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阿曽田清君 今までは
関税化が三百五十一円、そういう線で、二〇〇一年からはもっと下げられるんじゃなかろうかという大変な危惧をしているわけです。ですから、新しい貿易ルールのもとで、そして公平な取り決めといいますか、そういう形が構築されるともっと安心した
農家の方々の稲作経営というものが望めると思うんです。
過去、牛肉の話もありましたが、牛肉・オレンジの自由化のあった折に、牛肉の場合、当時、
平成三年ですけれ
ども、
関税率七〇%でスタートしました。七年後には四二・三%、約四〇%割合の引き下げがあったんです。それによって、既に現在は海外の
輸入肉の方が六七・八%のシェアを占めているんです。
また、我が県の熊本のイグサにおいては、
平成二年に一〇%の中国からの
輸入量であったんです、
国内のシェアが。七年たった
平成九年に三六・五%になりました。これは
関税率はそのままなんですが、何でそうなったかというと、国産のイグサの苗を中国に持っていって、中国で
日本輸出向けのイグサをつくって
輸入が強く行われてきたということから、昨年もこの
委員会でいろいろ質問しましたように、二十数名というイグサ
農家の方々が亡くなっている、自殺しているという事態で、大変な価格暴落を中国産の安いイグサに引っ張られて、もちろん住宅
事情等もありましたが、そういう
影響で大変な事態を起こしている。
ですから、米におきましても、
関税率が下がる、三百五十円だったのが百円下がりましたらもろに来ますよ。同時に、
日本のコシヒカリがタイなりオーストラリアでどんどん植えられて逆
輸入になってくるというふうなことになったときに、SBSで
輸入されるようなことになってきたときに、私は、とてもじゃないけれ
ども今の
日本の米作
農家というのは成り立っていかない、そういう心配をいたしておるわけでありますので、一定の
国内の米の生産が維持できるというちゃんとした対策というものを明示しなければ、私は
関税化の
方向は
基本的に認めるわけにはいかない、このように思っておるんですが、それを明らかに、国境
措置も踏まえ、
国内対策は現状維持をきちんとしていける対策、どうお
考えでございましょうか。