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1996-03-28 第136回国会 参議院 運輸委員会 第5号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成八年三月二十八日(木曜日)    午後二時開会     —————————————    委員異動  三月二十五日     辞任         補欠選任      北岡 秀二君     鈴木 政二君      中島 眞人君     岡部 三郎君  三月二十六日     辞任         補欠選任      栗原 君子君     山口 哲夫君  三月二十七日     辞任         補欠選任      渕上 貞雄君     村沢  牧君      山口 哲夫君     栗原 君子君  三月二十八日     辞任         補欠選任      岡部 三郎君     橋本 聖子君     —————————————   出席者は左のとおり。     委員長         寺崎 昭久君     理事                 鹿熊 安正君                 河本 三郎君                 鴻池 祥肇君                 横尾 和伸君     委員                 亀谷 博昭君                 鈴木 政二君                 橋本 聖子君                 二木 秀夫君                 松浦 孝治君                 吉川 芳男君                 泉  信也君                 戸田 邦司君                 平井 卓志君                 瀬谷 英行君                 村沢  牧君                 筆坂 秀世君                 中尾 則幸君                 栗原 君子君    国務大臣        運 輸 大 臣  亀井 善之君    政府委員        運輸省鉄道局長  梅崎  壽君    事務局側        常任委員会専門  志村 昌俊君        員    説明員        警察庁交通局交        通企画課長    小池 登一君        経済企画庁総合        計画局計画官   筧  隆夫君        建設省都市局街        路課長      奥野 晴彦君        建設省道路局次        長        木下 博夫君   本日の会議に付した案件 ○踏切道改良促進法の一部を改正する法律案(内  閣提出、衆議院送付)     —————————————
  2. 寺崎昭久

    委員長寺崎昭久君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。  委員異動について御報告いたします。  去る二十五日、北岡秀二君及び中島眞人君が委員辞任され、その補欠として鈴木政二君及び岡部三郎君が選任されました。  また、昨二十七日、渕上貞雄君が委員辞任され、その補欠として村沢牧君が選任されました。     —————————————
  3. 寺崎昭久

    委員長寺崎昭久君) 踏切道改良促進法の一部を改正する法律案議題といたします。  まず、政府から趣旨説明聴取をいたします。亀井運輸大臣
  4. 亀井善之

    国務大臣亀井善之君) ただいま議題となりました踏切道改良促進法の一部を改正する法律案提案理由につきまして御説明申し上げます。  踏切事故防止及び交通円滑化を図るため、政府といたしましては、昭和三十六年に制定されました踏切道改良促進法に基づき、踏切道立体交差化構造改良あるいは踏切保安設備整備を進めてきたところであります。本法に基づく踏切道改良は、五カ年間に改良すべき踏切道を指定して行われるものでありますが、対象とすべき踏切道の数が膨大に上るため昭和四十一年度以降、六度にわたって改正され、改良すべき踏切道を指定することができる期間が延長されてまいりました。  このような措置により、踏切道改良促進され、踏切事故も逐年減少傾向を示しておりますが、なお、平成六年度において踏切事故件数は五百四十件を数え、三百七十名の死傷者を生じております。この種の事故は一たび発生すると重大な結果をもたらすおそれがあり、また、現在においても改良の必要な踏切道がなお残されている状況にかんがみ、踏切道改良をさらに促進するため、本法改正して踏切道改良措置を講ずる期間平成八年度以降さらに五カ年延長しようとするものであります。  以上がこの法律案を提案する理由であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
  5. 寺崎昭久

    委員長寺崎昭久君) 以上で趣旨説明聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 横尾和伸

    横尾和伸君 平成会横尾和伸でございます。  公共投資基本計画趣旨を読みますと、現在、この十カ年計画で高らかに掲げて公共投資を進めているわけでございますけれども、その趣旨国民が真に豊かさを実感できるという観点から社会資本整備していく、こういう趣旨でございますけれども、私も、そういった意味国民が真に豊かさを実感できるという観点から、いわば生活者観点から日常感じていることを一点だけまず先にお伺いしたいと思うんです。  これはカーブミラーに関することなんですけれども直線部分を想定していただければ結構なんですが、踏切のところでいつも私はよく感じることがあるんです。それは直角に交わっているような、あるいは交差点というかどうか知らないですけれども踏切の地点で、運転免許を取るときにいつも必ずかなり厳しく、右見て左見てドアをあけて警報機の音を聞いてと、前方を確認してというような、そんなことだったと思いますけれども、右見て左見ても左右見通しがきかないところがかなり多いんです。  道が並行して走っているようなところだと割合見通しはいいんでしょうけれども、民家やビルが密集しているようなところですと一左右の確認は一応しなきやいけないことになっているけれども左右見たって何も見えないというところも多いと思うんです。直線部でそういったところがかなりあって、実際、私も運転している立場で非常に見通しが悪い、ここにカーブミラーがついたらいいなというようなことを経験することが非常に多いんです。  そういった意味でこの踏切道でのカーブミラー効用について運輸省のお考え、あるいは道路管理者から建設省になるのか、どちらか、あるいは両方でも結構ですが手短に効用についてお伺いしたいと思います。
  7. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) 踏切道に取りつけられておりますカーブミラーは、今御指摘のとおり私どもも同じような認識でございまして、鉄道線路見通しの悪い場所設置することによりまして、踏切を通行する者が一たん停止した際にミラーによりまして列車の接近を確認することができる、こういうところから踏切事故防止に効果があるものと考えております。
  8. 横尾和伸

    横尾和伸君 時間が足りないので、済みませんが運輸省お答えで代表させていただきます。  一応効用を認めていただいたんですが、そのカーブミラー語源ですね、語源は問題じゃないんですが、カーブのところにつくからカーブミラーなのか、面が球面だからカーブミラーと、それはどうでもいいんですけれども直線のところの問題、カーブしているところで見にくいというところはもう当然やっていらっしゃると思うんですけれども、そうでない直線部分でも、線路の上に乗っかれば左右直線だとよく見えるんですね、乗っかったところでは余り左右を見てもかえって危険なわけでして、乗っかる前に踏切の手前で左右が見渡せなきゃいけない、そういう意味でございます。  そういう意味で、カーブミラー設置状況、これ相当な数の踏切になると思いますから正確な数字はともかく、どのくらい設置されているのか、あるいはどういう認識をされているのか、お伺いしたいと思います。
  9. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) 踏切道におきますカーブミラー設置状況でございますが、具体的な数量につきましては、申しわけございませんが現在の段階で把握いたしておりません。  一般的な状況から申し上げますと、遮断機など保安設備がある踏切道にも一部設置されておりますけれども、多くは保安設備設置されておらない踏切道すなわち第四種の踏切道設置されていることが多いというぐあいに私ども理解しております。
  10. 横尾和伸

    横尾和伸君 保安設備があっても、必ずしも保安設備があるところでは左右を確認しないでいいんだということはないですね。運転免許を取るときにそういうところに丸でもつけると落とされてしまうわけです。だから、どんな警報機なり遮断機がついていても左右は確認するということが必要なわけですけれども、確認できないところではやっぱりできるようにするのが行政だと思うんですね。そういう意味で、先ほど言われました警報機遮断機があるなしにかかわらず、見えなきゃいけないところには見えるようにするという観点が必要だと思うんです。  私、多くは福岡県内で体験していることなんですが、これは福岡県だけではなくて東京でもほかの県においてもそれなりに感じておりまして、全国の問題ではないかと思うんです。そういう意味で、カーブミラー設置をもっと積極的、計画的に図るべきと思うんですけれども、これは大臣基本的なお考えをお伺いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
  11. 亀井善之

    国務大臣亀井善之君) いろいろ委員から御指摘のように、カーブミラーがいかに必要であるか、このことは全く同感でございます。そのような観点に立ちまして、今後、道路管理者あるいは公安委員会等関係機関十分調整を図りつつ、その促進に前向きに検討してまいりたい、このように考えております。
  12. 横尾和伸

    横尾和伸君 これは生活実感から出た意見でございます。進め方はいろいろあろうかと思うんです。この法律では、場所を指定してということでかなり手続も大変かもしれません。カーブミラーが必ずしもこの制度に乗るのかどうか、私自身はそのことにこだわるというよりも実際に進められるということが大事だと思いますので、ぜひカーブミラーの必要な箇所への設置促進を主張し、またお願いしたいと思います。  次に、踏切事故防止総合対策、いわゆる五カ年計画ですね、これは五カ年計画という名前でよろしいのかどうか、現在、今年度まで生きている分と来年度から生きる分と両方、私見比べてみたんですけれども、文言的にはほとんど変化がないんです。文字数は数えておりませんけれども、大体九五%ぐらいは文字も同じじゃないかと思うんですが、今回この計画更新との関係法律改正をしてその更新をしなきゃいけないのかどうか、何かこれだけ見ているとしなくてもいいのかなという疑いも起こるんです。  そこで、この総合対策と今回改正法律との関係、条文でつながっていないんですね。法律に基づいてどうこうするという関係ではないので非常にわかりづらいんです。明確に、この踏切事故防止総合対策と本件の法律案との関係を御説明いただきたいと思うんです。
  13. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) ただいま先生御指摘ございました踏切事故防止総合対策につきましては、踏切道におきます事故防止対策につきまして踏切道立体交差化構造改良保安設備整備、この三つの施策はお願いしております法律に基づいても措置をすることとしておりますが、このほかに、交通規制実施であるとか、あるいは踏切道の統廃合の促進であるとか、あるいは啓蒙活動であるとか、こういった踏切道におきます事故防止対策につきましてあらゆる総合的な対策を講ずるということで、五年間におきます施策を推進するための政府の具体的な方針でございます。  これに対しまして、踏切道改良促進法は、踏切道のうち道路法による道路にかかわる踏切道につきまして踏切事故防止総合対策実施するための手段の一つでございまして、五カ年間のうちに改良を必要とする踏切道につきまして、本法による指定を行うことによりまして立体交差化構造改良、それから保安設備整備を義務づけ、その確実な実施を図ろうというものでございます。
  14. 横尾和伸

    横尾和伸君 そういうことで位置づけがなされたということで理解いたします。この計画も含めて、冒頭に申し上げましたけれども公共投資基本計画の中にこの踏切道改良についてはこの単語は出てこないものですから、また基本計画そのものは抽象的な表現が多いものですから、入っているのかどうか探してみたんですが、入っているような入っていないようなというのが私の結論だったんですが、どういう位置づけになっているのか、経企庁にお伺いします。
  15. 筧隆夫

    説明員筧隆夫君) 委員お尋ね公共投資基本計画におきましては、主要な施策といたしまして、交通安全施設整備を進めること、また交通渋滞の緩和、利便性確保等に向けて、地域日常的モビリティーを支える地域交通基盤整備促進すること等を掲げてございます。踏切道改良につきましては、公共投資基本計画のこうした方向に沿ったものと認識いたしております。
  16. 横尾和伸

    横尾和伸君 沿ったものというか、明確にこの基本計画の中にうたわれているんでしょうか。
  17. 筧隆夫

    説明員筧隆夫君) 委員指摘のように、踏切道という言葉そのものは出てまいりませんけれども踏切道改良にかかわる公的支出等々につきましては公共投資の概念に含まれるものと考えております。
  18. 横尾和伸

    横尾和伸君 公共投資基本計画平成七年から十カ年間で六百兆ですか、ある意味では大変な決意であり大変な数字でもあるわけですけれども、この元気のよさから見ると、踏切道のこれまでの予算の実績を見てみますと随分元気がないなという気がするんです。  道路におきましても、また鉄道の側からしましても、概略の数字は私手元にあるんですが、ちょつと元気がないように思うんですけれども予算の重点的な確保は行われてきたのかどうか、端的にお答えをいただきたいと思うんです。道路鉄道両方お願いいたします。
  19. 木下博夫

    説明員木下博夫君) 御質問ございました踏切道関係で私ども道路関係予算を整理させていただきますと、立体交差事業がその対象でございます。詳しく申し上げますと、連続あるいは単独、さらには新設というのでやっております。そのほかに若干でございますが構造改良関係のお金も持っておりますが、事業費で整理させていただきますと、現在出させていただいています八年度予算事業費ベースで約一千八百五十億円ぐらいを私ども用意させていただいております。最近五年間の平均伸び率が約三%でございますが、ちなみに道路予算全体もほぼそのぐらいでございます。  ただ、伸び率がほぼ一緒だからということで我々決して軽視しているわけではございませんで、最近、建設省などの各事業は、それぞれの地域の要望といいますと、例えば都市部におきましては下水道等整備されておりますので、逆に言えば、今御指摘ございましたように、市街地部分については踏切道を中心とした交通渋滞その他の解消対策に我々としては大変力点を入れておりますので、全国的にならしますと平均伸び率でございますが、地域的にはそれなりの配慮をしてやっておる、こう思っております。
  20. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) 保安設備につきまして私どもの方で予算措置を講じておりますが、保安設備整備率は、この法律が最初に制定されました昭和三十六年当時は全踏切道に対しまして十数%程度の整備状況でございました。これが平成六年度末におきましては約八五%、こういうぐあいに達しております。  保安設備に関する私ども補助予算平成八年度の政府案におきましては二億四千万という、道路に比べますと大変少ない予算でございますが、この予算によりまして今申し上げましたように保安設備整備は着実に進んできたと考えております。
  21. 横尾和伸

    横尾和伸君 それなりに頑張っているという御趣旨だったと思いますけれども、今回の踏切道改良促進は、法律にもありますように踏切事故防止交通円滑化、そして、先ほどもお答えいただきましたように公共投資基本計画の中に明確に位置づけられている。公共投資基本計画も非常に元気のある計画である。  こういう中で、今お答えいただいたのは、例えば建設省道路予算ですとつい最近二、三年の数字を見ますと、二・九%、一・六%、一・四%。公共投資基本計画が四%から五%の伸び率なんです。数字だけがすべてではありませんけれども道路の方は今申し上げた数字です。また、鉄道の方の数字で見ますと、〇・五%減ったり、六%ふえたり、一〇%ふえたり、でこぼこなんです。  そこで、公共投資基本計画の中では何なのかということで代表的な位置づけを申し上げますと、ちょっと読み上げますけれども、「人口構成が若く、経済に活力のある現在のうちに、後世代に負担を残さないような財源の確保を前提として、社会資本整備を一層促進していく」、こういう趣旨であるということなんです。まさにこの趣旨にぴったりなんです。要するに、あるべき事業、やるべき問題は前倒しでどんどんやっていこうということで元気づけてやっているんだと思うんです。その中で一番趣旨に合う今回の踏切道だと思うんですよ。  それが、今申し上げましたように、道路予算でいくと一%、二%の伸び、また、鉄道予算でいくと減ったりふえたりマイナスのときもある、でこぼこになっている。五カ年計画できちっと計画的にやる形をとっていながら何でこんなでこぼこなことになるのか。もっとも、数字だけでお答えいただきたいということではなくて、もっと計画的なやり方が、またもっと元気の出るやり方があるのではないか。これこそ国民の目から見て事故防止、それから交通円滑化、実生活に非常に密着した、こんなに公共投資基本計画の本来の趣旨に合った事業はないと思うんです。これこそ前倒しをしてでも計画的に積極的にやるべきだと思うんです。  この点について大臣に、もう時間もありませんので、まず現状について大臣はこれで満足されているのかどうか伺いたいと思います。
  22. 亀井善之

    国務大臣亀井善之君) 交通安全、まさに私ども運輸行政要請でございます。そういう中で、従来から踏切事故防止のためにいろいろ努力をしてまいっておるところでもございますが、委員指摘のとおり、まだまだいろいろ努力をしなければならないところは十分痛感をいたしております。引き続き、踏切道改良、この推進のためにあるいは鉄道事業者を指導して、予算の重点的な確保のために努力をしてまいりたい、このように考えております心
  23. 横尾和伸

    横尾和伸君 ぜひこれまで以上に、今回あえてこういう時期に改正をするんですから、それからまた、同時に公共投資基本計画も今進んでいよいよ勢いをつけようとしている非常に大事な時期でございますが、これまでどおりと言わずに、大臣さらに頑張るという御趣旨だと思いますけれども、さらに頑張ってしっかりした社会資本整備、特に身近な今回の踏切道改良整備についてはしっかりお願いしたいと思います。お願いすべきであるということを申し上げて、私の質問を終わります。  ありがとうございました。
  24. 筆坂秀世

    ○筆坂秀世君 この間の踏切道改良促進法によって、立体交差化構造改良が進められてきました。しかし、依然として多くの問題点が残っていることもこれは事実です。ですから、私たちはこの法律を延長するということには当然賛成であります。  残っている問題の大きな一つが、都市部におけるあかずの踏切問題です。  昨年の十二月二十七日付の読売新聞を見ますと、JR東日本管内踏切待ち時間ワーストファイブというのが掲載をされております。中には、何と朝のラッシュ時の一時間のうちに一時間あかない、一分もあかないんですよ、どうやってこれを渡るのか教えてほしいと思うんだけれども、こういう踏切山手線埼京線が通っている豊島区の踏切など三カ所もある。このあかずの踏切問題について、今後具体的にどう解消していこうとしているのか、まずお伺いしたいと思います。
  25. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) 列車運行回数が大変多いということで、なかなか踏切を渡りにくいといういわゆるあかずの踏切という問題でございますが、この問題につきましては、私ども関係機関と連絡を図りながら、まず立体交差化促進いたしまして踏切道除却を図ってきているところでございます。  それから、なかなかこういうことができないケースもございますが、なおこういった保安設備により対処をするというところに対しましては、これから踏切道警報時間を必要最小限にいたします警報時間制御装置整備していきたいと考えております。
  26. 筆坂秀世

    ○筆坂秀世君 結局、立体交差化基本にしつつ遮断時間を短縮していくということですね。  そこで、踏切警報時間制御装置というものについて伺いますけれども、これは要するに一回当たり遮断時間を短縮していこう、こういうものです。しかし問題は、一回当たり遮断時間を例えば九十秒から五十秒前後に短縮するということをやったとしても、全体としてその踏切遮断時間が長いということになるとどういうことになるか。これ同じ読売新聞で書いていますけれども直前事故というのが非常に多いというんです。直前事故というのは何かというと、遮断時間が長い、渡り切れない、いらいらが募るというので危険を承知で電車が来る直前に渡るということです。  その結果、事故がどのぐらい起こっているかというと、昨年度一年間で五百四十件、死傷者三百七十人、そのうち直前横断をして引き起こされた事故というのが三百三十五件、全体の六二%に上っているんです。しかも、過去五年間と比べるとどうかというとふえているんです。踏切道改良促進法をつくって延長もして踏切改良をやってきたというけれども直前横断によって事故はふえておるというのがこれが実態です。ここを改めなきゃ、遮断時間短縮ぐらいじゃ問題解決は絶対できないと思うんです。  結局、あかずの踏切問題を抜本的に解消していく、このためには立体交差化を推進していく、これをやっぱり大原則にしていくと、この原則を緩めたんじゃこれは事故防止といったってどうにもならないということになると思うんです。この点、大臣いかがでしょうか。
  27. 亀井善之

    国務大臣亀井善之君) 今御指摘のとおりなかなか警報では難しい、根本的には立体化、これはもうまさにそのとおりでございます。しかしそれは、いわゆる地域の問題、いろいろ協議をしなければならない問題でもございますし、都市計画、そういうものとの調整も図ってまいらなければならないわけでありまして、今後ともそれらのことを十分加味してその促進努力をしてまいりたい、このように考えております。
  28. 筆坂秀世

    ○筆坂秀世君 そこで、具体的な問題についてお伺いをしたいと思うんですけれども、十六日のダイヤ改正JR埼京線貨物路線線路を使って新宿から恵比寿まで延伸をいたしました。この結果、途中の代々木駅周辺に青山街道厩道、二つの踏切がありますが、それぞれ朝のラッシュ時の一時間当たり踏切遮断時間、かつては大体七分間だった、それが今二十分を超すということになっているんです。この地域というのは、予備校がいっぱいあって学生がいっぱい通っているところ、オフィスもある、両方とも商店街もある。JR東日本の調査でも、朝八時から九時の一時間の間に厩道青山街道両方で数千人の通行者があると。  ですから、この延伸計画が九三年に発表されるわけですけれども渋谷区も渋谷区議会も地元商店会地元の住民も、これはもうあかずの踏切になるというので、運輸大臣にもJR東日本にもこの計画は待ってくれという強い要請が上げられております。  そこで、大臣に伺いたいと思うんですが、もともと踏切道改良促進法というのは一体何かと。あかずの踏切、これだけじゃないですが、あかずの踏切をなくしていこう、そのために五カ年計画を立ててやろうというのがこの法律でしょう。今までやってきたわけです。また五年間やろうというわけです。  ところが、今JR東日本がこの埼京線でやろうとしていることは、あかずの踏切をなくそうじゃなくて、あかずの踏切をふやしていこうということでしょう。今まで七分間だったのを二十分以上にするんだから。これはまさに国がやろうとしていることに逆行することだというふうにお思いになりませんか。
  29. 亀井善之

    国務大臣亀井善之君) いわゆる首都圏の通勤通学の混雑緩和、この方のことも進めてまいらなければならないことでもございますし、あわせて、この計画に基づきましてあかずの踏切立体化、このことも進めてまいらなければならないことでもございます。  今、委員指摘厩道踏切、これらにつきましては、地元あるいは渋谷区、渋谷区議会、JR東日本の三者でいろいろ協議をしていただいておるわけでありますが、私ども運輸省といたしましても、この協議の促進が図られるようJR東日本に指導してまいりたい、このように考えております。
  30. 筆坂秀世

    ○筆坂秀世君 通勤の混雑を解消する、これはもちろん大事なことです。そのことを我々は否定するものではありません。しかし、だからといって、あかずの踏切をふやすことが是認されるものでないこともこれは明らかです。  ところが、JR東日本の対応というのは極めて不遜で、私はふまじめなものだと思うんです。問題解決のために、大臣も御存じのように、JR東日本渋谷区などで懇談会も開かれているんです。JR側の要望で渋谷区として、こうやれば立体交差ができるじゃないかという技術検討をやって七つの案を提案しているんです。JRは一案も提案していないんです。みんな渋谷区任せです。自分たちは専門なんだから本来なら自分たちが、こうやれば立体交差も可能ですというならまだJR東日本は誠実さが認められるけれども渋谷区に全部これをやれと。渋谷区は七つの提案をしている。  ところが、その七つについて結論が全く出ていないうちに見切り発車して、三月十六日ダイヤ改正で恵比寿まで延ばしてしまったわけです。全く一方的です。話し合っているけれども、腹の中では話し合う気なんか全くない。アリバイづくりみたいなものです。この間、JR東日本がやったことは、さっき言った警報時間制御装置を取りつけただけです。こんなことで問題解決しないことは、遮断時間が七分から二十分以上、三倍以上になっているということが歴然と示しています。  しかも、埼京線というのは恵比寿までの延伸計画だけじゃないんです。いずれは大崎まで延ばす予定なんです。計画によればその段階で列車本数がどうなるかというと、ラッシュ時には一時間に四十本通すというんです。警報時間制御装置を取りつけて短縮したって大体五十五秒というんだから約一分です。全くロスがなくても四十分間は閉まりっ放しということです。ますます逆行する事態になる。これでは、一時間に一分もあかない踏切が今三カ所が、いずれ四カ所になり五カ所になるという可能性だってあると思うんです。  私は、こんなJR東日本の不誠実なやり方、これはただ何とかしてくださいなんというものじゃなくて、厳しい指導をする必要があると思うんですけれども大臣いかがでしょうか。
  31. 亀井善之

    国務大臣亀井善之君) 今お話がございましたが、大崎までの延伸計画もあると、このようには私ども聞いておらないわけでありまして、踏切遮断時間が増加する、このことは委員今御指摘がございましたけれども、当面は埼京線の恵比寿までの中で、先ほどお話を申し上げましたが、できますものであれば立体化が望ましいわけでありますけれども、現状は、やはりいろいろの協議、さらには当面は踏切障害物検知器の設置等安全対策をいたしまして、あるいは少しでも遮断時間の短縮が図られるよう努力をしていくことが必要でありますし、当面の対策としてその指導をしてまいりたい、こう思っております。
  32. 筆坂秀世

    ○筆坂秀世君 当面その指導はぜひしていただきたいと思いますが、しかし、あかずの踏切という根本問題はやはり解決しない。  渋谷区議会では、九四年の六月十七日に区議会の交通問題特別委員会として、この踏切問題の解決がなければ埼京線延伸はあり得ないということを意思表明もしてきました。JR東日本のように地元の納得と合意を無視するような姿勢をまかり通らせるということをやれば、これはJR東日本は別に埼京線だけじゃないでしょうから、あるいは全国に鉄道会社はいっぱいあるわけですから、結局あかずの踏切をふやしていく、この解消は進まないということになっていかざるを得ないと思うんです。  ですから、当面遮断時間を短縮させるということと同時に、だって立体交差化をあしたからやれと言ったってこれは無理ですからね、しかし、同時に立体交差化を検討すべきだという具体的な指導をしないと、遮断時間を幾ら短縮したって列車本数がふえれば全体として遮断時間はふえちゃうんですから、これではどうにも解決はできない。立体交差化をちゃんと検討しなさいという指導をJR東日本に対してぜひやっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
  33. 亀井善之

    国務大臣亀井善之君) 委員、いろいろ御指摘いただきましたが、やはり地形の問題やら周辺の問題、いろいろそれなりの問題もあろうかと思います。今、渋谷区あるいは区議会、地元JR東日本、この三者の懇談会、こういう中でそれらが解決に向かって進められますことを期待し、また東日本にも指導してまいりたい、こう思います。
  34. 筆坂秀世

    ○筆坂秀世君 ここの問題について言いますと、立体交差化は技術的には可能だと言われているんです。今月の十五日にも地元でこの問題についての説明会が行われました。先ほど言いました渋谷区が検討していると案とJRとの間の質疑応答も行われました。私はその内容を関係者からも伺いましたが、結論的に言えば、一部地下化による立体交差化は技術的には可能だということなんです。それはそうで、よほどのことがない限り今の技術をして不可能なんということはないですよ。じゃどこがネックになっているかというと、費用負担の割合なんです。費用負担割合をどうするかというところが問題になっているんです。  運建協定、運輸省建設省の協定がありますけれども、高架化については費用負担の割合というのが運建協定の細目協定で一応決まっているんですね。ところが地下化については何にも決まっていないんです。地下化についてはこの運建協定ではどう書いているかというと、「地下化の場合にあっては都市計画事業施行者と鉄道事業者とが別途協議して定める」と、要するに何にも決まっていないということですね。「協議して定める」ということになっているんです。  ですから、一部地下化でやれば立体交差は可能なんだけれども、この費用負担の割合が、例えばJR東日本が幾ら持つのか、国が金を出すのか出さないのか知りませんが国が幾ら補助するのか、あるいは自治体がどうするのか、これは全く決まっていない。そのために、これはどこでもそうなんだけれども、地下化で立体交差は技術的に可能だけれども、実際にはこの費用負担の割合がはっきりしていないために進まない、そしてあかずの踏切が事実上放置されるということになっているんです。  しかし、東京のような大都市で過密のところでそうそう簡単に立体交差といったってこれは限界があります。ですから、どうしたって地下化というのはある程度避けられないと思うんですね。そうであるなら、運建協定でこの地下化についても費用負担の割合をどうするのかということをこれはもう早急に検討していかないと、都市部での交通円滑化とか事故防止だとかいう問題に私は対応できなくなると思うんです。この点はいかがなんでしょうか。
  35. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) 鉄道を地下にすることによりまして連続立体化を図る場合につきましては、個々の事業によりまして地下の構造が著しく異なりますのでそういう点が一つあること、それから、事業が完了した後の跡地となります鉄道用地をどう使うか、この土地利用の形態がやはり著しく異なりますので、一律に協定で定めるのは困難であるということから、現在の協定では費用負担割合を個別協議としておるところでございます。  私どもとしましては、事業を円滑に進める上では今後とも、個々にやはりそれぞれの具体的なケースに応じまして個別に費用負担割合を定めていくのが現実的であると考えております。
  36. 筆坂秀世

    ○筆坂秀世君 これはちっとも現実的じゃない。現実的じゃないからちっとも進まないんです。個別協議で現実的に進むのなら、あかずの踏切なんかなくせますよ。だって、高架化については基準を決めているじゃないですか。  もし一律に決めるのが難しいというなら、少なくとも運輸省としては腹ぐらい持ってなきゃ。そして、例えばJR東日本なり渋谷区なり、自治体でも鉄道事業者でもどっちでもいいですよ、地下化での立体交差をやりたい、運輸省さんどうなんですかという相談があったときには、運輸省としてはこう考えるというものを示して、後はそれは当事者の協議ということがあってもいいかもわからない。しかし、少なくともその腹を示さなきゃ、白紙でやってくださいというんじゃ、これは協議が進むわけないんです。  何でかといったら、JR東日本は困らないんですよ。鉄道をとめる踏切なんかないんですよ。踏切というのは人と自動車をとめているんですよ。だから、JR東日本がダイヤさえ決めれば勝手に通ればいいんだから。四十分もけしからぬと、反対に踏切つけてやろうなんて、そんなことをしてやる人はいないんだから。当たり前でしょう、腹痛まないようだから、鉄道事業者は絶対に。そんなもの、協議に任せればまとまるわけがないですよ。だれが考えたって明らかじゃないですか。  だから、運輸省である方向を決めなきゃだめなんだよ。当事者協議で任せているからこんなことになっているんだから。どうなんですか。
  37. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) やはりこの地下化のケースというのはそうたくさんあるわけじゃございませんし、先ほど申し上げましたように跡地の利用の形態等々、やっぱり個別的に相当違うケースがあると思います。したがいまして、受益の程度もそれぞれやっぱり違ってきますし、それから御指摘の今のケースで申し上げますと……
  38. 筆坂秀世

    ○筆坂秀世君 話し合いぐらいちゃんと誠実にやりなさいというぐらいは言いなさいよ。
  39. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) 縦断勾配が大変きついということでございまして、列車の運行がなかなか困難になるという問題もございます。したがって、地下の道路であるとか、あるいは新宿駅をこのままの状態でやるといたしますとそういう問題がございます。それから、地下の道路であるとか新宿駅の改良を行うということになりますとこれが大変な問題になりますので、やはりこういったケースにつきましてはそれぞれ当事者の間で費用負担を相談していく、仮にやる場合につきましてはそれをやっぱり当事者間で進めていっていただくということがまず基本であろうと考えます。
  40. 筆坂秀世

    ○筆坂秀世君 そういう指導はするんですか。
  41. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) 先ほど大臣も御答弁で申し上げましたとおり、現在、渋谷区あるいは渋谷区議会、JR東日本の三者の懇談会が設置されております。この懇談会におきましてさらなる改善策につきまして協議の促進が図られるよう、私どもも東日本を指導していきたいと考えております。
  42. 筆坂秀世

    ○筆坂秀世君 終わります。
  43. 中尾則幸

    ○中尾則幸君 参議院フォーラムの中尾でございます。  今回の踏切道改良促進法の審査に際しまして、私も、明治五年の新橋−横浜間の鉄道開業時、踏切が一体何カ所あったんだろうということを調べましたが、ちょっと調べ尽くせませんでした。ただ、踏切に対する注意といいますか啓発については若干資料が見つかりました。開業の三日前に当時の東京府が、これ踏切道と言わないで横切り道と言っていたらしくて、東京横浜間鉄道横切道通行ノ者心得方という通達を出していたということがわかりまして、当時から踏切に対する安全対策を呼びかけていたんだなということがわかりました。  さらに、先ほども大臣から御説明ありましたけれども関係各省庁あるいは地方自治体の御努力踏切事故の発生件数が年々少なくなっている。大変喜ばしいことでございますが、まだまだ油断はできないし、改良していかなければいけない部分がたくさんあろうかと思います。平成六年度の踏切事故の発生件数でございますが、単純に数字で比較しますと、これは昭和二十年から二十五年代の件数であるということがわかりました。昭和二十年、自動車保有台数がわずか十四万台のところが自動車の踏切事故件数が四百三十八件でございますから、かなり努力されているなということで、ますます事故の発生がなくなるように努力していただきたいと思います。  前置きはそのぐらいにしまして、本日私は、特に積雪寒冷地における踏切道保安設備改良、改善策について伺いたいと思います。  私ども地元であります北海道を調べましたら、これは昨年度の実績でございますけれども、十二月から二月、いわゆる積雪寒冷期間三カ月で踏切事故が九十九件発生しております。これは全体一年間の四九%ですから、半分がこの冬場に集中しているわけでございます。  一つ事故の例を挙げますと、ことし一月十二日、北海道のJR日高線の踏切列車とダンプカーが衝突しまして乗客ら四十八人が重軽傷を負っております。この事故の原因でありますけれども、ダンプカーは踏切に差しかかったところでいわゆるアイスバーンのためにスリップしたと見られている。こういう事故が大変多いわけです。  そこで、運輸省それから建設省さんも呼んでおりますけれども、お伺いしたいんですが、このスリップ防止対策にどのように取り組んでいるか。とりわけ道路、路面を解かしていくロードヒーティング化、これについては大変有効な対策だと叫ばれているんですがなかなか進まない。この点について、運輸省それから建設省、どのようにお考えになっているかお伺いしたいと思います。
  44. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) ただいま御指摘のロードヒーティング化でございますが、積雪地域踏切道におきますスリップ事故防止という観点から試験的に実施している例がございます。現在の状況では、JR東日本におきまして一カ所、JR西日本におきまして六カ所という実施の例がございます。  これにつきましては、発熱方式で行うものにつきましては、列車、自動車などの通行に伴うニクロム線の断線対策などの構造上の工夫が要るということ、それからヒートパイプ方式につきましては、ボイラーなどを設置するための用地の確保、それからそのような施設のメンテナンスなどにつきましてさらに検討が必要だというように私ども考えております。
  45. 木下博夫

    説明員木下博夫君) 道路事業といたしましては、おっしゃったような踏切道に限らず積雪寒冷地域におきます冬期の除雪とかあるいは防雪、凍結防止ということでいろいろ幅広くやらせていただいておりますが、御質問のございました踏切道前後のロードヒーティングにつきましては全国で道路管理者が二十九カ所やらせていただいております、ちょっと数が少のうて恐縮でございますが。そのうち、北海道が二十六カ所と報告されております。  我々、これで十分とは決して思っておりません。先ほど運輸省からもお答えいただきましたように、それぞれの効果等も考えますと委員の御質問のありましたロードヒーティング以外にもいろんな方法がまだまだあろうかと思いますので、そういう意味での技術開発も含めましてさらに我々も取り組んでまいりたいと思っております。
  46. 中尾則幸

    ○中尾則幸君 先ほどの横尾先生の御質問でありましたけれども、後ほど聞きますけれども建設省道路予算運輸省予算は本当に天と地ほどの差がございますので、建設省はひとつその点を踏まえてよろしくお願い申し上げたいと思います。  今お答えありましたけれども、私は二十七カ所と承知しておるのですが、二十六カ所ということでございます。これはまだたくさんやらなきゃいけないところがあるんです。  それで運輸省に伺いますけれども、そういう踏切に差しかかる、いわゆる平板でないところはどうしてもスリップを起こしやすい、こうした危険箇所の点検ですね、これについてやっぱり早急に実態を把握する必要が私はあると思うんです。平成六年の七月、一昨年ですか、全国の実態調査をやっていると、しかしこういった項目もつけ加えるべきじゃないかと思うんですが、簡単にお答え願いたいんです。
  47. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) 寒冷地におきます積雪時の踏切事故に関しまして、事故の原因であるとか積雪の状況であるとかあるいは列車の本数、自動車の交通量、接続する道路の勾配、幅員、こういったような状況など実態の把握に努めてまいりたいと考えております。
  48. 中尾則幸

    ○中尾則幸君 ロードヒーティング化、これも重要でございますけれども踏切内の舗装のゴム化対策も大変必要だろうと思うわけでございます。  ここでもう一件事例を挙げたいんですが、これは一九九〇年、平成二年一月八日の事故でございます。大変悲惨な事故でございました。一月八日、同じく北海道のJR室蘭本線の踏切事故についてちょっと御説明申し上げたいと思います。一家五人の乗った乗用車が、アイスバーン状態だった踏切内でスリップしたわけです。脱出できないままに特急列車と衝突しまして、一家五人全員が亡くなるという大変悲惨な事故が発生いたしました。  当時の状況をちょっとまとめてみますと、現場は直線線路と町道が直角に交差していて見通しのよい踏切であった。傾斜もほとんどない。いわゆる警報機遮断機つきの踏切であったと。この事故状況をまとめてみますと、遮断機がおりかかった、あるいはおりている、おりかかる直前かそこの状況のときに乗用車がブレーキをかげながら踏切内にスリップして進入してきた、こう思われるわけでございます。  踏切は、警報機が鳴ると六秒後に何か遮断機がおりるということを聞いていますが、時速百キロの特急列車がその警報機が鳴った後その踏切の現場に何秒後に到着するか、大体これは約三十秒後に到着すると。つまり、踏切の中でスリップしたこの一家五人を乗せた乗用車が三十秒以内に脱出しなかったら、こうした悲惨な事故につながるということがわかりました。  もちろん踏切事故、安全はドライバーのまず自己責任というのは当然あろうかと思いますけれども、しかし、こういった状況は何としても踏切内の改良事業等で少しでも減らしていけるんじゃないかというのが私の指摘でございます。  さて、この踏切舗装のゴム化について、運輸省鉄道事業者とともにどういうふうに推進していくのか伺いたいと思います。
  49. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) 踏切舗装の硬質ゴム化の問題でございますが、積雪地等のJRの踏切道におきまして約七百カ所の実施例がございます。そのうち、JR北海道におきましては約五百七十カ所と承知しております。これにつきましては、除雪時間が大幅に軽減されるといったような効果があるとともに、スリップの事故防止されるということで効果が認められております。  私どもといたしましては、道路管理者と連携を図りながら、この硬質ゴム化を含め適切な事故防止対策を講ずるように、今後とも鉄道事業者を指導してまいりたいと考えております。
  50. 中尾則幸

    ○中尾則幸君 今御説明のあったそのデータ、データのとる時期によってちょっと違うんですが、昭和六十二年度でゴム化しているところが六十五カ所、列車をとめた事故が十二件ありました。それで、うち二件が実際に列車と衝突しているわけです。ところが、今鉄道局長からお話があったように、平成六年度になりますと五百七十カ所いわゆるゴム化していると、列車をとめた事故が三件に減っているわけです。そして列車に衝突した事故の件数がゼロと、非常に効果があらわれているわけでございます。  それで、運輸省建設省で昨年九月ですか、マルチモーダル推進協議会をスタートさせたと聞いております。この推進協の中で、踏切交通安全あるいは踏切交通円滑化対策を話し合う分科会を設置したやに聞いておりますが、あかずの踏切対策が中心だというふうに伺っておりますけれども、こうした踏切内あるいは周辺のアイスバーン、スリップ事故対策についてもこれはぜひ検討課題につけ加えていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
  51. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) 昨年の九月に確かに私ども建設省との間で、マルチモーダル推進協議会の一環といたしまして、踏切道におきます諸問題について検討を進めるための分科会を設けたところでございます。この分科会におきまして、今後、積雪寒冷地域におきます踏切道の安全対策につきましても、地域の実情に即した課題の一つとして両省協力しながら検討を進めてまいりたいと考えております。
  52. 中尾則幸

    ○中尾則幸君 ぜひ検討を進めていただきたいと思います。  次に、踏切内に何らかのトラブルで先ほどの事故のようにとまってしまった車を自動的に検知して、接近中の列車に信号を送るなり知らせるという有効な装置があるようでございます。大型支障物検知装置ということだそうでございます。その中でレーザー式とループ式があると言われていますけれども、これはどれだけ費用がかかってどういった効果があるのか、簡単に御説明願いたいと思います。
  53. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) 踏切障害物検知装置は、自動車が踏切の中で落輪したりあるいはエンストということで動けなくなりました場合に、これを自動的に検知いたしまして、特殊発光信号または赤信号を標示することによりまして踏切に向かう列車を停止させるという装置でございます。  これには、先ほど先生御指摘のとおりレーザー方式、ループ方式というのがございますが、その費用につきましては、レーザー方式は一踏切道当たり約七百五十万円、ループ方式は一踏切道当たり約九百万円というぐあいに聞いております。
  54. 中尾則幸

    ○中尾則幸君 このレーザー方式、ループ方式ですか、これは高速運転区間やトラックなど非常に交通量の多い踏切に大変有効だというふうに聞いておりますが、費用がなかなか、一カ所平均七百五十万円あるいはループ式が九百万円と、これは大変な事業者負担になるんですが、これすべて鉄道事業者の負担になるわけですか。
  55. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) この踏切障害物検知装置につきましては、鉄道側が踏切道を優先して通行しているという実態から、安全確保のための措置を講ずべき責務が第一次的には鉄道事業者にあるというように考えられておりまして、この設置につきましては鉄道事業者が一般的に負担しているところでございます。
  56. 中尾則幸

    ○中尾則幸君 踏切道整備に関して、運輸省の今回予算措置は二億四千万という先ほどの質疑でよろしいんですね。であればその二億四千万、補助対象事業というのは一体どんな事業があるんですか。
  57. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) これは法律に基づきまして保安設備整備する場合の補助でございまして、自動遮断機あるいは踏切警報機整備する場合の補助でございます。
  58. 中尾則幸

    ○中尾則幸君 さきの運輸委員会大臣にもお答えいただいたんですが、これは第一義的には踏切道の安全確保、保安対策をするというのは鉄道事業者であるということは今の御説明でもわかりましたが、さきの運輸委員会でも説明しましたが、JR三社、JR北海道、四国、九州の経営状況の悪化は私も御質問いたしました。特に、JR北海道の赤字は今回の値上げでも追いつかないぐらいに大変経営が厳しく圧迫されているということでございます。何よりも経営安定基金、これ七・三%の利率のところ、今はもう超低金利時代で年間百億円ぐらいのいわゆる欠損といいますか見込み違いといいますか、大変四苦八苦しているわけです。  今回、踏切保安設備の投資は一体どのぐらいあるんだと私はJRに実際行きまして聞きましたら、平成三年度が七千九百万円、平成七年度は終わっておりませんので計画投資額が二億九千八百万円、五年間で三倍強のいわゆる保安費用といいますか、安全対策のこれを投資しているわけでございます。私が心配するのは、こうした経営環境が大変厳しい中で、やっぱりないそでは振れなくなってしまって、どうしてもこちらの投資が鈍っていく、安全対策にお金を使いたくてもなかなか使っていけないということがどうしても実際問題として起きてくるんじゃないかということが心配でございます。  原則事業者負担とは今聞いておりますが、第三セクター方式は北海道にもありますが、ちほく高原鉄道という第三セクター方式の地方鉄道、あるいはJR北海道など大変経営基盤が厳しい、そういう鉄道事業者に対して、私はもう安全対策の面からも支援策が必要でないかなと思うんです。建設省さんたくさんお金をお持ちのようですから、私はあえて答えはいただきませんけれども重々やっぱりそこら辺を検討していただきたい。  さて、この安全対策に対する支援について大臣の御見解を伺って、私の質問を終わります。
  59. 亀井善之

    国務大臣亀井善之君) JR北海道、大変いわゆる経営の厳しい中にありまして、踏切事故防止対策、安全対策を推進し、安全の確保に努めていただいておるわけでもございます。そういう中で国といたしましても、それぞれ指定をいたしましたところにつきましては保安設備整備にかかる費用の一部について補助をする、こういうようなことをさらに進めてまいりたい、このように考えております。     —————————————
  60. 寺崎昭久

    委員長寺崎昭久君) この際、委員異動について御報告いたします。  本日、岡部三郎君が委員辞任され、その補欠として橋本聖子君が選任されました。     —————————————
  61. 栗原君子

    栗原君子君 新社会党・平和連合の栗原君子でございます。私は、本件にかかわって、とりわけ踏切事故について、これを中心に幾つか質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  まず、これはことしの三月十八日の新聞で報道されたものでございますけれどもJR東日本水戸支社はこのほど一九九五年の管内の踏切事故発生状況をまとめた、こういうことから始まっておりまして、この水戸支社が報告した中には、踏切の死傷件数は五十四件増の二百八十件、そして遮断機の折損は十五件増の四百三十六件となっておりまして、踏切内への無理な進入が大変多い、こういったことを言っております。そしてまた、最悪の場合には列車内の乗客にも死傷者が出る、こうしたことで大変危険な状況であるということを言っているわけでございます。  この踏切遮断機の折損事故が依然としてこうして多いということについて、トラックなどの遮断機の折損事故状況が大変よく目につくわけでございますけれども、どのようにこのことについて調査をし把握していらっしゃいますでしょうか、お伺いいたします。
  62. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) ただいま御指摘遮断機の折損事故、私ども遮断桿の折損と申しておりますが、これ平成六年度におきましてはJR東日本で約五千件、それからJR東海で約一千件、それからJR西日本で約四千件発生しているというぐあいに聞いております。
  63. 栗原君子

    栗原君子君 それで、ここで言われることは運転手のモラルが原因ではなかろうか、こうだれでも思うわけでございますが、無理な踏切内への進入が原因でありまして、運転手に対するモラルの向上は欠かせないものでありますから、そういったことについてはどのようにこの間、運転者に対してのモラルの向上のための啓発活動などをしていらっしゃるのか、お伺いいたしたいと思います。
  64. 梅崎壽

    政府委員梅崎壽君) 鉄道サイドの方から申し上げます。  遮断桿の折損事故といいますのは、踏切遮断機が閉まっているか、あるいは閉まろうとしているにもかかわらず無理に踏切内に進入しょうとしてくるというのが主な原因でございますので、鉄道事業者サイドにおきましては、踏切事故防止キャンペーンなどのPR活動の一環といたしまして、無理な進入をしないように踏切の利用者に対して広く呼びかけを行うということをやっております。
  65. 小池登一

    説明員(小池登一君) 私どもの方からは、運転教習の現場の方でどういう指導を行っておるかということについて御説明をいたしたいと思います。  運転教習の現場である指定自動車教習所というところがございますけれども、ここにおいて学科教習それから技能教習、いずれの教習におきましても、教習カリキュラムの内容といたしまして踏切の通過というものを盛り込んでおります。具体的には確実な一時停止であるとか安全確認と通過の仕方、あるいはまた踏切内で故障した場合の措置などについて教習をいたしております。これらにつきまして単なる知識を教えるということにとどまることなく、具体的な運動行動として実際に現場で実践ができる、そういう教習を実施しておるところでございます。
  66. 栗原君子

    栗原君子君 道路交通法の中に踏切の通過について第五節に書いてあるわけでございますけれども、その中の三十三条には、踏切直前ではどうしろ云々といろいろ書いてあるわけでございますね。それから、同じくまた道交法の百十九条には罰則規定も書かれているわけでございます。これらを読んでみますとドライバーとして当たり前のことなんですけれども、だけれども結局無理な進入があるということになっているわけでございます。  とりわけ、この罰則の規定のところには、三カ月以下の懲役または五万円以下の罰金ということになっておりまして、これは大変軽いのではないか。遮断桿が一本折れましても、取りかえをする場合に竹ざお一本だけでしたらそんな金額にはならないにせよ、そこへやはり作業の人たちもかかわっていくし、いろいろ交通整理もしなきゃいけない。そういったこともありますと、この罰則規定が緩いのではないか、そういった声もあるわけでございますが、このことについてはどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
  67. 小池登一

    説明員(小池登一君) 御説明を申し上げます。  今、委員がおっしゃいましたとおり、道交法の三十三条に踏切通過に関する規定がございます。  今言われた「三月以下の懲役又は五万円以下の罰金」という条項でございますけれども、これは車両等が踏切を通過しょうとするときに踏切直前で停止をしたり安全であることを確認した後でなければ進行してはならない、この規定に違反をした場合であるとか、あるいは踏切遮断機が閉じようとしているとき、あるいは遮断機が閉じている間、さらにまた踏切警報機が作動している間、この場合には踏切に入ってはならないという規定がございますけれども、これに故意に違反した場合、この両者の場合につきまして「三月以下の懲役又は五万円以下の罰金」という条文が百十九条で規定されておるわけでございます。  委員御案内のとおり、我々が所管をしております道交法違反の法定刑につきましても、他の刑罰と同じようにその違反行為の悪質性であるとか危険性、そういったものを勘案して定められておるところでございます。したがいまして、こうした法定刑を見直す場合におきましては、もちろん他の道交法の規定それだけにとどまらず、他の刑罰法令との法定刑のバランス等々も十分考慮して、違反行為の発生状況、さらにまた実際の科刑状況に至るまで考慮いたしまして、幅広い検討をした上で規定をする必要があると考えております。  具体的に、この三十三条違反の法定刑の問題につきましても、そういった観点から今後幅広く考えていく中で判断をしていく必要があるものと考えております。
  68. 栗原君子

    栗原君子君 それでは次に、踏切のこうした問題の最大の課題は、先ほども同僚の委員から質問されておりましたけれども立体交差化事業にあると思うんです。これはいつになったら終わるのかという気がするわけでございまして、今回で七回法律改正をやるわけでございますけれども、そうした面では時限立法だからやりやすいんだという声も聞くわけでございますが、なかなか事が運ばないといった感が私たちの中にはあるわけでございます。  そこで、立体交差化事業が必要な数と、そしてまた今年度の事業費はどのぐらいになっておりまして、今後の整備の予定なども少し報告していただければと思います。
  69. 木下博夫

    説明員木下博夫君) 先ほど他の委員にもお答えいたしましたが、私ども担当しております踏切道対策の大半は立体交差化事業でございますが、数字的には先ほども申し上げましたように、全体で約千八百億円余の事業費でやっております。  御案内のとおり、これは大変御要望の強い事業でございますから、建設省の中でも最近は重点的な事業として予算の中でも重きを置いてやらせていただいていますが、何せそれぞれの事業が、例えば連続立体交差事業になりますと約三百五十億円ぐらい、一カ所当たりの平均値でございますが、というふうなお金になりますので、今おっしゃられたように、なかなか進まないじゃないかという御不満に対しては大変我々も心を痛めておりますが、過去に十年間ぐらいさかのぼりまして交差化事業によります踏切の除去状況を調べてみますと、全国で約四千カ所ぐらいは踏切が直っておりますので、ぜひこの勢いを今後とも続けながら御要望の強い事業として取り組んでまいりたいと思っています。  具体的に今後何年ぐらいでどのぐらいかといいますと、先ほどこれも運輸大臣からお話ございましたが、いわば都市がどういうふうにこれから整備されていくかということの中で、一方では、鉄道事業というものと道路というもののクロスしているところがまさに踏切でございますから、これはこれからの都市の発展とも関係するわけでございますが、いずれにせよ、せっかくの都市交通が、そういうことで両者の間で整合がとれた事業をやることによってその効果が上がるという意味では、この連続立体交差化事業を含めましての交差化事業をしっかりやってまいりたいと思っております。
  70. 栗原君子

    栗原君子君 今年度でもよろしいですし、また当面、来年度キロ数にしたらどのぐらいの計画があるのか、少し教えてください。
  71. 奥野晴彦

    説明員(奥野晴彦君) 先ほど御説明のありました中での連続立体交差事業について御説明申し上げます。  連続立体交差事業は、鉄道の一定区間を立体化することによりまして多数の踏切を一挙に除却し、そのことで踏切での交通渋滞ですとか事故の解消を図るという効果がございます。また、それにあわせて分断されている市街地の一体化に資する事業でもありまして、平成七年度には箇所数にいたしまして全国六十八カ所で連続立体交差事業実施しております。  この延長でございますが、過去五年間、平成三年から七年までの五カ年間で約八十二キロメートル完成させております。年によって多い年少ない年ございますが、平均いたしますと十六キロ程度という完成延長がございました。  以上でございます。
  72. 栗原君子

    栗原君子君 ここでちょっと私、今立体交差化事業をやる場合に、民家などが立て込みますと大変難しいということは理解をされるわけでございます。  そこで、実はこれは昨年の十二月十九日の新聞の報道の中に、旧国鉄の債務が二十八兆円ある、そしてこの土地とか株の売却が進まない、こういったことを報道しているわけでございまして、清算事業団は国鉄時代の二十八兆円に達する長期債務の問題、そして解決の糸口として、先ほど言いました土地とか株の売却を考えておられるわけでございます。  これは昭和六十三年と平成元年の閣議決定に基づいてなされているものであるということは承知をいたしておりますけれども、保有する土地の売り急ぎを、場所にもよりますけれども、とりわけ鉄道線路の沿線とか駅の周辺とかいうことについては余り売り急ぎをなさらないでいただきたい、そういう考えを持っているわけでございます。一たん手放してしまいますとまた買い求めるということは大変難しいような気がしますので、これから立体交差化事業とかそれからまた地域の防災対策などを考えていくとなれば、当然こうした土地というのは政府が私は保有していていただきたいという気持ちを持っておりますけれども、この点、大臣どのようにお考えでございましょうか。
  73. 亀井善之

    国務大臣亀井善之君) 国鉄清算事業団の土地の処分につきましては、平成元年の閣議決定におきまして平成九年度までにその実質的な処分を終了することになっております。大変多額な債務、その問題につきまして、今土地の処分あるいはJR株式の売却、こういうことで努力をし、少しでも国民負担が軽減されるように努力をしておるところでもございます。  なお、事業団の土地に関連をいたしまして、連続立体交差化事業あるいは踏切道改良に必要な土地、これにつきましてはこれまでも事業団から関係地方公共団体と随意契約、こういうことで売却をしてきたところでもございます。これら都市の発展と交通円滑化、そういう面での一体的発展、このことも十分考慮しなければならないことでありますが、地方公共団体におきましてもぜひ御協力をいただきまして事業団としては随意契約、こういうことでその土地の売却を考えておりますので御協力をいただきたい、このように考えているところでございます。
  74. 栗原君子

    栗原君子君 最後に、建設省の方にちょっとお伺いいたしたいと思いますけれども道路予算運輸省の公共事業予算と比べまして相対的に潤沢な状況にあるのではないか、こう思うわけでございます。それで、新しい都市づくりの関連もありまして、今後は立体交差化事業費の配分等について優先的に事業費確保を行っていくことが必要ではないかと思うのですけれども建設省ではどのようにこのことを考えていらっしゃるかお伺いいたします。
  75. 木下博夫

    説明員木下博夫君) 先ほどから再々建設省予算が大変多いという御指摘が出ておりますが、そもそも予算事業の中身とかその他をまた比較していただきたいと思いますが、ただ御質問がございましたように、大変こうした連続立体交差化事業に対しての御要望が強いことも先ほど来再々私お答えしておりますけれども、我々も身につまされております。  したがいまして、限られた予算でございますけれども、その効果ができるだけ上がりますように、それぞれの地域状況ございますので、すべて連続立体でやるのがいいのか、あるいはもう少し簡易で予算も少なくても効果が上がる方法もあろうかと思いますが、各地域の事情に応じましてやってまいりたいと思っておりますが、連続立体交差化事業建設省道路予算の中の最重要課題であるということは改めてお答えしたいと思っております。
  76. 栗原君子

    栗原君子君 終わります。
  77. 寺崎昭久

    委員長寺崎昭久君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。——別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  踏切道改良促進法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  78. 寺崎昭久

    委員長寺崎昭久君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  79. 寺崎昭久

    委員長寺崎昭久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時二十一分散会      —————・—————