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1997-06-10 第140回国会 参議院 内閣委員会 第12号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成九年六月十日(火曜日)    午後零時三十五分開会     —————————————    委員異動  五月二十七日     辞任         補欠選任      須藤美也子君     聴濤  弘君  五月二十八日     辞任         補欠選任      谷本  巍君     清水 澄子君  五月二十九日     辞任         補欠選任      依田 智治君     中原  爽君      清水 澄子君     志苫  裕君  五月三十日     辞任         補欠選任      中原  爽君     依田 智治君      志苫  裕君     清水 澄子君  六月三日     辞任         補欠選任      依田 智治君     金田 勝年君  六月四日     辞任         補欠選任      金田 勝年君     依田 智治君      山崎  力君     高橋 令則君      清水 澄子君     梶原 敬義君  六月五日     辞任         補欠選任      高橋 令則君     山崎  力君      梶原 敬義君     村沢  牧君  六月六日     辞任         補欠選任      村沢  牧君     清水 澄子君     —————————————   出席者は左のとおり。     委員長         鎌田 要人君     理 事                 板垣  正君                 鈴木 貞敏君                 鈴木 正孝君                 清水 澄子君     委 員                 海老原義彦君                 狩野  安君                 矢野 哲朗君                 依田 智治君                 大久保直彦君                 永野 茂門君                 山崎  力君                 角田 義一君                 齋藤  勁君                 笠井  亮君                 聴濤  弘君                 北澤 俊美君    国務大臣        外 務 大 臣  池田 行彦君        国 務 大 臣        (防衛庁長官)  久間 章生君    政府委員        防衛庁長官官房        長        江間 清二君        防衛庁防衛局長  秋山 昌廣君        外務省北米局長  折田 正樹君    事務局側        常任委員会専門        員        田中 久雄君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調  査並びに国防衛に関する調査  (「日米防衛協力のための指針」の見直しに関  する中間とりまとめについての報告)     —————————————
  2. 鎌田要人

    委員長鎌田要人君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  委員異動について御報告いたします。  去る六月六日、村沢牧君が委員辞任され、その補欠として清水澄子君が選任されました。     —————————————
  3. 鎌田要人

    委員長鎌田要人君) 理事補欠選任についてお諮りいたします。  委員異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 鎌田要人

    委員長鎌田要人君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事清水澄子君を指名いたします。     —————————————
  5. 鎌田要人

    委員長鎌田要人君) 国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調査並びに国防衛に関する調査を議題とし、「日米防衛協力のための指針」の見直しに関する中間とりまとめについて、政府から報告を聴取いたします。池田外務大臣
  6. 池田行彦

    国務大臣池田行彦君) 八日、米国ハワイにおいて日米外務防衛担当局長級による日米防衛協力小委員会を開催し、これまで行ってきた「日米防衛協力のための指針」の見直し作業についての進捗状況及び検討内容を整理し、「日米防衛協力のための指針見直しに関する中間とりまとめ」を採択し、公表しました。  日米同盟関係は、日本の安全の確保にとって必要不可欠であり、またアジア太平洋地域における平和と安定を維持するために引き続き重要な役割を果たしてきております。  冷戦の終結にもかかわらず、この地域には不安定性と不確実性が依然として存在しており、日本周辺地域における平和と安定の維持日本の安全のために一層重要になっております。日米両国政府は、このような冷戦後の情勢変化にかんがみ、現行の指針のもとでの成果を基礎として、日米防衛協力強化するための方途を検討することを決定し、平素から行う協力日本に対する武力攻撃に際しての対処行動等、及び日本周辺地域における事態日本の平和と安全に重要な影響を与える場合、いわゆる周辺事態における協力について日米防衛協力小委員会において検討を行ってきたところであります。  新たな指針策定する最も重要な目的の一つは、日本に対する武力攻撃または周辺事態に際して、日米協力して効果的にこれに対応し得る態勢構築することであります。  新たな指針は、平素からの、また緊急事態における日米おのおの役割並びに相互間の協力調整あり方について一般的な大枠方向性を示すものであり、新たな指針策定後の共同取り組み  にガイダンスを与えるものであります。  指針見直し及び新たな指針のもとでの取り組みは次の基本的前提及び考え方に従い行われることが日米間で確認されております。  すなわち、  一、日米安保条約及びその関連取り決めに基づく権利義務及び日米同盟関係基本的な枠組みは変更されないこと  二、日本のすべての行為は、日本憲法上の制約の範囲内において、専守防衛、非核三原則等日本基本的な方針に従って行われること  三、日米両国のすべての行為は、国際法基本原則及び国際連合憲章を初めとする関連する国際約束に合致するものであること及び  四、指針見直し及び新たな指針のもとでの作業は立法上、予算上または行政上の措置をとることを義務づけるものではないこと、しかしおのおのの判断に従い、努力の結果をおのおのの具体的な政策措置に適切な形で反映することが期待されることであります。  中間取りまとめは、このような指針見直し背景、新たな指針目的基本的な前提考え方を述べた上で、新たな指針のもとにおける日米協力、すなわち平素から行う協力日本に対する武力攻撃に際しての対処行動等周辺事態における協力、さらに新たな指針策定後の取り組み並びに新たな指針適時かつ適切な見直しの諸点について、日米防衛協力小委員会協議概要を記述しております。  なお、中間取りまとめに言及されている考え方や具体的な協力項目はこれまでの日米防衛協力小委員会作業に基づくものであり、今後のさらなる作業の結果、修正追加があり得るものであります。  指針見直し我が国安全保障あり方基本にかかわる極めて重要な問題であり、見直し作業については内外に対し透明性を持って取り進めることが重要であると累次申し上げてきております。この中間取りまとめは、まさにこのような考え方に基づき、国内における議論基礎を提供することを目的として、見直し作業の途中の段階で、これまでの一連の日米間の協議において提示された今後の日米防衛協力に係る考え方及び具体的な協力検討項目を整理し、公表するものであります。  今後、この中間取りまとめを契機として、本委員会を初め国内における活発な議論が行われることを期待しております。  また、同様に透明性確保する観点から、韓国及び中国を初めとしたアジア太平洋諸国に対して積極的に説明を行ってまいる所存であります。  政府としては、中間取りまとめに示された考え方及び具体的検討項目の取り扱いについては、我が国安全確保のため憲法の枠内で最も効果的な協力態勢の整備を図る必要があるとの立場から、法的、制度的側面を含め、今後さまざまな御意見、御議論を十分に踏まえながら今秋の新たな指針策定に向け取り組んでまいる所存であります。  委員長を初め委員各位におかれましても、御理解、御協力いただきますようお願いいたします。
  7. 鎌田要人

  8. 久間章生

    国務大臣久間章生君) 外務大臣から日米防衛協力指針見直し背景及び基本的な前提等について説明がありましたが、私からは新たな指針のもとにおける日米協力に関する日米防衛協力小委員会協議概要を紹介いたします。  なお、次の考え方や具体的な協力項目はこれまでの日米防衛協力小委員会作業に基づくものであり、今後のさらなる作業の結果、修正追加があり得るものであります。  一、平素から行う協力では、  まず、(一)基本的な防衛態勢として、日米安全保障体制の堅持、日本による自衛のために必要な範囲内で防衛力保持米国による抑止力保持アジア太平洋地域における前方展開兵力維持、来援し得るその他の兵力保持等が触れられております。  (二)情報交換及び政策協議としては、日米両国が関心を有する国際情勢についての情報意見交換強化防衛政策及び軍事態勢についての緊密な協議の継続が述べられております。  (三)安全保障面での種々の協力としては、この地域における安全保障対話防衛交流及び国際的な軍備管理・軍縮の推進のための努力国際連合平和維持活動等における相互支援のための密接な協力、大規模災害の際の緊急援助活動についての密接な協力が触れられております。  (四)日米共同取り組みとしては、効果的な協力のための共同検討作業を進めることによる日米協力基礎構築共同演習・訓練の強化及び両国間の調整メカニズム平素からの構築が言及されております。  二、日本に対する武力攻撃に際しての対処行動等では、  まず、(一)日本に対する武力攻撃が差し迫っている場合について、情報交換政策協議強化両国間の調整メカニズム運用早期開始情勢変化に応じた情報収集警戒監視不法行為対処態勢強化事態拡大を抑制するための措置等について触れられております。  また、(二)日本に対する武力攻撃がなされた場合については、武力攻撃に即応した日本の主体的な行動早期の侵略の排除、その際の米国日本に対する適切な協力が触れられております。  三、周辺事態における協力では、  (一)対応の準備及び事態拡大を抑止するための措置として、周辺事態が予想される場合の情報交換政策協議強化調整メカニズム運用早期開始、合意によって選択された準備段階に従った準備情勢変化に応じた情報収集警戒監視不法行為対処態勢強化事態拡大を抑制するための措置等について言及されております。  (二)日米協力の機能及び分野については、人道的活動、捜索・救難、国際の平和と安全の維持目的とする経済制裁実効性確保するための活動、非戦闘員を退避させるための活動米軍活動に対する日本支援(施設の使用、後方地域支援)、及び運用面における日米協力について言及されており、それぞれの検討項目例はお手元の中間取りまとめ別表に列挙されているとおりであります。  なお、この別表はすべての協力項目を網羅的に示すものではなく、今後のさらなる作業の結果、修正追加があり得ることも明らかにされております。  次に、新たな指針確定後の取り組みについては、(一)新たな指針が示す一般的な大枠及び方向性の中で、共同作戦計画相互協力計画についての検討日本防衛準備のための共通の基準の確立、及び日本防衛のために必要な共通実施要領等確立について行われる共同作業、及び(二)両国間の調整メカニズム構築について言及しています。  なお、共同作業進捗及び結果は節目節目に適切な形で日米安保協議委員会及び日米防衛協力小委員会に対して報告することについても言及されております。  最後に、新たな指針適時かつ適切な見直しについて触れられております。  以上が中間取りまとめ概要であります。  防衛庁といたしましては、引き続き指針見直し作業に対し最大限の努力を傾注してまいる所存であります。かかる作業は、日米間及び我が国国内においていかなる態勢構築すべきか等について、政府全体としてさらに検討していく必要があると考えておりますので、この中間取りまとめ議論基礎として、国会での活発な御議論を賜りますようお願い申し上げます。
  9. 鎌田要人

    委員長鎌田要人君) 以上で報告の聴取は終わりました。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十八分散会      ——————————