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大村委員 来年の春といいますと、それからまた一月、二月と手続がかかると、まあ一年後ぐらいということで
理解をしていいのですね。もうちょっとできましたら早く施行していただいて、一日も早く
法人格を取って、さらにさらにしっかり
活動できるようにお願いしたいというふうに思っております。
それで、手続的にはそういうことかなと思うわけでありますが、これは昨日から
税制の
議論がいろいろされておりました。私も、
皆さんの、諸
先生方の御意見、御
議論を拝聴させていただきまして、この財政的なといいますか、
市民活動団体の財源といいますか、そういった基盤をやはり何とかしてあげたいという、心情的には私も同感であるところがあるわけでありまして、本日この
審議に参加されておられる
方々は大方心情的にはそういうことではないかと思うわけでありますけれ
ども、ただ、
税金のことでありますので、やはり公平と公正ということが大事でございます。
日本の場合は
租税法定主義、言わずもがなでございますが、
法律で何に
税金をかけるかということを決めて、
税金をまける場合も、本来かかるけれ
ども、これはこういう
要件だからまかるということがあって初めてそれが
租税法定主義だというふうに私は
理解しておるわけでございます。
そういう
意味で、確かにその
税制の問題は大きな
課題であろうと思っておるわけでございますが、やはりそういう
法律上のこと、
法律に基づいて初めて
税金ができる、そうでないと、この
日本という
社会、この国というものが壊れてしまうという
感じもあるわけでございます。そして、今回の
税制の問題でいえば、やはり
民法の
公益法人課税との
バランスということが、やはりこれを詰めないとなかなかそこの問題はクリアできないのではないかと思うわけでございます。
そういう
意味からいたしますと、その点を詰めるにはまだ
議論がそこまで煮詰まっていないのではなかろうかなと思うわけでございまして、そういう
意味で、これはさらにその
議論を詰めていきますと、詰めようといいますか、やろうとしますとまだまだ時間がかかる。時間がかかるということは、
法人格が取れないということになるわけでございます。
ですから、昨日からの御
議論に、
先生方の御
答弁にもありましたように、私は、今回はこの
法律を一日も早く
成立させて、まず
法人格取得の道を開くということをやった上で、そして並行的にといいますか、あわせてそうした問題も、残された
課題も
十分議論を尽くして詰めていくということが必要ではないかと思うわけでございます。
そういう
意味で、同じ愛知県の
河村先生も大変この問題で御苦労されておられるというふうにお伺いをしております。ちょっと古い、一年前の
新聞記事でありますが、
日本経済新聞の
記事でありまして、
河村たかし代議士は無念だというようなことが書いてあるわけでございます。
少し御披露させていただきますと、昨年の話でありますのでちょっと古いわけでありますが、
通常国会の会期末が迫った日、
議員立法を目指したある
税制改正法案が
廃案になった。「五月末にやっと
提出したのに一度の
審議もしなかった」。提案した
新進党の
河村たかし代議士はいかにも無念そうだ。
こういうことがあるわけでございます。
そして、今回も提案されておられます
上田代議士とともにこれをやったわけでありますが、
ところが「壁」は思わぬ場所にもあった。
議員立法には慣例として「党の承認」が必要だが、応援してくれると思っていた
新進党税制調査会の
幹部がなかなか首をタテに振ってくれない。もともとこの
税制改正法案は
新進党が
通常国会の前の
臨時国会に出した
法案を肉付けするものなのに……。
こういうことがあるわけでございます。
それで、さらにその
奮闘ぶりが披露されておりまして、
党税調幹部への
説得作業は二カ月以上も続く。やっとゴーサインが出たのが五月二十八日。
野田党税調会長はつぶやいた。「まあ
野党なんだし、
提出してみようか」。
「まあ
野党なんだし、
提出してみようか」ということがここで
かぎ括弧つきで書いてあるわけでございます。そして、さらに続きまして、
時間もなく、
党首脳の熱意もなく、
法案はいわば
シナリオ通りに
廃案となった。「やはり官僚の手のひらの上の反乱か……」。
河村氏らはむなしかった。
こう締めくくっておるわけでございます。
これは
新聞記事でございますのであれでございますが、これだけを見ますと、
河村先生の御
努力、
奮闘は私
ども大変敬意を表するわけでございますが、
新進党の中でも、この問題はまだ
議論が尽くされていないのじゃないかということを思うわけでございます。
ですから、時間もあれですから
答弁はあれでございますが、そういう
意味で私がぜひお願いをしたいのは、このまま、昨日
辻元議員が言われたことがそのとおりじゃないかと思うわけでありますが、一日も早くこれをまず
成立をさせてみて、まずやってみよう。まずやってみまして、そしてその上で、これはぜひ、
議員提案でありますので、
国会は
通常国会も
臨時国会もやっておるわけでありますので、その都度、
改善をしたり直したらいいという点があれば、その
段階で
議論をしてやっていくということが大事ではないかと思うわけでございます。
市民団体の
方々の期待も大変大きいということもあるわけでございまして、一日も早い
成立に向けまして、
関係者の
皆様方のさらに一層の御
努力をお願いしたいと思っております。
そういう
意味で、残り時間がほとんどありませんけれ
ども、この
法案の
成立、そしてまた、これを
成立させた後に、やはり
各党間で本当に真剣な
議論を
積み重ねていきたいというふうに思います。
その点についての決意を、ぜひまた
熊代先生にここで
お答えをいただきまして、私の
質問を終わりたいと思います。よろしくお願いいたします。