が参画すべき、こういう考え方であります。もう
一つは、話が出ております中堅所得者用の
賃貸住宅についての
建てかえ
事業、これも当然あわせて行うべきだ、大体この三つぐらいの柱になるのかなというふうに思っておるのです。
この今お示しをしております新宿区西富久町でございますが、私、この場所へ行ってまいりました。実に空き家が多くございまして、空き家が多いために、既にホームレスの方がしっかりと青いテントを張ってお住まいになっております。ややこしい暴力団絡みのような方も、どうもにおいがしてしようがありません。そうかと思えば、近くで聞きましたら、既に不審火がもう三回も起こっている、火事ですね。そういう
状況ですから、これは早くこの空き家を取り壊す必要があるなというふうに思っております。
あいている
土地がありまして、ここですが、ここは既に駐車場みたいになっているのですけれども、
公団が駐車場を本来の
業務としているわけじゃないのでしょうが、あいているからしばらくの間これを使っているのだと思います。この
土地は、実はかの有名な日債銀でございまして、現在、整理回収機構から不良債権を買い取ったとして、空き家も債権債務が非常に入りまじっているのですね。複雑な権利
関係にあると思います。
また、御高齢の方も住んでおられて、これも話が出ておったと思いますけれども、もう今この年になって今さらここから出ていきたくない、ここに住みたい、こういう方もおられますから、そういう
方々が大学の専門の
先生も入れて街づくり組合というのをやっておられるのですね。
要は、こういう場所のように、直ちに町の再
開発が、きょう言ってあしたできるわけではありませんけれども、債権債務の権利
関係が非常に錯綜している、こういうところはやはりこれからは公が入ってやらぬと、
民間ではなかなかできないと思いますね。それから、現在住んでいる人たちは、
公団が来るというだけで、公的
機関が来るというだけで安心している、安堵感がある、これはもう事実です。資金の調達も、比較的そういう意味では見通しもあります。しかも、私、ちょっとややこしい人がおるとか言いましたけれども、どうもそんな雰囲気なんですが、仮に暴力団等が占拠をしておるとするならば、
周辺の人たちは大変な心配でありますから、公が入ってくるんだということでいわゆる安堵感がある、こういう効果があるというふうに実は思うわけであります。今言ったのは、絶対これは新
公団にやってもらうべきです、しっかりやってもらわなきゃいかぬ。
二番目ですが、足立区小台一丁目、約一万平米、
平成十年十二月購入、なかなかまとまった
土地なんですね。ところが、これを見ますと、両方に川があるのですが、おしょうゆ屋さんのしょうゆのプラント、工場がありまして、これはどう見たって工業地帯なんですけれども、これを
公団さんが
取得したというのですが、後ほどこれは聞きたいと思うのでございますが、何でこんなところを買ったのかな。よく聞いてみると、どうもここに将来、インフラで新しい交通のモノレールか何かが入ってくるのですね。さらには隅田川を緑地にしてやっていくとか、要するに用途
地域を変更して、将来は恐らく良好な
住宅地にしよう、こういうことだと思うのです、それが間違っておったら御
指摘をいただきたいのですが。
以上、二点申し上げましたとおり、今直ちに町の再
開発、再生にはならない、こう思いますが、いろいろな複雑な条件のある中でこそ、新
公団が今日までの
ノウハウをしっかり活用していただいて、新しい
町づくりのために活動していただきたいと思います。この二点の例を挙げたのでございますが、いかがでございますか、
総裁、お答えください。