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国務大臣(
橋本龍太郎君) 若い
議員のときから遺骨収集作業等で、また医療協力等で随分あちこちの国を、しかも首都以外のところを旅いたしました。そして何カ所かで、協力隊の
諸君が予測しないところで活躍しておられるのを見て、本当に感激したことを
議員の御質問の中で今
思い出しております。そして、その中には後に私の非常に得がたい友人になっておる者もおります。
今、
答弁にありましたように、二つの点が非常に私は大きな課題だと思っております。社会全体に、必ずしも協力隊で努力してきた方々を、その努力というものを評価して受け入れてくれるという素地がなかなかありません。これは就職という問題であります。
そして、休職をして出ていってくれておる技術を持った
諸君がございますが、この
諸君が二年なり、場合によって相手側に請われて三年なりという
期間を現地で活躍し帰ってまいりますと、休職した時点の職制から出発をすることになります。その間、国内におりました同僚は大抵の場合昇給し昇進をしている。このごろ、随分民間でもそういう点に気を配ってくださるところは出てまいりましたけれ
ども、やはり決して十分ではございません。
ですから、これは就職と処遇は同じ一つのカテゴリーかもしれませんが、そうしたところを今までにも実は経済団体等に協力を
お願いし、あるいは例えば警察官で柔道の指導に協力隊で出ていく
諸君等はこれを功績として評価してほしいというような
お願いを
関係者にもいたしてまいりました。そうした意味での努力を我々はこれからも続けなければならないと
思いますし、ぜひ御協力を
お願い申し上げたいと
思います。
また、留学生問題、今特に
外務大臣から触れられましたように、ASEANから日本に今留学しております特に私費留学生の
諸君が送金等の問題で非常に苦労しております。外務省の力でこうした
諸君に対するカバーもいたしておりますけれ
ども、これは混乱が終わりました後に、私は日本の留学生受け入れに対する評価として返ってくることだと思っております。それだけにこの努力をぜひ続けてもらいたいと思っておりますし、今後考えるべきこと、日本で一定の、特にこれは理工系あるいは医学系の場合でありますけれ
ども、一定の資格を取得して帰国をいたしました
諸君が
一定期間経過した後に再履修のチャンスを日本の留学生制度の中に組み込むことができないか。これは以前から
関係者に対し私なりの問題提起として、今まだ答えが残念ながら出てまいりませんが、そういうことを工夫してほしいということを
お願いしてあり、医学系統につきましては一部これが実現に向かいつつあります。
こうした点も含めて今後も努力をしていきたい、そのように
思います。