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1996-04-24 第136回国会 衆議院 文教委員会 第7号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成八年四月二十四日(水曜日)     午後零時九分開議  出席委員  委員長 柳沢 伯夫君  理事 片岡 武司君 理事   塩谷  立君  理事 渡瀬 憲明君 理事   藤村  修君  理事 松田 岩夫君 理事   山口那津男君  理事 輿石  東君 理事 五十嵐ふみひこ君     稲葉 大和君      岸田 文雄君     栗原 博久君      栗原 裕康君     栗本慎一郎君      河野 洋平君     斉藤斗志二君      島村 宜伸君     横内 正明君      斉藤 鉄夫君     坂口  力君      西  博義君     鳩山 邦夫君      船田  元君     若松 謙維君      池田 隆一君     小林  守君      濱田 健一君     山原健二郎君      土肥 隆一君  出席国務大臣         文 部 大 臣 奥田 幹生君  出席政府委員         文部大臣官房長 佐藤 禎一君         文部省高等教育         局長      雨宮  忠君         文部省学術国際         局長      林田 英樹君  委員外出席者         文教委員会調査         室長      岡村  豊君     ――――――――――――― 委員の異動 四月五日  辞任        補欠選任   濱田 健一君     伊藤  茂君 同日  辞任         補欠選任   伊藤  茂君     濱田 健一君 同月十日  辞任         補欠選任   池田 隆一君     田邊  誠君 同日  辞任         補欠選任   田邊  誠君     池田 隆一君 同月十一日  辞任         補欠選任   西  博義君     川島  實君 同日  辞任         補欠選任   川島  實君     西  博義君 同月二十四日  辞任         補欠選任   小野 晋也君     横内 正明君   栗原 裕康君     岸田 文雄君   石田 勝之君     若松 謙維君   西岡 武夫君     斉藤 鉄夫君   嶋崎  譲君     土肥 隆一君 同日  辞任         補欠選任   岸田 文雄君     栗原裕康君   横内 正明君     小野 晋也君   斉藤 鉄夫君     西岡 武夫君   若松 謙維君     石田 勝之君   土肥 隆一君     嶋崎  譲君     ――――――――――――― 四月十八日  日本学術振興会法の一部を改正する法律案(内  閣提出第二一号) 三月二十九日  教育大学予算私大助成大幅増額学生・  父母経済的負担軽減に関する請願伊吹文明  君紹介)(第一一三〇号)  同(前原誠司紹介)(第一一三一号)  同(山名靖英紹介)(第一一八五号)  同(穀田恵二紹介)(第一二四六号)  四十人以下学級早期実現急減期特別助成な  ど私学助成大幅増額に関する請願松本龍君  紹介)(第一一三二号)  同(松本龍紹介)(第一一八四号)  同(松本龍紹介)(第一二四三号)  私立専修学校教育研究条件改善父母負  担軽減に関する請願藤田スミ紹介)(第一  一三三号)  小・中・高校三十五人学級早期実現私学助  成の大幅増額に関する請願河村たかし紹介  )(第一二四四号)  同(佐藤泰介紹介)(第一二四五号) 四月五日  四十人以下学級早期実現急減期特別助成な  ど私学助成大幅増額に関する請願松本龍君  紹介)(第一二九五号)  同(東順治紹介)(第一三四六号)  同(松本龍紹介)(第一三四七号)  同(松本龍紹介)(第一三八七号)  同(権藤恒夫紹介)(第一四三八号)  同(松本龍紹介)(第一四三九号)  教育大学予算私大助成大幅増額学生・  父母経済的負担軽減に関する請願竹内譲君  紹介)(第一三四八号)  同(谷垣禎一紹介)(第一三四九号)  小・中・高校三十五人学級早期実現私学助  成の大幅増額に関する請願草川昭三紹介)  (第一四四〇号) 同月九日  四十人以下学級早期実現急減期特別助成な  ど私学助成大幅増額に関する請願松本龍君  紹介)(第一四九二号)  同(松本龍紹介)(第一五四七号)  同(松本龍紹介)(第一六〇九号)  聴覚障害者のため、テレビなどの字幕手話に  関する著作権法改定に関する請願中川昭一  君紹介)(第一六〇八号)  私学助成増額、行き届いた教育実現に関する請  願(冬柴鐵三君紹介)(第一六一〇号) 同月十二日  四十人以下学級早期実現急減期特別助成な  ど私学助成大幅増額に関する請願弘友和夫  君紹介)(第一六五八号)  同(松本龍紹介)(第一六五九号)  同(松本龍紹介)(第一七八〇号)  聴覚障害者のため、テレビなどの字幕手話に  関する著作権法改定に関する請願矢島恒夫  君紹介)(第一七八一号) 同月十六日  四十人以下学級早期実現急減期特別助成な  ど私学助成大幅増額に関する請願松本龍君  紹介)(第一八六〇号)  同(松本龍紹介)(第一九二四号)  聴覚障害者のため、テレビなどの字幕手話に  関する著作権法改定に関する請願佐藤謙一  郎君紹介)(第一九二五号) は本委員会に付託された。     ――――――――――――― 四月十二日  学習指導要領等早期改訂に関する陳情書外一  件  (第一八六号)  私立高等学校等に対する国庫補助制度の堅持と  私学助成の拡充に関する陳情書外一件  (第一八七号)  国立組踊劇場の設置に関する陳情書  (第  一八八号) は本委員会に参考送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  日本学術振興会法の一部を改正する法律案(内  閣提出第二一号)      ――――◇―――――
  2. 柳沢伯夫

    柳沢委員長 これより会議を開きます。  内閣提出日本学術振興会法の一部を改正する法律案を議題といたします。  趣旨説明を聴取いたします。奥田文部大臣。     —————————————  日本学術振興会法の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————
  3. 奥田幹生

    奥田国務大臣 まず、参議院の予算委員会が長引きましたので、大変遅参をいたしましたことを冒頭におわび申し上げます。  このたび、政府から提出いたしました日本学術振興会法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容概要を御説明申し上げます。  学術研究は、人文・社会自然科学のあらゆる分野にわたり、真理の探求を目指して行われる普遍的な知的創造活動であり、その成果は、人類知的共有財産として、それ自体すぐれた文化的価値を有するとともに、その応用技術化を通じて、人類社会発展の基盤を形成するものでございます。  二十一世紀を目前に控え、我が国が今後、潤いや活力に満ちた社会を構築し、国際社会で信頼と尊敬を確保していくためには、学術研究未来への先行投資位置づけ、豊かな国民生活実現社会経済発展に資する新産業創出、地球規模問題の解決などをもたらす創造性豊かな学術研究を積極的に推進することが極めて重要となっております。  このため、日本学術振興会への出資制度を創設し、大学等研究機能を活用することにより、我が国未来の開拓につながる知的資産創出が期待される学術研究を推進しようとすることが、今回の改正趣旨でございます。  次に、この法律案概要について申し上げます。  第一は、日本学術振興会目的及び業務規定改正でございます。  学術応用に関する研究を行うことを日本学術振興会目的及び業務に追加するものであります。  第二は、資本金に関する規定新設であります。  政府から日本学術振興会への出資規定を設け、日本学術振興会資本金を百十億円とするものであります。  第三は、業務委託規定新設であります。  今回追加される学術応用に関する研究業務の一部を委託することができることとするものであります。  また、行政改革趣旨に沿って、理事の任命及び解任を会長が文部大臣の認可を受けて行うこととするとともに、財務諸表の官報公告など財務内容の公開に関する規定を設けることとしております。  このほか、所要の規定の整備を行うことといたしております。  以上が、この法律案提案理由及びその内容概要でございます。  何とぞ、十分御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願いいたします。
  4. 柳沢伯夫

    柳沢委員長 これにて趣旨説明は終わりました。     —————————————
  5. 柳沢伯夫

    柳沢委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。斉藤鉄夫君。
  6. 斉藤鉄夫

    斉藤(鉄)委員 新進党の斉藤鉄夫でございます。日本学術振興会法の一部を改正する法律案につきまして、二、三気になる点がございますので質問させていただきます。  昨年、科学技術基本法が制定されました。この科学技術基本法二つ精神は、一つは、日本科学技術に力を入れて、科学技術創造立国として、世界に新しい宇宙観人間観を提供するような知識を発信する文化国家として成り立っていく、これが一つ。それからもう一つは、そういう研究を通じて新しい産業を起こし、豊かな国民生活を目指す、この二つ科学技術基本法の大きな精神だと思うわけでございます。  その中で、多くの科学技術研究者を抱える大学、それから大学関連研究機関、その役割は非常に大きいと思います。科学技術創造立国推進の中核となっていかなきゃいけない、そう思います。その科学技術基本法におきまして、国は科学技術基本計画を立てなければいけない、先ほど申し上げました二つ目的を達成するための基本計画を立てなければならない、こうなっております。大学や多くの国立研究機関を所轄される文部省として、この基本計画、どういう形で基本計画に参画され、今どういう状況にあるのか。また、今回の振興法改正がその基本計画の中でどういう位置づけがあるのか、その点についてお伺いします。
  7. 奥田幹生

    奥田国務大臣 確かに今先生がおっしゃっていただきました二つの課題、これを一貫性を持たせて、せっかく去年つくっていただいた科学技術基本法、それを土台にして科学技術基本計画を今鋭意肉づけの作業を急いでいただいておるところでありますけれども、私は、科学技術元年というような位置づけでこれからやはり、人口こそ一億二千万でありますけれども、ほとんど資源がございません、その我が国がこれから国際社会の中で世界から尊敬されるような国際貢献をしていくためにも、また、豊かな気持ちを一億二千万全員、国民が持ってこれからゆとりのある生活を将来ともやっていくためにも、どうしてもこの基本計画を立派なものに仕上げていただきたい、実は祈るような気持ちでおるわけです。  とりあえず、五年間の間何をやるかというようなことを中心に今鋭意検討してもらっておるのでありますけれども、何といいましょうか、私ども文部省反省点としましては、ちょっとこれまでのところ、毎年の予算編成段階でそういう点での国家的な配慮が十分でなかった嫌いがあるので、今度は関係の役所、つまりは文部省だけでなしに、科技庁あるいは通商産業省の工業技術院担当者とも十分連絡をとって、予算増額だけでなしに中身についても充実をしていただくように連係プレーをとって進んでまいりたい、こういうように思っております。
  8. 斉藤鉄夫

    斉藤(鉄)委員 そうしますと、今回の振興会法の一部を改正する法律案科学技術基本計画とは直接関係ない、位置づけがされていない、こういう理解でよろしいのでしょうか。
  9. 林田英樹

    林田政府委員 科学技術基本計画につきましては、現在、大臣からお答え申し上げましたように、科学技術会議の方へ諮問が行われまして、科学技術会議でどのような内容にするかを検討中でございます。その中で、大臣が今おっしゃいましたように、私ども事務局の一端を担っておるわけでございますので、先生が御指摘のような大学におきます研究というものが十分重視をされるような内容にしていきたいというふうに考えておるわけでございますし、今回の法律改正そのものも、基本的には日本学術振興会大学におきます研究を振興するということを目的にしておりますので十分関連性のあるものではございますけれども、これが計画の中でどのような位置づけになるかはこれからの問題というふうにお考えいただければと思っております。
  10. 斉藤鉄夫

    斉藤(鉄)委員 今回振興会が新たに始める事業、これは日本科学技術発展にとって非常に大きな位置を占めると思われますので、基本計画の中でしっかり位置づけがされるように要望をいたします。  さて、話をちょっと現実に戻しますと、日本企業中心とした応用研究が非常にすぐれている、こういうふうに言われております。他の国の基礎研究成果をそのままもらってきて、それを製品化して成功するという、その部分では非常にすぐれているというわけです。ところが、応用研究の種になるシーズを生み出す基礎研究が非常に弱いと言われております。いわゆる基礎研究ただ乗り論欧米から出てくるわけですけれどもシーズを生み出す基礎研究を担うのが、この日本の中ではやはり大学もしくは国立研究所だと思います。  この日本基礎研究が弱い理由として、一つは、その大学国立研究所に投資される研究投資が少ないということがまず一つ欧米は、トータル研究開発投資の四割が大学もしくは国立研究機関に行っていると言われておりますが、日本の場合は二割、大まかに言って一割、欧米の半分です。研究費総額はかなり大きいのですけれども、比率的には非常に少ない。  それからもう一つ基礎研究が弱い理由として、欧米の自由それから競争的な研究環境に比べて、日本の、特に大学、それから国立研究機関が不自由でぬるま湯的な体質である。欧米の自由、競争的に対して、日本は不自由そしてぬるま湯的体質である、こういうことが言われているわけでございます。  研究費が少ないという点に関しては、科学技術基本法でこれからどんどんふやしていこうということになりました。今回の平成八年度予算案でも、文部省でもかなり科研費等配慮がされております。問題は、この二点目のぬるま湯的体質をどう改善していくかということになろうかと思います。この点を改善しなければ、どんなにお金をつぎ込んでも、それが効果的な結果を生み出さないということになるわけでございます。  欧米の場合、大学での研究者評価というのは非常に厳しい。研究成果を出さなければ、すぐ研究者としての地位を失う。また、アメリカ大学もそうですが、アメリカ国立研究所、たくさんあります。ナショナルラボラトリーと言われているものがたくさんありますが、例えばオークリッジ・ナショナルラボラトリー国立研究所ですけれども、その国立研究所自体が別の民間企業に運営されている。研究費が国から出ているだけ。ですから、国立研究所研究員は、実はその国立研究所を運営することを委託されている民間企業従業員という形で、研究成果が出なければ、また研究成果評価されなくて国からの研究費が出なければ、すぐその研究者は首になる。こういう非常に厳しい状況の中で研究しているわけでございます。  日本の場合、講座制であるとかまた国立研究所の年功序列というものの中で、仕事が最もできる三十代に余り自由な発想のもとで仕事ができない。ボスの言うことを一生懸命聞いて、雑事をしなければいけない、そういうこと。それから、それに耐えて一たん教授になれば、後はもう定年まで教授のポストが保障されている。こういう不自由、ぬるま湯的体質では、本当にこれからの科学技術進展学術進展はないと思うわけでございます。  この点につきまして、今回の振興法改正科学技術基本計画とは直接関係ないというお答えでしたけれども基本計画の中でこの点をどういうふうに実現されようとしているのか、この点についてお聞きいたします。
  11. 林田英樹

    林田政府委員 今先生が御指摘になりましたことは、実は、科学技術会議分科会で現在いろいろな御議論いただいている中でも、たびたび出てきておる議論でございます。  確かに、欧米我が国とは、社会仕組みそのものが、考え方がかなり違っている面もあるように思いますので、全く同じような形で日本研究所大学等が運営するのもなかなか難しい面もあろうかと思いますけれども、特に学術研究の場合におきましては、特に重点的に経費を投ずるようなものについては、十分な評価を行った上で、すぐれたものについて、それも特に若手の研究者を重点に置いた研究費を使っていただけるような体制をつくるべきではないかというような議論が大変強く行われているところでございます。  私どもといたしましても、いろいろな御指摘を受けまして、今後、大学等におきます研究を御指摘のような線でどのように改善をしていけるか、これは我々なりにも考えておるところでございますし、大学関係者にもお伝え申し、また学術審議会におきましても、そのような御指摘を十分お伝えして、御検討いただきながら、先生おっしゃいますような、本当にすぐれた研究者に必要な経費が行くというような形に、今後とも学術政策方向をぜひ持っていきたいというふうに努力したいと思っております。
  12. 奥田幹生

    奥田国務大臣 今の先生のお尋ねの中で、官は民の二割というお話がございました。  確かに、平成四年ごろまではそんな数字でございました。しかし、それからバブルがはじけて不景気になりまして、あの当時、民の研究費トータルが大体十兆円、それで官は二兆円をちょっと上回った程度でございましたけれども、以後民の方が少し落ち込みまして、それから官は、これではいけないわということで、今審議をお願いしております平成八年度の場合には、これはトータルして二兆六千億くらいになっているのですよね。平成四年から、今五千億くらいふえてきております。一方、民の方は、数字は定かではありませんけれども、幾らか落ち込んでいる。したがって、二割というような数字が、今の段階で少しは上がったのかなというような感じを持っております。
  13. 斉藤鉄夫

    斉藤(鉄)委員 基礎研究ただ乗り論を克服するためにも、ぜひこれからも大学また文部省管轄国立研究所への研究投資をふやしていく努力をしていただきたい、このように思うわけでございます。  それから、先ほど学術国際局長の答弁にもございましたけれども日本研究システム欧米と全く同じようにするというのは、日本人事制度の慣習からいたしましても確かに無理があるかと思いますけれども、競争的な環境を本当に導入していかなくては、これから研究開発投資をふやしてもそれなりの成果が出ないということを危惧しておるものですから、ぜひその努力をお続けいただきたいと思います。  次の質問に移りますが、これまでの学術振興会は、他の機関、人が行う研究を援助する、助けるということが主目的仕事をされていたわけでございますが、今度は学術応用に関する研究をやるということで、研究主体になります。そうはいっても、研究そのものは、振興会から大学国立研究所、また企業研究員に出して、それぞれの研究員がやるわけで、振興会が金を出すということなのです。そういう意味では今までと変わりがないようにも思えるわけですけれども、今回、研究主体になるということの意味は何なのか、今までとどことどこが違うのか、また、人が全く変わっていないのに研究主体になる能力はあるのか、その点についてお伺いいたします。
  14. 林田英樹

    林田政府委員 御指摘のとおり、日本学術振興会に対しまして、今回の法律改正によりまして、学術応用に関する研究をみずから実施するというような方向で、目的業務規定改正をお願いいたしまして、研究主体となることを位置づけることとしておるわけでございます。しかし、先生指摘のように、現在の日本学術振興会はみずから研究者を擁しているわけではございませんし、また研究施設も持っているわけではございません。そこで、今回の事業実施に当たりましては、大学中心とした学術研究機関に対して研究委託するという方法によりまして、実際の研究プロジェクトを展開する場合が多くなると考えております。  このような観点から、今回の法律改正では、業務委託に関する規定新設をお願いしているところでございます。また、日本学術振興会が適切な研究施設を借り上げた上で、研究者を臨時的に雇用して、直轄方式研究実施することも予定しているところではございますけれども、具体的な実施方法につきましては、今後の振興会におきまして検討を進めた上で考えたいというふうに思っております。
  15. 斉藤鉄夫

    斉藤(鉄)委員 研究主体になられるわけですから、振興会そのものイニシアチブを非常に発揮できるようになるわけでございます。そういう意味で、先ほど申し上げました、現在の大学の不自由でぬるま湯的な、そういう研究風土、それを変えるところに振興会イニシアチブをとってほしい、そうすれば、今回、振興会研究主体になることの意味があるかと私は思うわけでございます。  ですから、本当に優秀で、科学技術また一般の学術でも最も研究ができるのは三十代と言われておりますが、そういう三十代の自由な発想を伸ばして、かつ、その方々が国際的な土俵の中で、競争的雰囲気の中で能力を十分に伸ばされる、非常にいい仕事をするという環境をつくり出すところに振興会研究主体となる意味を持っていっていただければ今回の法律趣旨が非常に生きるのではないか、このように思います。  それから、今回のこの法律一つ気になりますのは、「学術応用に関する研究を行う」、「応用」という言葉が入っております。その点につきましてちょっとお聞きいたします。  先ほども申し上げましたけれども科学技術基本法精神は、一つは、文化をつくり出す、世界に発信する文化日本がつくり出す、これが第一点。それから二点目は、新しい産業を創造して豊かな国民生活、こうなっているわけでございまして、文化ということに非常に力点が置かれております。  そういう意味で、私は、日本はもっと基礎研究といいましょうか、基礎研究というといろいろな定義があるのですけれども、もっと誤解を恐れずに端的に言えば、世の中の役に立つかどうかわからないけれども、ある物事の仕組みを解明するためにやる研究。例えば今、最先端の素粒子論等は、本当にこれがわかったからといって経済的な効果があるのだろうか、甚だ疑問視されておりますけれども、しかし、我々が存在しているこの宇宙根本原理を知る、その知るということに非常に価値を置いて研究が進められております。  役に立つかどうかわからないけれども、知るということに意義を置いてやる研究、これを基礎研究というふうに言わせていただきますと、科学技術基本法規定された精神はその基礎研究に力を注ぐというのが大きな特徴だったと私は思うわけでございます。  ところが、今回の学術振興会法、「学術応用に関する研究」、「応用」という言葉が入っております。今回も各省庁いろいろな計画がございまして、例えば科学技術庁は百五十億円使って戦略的基礎研究を推進する、それから厚生省、農水省、通産省、郵政省、いずれもこの科学技術基本法精神にのっとってお金をつぎ込むわけですけれども、いずれも目的的研究応用研究ですね。はっきりとした研究目標を設けて、それを達成するためにやる研究がほとんどなわけでございます。ですから、大学国立研究所を所管する文部省ぐらいは、そういう目的的研究ではなく基礎研究に力を注ぐべきではないか、そうしなければ科学技術基本法精神が失われる、このように私は思うわけでございます。  今回のこの学術振興会法の「学術応用に関する研究」、「応用」となっているのはどういう意味があるのでしょうか。
  16. 林田英樹

    林田政府委員 この法律第一条の目的規定とそれから法第二十条第一項の業務規定に新たに追加されます「学術応用に関する研究」についてのお尋ねでございますけれども、私ども従来から、この「学術応用に関する研究」と言う場合には、例えば哲学というようなものが例に挙げられましょうか、そういうような直接実用化に結びつきにくいと考えられるような基礎研究を除いた学術研究を広く指していると解しておるわけでございます。したがって、「学術応用」と言っているわけでございますので、いわゆる基礎、応用、開発研究というふうに分けた場合の基礎研究でございましても、応用的な色彩の強い基礎研究はここに含まれると考えているわけでございます。  先生指摘のように、各省庁が実施いたします出資制度は、基礎研究の推進といいましても、実際は相当応用的な色彩が強いものになると考えられますので、文部省におきましては、御指摘のとおり、「学術応用」と申しましても、基礎研究の部分を重視した運用を図ってまいりたいと考えております。
  17. 斉藤鉄夫

    斉藤(鉄)委員 税金をつぎ込むわけですから、そのつぎ込んだ分だけの成果を出してもらわなければいけないということはわかるのですけれども成果がはっきりわかっているような研究は、はっきり言うと研究じゃなくて、これはルーチンワークですね、こうやっていけばこういう結果が出る。ルーチンワークは他省庁に任せて、文部省ぐらいは本当にどういう結果が出てくるかわからないというものにお金をつぎ込んでもらいたい。ちょっと言葉足らずですけれども、意を酌んでいただきたいと思いますけれども、そういう基礎研究的なものもこの「応用」という言葉の中に含んでいただいて、基礎研究に力を入れていかなくては科学技術基本法精神が達成されないのではないか、このように思うわけでございます。  それに関連しまして、科研費との関連を質問させていただきます。  大学それから国立研究機関研究費のほとんどはこれまで科研費、科学技術研究費、これは補助金ですけれども、これによって賄われてきました。文部省の御努力によって大変大きな伸びで、平成八年度は一千億円を超えました。この科研費も、最近研究者の中で言われておりますのは、昔は、一律配分じゃないのですけれども、一律配分的な要素があった。だから、何が何だかわからないような、ほかの人が理解できないような研究にもその科研費が行って、思わぬ成果を生む、こういうところがあったけれども、最近、その科研費も傾斜配分的に、プロジェクト的な、目的的研究的なものに重点配分されるようになってきた。  今回のこの振興会法によって百十億円というお金が、これこそ、先ほど言いましたけれども、非常に目的的な応用研究につき込まれる。いよいよ基礎研究に行くお金が少なくなる、日本科学技術の基盤はどんどん少なくなるということが危惧されているわけですけれども、今回百十億円、この振興会事業として新たに目的的研究が、プロジェクト型の研究が追加をされることになりましたので、例えばその枠、百億円程度の科研費を本当の基礎研究につき込んだらどうかと思うわけですが、科研費との関連も含めまして、この点いかがでしょうか。
  18. 林田英樹

    林田政府委員 確かに科学研究費補助金がこれまで大きな役割を果たしてまいったわけでございますけれども、おっしゃいましたように、科学研究費補助金は、人文・社会科学を含めたすべての分野にわたって研究者から公募した課題を厳正な審査の上で選択的に支援することによりまして、我が国研究基盤を形成する基幹的な研究費として使われてきたわけでございます。それに対しまして近年相当な予算の増を図っていただきましたし、また社会的にも、特に世界的な研究拠点をつくっていくというふうなことが大変重要になってまいりましたので、そういう意味での重点的な科目も設けて、両方負担を担当してきたというのが実態でございます。  今回、おかげさまで出資金制度というものをお認めいただきました暁には、この出資金によりまして、科学研究費でいろいろな成果を出しておりましたものをさらに発展させる、大きな規模で発展させるというようなことがいろいろ可能になってまいろうかと思います。そういう意味では、科学研究費もよりよく使えるような形になろうかと思っておりますので、出資金と科研費、それぞれ違いを十分踏まえながら、両方の要望にこたえるように十分配慮してまいりたいと思っております。
  19. 斉藤鉄夫

    斉藤(鉄)委員 それと関連して、要するにどういう研究プロジェクトを採用するかという評価の問題が今後非常に重要になってくるかと思います。成功するかどうかわからない、どういう結果が出るかわからない、そういうテーマにお金をつぎ込むわけですから、その評価は非常に難しくなってくるかと思いますが、いわゆる研究が終わった後の評価ではなくて、これから始める研究を採用するかどうかの評価、それをどういうシステムで進められるか。また、そういう研究ですから、もうこれはやってもだめだということも当然あると思います。途中でもうこれ以上進めても意味がないということがわかる、それは、それがわかること自体一つ意味があると思うわけですが、その途中でやめるという評価、その辺についてお伺いいたします。
  20. 林田英樹

    林田政府委員 今回の事業によります研究プロジェクトの選定に当たりましては、出資金の趣旨社会的要請、さらには学術研究の動向を踏まえた上で決定をすることにいたしております。  具体的な選定方法といたしましては、日本学術振興会にすぐれた研究者産業界の代表者から成ります事業委員会を組織いたしまして、ここで研究事業の基本的方針や研究分野、研究テーマが決められることになっております。研究分野、計画の選定に当たりましては、幅広い研究者からの意見、提案を求めますとともに、学術審議会の答申、建議などの趣旨を生かしながら、また、日本学術振興会がこれまで長い間やっております産学協力委員会を持っておりますので、ここでの成果、それから科学研究費等によります研究活動、それから国公私立大学におきます各種研究事業成果を十分活用するように配慮をすることといたしております。具体的な選定方法といたしましては、事業委員会が選定した各研究分野ごとに当該研究分野に責任を持つ第一級の研究者で組織いたします研究推進委員会を設置いたしまして、そこからいろいろな御提案をいただいて決定をしていくということにいたしております。  また、選定された研究が始まったプロジェクトにつきましては、原則的に五年間続けられることを予定しておりますけれども、その間、毎年研究実施状況について報告書を出していただくことにいたしておりまして、研究者に対し必要な助言などを行うことにいたしております。また、二年間の研究が終わった時点では、事業委員会に置かれます評価委員会による中間評価を行いまして、出資事業として知的資産の形成が図られる見込みがあるかどうかを判断され、見込みがない研究については打ち切ることもあり得るというふうに考えております。
  21. 斉藤鉄夫

    斉藤(鉄)委員 もう一点、気になる点を質問させてもらいます。  今回、ポストドクター、つまり博士は取ったけれども就職口がない、博士浪人とも呼ばれておりますが、そういうポストドクターをこのプログラムに採用するということが言われて、それ自体は非常にすばらしいことだと思うのですが、他の省庁、科技庁や通産省等でも同じようなプログラムがございます。ところが、そのポスドクの処遇が文部省管轄だけ非常に低い。例えば科技庁ですと、いろいろな場合によって違いますけれども、一人当たり五十八万円とか六十万円という労働対価が払われる。ところが、この学術振興会のものだけについては三十万円でございます。この処遇の差はどうしてでしょうか。同じような研究活動に従事して処遇に差が出るというのはちょっと理解できないのですが。
  22. 林田英樹

    林田政府委員 先生指摘のとおり、いわゆるポストドクターの支援につきましては、各省庁いろいろな制度を持っているわけでございまして、御指摘のように、科技庁のものについてはかなり高いものがあるということは事実でございます。しかし、ポストドクターの制度の違いがそれぞれあるわけでもございます。  日本学術振興会の特別研究員はいわゆるフェローという位置づけでございまして、みずからの意思で研究課題や研究場所などを選択いたしまして研究をするということで、雇用関係はない、それから、指導教官との直接の、助言は受けることはございましても、指揮監督というような関係ではないというようなこともございまして、科学技術庁の関係のものは、主として雇用関係によって負担をされているというようなことはございます。  私どもといたしましては、このような制度の違いはございますけれども、特別研究員研究奨励金の額につきましては、それぞれが安心して研究に専念できるように今後とも努力したいと思っております。  ちなみに、平成八年度予算におきましては、例えばポストドクターにつきましては、従来の、七年度の二十八万二千円を三十万八千円にというような形で増額もお願いをしているところでございます。今後とも必要な努力をしてまいりたいと思っております。
  23. 斉藤鉄夫

    斉藤(鉄)委員 その点に関しましては、ちょっと納得しがたいところもございますので、今後また議論をさせていただきたいと思います。  もう時間が参りましたので終わりますが、今回の振興会法改正を、私は二つの点から、一つは、研究風土改善、ぬるま湯的な研究風土改善する、そのきっかけにしていただきたい、それから、基礎研究文部省としても力を入れていただきたい、そのきっかけにしていただきたい、その二点を要望して、質問を終わります。ありがとうございました。
  24. 柳沢伯夫

    柳沢委員長 次に、山原健二郎君。
  25. 山原健二郎

    ○山原委員 私も日本学術振興会法について質問をいたします。  この財源を建設国債にゆだねるということでございまして、いわゆる応用研究が主流になって、日本大学研究が極めていびつなものになるのではないかという点を指摘をしておきたいと思います。  それで、ちょうど四年前にこの委員会で私は科研費の問題について質問をしましたが、これについて、当時の学術国際局長は、倍増を約束をしております。来年度初めて一千億円台を超えるわけでございますが、しかし、これでも採択率は三〇%行くか行かないかでありまして、引き続き抜本増額が求められているところでございます。  教官当たり積算校費及び学生当たり積算校費を抜本的に充実することでございますが、この間、全くこの点は伸びが抑えられているわけでございまして、実際に我が国研究者研究費を見ますと、アメリカの三千三百五十万円に対しまして日本大学では千五百五十万円と、半分なのですね。こういう状態にあるわけですが、この校費の増額をぜひとも実現していただきたいというのが大学人、研究者の一番大きな要求でありますが、これについてお答えをいただきたいのです。
  26. 雨宮忠

    ○雨宮政府委員 大学研究者にとっての研究費の問題でございます。  予算仕組みとして二つございまして、一つは、先生も今御指摘のように、科研費でありますとか、それからただいま御審議をいただいております学術振興会の出資金もそれにかかわろうかと思うわけでございますけれども、すぐれた研究を行う研究者あるいは研究者グループに対して交付される、そういう種類の研究費一つあるわけでございまして、科研費につきましては、御案内のように、今年度九十四億円増、対前年度一〇%強の伸び率の一千十八億円という予算を確保していただこうということでお願いしているところでございます。  また、もう一つ、ただいま申し上げましたのは国公私立大学共通のところであるわけでございますが、国立大学だけに限って申しますと、先生今御指摘のように校費というのが予算項目であるわけでございまして、これは研究活動だけに振り向けられるものでは必ずしもないわけでございますが、現実の問題として研究活動に振り向けられる部分がかなりあるわけでございまして、その意味で校費の充実という御指摘があったかと思うわけでございます。  平成八年度予算におきまして、大変厳しい状況ではございますけれども、教官当たり積算校費について見てまいりますと、単価増で一・四%の増ということを図っておるところでございます。
  27. 山原健二郎

    ○山原委員 科学技術基本計画の策定に当たっての主要検討課題の中に、経常研究費、これは教官当積算校費また研究費等となっていますが、旅費を挙げておるわけでございまして、これは、文部省がやはり率先してこれを計画策定の中に組み入れていくという姿勢が非常に必要だと思いますので、時間がないので、この点はなお検討し、頑張っていただきたいと思います。  積算校費の増額要求は大学人にとって大変切実でありますが、今申しましたように、ちょうど五年前の国大協の発表によりまして、教官の直面する教育研究費の現状が発表されまして、圧倒的な要求が教育研究費、積算校費の倍増であったというふうに出ているわけです。ところが、実態は、大変要求の強い旅費に至っては一九九一年から据え置いたままですね。これは何としても改善をしていただきたいと思いますが、この点についての文部大臣の御意見を伺っておきたいのです。
  28. 奥田幹生

    奥田国務大臣 まず、科研費につきましては、今局長答弁しましたとおり、ことし初めて一千億円を超えた、一千十八億円になったのでございますが、なお十分ではございませんから、積み上げにこれからも努力をしてまいります。  それから、積算校費につきましては、先生そんなにおっしゃいますけれども、ことしは一・四でありますが、平成七年度、去年も一・四%増、平成六年の場合は一・八%増、平成五年の場合は一・二%増と、少しずつではありますが、上昇気流に乗せてきてはいるわけですよね。先生がおっしゃる倍増というわけにはなかなかいきませんが、なおこの積み上げには努めてまいります。
  29. 山原健二郎

    ○山原委員 前に、だれか局長がここで約束したものですからね、私はたびたびそれを使っているのですが、時間の関係で、おきます。  もう一つの問題ですが、最近新聞等で発表されております、東大の駒場寮の問題でありますけれども、ここはもう御承知のように、大変学生がおりましても、安くてしかも自炊もできる、サークルもあれば自治会もあるということで、今日まで使用されてきたわけですが、今回、この駒場寮の廃寮、そのことが問題になりまして、いろいろないきさつがあるそうですが、端的に言いますと、現在、電気、ガスがとめられているわけでございます。  ここは学生にとって生活、勉学の場所でありますし、言うならば、これはもう学生生活の一部ですわね。そこでガスがとめられ、電気がとめられということで、聞きますと、毛布をかぶってやっている、あるいは、夜になればろうそくを立ててやっているというような状態が報告をされておりまして、私も病院閉鎖とかいうようないろいろな経験をしていますけれども、そこまでやるところはちょっとないわけですね。まして、これは学問の府ですから、そこでこんなことが行われるというのは全く意外千万でありますし、この点は文部省としても、これは言うならば人道上許しておけない問題でありますから、これについての適切な措置をとってもらいたいと思っておりますが、いかがでしょうか。  それからもう一つ、三鷹寮に移転するといいますか、改築をするといいますか、その問題と絡んで駒場寮の廃寮ということになったのではなかろうかというような話もあるわけですが、実際にこの三鷹寮への移転の条件として駒場寮廃寮ということがあったのかどうなのか。そういう指導をまさか文部省がしておるとは思いませんが、この辺について見解を伺っておきたいのです。
  30. 雨宮忠

    ○雨宮政府委員 三鷹寮との関係やいかにということでございますが、関係はございます。  これは、東京大学といたしまして、旧三鷹寮、それから現在あります駒場寮、いずれも、少なくとも駒場寮につきましては築後六十年以上もたっておりまして、居住環境も非常に悪化しておるわけでございます。そこで、駒場寮と三鷹寮とに対処いたしまして、新しく三鷹に留学生との混住方式によります新しい三鷹寮を建てまして、駒場寮の学生につきましても、希望者については新しい三鷹の留学生寮に入ってくださいという考え方でもって、東京大学として平成四年から既にその計画を進めてきているところでございまして、東京大学といたしまして、この三月末をもって駒場寮を廃寮するという決定をいたしたというように承知しておるところでございます。
  31. 山原健二郎

    ○山原委員 電気、ガスの問題は。
  32. 雨宮忠

    ○雨宮政府委員 この三月末をもって東京大学としては廃寮を決定いたしております。この方針につきましては、かねてから学生側に対しても何度も説明をしておるというように承知しておりますし、その方針に従って、今年度以降廃寮とするということのための措置を講じようということで、大学側が努力しておるというように聞いておるところでございます。
  33. 山原健二郎

    ○山原委員 時間がないものですから、大変不十分なことになりますけれども、今、関係があるとおっしゃったのですが、これは文部省が直接指導してやっておるのですか。あるいは、こういう問題については、当然その学生との話し合いあるいは自治会との話し合い、これはもう東大闘争のとき以来ずっと民主的な解決の方法は出ているわけですから、そういった問題について本当に話し合って解決をするという、まさに大学の府にふさわしい解決の方法を見出すべきではなかろうかと思いますが、この点、改めてお伺いしておきます。
  34. 柳沢伯夫

    柳沢委員長 雨宮局長、手短にお願いします。  山原君、大変恐縮ですが、時間が参っておりますので、よろしくお願いします。
  35. 雨宮忠

    ○雨宮政府委員 これにつきましては、かねてから東京大学として計画を立て、文部省としてもその計画について了承し、それについて、三鷹の留学生宿舎については必要な予算措置を講じてきた、こういうことでございます。  したがいまして、文部省がというお尋ねでございますが、東京大学計画に従って文部省として必要な予算措置も講じてきた、こういうことでございます。
  36. 山原健二郎

    ○山原委員 大学ですから、だから大学が話し合いをして方針を変えれば、またその展望が見出せると思いますので、御努力をお願いして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
  37. 柳沢伯夫

    柳沢委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。     —————————————
  38. 柳沢伯夫

    柳沢委員長 この際、本案に対し、片岡武司君外三名から、自由民主党、新進党、社会民主党・護憲連合及び新党さきがけの四派共同提案による修正案が提出されております。  提出者から趣旨説明を求めます。山口那津男君。     —————————————  日本学術振興会法の一部を改正する法律案に対   する修正案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————
  39. 山口那津男

    ○山口(那)委員 日本学術振興会法の一部を改正する法律案に対する修正案につきましてその趣旨を御説明申し上げます。  案文は、お手元に配付いたしておりますので、朗読を省略させていただきます。  本法律案の施行期日「平成八年四月一日」は既に経過しておりますので、これを「公布の日」に改めることとするほか、地方税法及び法人税法の一部改正に伴う経過措置を追加するものであります。  何とぞ委員各位の御賛成をお願いいたします。
  40. 柳沢伯夫

    柳沢委員長 これにて趣旨説明は終わりました。     —————————————
  41. 柳沢伯夫

    柳沢委員長 これより原案及び修正案について討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。  内閣提出日本学術振興会法の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。  まず、片岡武司君外三名提出の修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  42. 柳沢伯夫

    柳沢委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。  次に、ただいま可決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。  これに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  43. 柳沢伯夫

    柳沢委員長 起立総員。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  44. 柳沢伯夫

    柳沢委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————
  45. 柳沢伯夫

    柳沢委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時五十九分散会      ————◇—————