○保坂三蔵君 今、全部御答弁いただかなくても、部分的には
調査結果を拝見していますから、この場では結構です。結構ですけれ
ども、私もこの間の質問で述べたんですけれ
ども、今回の
TBSの
事件の
不祥事というのは幾つものいろんな
事件が重なっているという実態。それと、「3時にあいましょう」のあの
取材と前後する
坂本事件の件と、それから日本
テレビの十月十九日の
報道からの御社のトップのこの問題に対するスタンスの分岐点といいましょうか、これを前後で感じるわけです。当然、異質なものもある、しかし底辺に流れる同質のものもある、こういろいろ思うんです。
私がどうしてもわかりませんのは、二人の
プロデューサー、幹部ですよね。幹部の
方々が、さっき上田
委員の質問もありましたとおり、見せた見せないの繰り返し、いろいろありました。しかし、現実に、現
社長、
砂原社長は、本日の衆議院の
逓信委員会で、昨年の九月、検察が
坂本テープに強い関心を示しているという事実を知っていたと、こういうふうに
逓信委員会のたしか
委員長の質問に答えていますね、きょう午前中に。昨年の九月に知っていた。
坂本テープを地検が非常に強い関心を持って見ていた。要するに地検の動きを知っていた。
その後に、十月十九日に日本
テレビが夜のニュースで
TBSが
オウムに
番組を見せたと
報道するわけですね。そして、すぐ御社はNTVに電話で抗議をする。追っかけ「ニュースの森」で、かなり
現場では抵抗があったようですけれ
ども、事実無根であると
報道する。そして、それに対して、日本
テレビが十一項目の質問書を出したら、
調査の結果ビデオを見せたことはない、お互いに
報道機関でありながら、こういういわれなき風評で言うのはNTVの反省を求めるというようなたぐいの反論をしているわけですね。しかし、その前段で九月に知っていたという
社長の御発言にあるように、既に
TBSの
社員が地検で事情聴取をされているわけです。それから、「スペースJ」の某氏は、まるで本物の早川メモを見せられて、暗記して帰ってきて会社に
報告しているとも言っているわけですね。
そういうことを考えますと、日本
テレビの
事件がきっかけに、それまで
テープを提出したり、それはいろいろ事情は
お話がありましたけれ
ども、やっぱりマザー
テープを提出するというのは、今までいろいろ議論がありましたでしょう。ありました中から、
テープを提供して地検に
協力をする、
事件の重みを痛感している、こういう姿勢をとりながら、何で十月十九日から地検のいろんな警告も無視して変わっていったんでしょうね。これがわからないんですよ。
それで、きょうの衆議院の
逓信委員会では、当時の心境を
社長は、当時
社長さんではなかったと存じますけれ
ども、
社長さんは感情的な選択であったと。言葉じりをとるつもりはありませんが、こんな重大な問題で、会社がつぶれるかつぶれないかというのはそれはわかりませんよ。しかし、そのぐらいに大きな
オウムの
事件が起きている中で感情的な選択なんというのは考えられますかね。これは佐藤弁護士の御
調査の中でもどういうふうに御
判断されていくかですね。それから、
坂本テープの動きに対しても
重要性の
認識に欠けていた。いずれもエモーショナルな御
判断をしているような感じなんです。
これがどうしてもわからないんです、僕は。そこから幹部のミスリードが始まっているわけです。いろんな状況が集まって、
プロデューサーが見せないと言ったって、その事実と
判断というのは違うんじゃないんですか、トップは。
判断でこれを見せたこと、結果的には、きょうの同じ
委員会でも二人の
プロデューサーは見せる指示をした、こう言っていますよ、どなたかの御答弁では。もう既に衆議院では言っていますよ、二人の
プロデューサーは見せると。しかし、
プロデューサーは見せると言っていませんよ、今までの
調査報告書では。
ですから、状況
判断というのはそこまでかちんかちん。現に、早川メモでは日付が特定され、いつ、どこでとか、言い回しから、それから特殊な言葉の使い方から、使い回しですね、これじゃ、ぎゃふんと言わんばかりのあれが出ているわけですよ、ここで。それが、年が明けて三月にわかったというのはちょっと
認識が甘いんじゃないか。
しかも、二月になって大川
常務がわざわざ地検に出かけられましたよね。地検に出かけていって、うちは知らないよと。何か地検に対して、言ってみれば、あなたからいろいろ言われてもおれの方は知らないとはっきり断言しちゃって三月十一日の
報告書になってくるわけです。どうもここのところが、佐藤先生、わからないんですよ。
わからないがゆえに、私個人の見解を申し上げれば、番たび、貴重な部分に
危機管理、会社全体を守り、
社員の
取材上の危険を守り、それから
取材を受けたり、それによって
放送したりしなかったりという問題はともかくとして、被害者が出たり、そういう
事件の際、
判断の重要なポイントで専門家の
認識、専門家の見解というのは聞くものじゃないんでしょうか。例えば刑事
事件で、宗教
事件だとかあるいはそのほかの
事件で専門家の弁護士さんに聞くとか、そういうことをされないんでしょうか。
TBSさんはされたんじゃないんですか、今度も
法務部をきちんとつくりましたけれ
ども。
現に、前段の
坂本弁護士の
取材のときも訴訟を起こすぞと言われているんですよ、青山弁護士に。片方は弁護士が来ているんですよ、青山弁護士が。片方は弁護士が来て、それで弁護士は訴訟を起こすと、早川はじっとやくざみたいな形でにらんでいる、上祐氏はべらべらしゃべる、そういう責め方をしているというのがどなたかの発言でもありましたよね。
そうすると、青山弁護士という法律の専門家が責めて、前にも私この
委員会で
お話ししたんですが、東京都がこの三カ月ぐらい前に認証を起こすときも、個人を
最後まで裁判で責めるだと、損害賠償をするだと、カルト教団共通の訴訟をちらちらさせながらやるわけです。そういう専門的な
分野に入っていったらば、弁護士さんに相談するのが常識じゃないですか。
それから、私の「10の疑惑」のときも、先生の御発言があった後に
社長がぱっと突発的に言われたのは、後ろから弁護士さんが言ったんじゃないんですか、まあ知らないことにしておけと。
私たちは、交通事故を起こしますと、出ていっていきなり謝るなと、お前が悪いと先に言えと、自分が悪くても。それが訴訟になったときの第一発のあいさつ。私も法学部ですけれ
ども、和姦だとか強姦なんというときもそういうケーススタディーも習いました、絶対自分の非を先に認めるなと。しかし、そういうやり方というのは、弁護士さんの訴訟上の技術的な問題でこういうミスリードに手をかしたとしたならば、私はゆゆしき
事態だと思う。
私、今お尋ねするのは、最終的には御答弁はなぜミスリードしたかというのは言えませんでしょう。しかし、少なくとも弁護士さんというお立場で佐藤先生が御見解を持っていたらぜひ伺いたい。青山弁護士ももともとは日弁連の会長の鬼追先生のところの所員でしょう。現に、日弁連の会長に鬼追先生が立候補されたとき、私は
オウムと
関係ありません、青山弁護士は首を切りましたとおっしゃって当選されていますね。
弁護士さんの職業的な人権上の問題とか、いろいろそういう点でも、片方の依頼者からの依頼を受けるという立場もあるでしょうけれ
ども、こういう
TBSを救わなくちゃならないときに、ミスリードというようなときに、弁護士さんがどういう絡みを今までしてきたんだろうか。これで終わりですが、そういう見解をぜひ承りたい。