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緒方靖夫君 結局調べていないわけですね。ですから、そういう種のことが、たまたま人がいなかったけれども、人がいるところで起きたらどういうことになるかということをそれに関連してやっぱり調べるべきなんです。そういったことがやられていない、非常に不十分だと。はっきり言えば、こういうことについての
対策がなおざりになっているというそのことを示していると思うんです。
そういう無
責任の最たるものとして本当に驚いたのは、実は
開発局の人たちと会ったときに、今度の問題で豊浜
トンネルについての
調査をやったときに、安全だというふうに私たちに言ったんですね。新聞には安全は四段階あって、一番安全と言われているDというふうに報道されてきた。それについて
開発局は否定しなかったわけだけれども、これが二十日の夜になったら急にBだと、危険の
一つ手前という、そういうランクになったわけです。これは
北海道新聞ですけれども、「「異常なし」根拠偽り」と、そういうふうに大きな見出しで報道しているわけですね。そして、この問題についても特に
対策を講じていなかったということが報道されているわけです。
ですから、これは理由というのは内部
報告の行き違いだということを言われているわけですけれども、私自身この問題について
質問しようとは
思いません。時間がありません。そういうひどい話があるということをしっかり心にとめて、やはりこの問題は人の命にかかわる問題ですからしっかりやっていただきたいと
思います。
もう
一つ、私ひどいなと思った話、それは実は
道路局長のお話なんですね。先ほど同僚議員の
質問への答弁で、
平成五年七月の後の点検について、亀裂の有無については特に異常がないという、そういう趣旨のことを言われたと思うんです。
それから、これは十五日の衆議院の
建設委員会のところで、これはビデオで起こしたものですけれども、この地域については変状がないということで危険性の認定はしなかったわけであります、というふうに答えられていますね。この問題なんだけれども、
一つは実際にそう言っておきながら落ちた、
崩落があったということです。
それからもう
一つ、私、これなかなかもらえなかったんだけれども、この後の点検、その
報告をいただきました。これを読んで本当に驚いたんです。「
地震による斜面変状の判定基準」、そこのところで、先ほど
局長は少し不正確に言われたと思うんだけれども、ここに書かれているのは、「亀裂が
地震により開口したかどうか不明瞭。」と書かれている、不明瞭と。それから、「今回変状の不明瞭な
箇所および変状を免れた
箇所でも地形・地質的に不安定な素因を有するものについては今後新たな
地震が近傍で
発生した場合には変状に至る危険性がある。」、そう書かれているんです、これは
地震について。
さらに、全体の評価についてなんだけれども、これが本当に驚くべきことなんですね。点検結果、亀裂については、亀裂はやや発達しているという評価ですよ。それから海食崖頭部、ここのところでは一番危険なランク四。それからまた斜面傾斜についてもランク四、六十度以上。そういうことがずっと並んでいるわけですね。そして、この評価についてはランクでBで、
地震に対する安定度がやや低いとなっているんです。
先ほどこれについては特に
対策をとっておられないということを言われたんだけれども、やはりこれだけ危険があって何もされなかったということは、逆にランクBというのは恐らくたくさんあると思うんですね。これはぜひ資料を出していただきたいんだけれども、今回の
対応というのは、危険がいろいろあるとここでも
指摘されている、そうした中でやはり非常にまずかったんじゃないかと私は思うわけです。
ですからこういった点で、先ほど余りやられなかったと言われた。時間がないので
質問を省きますけれども、その点で
中尾建設大臣が当
委員会で予想だにできなかった大
規模な岩盤が
崩落したと言われていましたね。予想だにできなかった。この問題なんだけれども、これだけの
報告があってどうして予想だにできなかったのか。
大臣はちゃんとこういうことについて
報告を受けられていたのかなと思ったりするんです。その点について
中尾大臣にお伺いいたします。