○伊藤(茂)
委員 アジア局長に二問、
大臣に二問、
質問をさせていただきます。
アジア局長に二問束ねて伺いたいのですが、今まで、もうさまざま同僚議員の
質疑がございました。さまざまの問題も数々発生をする、トラブルもある、何か
努力をしなければならぬ。いろいろな問題が日常的に発生をしている側面もあるわけでありますが、私は、こういう問題をどう打開をするのかということについても、またこの議題の
日中漁業協定、今鋭意取り組んでいる
日韓なども含めまして、どのようなマルチの展望と申しますか、
アジア的視点と申しましょうか、そういうことが非常に大事な時代になっているのではないかという気がいたします。
外務大臣が訪韓をされ、また
日韓、日中
首脳会談が行われる。いろいろな
意味で進展する方向に時代は向かっているのではないかというのが私の認識であります。
アジアにもポスト冷戦の新しい動きがあると思いますし、それから、特に
経済金融不安の状態をどう乗り越えるのかということにつきまして、総理がジャカルタに飛ばれるとか、異例なことでありますが与党の政策
責任者が同行するとか、いろいろな
努力もなされておりますし、やはりそういう
経済金融問題などの動きの深刻さがよりこの地域における
協力を深めなければならぬという
意味合いが強まっているということではないかと思います。
したがいまして、この
漁業の問題につきましても、私どもも韓国に参り、あるいは
中国に参りますと、それぞれ日中あるいは
日韓のさまざまの
関係をどう
漁業面でよくしていくのか、あるいは中韓のさまざまの
話し合いもどうしていくのかという話をいろいろと会話をし、伺うわけでありまして、そうなりますと、海は
一つですから、また国境で海の中にいる魚が区切られるわけではありませんから、やはりいろいろな
意味でマルチの発想というようなことを念頭に置きながらやっていくということが必要な時代ではないだろうか。特に、いろいろな
外交面でも大きなポジションを持つ
日本としては、やはりそういう積極的な姿勢を持ちながら
交渉していくという姿勢がいろいろな
意味で大事なときではないだろうか。
特に、実際の現実の
交渉事を詰めていかれる
立場ですから、そういう気持ちを
アジア局長に伺いたいのであります。
それとの延長線なのですが、
日韓は中断しておりますけれども、ああいう状態になっておりますけれども、来年一月までに、この限られた期間の中でなるべく早くこれを詰めなくてはならぬ。
また、本
協定の日中もそうですが、共同のさまざまの
努力をどうしていくのか、共同
委員会で定められる事項とかいうものをもっと詰めなくてはならぬということだと思います。
先ほど来話がございました安全の問題がございます。それから、さまざまなトラブルをどう打開するのかということもございます。それから、資源の共同調査の問題もあります。この資源の共同調査の問題について、お互いの漁獲その他についてのどういう
協定なり相互認識が成り立っていくのかということもありますが、私は、いずれにいたしましても、大きなポジションを持つ
我が国がそういうさまざまな具体的な
交渉をするに当たって、やはり先を展望した、もっと共同の新しい時代を
考えていくのだという姿勢が非常に大事なことではないだろうか。
いずれにしろ、国と国境を大前提にしてやり合うという時代から、だんだん私は変わってくる時代になるのであろうというふうに思いますが、
漁業面における共同の
努力あるいは国別のさまざまの
努力をしながら、どういう姿勢で臨んでいくのか。特に実務に
責任を持たれる
アジア局長、いかがでしょうか。