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1997-03-24 第140回国会 参議院 農林水産委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成九年三月二十四日(月曜日)    午前十時六分開会     —————————————    委員異動  三月二十一日     辞任         補欠選任      井上 吉夫君     平田 耕一君      佐藤 静雄君     畑   恵君      三重野栄子君     村沢  牧君      国井 正幸君     笹野 貞子君      竹村 泰子君     一井 淳治君  三月二十四日     辞任         補欠選任      笹野 貞子君     国井 正幸君     —————————————   出席者は左のとおり。     委員長         真島 一男君     理 事                 浦田  勝君                 高木 正明君                 阿曽田 清君                 谷本  巍君                 一井 淳治君     委 員                 青木 幹雄君                 岩永 浩美君                 畑   恵君                 平田 耕一君                 松村 龍二君                 三浦 一水君                 石井 一二君                 及川 順郎君                 高橋 令則君                 村沢  牧君                 国井 正幸君                 須藤美也子君    国務大臣        農林水産大臣   藤本 孝雄君    政府委員        農林水産省農産        園芸局長     高木  賢君        水産庁長官    嶌田 道夫君    事務局側        常任委員会専門        員        秋本 達徳君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○繭糸価格安定法の一部を改正する法律案内閣  提出) ○製糸業法及び蚕糸業法を廃止する法律案内閣  提出) ○水産業協同組合法の一部を改正する法律案(内  閣提出)     —————————————
  2. 真島一男

    委員長真島一男君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  まず、委員異動について御報告いたします。  去る二十一日、三重野栄子君、井上吉夫君、佐藤静雄君及び竹村泰子君が委員辞任され、その補欠として村沢牧君、平田耕一君、畑恵君及び一井淳治君が選任されました。     —————————————
  3. 真島一男

    委員長真島一男君) 理事補欠選任についてお諮りいたします。  委員異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 真島一男

    委員長真島一男君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事一井淳治君を指名いたします。     —————————————
  5. 真島一男

    委員長真島一男君) 繭糸価格安定法の一部を改正する法律案及び製糸業法及び蚕糸業法を廃止する法律案、以上両案を一括して議題といたします。  両案につきましては、既に質疑を終局いたしておりますので、これより繭糸価格安定法の一部を改正する法律案について討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  6. 須藤美也子

    須藤美也子君 私は、日本共産党を代表いたしまして、繭糸価格安定法の一部を改正する法律案反対討論を行います。  我が国蚕糸業は、低迷する生糸繭価格生糸輸入増加、さらにはプレス繭輸入等により、その経営は極度に悪化しています。養蚕業は、中山間地域における重要な基幹作物の一つであるにもかかわらず、養蚕農家はこの一年間に六千戸近くも激減するという極めて危機的な状況にあります。今日の蚕糸業危機を打開するためには、生糸絹製品輸入を規制し、価格安定機能をさらに強化することではないでしょうか。  ところが、改正案では、本法の目的について、これまでの「価格の安定」という文言を削除し、新たに「輸入に係る調整等」に変え、事業団による国内産生糸売買操作等による繭及び生糸価格安定帯制度を廃止しようとしています。また、制度が廃止されても、繭価農家手取り価格を保証する仕組みや法的裏づけは何ら明らかにされていません。これでは養蚕農家及び製糸業者経営をさらに衰退させるものと言わなければなりません。  さらに、規制緩和の議論の中で、財界等から農産物価格制度全体について廃止を含む見直しが求められていますが、こうした見直しには断固反対するものです。  ところで、現行法に基づく価格安定帯制度では養蚕農家生産費を償い再生産を確保することはできません。最近の繭生産費キロ当たり三千五百円を上回っていますが、さきに決定された九七年産の基準繭価キロ当たり五百円です。また、取引指導繭価として設定されたキロ当たり千五百十八円にしても生産費の四三%でしかありません。これでは到底生産を続けることはできません。  私は、生産費を償い再生産を保証するために、不足払い制度導入など新たな価格支持制度を確立するよう強く要求いたします。養蚕農家経営を守っていくためにはどうしても価格支持制度が必要であることを申し述べまして、反対討論といたします。
  7. 真島一男

    委員長真島一男君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  繭糸価格安定法の一部を改正する法律案賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手
  8. 真島一男

    委員長真島一男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、製糸業法及び蚕糸業法を廃止する法律案について討論に入ります。——別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  製糸業法及び蚕糸業法を廃止する法律案賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手
  9. 真島一男

    委員長真島一男君) 全会一致と認めます。よって、本案全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、阿曽田君から発言を求められておりますので、これを許します。阿曽田君。
  10. 阿曽田清

    阿曽田清君 私は、ただいま可決されました繭糸価格安定法の一部を改正する法律案及び製糸業法及び蚕糸業法を廃止する法律案に対し、自由民主党、平成会、社会民主党・護憲連合、民主党・新緑風会及び二院クラブ各派共同提案による附帯決議案提出いたします。  案文を朗読いたします。     繭糸価格安定法の一部を改正する法律案     及び製糸業法及び蚕糸業法を廃止する法     律案に対する附帯決議(案)   我が国蚕糸業は、伝統的産業として中山間地  域等において重要な地位を占め、繭糸衛格安定  法、製糸業法及び蚕糸業法は、それぞれ養蚕業  及び製糸業経営並びに繭及び生糸生産の安定に大きな役割を果たしてきた。   よって政府は、今回の三法の改廃に当たり、  我が国蚕糸業の健全な発展に資するため、次の  事項の実現に万遺憾なきを期すべきである。  一 最近の養蚕をめぐる状況に対処して、養蚕   業の位置付けを明確にすること。  二 繭、生糸等国境調整措置の運用に当たっ   ては、需給・価格動向等を十分に考慮しなが   ら弾力的に行うこと。あわせて、養蚕農家の   所得の安定的確保が図られるよう十分な措置   を講ずること。  三 国及び農畜産業振興事業団蚕糸関係業務   が縮小されることにかんがみ、これらの組織   の合理化及び業務効率的運営をより一層推   進すること。    なお、組織合理化に伴って職員の雇用に   不安が生じることのないよう配慮すること。  四 繭及び生糸の品質の検定・検査の強制が廃   止されること等に伴い、関係取引に支障を来   すことのないよう十分に配慮すること。  五 養蚕農家経営の安定を図るとともに、生   産性の高い良質繭産地を育成するため、技術   の改良普及養蚕農家製糸業者絹業者等   が一体となったブランド化推進等各般にわ   たる適切な生産対策を講ずること。    また、絹需要の拡大を図るため、絹の新規   用途の開拓、絹製品流通コスト合理化等   を図ること。  六 プレス繭絹偽装二次製品等不正輸入を   防止するため、輸入動向を的確に把握し、輸   入管理を強化徹底すること。  七 生糸取引所において、適切な市場運営が行   われるよう指導すること。   右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
  11. 真島一男

    委員長真島一男君) ただいま阿曽田君から提出されました附帯決議案議題とし、採決を行います。  本附帯決議案賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手
  12. 真島一男

    委員長真島一男君) 全会一致と認めます。よって、阿曽田提出附帯決議案全会一致をもって本委員会決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、藤本農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。藤本農林水産大臣
  13. 藤本孝雄

    国務大臣藤本孝雄君) ただいま御決議いただきました附帯決議趣旨を尊重し、今後最善の努力をいたしてまいります。
  14. 真島一男

    委員長真島一男君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 真島一男

    委員長真島一男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————
  16. 真島一男

    委員長真島一男君) 水産業協同組合法の一部を改正する法律案議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。藤本農林水産大臣
  17. 藤本孝雄

    国務大臣藤本孝雄君) 水産業協同組合法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び主要な内容を御説明申し上げます。  漁協系統は、漁業者協同組織として、組合員が必要とする事業及び生活に関するサービスを提供し、漁業の振興や漁村地域活性化に大きな役割を果たしてきたところであります。  海洋法に関する国際連合条約の締結に伴い、本年一月に漁獲可能量制度導入され、資源管理推進等漁協の果たすべき役割がますます重要となる一方、漁業漁村をめぐる状況が大きく変化する中で、漁協経営環境は厳しくなっており、漁協は、これまで以上に、漁業者に対して良質サービスを低コストで提供できるよう、経営体質を改善することが求められております。特に、信用事業については、金融自由化等が急速に進展する中で、金融業務高度化専門化に対応するため、他業態協同組織金融機関並み健全化を図っていくことが求められております。  このような状況を踏まえ、信用事業を中心として漁協系統経営健全性確保を図るため、この法律案提出した次第であります。  次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。  第一に、信用事業を行う漁協等について、自己資本及び内部留保充実を図るため、最低出資金制度導入法定準備金積立基準引き上げ等を行うこととしております。  第二に、外部からのチェック機能を強化すること等により、金融機関としての経営健全性を確保するため、監査体制を強化することとしております。具体的には、信用事業を行う漁業協同組合連合会等について、員外監事及び常勤監事の設置を義務づけるとともに、これらに対する全国漁業協同組合連合会による監査強化等を行うこととしております。  第三に、金融自由化等による業務執行高度化専門化に対応し、業務執行に当たる者の職務専念を確保するため、信用事業を行う漁協等代表理事並びに当該漁協等常勤役員及び参事の兼職・兼業を制限することとしております。  このほか、事業別損益組合員への開示及び行政検査等充実を図ることとしております。  以上が、この法律案提案理由及び主要な内容であります。  何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
  18. 真島一男

    委員長真島一男君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ります。  本日はこれにて散会いたします。    午前十時十九分散会