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1997-05-09 第140回国会 参議院 行財政機構及び行政監察に関する調査会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成九年五月九日(金曜日)    午後一時十分開会     —————————————   出席者は左のとおり。     会 長         井上  孝君     理 事                 加藤 紀文君                 守住 有信君                 菅川 健二君                 菅野  壽君                 今井  澄君                 山下 芳生君     委 員                 井上 吉夫君                 石渡 清元君                 上吉原一天君                 亀谷 博昭君                 小山 孝雄君                 佐々木 満君                 武見 敬三君                 宮澤  弘君                 矢野 哲朗君                 猪熊 重二君                 鈴木 正孝君                 都築  譲君                 西川 玲子君                 渡辺 孝男君                 上山 和人君                 渡辺 四郎君                 山田 俊昭君     事務局側         第三特別調査室         長       塩入 武三君     —————————————   本日の会議に付した案件行財政機構及び行政監察に関する調査  (時代変化に対応した行政監査在り方)     —————————————
  2. 井上孝

    会長井上孝君) ただいまから行財政機構及び行政監察に関する調査会を開会いたします。  行財政機構及び行政監察に関する調査を議題といたします。  本日は、お手元に配付いたしております「参議院における行政監視等のための機関設置について(案)」について御議論いただきたいと存じます。これは、前回の四月四日の調査会での「試案」に対して出された御意見等をもとに論点を整理し、会長案としてまとめ直したものでございます。  一枚目には基本的な項目を掲げてございます。二枚目三枚目はその具体的な説明をしたものでございます。前回調査会での御意見をできるだけ多く取り入れようと整理いたしましたが、取り上げられなかった御意見の中にも、実際の運営等に当たって積極的に考慮しなければならないものもたくさんございましたと思っております。  この際、まず調査室長に、「参議院における行政監視等のための機関設置について(案)」を朗読いたさせます。塩入室長
  3. 塩入武三

    ○第三特別調査室長塩入武三君) お手元の一枚目のぺーパーでございます。     参議院における行政監視等のための機関設置について(案)   オンブズマン的機能を備えた行政監視のための第二種常任委員会設置する。   新設する委員会は、参議院改革一環として、参議院に期待される行政監視機能を向上させるためのものである。   この設置目的を達成するため、委員会自らが積極的に国政調査権活用する。調査に当たっては、総務庁が行う行政監察等活用する。また、行政運営不適切、怠慢などによって生じる苦情内容とする請願手掛かりとして調査を行うとともに、これらの請願の有効な処理を行う。   こうした手段により、行政運営及び行政監察を点検し、その適正化を図る。   具体的な所掌事項等は、以下のとおりである。   所掌事項    1 行政監視のための調査      委員会自らが積極的に国政調査権活用することにより、行政監視に必要な調査を恒常的に行う。    2 「行政監察計画」等についての調査行政監察計画行政監察の結果報告書勧告、及び各省庁内部監査に関し、調査を行う。    3 苦情請願審査      不適正行政に対する苦情内容とする請願苦情請願)を審査する。その際、委員会の意向を多様に反映させるために意見書活用することにより、オンブズマン的な苦情救済機能を発揮する。    4 提案勧告等      調査の結果、必要と認める事項について、決議方式による提案勧告を行うとともに、政策への反映を図る。   調査スタッフ    委員会行政監視機能を十分に発揮するため、調査スタッフ充実強化を図る。  以上でございます。
  4. 井上孝

    会長井上孝君) 以上が、骨子といいますか、基本でございます。  二枚目三枚目につきまして、私から補足の説明を申し上げながら御説明を申し上げたいと思います。  二枚目の一番初めでございますが、これはもう御承知のとおり、四月四日の本調査会において自由討議に付した「試案」というものがございましたが、いろいろな御意見がございましたので、それらの意見を入れてこの「試案」を修正して、改めて調査会長案として本日お諮りをするわけでございます。  ここにも書いてありますように、四月四日の調査会では、常任委員会設置することで有効な行政監視ができるかという基本的な枠組みに対する疑問もございました。また一方で、委員会ができた場合に、こういうふうに運用すべきであるというような御意見もたくさん出させていただきました。そういうものを十分勘案しましてきょうお諮りする案をつくったわけでございますので、その点御理解を賜りたいと思います。  次に書いてありますように、この調査会は、発足以来一年八カ月余にわたって「時代変化に対応した行政監査在り方」を検討してまいりました。その結果、大多数の調査会委員の方々の意見に沿いまして、参議院に「オンブズマン的機能を備えた行政監視のための第二種常任委員会設置する。」と、一枚目に枠で入っております。これが結論みたいなものになっておるわけでございます。これを調査会長案としてお示しをしたわけでございます。  若干説明をさせていただきますが、一枚目とダブりますけれども、この「新設する委員会は、参議院改革一環として、参議院に期待される行政監視機能を向上させるためのものである。」と設置目的を明確に書いております。「参議院に期待される」というのは、きょうのメンバーの方は皆さん承知のように、参議院衆議院と違って任期が六年と定められておりますし、参議院運用として、第二院としてなるべく与野党の垣根を低くしよう、あるいは党議拘束もなるべく緩めようというような努力を参議院としてはしておるわけでございますので、そういうことから見ますと、こういう行政監視というようなものは参議院国民が期待しておるのであろう、こういう思いを込めてこういう表現になっておりますことを申し上げておきます。  それから、「この設置目的を達成するため、委員会自らが積極的に国政調査権活用する。調査に当たっては、総務庁が行う行政監察等活用する。また、行政運営不適切、怠慢などによって生じる苦情内容とする請願手掛かりとして調査を行うとともに、これらの請願の有効な処理を行う。」、これがこの調査会内容でございます。  これにつきましては以下にさらに若干説明を加えてございますので、以下御説明を申し上げます。  「所掌事項」の「1」の「行政監視のための調査」につきましては、「委員会自らが積極的に国政調査権活用することにより、行政監視に必要な調査を恒常的に行う。」、この「恒常的」というのは閉会中も行うという意味を込めておりますし、そういう御意見があったものですから取り入れさせていただきました。  それからなお、「委員会自らが積極的に国政調査権活用する」と前段に言っておりますのは、これもいろいろと御議論がございました。オンブズマンとか行政監視院とかいろんな提案がございましたが、この調査会としては、行政監視委員会というようなものを置いて、その委員会がみずから行政監視国政調査権を使って活用して行うんだということを明確にしたわけでございます。  このことによりまして、調査会参考人聴取とかあるいは自由討議等でいろいろ御意見が出ましたうちで、特に委員会は何を取り上げるんだ、広く各層の、また与野党通じて調査項目を広く探るべきではないかという御意見もございましたので、ここで申しておりますのは、ここに書いてありますように、委員会を構成する各党各派委員を通じて、各会派、各議員、さらには地域的にも広く国民各層から調査項目提案を受けるとともにと、こう書いてある。  実は、御記憶だと思いますが、公聴会を開いて広く意見国民の間からとるべきじゃないか、こういう意見が非常に強くございました。私も実は「公聴会」という言葉を使おうと思ったんですが、「公聴会」という言葉国会法の五十一条にありまして、これは相当はっきりした定義があるんです。こういうものを公聴会というと。そういうものと紛らわしくなりますので、特に「公聴会」という言葉は使わないで、地域的にも広く国民各層からも調査項目提案を受けるんだ、こういう表現にしたのでございます。  それから、そういった提案を受けて委員会調査項目を決めるわけでありますが、その処理に当たりまして、「2」、「3」に掲げる政府行政監察、これは総務庁及び各省が行っております行政監察実態調査する。それから、もう一つ大きな柱として、苦情請願の動向も参考としながら、そのときの時宜にかなった調査をしたい。要するに、調査項目を広く集めて、その時代に合ったものを取り上げて委員会活動をやるべきではないか、こういうふうな意味から説明をしてございます。  なお、ここで一番問題になりましたのが国政調査権でございます。これはわざわざ参考人も後で呼んで勉強したわけでございますが、国政調査権活用につきましては、その実効性を確保するために非常にいろんな問題がございます。  例えば、今問題になっております情報公開法、これも調査会議論が出ましたが、情報公開法中身がどういうふうなものになるのか。それから、実際にやってみましても、公務員の守秘義務というのが今非常に広く解釈される場合もございますので、守秘義務の壁にぶつかると。国政調査権を発揮しようにも、そういう壁があるという御指摘もございました。これに対しましては秘密会を開いて、そこで守秘義務に抵触するものも秘密会で聞く、こういうような方法もございます。  また、私もいろいろ調べたんですが、国会法百四条に、各官庁は議院の求めに応じて報告記録の提出をしなきゃならぬ、こういう定めがございますが、これの強制権が余りはっきりしていない。どこまでやれるんだというような問題もございます。これも、例えば守秘義務だけじゃなくて、これはプライバシーに関することですよと言われただけでもなかなか強制して記録を出せとは言えない。こういうような相当幾つかの国政調査権には壁がございます。  しかし、これは憲法で定められたものでございますので、国政調査権憲法で定める範囲内で活動しなきゃならぬ、こういう制限も一方で厳しくあるわけでございます。  それからもう一つは、調査会の中でも随分議論が出ました少数者調査権、これは民主党の行政監視院にもそういう道が開けるようにできておりますけれども、これにつきましてはやはりいろんな問題が参考人からもありましたし、私どもとしては行政監視委員会設置されました委員会の議決が必要であるというふうに思っております。要するに、委員会で決めなければ少数だけで調査に踏み切るということは問題がある、こう私は思っております。  ただし、ここでこれまた御意見がございましたが、今のところ国政調査権の発動というのは全会一致が慣例でございます。これが一体いつまでも全会一致でいいのかということも私自身ちょっと疑問を感じております。  ただし、この問題をこの調査会で掘り下げるというのはいささかほかの委員会にも影響することでございますし、事は議会及び議院の持っております国政調査権中身の問題にもなりますので、ここでは「別途更に検討を要する課題がある。」という文言の中に、そういったものを全部含めて問題を解決しなければ国政調査権も十二分に活用できないんだという思いを込めております。  これは、後ほど申しますが、議長に報告をいたしますときに特に強調しておきたいと思っております。ただ、この調査会でやるのはいささか調査会権限を越えるということになりますので、これだけの表現にとどめさせていただいたということを御理解賜りたいと思います。  次のページに参りますが、「2」の「「行政監察計画」等についての調査」の行政監察計画は、総務庁行政監察局策定の三カ年計画行政監察プログラム及び毎年度見直されておる年度計画調査対象としようというものでございます。これは、行政監察対象がややもすると監察しやすい省庁監察しやすい事項に偏っていないかという疑念が私ども調査会調査の中で出てまいりました。  御記憶だと思いますが、例えば金融関係は従来は政府系金融しか監察したことがないという問題がありますし、警察監察もしたことがない。ただし、交通安全に関する警察行政だけはやったことがある。こういうようなことで、ちょっとやりにくいところはやっていないんじゃないかという御批判がございました。  そういう問題もありますので、ここに書いてありますように、偏っていないかとの疑念を持たれていること、また計画社会経済情勢変化に適応しているかという懸念があることから、監察対象選定等調査し、計画策定等参考にさせようと。結局、総務庁なり各省がやっております行政監察実態をよくヒアリングしまして、よく聞いて、そして委員会として意見を述べる、注意をするというような程度で、これは何度も申しますが、この計画国会で承認するとか議決するとか、こういう行為までは考えておりません。内容調査するということにとどめております。結果としては、行政監察計画とかあるいは計画対象選定等に万全を期したい、こういうことでございます。  それから次に、行政監察の結果報告書勧告は、結果報告書勧告によって各省庁等行政運営等がどのように是正されたかを点検し、その適正化を図ろうとするものである。各省庁内部監査は、具体的に各省庁等行政相談行政監査実施要領及び運営状況調査を行い、上記計画及び結果報告書勧告とあわせて行政全体の監査状況及びその効果等調査しようとするものでございます。これが行政監察に関する調査項目でございます。  次に、「3」の「苦情請願審査」でございますが、これはもう申し上げるまでもないと思いますが、行政運営上の遅延、不適切、怠慢、不注意、能力不足などによって生じた不適正行政に対する苦情内容とする請願審査することとしております。  御承知思いますが、請願国会議員の、参議院の場合には参議院議員の紹介が必要でございます。実は、今のところ苦情請願というのは非常に少のうございます。各省政策あるいは立法行為に対する国民請願というのは相当たくさん、毎国会千件を超えるものが出ておりますけれども行政のこういった問題に対する苦情請願というのは非常に少のうございます。過去十年間に六件しかないというようなことを聞いております。これにつきましては、後ほど申しますが、もう少しPRをしなきゃいかぬ、苦情請願をふやさなきゃいかぬなと、こう思っております。  それから、苦情請願処理でございますが、三行目に書いてありますが、苦情請願内容は、具体的で、かつ個別性を持っていることから、その解決策は多様となることが考えられる。これちの多様性に対応するため、参議院規則第百七十一条による意見書活用を図ろうとするものである。また、こうした請願を手がかりに、適宜、委員会調査を行うことにより、国民の声を直接委員会反映させることも可能である。  実は、意見書活用というのは参議院規則にだけございまして、衆議院にはないんだそうでございます。ただし、参議院も実質的な意見書を使ったのは昭和三十一年が最後でございます、それまではあったようでございますが。以降、今まで意見書活用したことは一件もございません。請願につきましては、採択か保留かということですべて処理をしておるのが実態でございます。  したがって、苦情請願処理に当たりましては、古い規則ではございますが、意見書活用していろんな処理方法をやろう、こういうことでございますし、また苦情請願によって調査をいたしますと、行政の欠陥とか行政の怠慢とか、そういうようなことがはっきりしてまいります。この委員会調査対象として取り上げることもできるだろうと、こういうことで国民の声を直接委員会反映させることも可能である、こういうように表現をさせていただいております。  なお、この調査会でも御議論がございましたが、総務庁がやっております、所管しております行政相談委員、全国に五千人おります。この人たち国民の声を直接聞いておりますので、この結果を活用すべきじゃないかという御意見がたくさんこの調査会でもございました。  また、行政不服審査制度、これは幾つかございますが、いろんな行政不服審査制度が現にございます。それから、今の総務庁行政相談委員相談案件を俎上にのせます行政苦情救済推進会議、これも総務庁のヒアリングのときに出てまいりました。こういう関係も広くこの委員会で取り上げるべきだろう、こういう御意見委員の中からございました。  こういう問題は、これからの、仮に委員会ができました場合の行政監視委員会運用に当たって、今申し上げましたようなことを十分運用の上で取り上げていきたいと思っております。したがいまして、報告書としてはこういうものは盛れますけれども行政監視委員会の中にそこまで盛り上げることはいたさなかったわけでございます。  それからもう一つ請願につきましては、御承知のように国会会期ごと請願を受け付けるということになっております。会期が終わりますとその請願は無効になってしまう、こういうことでありますから、年間を通じて受け付けろと、こういう意見もございました。しかし、年間を通じて受け付けるというのは非常に問題が多いようでございます。事務的に多い。したがいまして、年間受け付けができないならば、ある会期に受け付けたものが、その会期が終わったときに途切れないで次の国会に継続できるような手続がとれないか、こういうことも考えております。  実際は、ある会期で受け付けまして、期限が切れますとその請願は無効になりますから、次の国会が始まったときにさらにもう一遍出していただかなきゃならぬというようなことがありますが、この点は継続の手続ができるような措置を検討すべきだと思いますが、これも委員会ができました結果の運用の問題として取り上げていただきたいなと思っております。  最後の「4」の「提案勧告等」の事項につきましては、委員会における調査の結果、必要に応じて、決議方式による提案勧告を行い、かつ、これら勧告等政策への反映状況を点検しよう、フォローアップをしよう、こういうことでございます。  それから、最後に一行書いてございますが、「調査スタッフ」、これは基本の本文ではたった一行でございますけれども、これも調査会先生方の御意見がたくさんありました。機能強化のために、調査室担当スタッフの数をふやすなど、充実強化を図ることとすると書いてございますが、これは実は先生方の御意見の中に調査スタッフ権限強化するという意見がございました。強い権限を持った調査機関を持つべきだ、こういう意見でございますが、いろんな御意見がございました結果、国会及び議院、ハウスに持たされております憲法六十二条の国政調査権、これを調査スタッフ委員会にかわって代行するという以上の権限を与えるのはいささか問題がある。憲法上の問題もございますし、いろいろな問題が出てくるという御意見が多うございましたので、ここでは調査スタッフの、調査室権限強化という問題は触れておりません。  ただし、調査能力充実ということは大いにやるべきだと思いますので、調査スタッフにつきましては、例えば専門家活用、例えば弁護士とかあるいは公認会計士というような者に委嘱するとか、あるいは委託調査をするというようなことで調査能力充実を図るべきだろう。このことは、こういう行政監視調査委員会ができた場合には十分その委員会で検討してもらいたい、こういうふうに思っておるわけでございます。  以上、長々と申し上げて大変恐縮でございましたが、今説明したような問題が凝縮されてこの一枚目の提案になっておるということを御理解賜りたいと思います。  以上で調査会長案と言われるものの御説明を終わらせていただきますが、皆様方から御意見を賜りたいと思います。
  5. 宮澤弘

    宮澤弘君 意見というよりも、ここに書かれたことの御質問になるかもしれませんが、今、苦情請願というのはこれまで六件しかないというふうにおっしゃいましたね。  苦情請願という概念はどういう概念なんでしょうか。例えば、ある市町村の中に大きな国立病院があって、そこから汚いものを垂れ流している、何遍言ったって聞いてくれないというようなものを請願するということはあり得るわけでしょうか。
  6. 井上孝

    会長井上孝君) ええ、あり得ますね。
  7. 宮澤弘

    宮澤弘君 あり得るわけですね。  そして、これまで苦情請願が六件しかないというのは私はちょっと脇に落ちないんです。
  8. 井上孝

    会長井上孝君) ほとんど政策請願立法請願なんです、このごろの国会に対する請願は。
  9. 宮澤弘

    宮澤弘君 いや、ですから、今私が挙げたような例はないんですか。つまり、立法政策で、例えば病院行政というものをもっと明確にするためにどういうことをやれとか、あるいは行政機構の中にこういう機能をはめ込めとか、今おっしゃったような政策ですか、立法請願、これはたくさんあると思います。スポーツくじ賛成だとか反対だとかいうのも立法政策なりなんなりのあれだと思いますが、今私が申し上げましたような例というのはこれも苦情請願であるとすれば、六件というのは大変おかしい。違いますか。しかも、これがオンブズマンと結びついていくわけですね、ある面において。ですから、今まで六件しかないということがどうも私はよくわからないんです。
  10. 井上孝

    会長井上孝君) 線の切り方が若干あるでしょうけれどもね。
  11. 井上吉夫

    井上吉夫君 国会に上がってこないで、市町村議会とか県議会あたりには俗に言う苦情請願、明確なものがあるかもしれぬが、六件というのは私も少ないなと思いましたけれども、そういうのかもしれませんね。
  12. 井上孝

    会長井上孝君) さっきちょっと言いました総務庁行政相談委員、あそこで相当さばいているんですよ。
  13. 宮澤弘

    宮澤弘君 そうすると、国会請願として上がってくるものは今お話しのように六件しかないということですか。
  14. 井上孝

    会長井上孝君) 苦情はね。
  15. 宮澤弘

    宮澤弘君 いや、苦情の話です。
  16. 猪熊重二

    猪熊重二君 要するに、苦情請願というのはそこに定義してある不適正行政に対する苦情内容とする請願ということですね。具体的な行政行為の是正を求めたにもかかわらず、行政機関の対応がよろしくないという趣旨での請願という趣旨でしょう、この請願というのは。  ですから、いろいろ政策、立案とか要望とかそういうふうな請願じゃなくて、特定行政行為に対する、自分の不服をきちんと処理してくれない行政行為についての請願という趣旨だろうと私は理解しているので、そういう趣旨請願というのは余り出てこない。この間、相談委員皆さんから伺っても、そういう具体的な特定行政行為に対する苦情というのじゃなくて、ほとんど行政に対する一般的な要望とか政策的実現の希望だとか、そんなようなことは多いんだけれどもという趣旨だろうと思いますが。
  17. 井上孝

    会長井上孝君) そういう個別性といいますか、具体的な個別性というものをここでは苦情請願と言っています。
  18. 宮澤弘

    宮澤弘君 そうでしょうね。初めはオンブズマン議論がいろいろあって、それで今この調査会の段階ではこれで大体いこうやということになっているわけですね。そうしますと、今の個々の行政行為に対しての不平不満というものは、今の請願の形をとれば、どこか県、市町村の段階でとまって解決していれば別ですけれども苦情請願という形になってくるわけでしょう。
  19. 井上孝

    会長井上孝君) そういうことです。
  20. 宮澤弘

    宮澤弘君 そういう種類のものは今まで六件ぐらいしかないと。
  21. 都築譲

    ○都築譲君 ちょっと今の宮澤先生の御指摘に関連するんですが、事務局の方では恐らく今までの請願を分類するに当たって、個別の個人とかあるいは団体の被害とか苦情の救済という形で上げるものはそういうふうに絞られてしまって、恐らく議員の立場でも、国会請願を出してくる以上はもう少し政策的なものとか制度的なものにしてもらわないと取り上げようがないというふうな形で指導することもあると思うんですね。ですから、いろんな苦情があるにしても、抽象的な政策制度論に高めた形で請願という形で出してくれという指導をやっているから、恐らくこういう状況になっているのではないかなと思いますので、ちょっとまた事務局の方で実際の請願のパターンとかそういったものを見ていただければ、もっとたくさん本当に国民が思う苦情というのはあると思います。  ただ、ここでちょっと質問といいますか、さらに一歩突っ込んで申し上げたいのは、ということになれば、今度は苦情そのものを救済する、現行の仕組みあるいは政策の仕組みの中で救済をするというか、国会参議院のこの行政監視委員会ですか、の方で議論をするということになるからどんどん出してくれということになった場合に、果たして六件というふうな状況でとどまるのか。さらに、こういう苦情請願を受け付けるから広報しなければということになれば、今の総務庁行政相談とか行政苦情救済推進会議とか、そういったところが取り扱っているものが生に参議院の方にもし上がってくるとしたら、これはもう対応のしようもないような件数が出てくるのではないかという心配も考えられるわけですから、そこら辺のところは今後どういうふうにお考えになっていくのか、これはよく議論をしておかないといかぬのだろうなというふうな気がします。  とりあえずちょっと一つ、コメントだけ。
  22. 井上孝

    会長井上孝君) わかりました。おっしゃるようなことは私もいろいろと理事懇でも御相談を申し上げました。  先ほど申しましたけれども請願というのは、苦情であれ政策請願であれ、我が国の場合には議員の紹介が要りますから、その議員さんに十分趣旨をお話しして、ここに苦情請願の受理は現在のところ極めて少ないので広く国民に周知する必要があると書いてありますけれども、これは具体的には、議員さんにこういう請願は受け付けないでくれというのもおかしいですけれども、こういう苦情は取り上げてくれとか、もっと苦情を吸い上げてほしいというようなことをお願いするという機会もひょっとしたら必要ではないかなと思っております。
  23. 亀谷博昭

    ○亀谷博昭君 今までの議論にも関連をするんですが、オンブズマン的機能というのがいろいろありますから、一概にこれがオンブズマン的な機能であるとは規定できないと思いますが、この中の「所掌事項」の「1」の委員会みずからが国政調査権活用していろんな調査を恒常的に行うんだということと、行政相談委員の役割というものとをもう少し考え合わせてみる必要があるのではないかというふうに思うんですね。  というのは、今の行政相談委員の仕組みというのは、いろんな方から持ち込まれたものを事務局が整理をして、これは国のものです、これは県の管轄です、これは市町村です、こういう第一義的な分類をするわけですね。それで、大体予想されるのは、例えば市町村行政相談委員に持ってこられるのはその市町村にかかわる問題ということになっていくと思うんですね。例えば、国にかかわる問題は国の役所の方に振り分けられる。そこでとまってしまって、それがどういう形で解決されているのか非常にわかりにくくなっているのではないか。というのは、最終的にそれは行政苦情救済推進会議に持ち上げられることになっているんですけれども、今件数はここに持っていませんけれども、私、前に調べたときにはそんなに多くないんですね。かなり少ないと言った方がいいんじゃないかと思うんですね。それで、ここで最終的に結論が出されているものもたしか一年に十件もないような記憶があります。  ですから、この行政相談委員制度の活用はこれからの課題でありますけれども、やっぱり持ち込まれたものの仕分け、分類の仕方、それから国に関するものの受けとめ方、受け皿、こういうものもしっかりしていかなければいけないのではないか。それをくみ上げることがこの委員会の恒常的な活動につながるんでしょうし、またある意味オンブズマン的機能を、要するに国民要望する物事をこの委員会が取り上げるという意味で、この委員会オンブズマン的機能を果たすことにつながるのではないか、こんなふうに思うんですがね。  ですから、今後の検討課題であれ、都築先生おっしゃるように、どんどんこれが出てきて処理し切れなくなるというおそれもなしとはしないんですけれども、ただ、今の行政相談委員の役割あるいは振り分け方、そういうものについてももう少し国のものについて吸い上げる仕組みをつくり上げていく必要があるのではないか。それがこの調査会の仕事に直接つながり、オンブズマン的機能を発揮するためにも大変大切なことではないか、こんなふうに思うんです。
  24. 井上孝

    会長井上孝君) おっしゃるとおりだと思います。
  25. 加藤紀文

    ○加藤紀文君 今までのお話、ある面では運用面に関するものもあるようでありますが、先ほど会長から御説明ありましたようないわゆる調査会長案、組織に関しての内容も当然入っておるわけでありますが、これは先日の四月二十三日の理事懇談会で了承されたものでありますし、私も前回調査会でも申し上げましたが、この調査会長案のもとになった「試案」も今まで一年八カ月調査会を開き、各先生方意見に大体沿ったものだなという発言をさせていただいたわけでありますが、さらに前回調査会での御意見も盛り込まれた案であると考えますので、大方の先生方の御意見を最大限生かした案であろうと私は思うわけでありますので、ここまでまとめていただきました会長の御努力に敬意を表しますとともに、この会長案調査会の決定としていただくよう要望を申し上げる次第であります。
  26. 井上孝

    会長井上孝君) ありがとうございました。
  27. 都築譲

    ○都築譲君 ちょっと重ねての発言で恐縮ですが、今、加藤先生の方からお話がございました。確かに、一年八カ月、二年近くにわたってこの調査会で「時代変化に対応した行政監査在り方」ということで検討を続けてきて、ここに至るまでの会長の御努力には大変敬意を表したいと、こう思います。  ただ、今、加藤先生が御提案されたように、ここで調査会の決定事項というにいたしましてはまだ議論が尽くされていない部分があるのではないか。といいますのも、この二年間、私もかなりしつこく提案をしてきたつもりでございますけれども、この調査会の出す報告は、基本的には参議院の制度改革が並行して進んでおりますから、そちらに対してどういうインプットあるいは貢献をしていくのかという観点で、行政監視のあり方についての提言内容を具体的に取りまとめる必要があるだろうということを何度も何度も繰り返し申し上げてきたつもりでございます。  この今の案でまいりますと第二種常任委員会設置するということですが、これは現行の委員会についてはどうなっているんだろうか。と申しますのも、参議院制度改革検討会の方では、委員会設置機能別に再編するというふうなことを議論しているように私どもは承っておりますから、現行の例えば大蔵とか商工とかあるいは労働とか厚生とか各委員会はそのまま、そして第二種の常任委員会として予算、決算その他がある状況の中で、これをまた新たにつけ加えるということが果たしていいのかどうか。ですから、もっと基本的なスタンスとして、委員会再編を行うに当たってこういう行政監視のための委員会設置することを検討すべきであるというふうな形での提言にとどまるのではないのかなというのが私の一つの考え方でございます。  それからもう一つ、現行のままの参議院の各委員会の体制の中でもしこれを設置するとしたときに、それでは各委員会常任委員会あるいは特別委員会が各省庁行政について今行っている国政調査と申しますか、行政審査といったものはどういう意味づけになるのか。じゃ、そこでは行政監査あるいは行政監視というふうな部分のところは抜けてしまって立法議論とか政策議論だけをやっていくような形になっていくのか。あるいはまた、その請願の取り扱いについても、ここで苦情請願というふうな形で一応の制約をかけて範囲を狭めたものをこの行政監視委員会の方で取り上げるということになっておりますけれども、実際には各委員会がそれぞれの行政を所管しておって、そこで議論をした方がより具体的な、かつ建設的な改善策といったものを見出す可能性が多いのではないか。それなのにこういったところで取り上げることは果たしてどうなのかと。  だから、もう一度繰り返しになりますけれども参議院の制度改革で行っている委員会機能別の再編といったものの中でどういうインプットをこの調査会として行っていくか、そういう観点での取りまとめが必要なのではないかなということを申し上げたいと思います。
  28. 井上孝

    会長井上孝君) その御意見は十分認識いたしております。  先ほど最後に私、申し上げるのをちょっと失念したんですが、都築先生が前にもおっしゃっていた既存の今の第一種委員会、これをもっと活性化させろ、特に行政監察とかというような御意見もありましたし、今もお言葉にありました請願処理が余りにも形式的になっているじゃないかという御指摘もありました。  こういう問題は確かにありますが、重要な問題ですが、この調査会議論すべきものであるかどうか、私、大変疑問に思いましたので、これにつきましては、議長に対する報告書にどのように書けるかちょっとまだ自信がありませんけれども、議長には必ず申し上げておきますし、特に参議院の制度改革をやっております委員会がありますね、あちらの方に私、十分伝えておこうと、こう思っておりますので、それで御了承賜りたいと思います。
  29. 都築譲

    ○都築譲君 その点については、英語で会議常語でテークノートというのがありますけれども、そういうものではなくて、報告書一つの重要な部分として構成をしていただくことが私は可能ではないかと思いますし、ぜひそうしていただければということを考えておりますけれども
  30. 井上孝

    会長井上孝君) わかりました。努力いたします。  といいますのは、ちょっとまだ原稿も何もつくっておりませんので、今、調査会の席上で、必ず書きます、表現しますと申し上げかねますので、報告書の中に入れられるように努力いたします。大変重要なことと思っております。
  31. 渡辺孝男

    渡辺孝男君 ちょっと内容で。  調査スタッフのことなんですけれども会長のイメージとしてはこのスタッフの数をふやすとか、先ほど専門家を委嘱するとかいうような話があったわけですが、公務員の総定員の枠みたいなものも当然あるでしょうから、もしある程度ふやすのであれば総務庁からこちらにスタッフをいただくとか、その辺はどういうふうに考えての調査スタッフなんでしょうか。
  32. 井上孝

    会長井上孝君) その点ですが、私個人の考えになるかもしれませんが、総務庁はやはり政府の中の行政監察として内部監察が必要だ、総理もそう言っておりますし、私もそう思いますので、総務庁の定員をこっちへ持ってくるというのはいささか無理ではないかな。民主党さんは初め、抜本的にそうしようと、こういう御提案でございましたけれども。  そうしますと、私もこの調査室を初めとする参議院の事務局、そちらの方へ聞きますと、今でも塩入調査室長の配下は十名で、どこかと兼務しているんですよ。そういう状況ですから、私は最後にこの報告を差し上げるときに議長に十分申し上げようと思いますけれども、もっとスタッフを充実してもらいたい。どこかで一体どのぐらいかというので、私は二十人は初めは要るだろうと、だんだん必要に応じてふやしていくと思ったら、二十人だって事務局は跳び上がるぐらいなんですよ、今の状況では。  ですから、ともかくこの委員会が活動し出して、必要に応じてスタッフの数をふやしていってほしいと。
  33. 渡辺孝男

    渡辺孝男君 あくまでも院としてスタッフを雇う、雇うというかふやすという考えですね。
  34. 井上孝

    会長井上孝君) はい。
  35. 井上吉夫

    井上吉夫君 私は、この前の四月四日に各委員がほとんど意見を述べられた。多少の大同小異はあるけれども、最大公約数として、そのとき出た意見の中でできるだけこういう形でまとめるしか全体のまずまずの共通点というのはないなという形できょうの案はまとめられていると思います。一人一人言わせたら言いたいことがある、それぞれ視点の違いがありますから。しかし、このままだらだらやっていたらこれは何回やっても似たり寄ったりの議論をもう一遍繰り返すことに私はなると思うんですよ。  そういう意味からしますと、やっぱりこれをつくったからといって政治上の問題が一つのこの第二種委員会参議院委員会で全部あれもこれもやれるというものじゃない。しかし、ここを足がかりにしながら、どうやら請願の扱いも実態上は余り意味のないようなことで、会期末にたたっというのをせめてこの委員会でもって、苦情請願の扱いが今までとかなり違った請願の扱いになったなということだけでも他の委員会へもいい意味で波及すると思います。  したがって、こういう意味行政上のいろんな不満だとか苦情だとかそういうものを扱う第二種常任委員会をつくるという形に、今までの議論の集約がその一点に絞られてきたという意味では、私はその限りにおいては反論は余りなかった。これで本当に十分なのかと、その程度で参議院に期待される行政監視機能がこの第二種委員会で本当に役割を果たし得るのかという、そういう意味の疑問点のあることは私もわかります。  しかし、この委員会でそのことを全部クリアするということには幾つかの問題点もある。したがって、ここから入りまして、運用の問題、いろんなことも出てくるだろうけれども、やっていくということが今求められている。  とりわけ、こういうことについては参議院に、衆議院よりもはるかに長い期間、選挙区への対応というのが比較的少ないという参議院の特性を生かして、そういう広い意味でやっぱり参議院に求められている行政監視機能というのを一歩前進させていくというには、余り長くこの議論をするよりも、できるだけ早くこういう形でまとめてやっていったらどうだ、私はそう思います。その限りにおいては、前回意見の中から相当やっぱり会長は苦労をされながら、多くの人たち意見を最大限取り入れた形でまとめられた案だろうというぐあいに思います。  私、いただいて、きのうすべての紙を一通り見てみました。私なりの理解では以上のようなことでございますので、さきの理事懇でどういう議論をされたかよくわかりませんけれども、とりあえずこの調査会の答えとしてこういう形で報告するということに私は賛成です。そして、今後何回やってみても同じ議論を繰り返すということになってしまうのではないのかという気がいたします。
  36. 井上孝

    会長井上孝君) ありがとうございました。
  37. 鈴木正孝

    ○鈴木正孝君 会長に大変丁寧にまとめていただいたという感じがしておりまして、また先ほど行間にこもる気持ちを大変丁寧に説明していただきましたものですから、よく理解はできるように思います。  参議院改革が現在問われているし、また国民的なニーズというものが参議院に対してかなり厳しい目を持ちながら、しかし期待の声も非常に大きいという、こういう状況の中でございますので、私もいろいろと過去に意見も言わせていただきましたし、各委員の御意見も拝聴しながら、なるほどと思うようなことがいっぱいあるわけでございまして、その中で、物事にはタイミングというものもあるだろうというような感じも片方では持っております。  私、都築委員の御意見も十分理解はしておるわけでございますので、それを踏まえまして、ぜひまたこの中身内容、方向、私は大筋ではよろしいのではないかというような印象を強く持っておりますので、そんなことを含めまして、しかるべき時期におまとめいただけるのがいいのかなというような印象を強く持っておりますので、意見として言わせていただきます。
  38. 井上孝

    会長井上孝君) ありがとうございました。
  39. 山下芳生

    ○山下芳生君 繰り返しになりますけれども、私は、国会国民の期待する行政監視機能を発揮するためには、国会の附属機関として行政監視院オンブズマン設置するのが最もふさわしいという考えであります。また、その点では憲法上の問題もクリアできるというふうに考えています。第二種常任委員会では本当に国民の期待する活動ができるかどうか疑問があると。これはこれまでも繰り返し述べてきたとおりでありますので、そういう意味では会長の案には賛同はできません。  しかし、どうしてももう報告書をまとめるというのであれば、会長案とあわせて、この間、私が主張してきたような意見もあるということを報告書できちんと紹介していただくように要望しておきたいと思います。  以上です。
  40. 井上孝

    会長井上孝君) わかりました。十分考慮をいたしまして、御希望に沿えるようにいたします。
  41. 西川玲子

    ○西川玲子君 私も本当に同じ意見でございます。やはり思うことはいっぱいあります。インターネットに早くしてほしいとか、いろいろありますけれども、一歩、二歩前進することが大事なことであると思いますから、これ以上だらだらやっているのはもういけないことだというふうに思います。
  42. 井上孝

    会長井上孝君) ありがとうございました。
  43. 菅川健二

    ○菅川健二君 私も内容的に異論はございませんけれども、先ほどの蒸し返しになりますけれども、都築委員から話がございましたように、参議院制度改革の他の委員会との整合性につきましては、ぜひ報告書の中にきちっと位置づけていただきたいという要望でございます。
  44. 守住有信

    守住有信君 大きな流れはもちろん賛成でございますけれども。  ちょっと私、気になりますのが、調査とか監視とか監査とか入っておりますけれども、もう一つ評価という言葉ですな、政策評価。時代におくれない、いろんな法律、制度、運営がありますけれども、それが時代におくれないような評価という概念もちょっと言葉の中に入れた方がいい。というのは、例えば外交調査会ではODA評価小委員会、私は科学技術部会長をしておりますけれども、科学技術のグローバルな政策評価というのを、国会に評価会議をつくろうという議員立法も動いておるわけでございますので、それとこの関係をどうするかという、これは衆議院中心で動いておりますけれども、そういうのもちょっと頭の中にあるものですから、この言葉の中に評価というものも、政策評価といいますか、いろいろ監視する、監査する、あるいは調査する。と同時に、そのプロセスを通じてそういういろんな政府のやり方を、時代おくれであるのじゃないかとか、いろんな評価という概念も、かがみとして、ひとつ言葉として入れたらいかがかなと、こう思っております。
  45. 井上孝

    会長井上孝君) ありがとうございました。  ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)  貴重な御意見をありがとうございました。いろいろな御意見がございましたが、私といたしましては、この案をもとにして参議院行政監視のための常任委員会設置することにつきまして、大方の委員の方々の御意見は一致したものとしてまとめさせていただきたいと存じますが、よろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)  それでは、本日の御議論を踏まえまして、本調査の中間報告書案の作成につきまして、今後、各理事とも御相談の上検討してまいりたいと存じます。  中間報告書につきましては、もう一遍調査会を開かせていただいて御承認をいただくつもりでおりますので、そういうように計らいたいと思います。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時九分散会