運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1997-06-17 第140回国会 衆議院 科学技術委員会 第11号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成九年六月十七日(火曜日)     午前十時開議  出席委員   委員長 佐藤 敬夫君    理事 小野 晋也君 理事 実川 幸夫君   理事 三ッ林弥太郎君 理事 山口 俊一君    理事 斉藤 鉄夫君 理事 田中 慶秋君    理事 佐々木秀典君 理事 吉井 英勝君       石崎  岳君    江渡 聡徳君       河井 克行君    木村 隆秀君       桜田 義孝君    田中 和徳君       塚原 俊平君    渡辺 具能君       井上 義久君    近江巳記夫君       笹木 竜三君    近藤 昭一君       鳩山由紀夫君    辻元 清美君       堀込 征雄君  出席政府委員         科学技術庁長官         官房長     沖村 憲樹君         科学技術庁長官         官房審議官   興  直孝君         科学技術庁原子         力局長     加藤 康宏君  委員外出席者         科学技術委員会         調査室長    吉村 晴光君     ————————————— 委員の異動 六月十七日  辞任         補欠選任   羽田  孜君     堀込 征雄君 同日  辞任         補欠選任   堀込 征雄君     羽田  孜君     ————————————— 本日の会議に付した案件  閉会審査に関する件  原子力開発利用とその安全確保に関する件      ————◇—————
  2. 佐藤敬夫

    佐藤委員長 これより会議を開きます。  原子力開発利用とその安全確保に関する件について調査を進めます。  動燃改革検討委員会検討状況について、政府から説明を聴取いたします。加藤原子力局長
  3. 加藤康宏

    加藤(康)政府委員 動燃改革検討委員会における検討状況について御説明いたします。  動燃の体質及び組織、体制につきまして、聖域を設けずに徹底的にチェックし、その抜本的な改革を図るため、科技庁長官の直属の組織として動燃改革検討委員会座長に東大前総長吉川先生をお迎えしておりますが、これを四月十一日に設置いたしまして、これまで三回の会合を開き、本日第四回目の会合が十時から始まるところでございます。  検討状況でございますが、第一回の会合におきましては、論点の整理を主目的といたしまして、そこでは動燃の廃止をも視野に置くこと、国の監督のあり方検討することを議論前提として確認されました。それに加えまして、運転管理あり方経営面からの権限と責任体制等個別の論点について各委員からの意見交換がございました。  第二回目の会合におきましては、論点絞り込み目的としております。冒頭、近岡大臣から、原子力委員会の場におきまして核燃料サイクルの確立の重要性はいささかも変わるものではないことが再確認された旨御発言をいただきまして、そういうことを前提議論をお願いしたわけでございます。引き続きまして、論点絞り込みに関しまして意見交換がございました。  第三回の会合、六月六日でございますが、ここでは座長試案基本認識部分でございますが、これに係る討議が行われました。座長から、問題の本質を明らかにするとともに、認識共有化を図るため、座長試案として「動燃改革基本認識」、これは別添に概要がございますが、提示されまして、その検討をいたしました。一部修正の上、共通認識として了承されたわけでございますが、その中で、事業団事業の問題につきましては、現在の事業部分的に解消あるいは移管し、残った部分動燃が再出発する方向で検討していく旨了承されました。現在の事業を整理いたしまして、必要なところで新しい法人として出発するという趣旨と了解しております。  今後の検討の進め方としまして、本日の第四回会合におきまして、座長から委員会報告の原案となる座長試案が提示されます。これは、先ほどの基本認識に続きます総論部分でございまして、総論的なものにつきましての座長試案が提示される予定でございます。それを受けまして、七月七日には各論につきましての問題、そして七月の下旬には報告書の取りまとめということで予定している次第でございます。  なお、先ほど御説明いたしました座長基本認識の要点でございますが、これを四点ほど御説明したいと思います。  原子力政策動燃というところにおきましては、将来のエネルギー源確保に向けた原子力開発は、エネルギー安全保障とともに、国際貢献につながるものとして国民が支持しているのだ。その開発の主役として動燃国民の負託を受けているものと認識している。  それから、動燃におきます潜在的な困難がある。それは、動燃の業務には、研究それから開発実用化、この三つの直列した要素がありまして、これらは思考の様式とか作業の形態が異なった性格を持っております。こういうものが混在していることで潜在的な困難があるということでございます。  それから、動燃におきます問題の構造ということで挙げておられるのが、動燃を取り巻く状況変化によりまして潜在的な困難が顕在化してきた。  一つは、先駆者の消失により、みずからが自律的システムを構築すべきであった。核燃料サイクルにつきましては、各国とも次第に手を引きまして、フランスあるいはロシア、一部そういうところでやっておりますが、そういう先駆者が減ってきた。したがいまして、自律的システムをもっと構築すべきであったのではないか。  それから、動燃事業には、競争力ある技術としての観点が不十分であった。経済性を達成という観点も含みますが、そういう観点が不十分であった。  外界に開かれた研究開発基本的態度に欠け、産業技術の進歩との接触を怠ってきたのではないかということで、結果的に状況変化に的確に対応しなかったことにより動燃失敗を犯したのではないか。失敗と申しますのは、事故の防止と措置についてまずかったこと、それからコスト高のために技術を売れなかったこと、そういう問題を御指摘いただいています。  それから最後に、問題の本質といたしましては、経営の不在に起因している。動燃の問題は、組織全体の行動決定者が特定できずに真の責任が不明となるいわゆる日本病のあらわれの一つ動燃に限らず日本組織、社会でこういう状況がありますけれども、動燃も同じような状況になっているということを御指摘されていらっしゃいます。  それは基本認識でございまして、先ほども申しましたように、総論部分を経まして報告書ができるかと思います。  今後の予定が次にございますが、過去三回、本日四回目、あと五回、六回を経まして、その間、各委員によります常時個別調査とか、外部コンサルタントによる調査を経まして報告書ができ上がる予定でございます。  なお、最後に、参考としまして、改革検討委員会のメンバーの構成が添付してございます。  以上でございます。
  4. 佐藤敬夫

    佐藤委員長 これにて説明は終わりました。      ————◇—————
  5. 佐藤敬夫

    佐藤委員長 この際、御報告いたします。  本委員会参考送付されました陳情書は、お手元に配付いたしましたとおり、航空宇宙開発の推進に関する陳情書外四件であります。      ————◇—————
  6. 佐藤敬夫

    佐藤委員長 次に、閉会審査に関する件についてお諮りいたします。  科学技術振興基本施策に関する件  原子力開発利用とその安全確保に関する件  宇宙開発に関する件  海洋開発に関する件  生命科学に関する件  新エネルギー研究開発に関する件以上の各件につきまして、議長に対し、閉会審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 佐藤敬夫

    佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。  閉会審査案件が付託になり、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣承認申請を行うこととし、派遣委員人選派遣地等、その手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 佐藤敬夫

    佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  また、閉会審査におきまして、参考人より意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人出席を求めることとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 佐藤敬夫

    佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  本日は、これにて散会いたします。     午前十時八分散会