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松岡委員 大臣から明確にお示しをいただいて、私もそれを承って安心もいたしたわけであります。
と同時に、やはりこれは、これだけの
報道ですから、相当いろいろな
影響を及ぼしていくと思います。どうか
農業現場に
混乱のないように、また、来年早速この問題が
生産調整ということで大変な問題になるわけでありますので、そういった段階で農協の
現場、
末端の
組合長さん
たちやこのことを担ういろいろな
人たちが困らないように、ひとつ
農林省としても万全の策を講じていただきたいと思います。
このことを強くお願いいたしまして、次に移りたいと思います。
米の
関税措置への切りかえの問題でございますが、私も、
自由民主党の農林水産物貿易問題の
委員長代理という
立場で直接関与いたしてきたわけでありますけれ
ども、今
農業現場では、なぜ今そうなのか、余りにも唐突だ、こういったようなことで、
大変末端に行くに従っていろいろな問題が生じているし、これからもこの問題がかなりいろいろと尾を引いていくのではないかと思っております。そこで、これはやはりなぜそうしたのかということを明快に、わかりやすく、そして一日も早く
農業現場に
周知徹底をして誤りなき
対応をしていただきたい、こう私は思っておるところでございます。
そこで、私なりに
ポイントを申し上げますと、
細川内閣のときに
マラケシュ合意ということでこの
協定が調印をされたわけでありますが、この
特例措置というのは、普通の基準に比べて一段軽い、そういう形で
特例が認められたわけです。言ってみれば、執行猶予的な形で通常のものよりも緩やかなありがたい
措置であった、こうだれしも思っているのです。ところが、この
協定を勉強していけばいくほどこれは逆でありまして、まさに
強制労働をより強く課せられた、こういうようなものに私は思っております。
といいますのが、二〇〇〇年が来て二〇〇一年になるときにこの
特例措置を続ければ、今まで以上の上積みした、そういう
負担、
犠牲をもって受け入れない限り、そしてそれならいいと
相手も納得するものでない限り、これは認めてもらえない。したがって、
特例措置を続ければ今まで以上の
負担で苦しみを持ちながらやっていくしかない。また一方、
関税化に切りかえれば、これは
関税化に切りかえただけではなくて、今までの
ミニマムアクセスの分は背負ったまままた
関税化に切りかえていかなきゃならない。こういうことでありまして、この
特例措置はまさに二重、三重に
犠牲、
負担を強いる懲罰的なものであった。
非常にそのときの
協定に対して憤りも感じるわけでございます。何ゆえに
国益をここまで損ねてしまわなきゃならなかったのか。これは私
どもとしても同じ政治の一端を担う者としてじくじたるものがあるわけでありますが、そういうのが
現実であります。
そこで、今後の二〇〇一年以降の
交渉には、これは
国益をかけて、国の総力を挙げて、こんな
不平等、不公平な
条約、
協定はもとに戻すような、
相手のあることですからそう簡単にいかないと思いますけれ
ども、今まで以上に悪くなることが絶対ないように、そういう強力な
交渉をしていかなきゃならぬと思っております。また、そのために私
どもも
努力をしていくべきだと思っております。
それはそれとして、そのことは全く
関係なく徹底してやっていく、こういう前提に立って、今回の
措置は、あと二年間残っている中で
最善の、最大の有利な
条件を引き出すということで、
大臣におかれましても三
者合意という中で行政の
責任者として御
決定、御
決断をいただいた。私は非常にそのことに
敬意を表する次第であります。
日本農業を守るという
観点からすれば、今の
時点でこれが
最善の
選択であった、こう思っております。
というのは、
ミニマムアクセスが、
最終年度は八%まで受け入れさせられるものを、ここで
選択をすれば七・二%で済む。〇・八%は助かるわけでありますから、それが一点。それと、
関税の問題でありますけれ
ども、今の
時点でこれを行えば、
協定に決められたとおり、まさに計算結果として出てくる
そのものを
国際機関に通告すれば、それでこれが認められていく。この
二つが
日本農業を守る上で今回の
決断をした一番有利な点であったと私は思っております。
そこで、ほかにもいろいろとあると思いますけれ
ども、この
二つの点を明確にしていただいて、
日本農業を守る上ではこれが
最善の道であったと。その
最善の道を
選択しながら、二〇〇一年以降の
交渉には、今までの
不平等、不公平と言われるようなこの
条約を断固として正す、そして
日本の
国益を守る。例えば
輸出補助金の問題にしましても、全廃が無理なら
日本にも、
輸出補助金のない国にもこの
輸出補助金を認めさせる、そういう平等な形でやるような、そういったことも逆に
提案をしながら、求めながらやる。
そして
ハンディキャップ。
ハンディキャップというのは欧米の
ルールにあるわけであります。どんなスポーツにも
ハンディキャップというのはあります。逆にないのは東洋の方にないようなもので、
日本の相撲に
ハンディキャップはありません。舞の海も小錦も一緒にとるわけでありますから。そういうわけで、
ハンディキャップも認めさせながら、そして不公平な
部分は徹底して正していく、こういう
交渉をやってもらわなければならない、こう思うわけであります。
したがって、まず前段の、わかりやすく、そして一日も早く
現場末端までこのことを
理解させていただきたい、この点について
大臣の御
所見をお伺いしたいことが
一つであります。
二つ目は、二〇〇一年以降の
交渉に臨むに当たって、先般のAPECでも、私
どもは大変厳しい要求を受けながら、
大臣を
先頭に、また我が党もそれこそ
議員外交を展開して、非常に厳しかった
状況を一〇〇%、総理の御
決断もございまして、そしてまた
各省がまさに
一致結束、各
大臣力を合わせていただいて乗り切ったわけでありますから、今度の
交渉はもっとそれ以上に重要な、困難な問題でありますから、今回以上の強力な
一体となった体制が必要だと私は思っております。
この
二つの点について
大臣の御
所見、それからきょうは
外務省も
通産省もお見えでありますから、
一体となって取り組んでいくんだというそれぞれ
各省の
立場を私は明確にしていただきたい、このことを求めたいと思います。