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辻元委員 社会民主党・市民連合の
辻元清美と申します。
私は、
核実験にまつわる過去を検討し、現代の問題点を改善し、
核兵器のない
未来を目指すことが必要であるという視点で、今回の
CTBT条約の
批准と、それに関して
原子炉等
規制法の一部を改正されるということについて
質問させていただきます。
まず最初に、
核兵器の使用や
核実験にまつわる厳しい
状況について、個人的な体験からお話しさせていただきたいと
思います。
ちょうど二年前なんですが、一九九五年、戦後五十年の年に、アメリカのスミソニアン博物館で原爆展というのが催されるということがありました。皆さん記憶があると
思います。この折に、
広島、長崎での直接被害を受けた写真の展示につきましてアメリカ側は拒否したというような、私にとっては非常に残念なそして衝撃的な事件がございました。このように、
核兵器の使用やそれから核にまつわることにつきましては、非常に国際情勢が厳しいな、アメリカの態度も厳しいなというふうにそのときは受け取りました。
そこで、私は、当時まだ国
会議員ではございませんでしたが、国際交流団体で働いておりまして、客船をチャーターして、若者を連れて
世界一周の交流に出かけていくというときに、この年に
広島、長崎の
被爆者の方から、アメリカで行われないので、船に原爆展を積んでいって、二十カ国を回りましたけれ
ども、それぞれの国に船が入港する折にその原爆展を展示して
世界の人に示してほしいという要請を受けました。それで、長崎市それから
広島市とも協力をいただきまして、二十カ国で原爆展を開きました。その折には少し
希望が持てまして、特に若者がたくさん来場いたしまして、この核の悲惨さについて見ていただいた、そういう経験がございます。
それともう
一つ、ことしの一月なんですが、タヒチに行ってまいりました。皆さん、フランスの
核実験についてさまざまな
対応をされたかと
思いますけれ
ども、そこで見たことも私にとっては大きな衝撃でした。
まず
一つは、タヒチから労働者が
核実験施設に出ていくわけなんです。それで、その労働者に対しては非常に高い賃金を払われる。ということは、タヒチというのは本当に、ゴーギャンも言っておりました、非常に美しい島で、海とともに共生していた島であったわけなんですが、労働者に対しては高い賃金が払われるために物価が物すごく上昇してしまって、普通に魚をとって暮らしていた
人たちの生活が破壊されていくというようなことを目撃してみたり、それからもう
一つ、援助、援助ということで
核実験に対する協力を求めてまいりましたので、地場産業がつぶれていた。そして、実際に私は
被爆したと言われる人の証言も聞きました。
このように、
核実験というのは、単にどこかで
実験をやっているだけではなくて、必ずそこに人が関与しているということで、人権侵害などにもつながってきている現代の大きな問題であるという認識を持ちました。そういう意味で、この
核実験にまつわる過去はどうであったか、今日に至るまで。この
条約ができまして
禁止されたとしても、今までの検証をすることは非常に重要ではないかというふうに
思います。特に太平洋で
核実験は何回も行われているのですが、
被爆者といったら、皆言葉を知っているような現状です。
こういう中で、まず最初の
質問に移ります。
現在までに
核実験は何回行われたと
日本政府は把握し、かつ
核実験による
被爆者はどれぐらい出ているというふうに把握されているのでしょうか。