○松本(龍)
委員 冒頭、先ほどの新進党の吉田治議員の発言、私は大変重要な内容を含んでいたと思いますので、その点をまず御
指摘をしたいと思っております。
十六本の
法律を一括でくくるということに関してですけれ
ども、十六本のうち二本は
廃止をする、十四本はいわゆる
手続の
簡素化をするという内容でありますけれ
ども、やはり先ほど
お話がありましたように、保安の問題等々、別々に議論されるというか、別のテーブルで議論されるべき問題であるというふうに私も同様に思っております。新聞によりますと、
規制緩和の先進国であるアメリカやイギリスでは、いわゆる安全面が軽視されたりしているという事例がたくさんあるというふうに聞いておりますし、私も
民間に昔勤めておりまして、安全とか保安とかいうものは大変重要な問題であるというふうに
考えております。
先ほど
政府委員の答弁で、保安技術の進歩あるいは保安実績が良好であるというふうに言われましたけれ
ども、昔アメリカに安全技師のハインリッヒという人がおられまして、このハインリッヒという人がハインリッヒの法則というのを述べておられるのがあります。
一つには、
一つの重傷者が出る事故があったら、その周辺には同じような原因で二十九人の軽傷者が出ている事故がある、また、三百人の無傷の事故があっているというふうな法則がありまして、そういう点から、やはり安全とか保安というものは目に見えない部分、そしてなかなか厳しい部分がありますので、これからの
審議等々でそういった保安の面等々がしっかり
審議をされるように、まず冒頭
皆さんに促しておきたいというふうに思っております。
午前中の
審議を聞いておりましたら、同じような
質問ばかりで申しわけがないのですけれ
ども、なぜ今
規制緩和なのか、なぜ今
経済構造改革なのかというところから
お話を進めてまいりたいというふうに思っております。
通産大臣にお聞きをいたしますけれ
ども、私は、今の
時代状況といいますか、日本の置かれている
状況あるいは世界の置かれている
状況は、いわゆる冷戦構造が終わって、ソビエトが崩壊し、あるいは東欧諸国が
変革をし、中国ももう早い
時代から
経済特区等々で市場開放を行ってきている。したがって、今までの構造から少し
変化を、また大きな
変化を遂げているというふうに思っています。
というのは、今までは、それまではいわゆる南北ということでいいますと、北の十億でさまざまなパイを分け合っておればよい
時代があったわけですけれ
ども、九〇年代に入ってそうはいかなくなった。南の人々も
皆さんのルールの中でこれからやっていきたいという話が出てきた。そういう意味では、市場の問題も、一国至上主義あるいは一国民主主義等々が通用しなくなってきた。一方で、メガコンペティションとか、今はやりの言葉で大競争の
時代と言われていますけれ
ども、ある意味では、ともに生きるという大共生の
時代ではないかなというふうに思っています。
そういう意味では、インターナショナルスタンダードが求められていて、
規制緩和あるいは市場開放等々が今声高に言われているのは、まさに
時代の要請であろうというふうに思っています。このような
時代にありまして、
規制緩和を含めた
大臣の御
認識とこれからの抱負を、まずお述べいただきたいと思います。