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藤田(幸)
委員 ありがとうございます。
これは、議員の方の
立場から自主的に、例えば公務、党務等々を別にいたしまして、プライベートな性格のものとか、あるいは特に
外務省の
在外公館の
方々のお忙しい手を煩わせずに済むようなことにつきましては議員の方で、特に外務
委員会の方などが
理解を深めて、自主的に、可能な限りは自主的にそういったことについては辞退をするといいますか、自粛をするというような動きを議員の側の方で進めていくことも、身近な中から改革に役立つかなという思いを持っておりますし、また折があればほかの議員の皆様にも呼びかけをしていきたいということを申し上げて、この質問は終わりたいと思います。
次に、ODAの質問に移らさせていただきたいと思います。
大臣、ODAということについて、最近、
日本にいらっしゃる外国人の
方々の中で、ちょっとやゆした言い方で、ODAということについて別の言い方があるのですけれども、お耳にされたことがございますでしょうか。いや、なければ結構なのですが、最近聞いた話で、ODAをもじってお金だけ上げる、外国人の中で言っている方がございまして、そういう
言葉が出ること自体残念だというふうに思っておりますけれども、もう
一つ、ODAということについて言い方がございまして、お金だけは上げないと言われていることがございます。
それは何かといいますと、いわゆる従軍慰安婦の問題でございまして、私ども一月十二日から、鳩山由紀夫代表を初め、民主党の議員団で韓国へ行ってまいりました。ちょうど
大臣が、六時間ですか、ソウル訪問された
日程と部分的に重なったわけですけれども、私どもがソウルに参ります前日に、いわゆるアジア女性基金の方から、七名の元従軍慰安婦の
方々に基金からの支払いが行われたわけでございます。
この基金そのものにつきましては、原文兵衛
理事長初め、前からこういう戦後処理、あるいは現在も傷を抱えておられる
方々に対するケアを長い間行ってこられた
方々がかかわっておられるということで、私も大変敬意も表しておりましたし、それから、その渡された際に、総理からの手紙が慰安婦の
方々に渡されたわけですけれども、非常に突っ込んだ
表現をされておられると思います。一部参考までに読ませていただきますと、
いわゆる従軍慰安婦問題は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題でございました。私は、
日本国の内閣総
理
大臣として改めて、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての
方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを申し上げます。
我々は、過去の重みからも未来への責任からも逃げるわけにはまいりません。わが国としては、道義的な責任を痛感しつつ、おわびと反省の気持ちを踏まえ、過去の歴史を直視し、正しくこれを後世に伝えるとともに、いわれなき暴力など女性の名誉と尊厳に関わる諸問題にも積極的に取り組んでいかなければならないと考えております。
これは総理
自身も内容について深く検討されて使われた
言葉だということで、私
自身も大変評価をしておるわけでございますけれども、今回、支払いが行われた翌日に参りまして、私ども率直に感じましたことは、この基金あるいは
政府の
方々が大変
努力をされ、いろいろな工夫をされてこられた、ただ、そういった思いが慰安婦の方あるいは受け取り国の一般の国民の
方々に通じていないということが非常に残念だと感じたわけでございます。
あえて言いますと、受け取り国側の方では、額そのものよりも、やはり
日本政府のかかわりがよく見えないということが
一つの問題であるようでございます。私ども、お会いをいたしました韓国の指導者の方の中にも、
日本の
政府の方が責任を回避し、あたかも第三者に責任を転嫁しているかのような印象を残念ながら与えてしまっておるというような
言葉も聞いておるわけです。
私は、基金そのものの問題よりも、大きく考えまして、
日本の法体系あるいは行政の仕組み、さらには
政治のリーダーシップが十分でない、そういったもろもろの重荷を一手に負わされて、むしろ板挟みになって苦労されているのが基金の
皆さんではないかという感じがしておるわけでございます。それを越えるために、
政府、民間基金あるいは一般の国民も含めまして、いろいろな知恵を持ち寄って対策を講じるべきではないかという気がいたすわけですけれども、それにつきましても、非常にきめ細かな工夫をされたがゆえに、それがむしろ誤解や混乱を助長しているというような面も感じられたわけでございます。
今回の予算に関しまして見ておりますと、例えば、平成九年度の予算においては、このアジア基金に対する拠出金の項目が、経済協力に係る国際分担金等の支払いに必要な経費というふうになっておるわけですけれども、そもそもアジア基金に出しているお金がなぜ国際分担金の中に組み込まれているのかということについて、まず御質問申し上げたいと思います。