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1996-03-13 第136回国会 衆議院 文教委員会 第4号
公式Web版
会議録情報
0
平成八年三月十三日(水曜日) 午後二時開議
出席委員
委員長
柳沢 伯夫君 理事 片岡 武司君 理事 塩谷 立君 理事 渡瀬 憲明君 理事 輿石 東君 理事 五十嵐ふみひこ君 稲葉 大和君 小野
晋也君
金田 英行君 栗原 博久君 栗原 裕康君
栗本慎一郎
君 河野 洋平君
斉藤斗志
二君 島村 宜伸君 池田 隆一君 小林 守君 坂上 富男君 濱田 健一君
山原健二郎
君
出席国務大臣
文 部 大 臣 奥田 幹生君
出席政府委員
文部大臣官房長
佐藤 禎一君
文部省
生涯学習 局長 草原 克豪君
文部省初等中等
教育局長
遠山 耕平君
文部省教育助成
局長 小林 敬治君
文部省高等教育
局長 雨宮 忠君
文部省学術国際
局長 林田 英樹君
委員外
の
出席者
法務省入国管理
局警備課長
加澤 正樹君
通商産業省産業
政策局サービス
産業課長
乾 敏一君
文教委員会調査
室長 岡村 豊君 ――
―――――――――――
委員の異動 三月十三日 辞任
補欠選任
小野
晋也君
金田 英行君 池田 隆一君 坂上 富男君 同日 辞任
補欠選任
金田 英行君 小野
晋也君
坂上 富男君 池田 隆一君 ――
―――――――――――
二月二十七日 三十五人以下学級の実現、
教育予算
・
私学助成
の拡充、
教職員定数増
に関する請願(
井上一成
君紹介)(第二号) 同(
東中光雄
君紹介)(第一八号) 同(
正森成
二君紹介)(第一九号) 同(
近江巳記夫
君紹介)(第三八号) 同(
北側一雄
君紹介)(第七〇号) 同(
左近正男
君紹介)(第九四号) 私学の
学費値上げ抑制
、教育・
研究条件
の改 善、
私学助成増額
に関する請願(
井上一成
君紹 介)(第三号) 同(
山原健二郎
君紹介)(第三九号) 同(
高市早苗
君紹介)(第一一五号)
私学助成
の
大幅増額
、
教育費
の
父母負担軽減
、
教育条件
の改善に関する請願(
緒方克陽
君紹介 )(第四号) 同(
愛野興一郎
君紹介)(第五八号)
私学助成
の
大幅増額
に関する請願(豊田潤多朗 君紹介)(第五号) 同(
穀田恵二
君紹介)(第四〇号) 同(
谷垣禎一
君紹介)(第四一号) 同(
寺前巖
君紹介)(第四二号) 同(
野中広務
君紹介)(第六二号) 同(
伊吹文明
君紹介)(第一二三号) 三十五人以下学級の
早期実現
と
私学助成大幅増
額に関する請願(
田口健二
君紹介)(第七号)
私学助成大幅増額
と高校四十人以下学級の早期 実現、
障害児教育
の
充実等
に関する請願(田口 健二君紹介)(第八号) 同(山崎泉君紹介)(第三〇号) すべての
子供たち
に対する行き届いた教育に関 する請願(山元勉君紹介)(第一〇号)
国庫補助
の拡大、
父母負担
の軽減、
教育条件
の改善に関する請願(
丹羽雄哉
君紹介)(第一 一号) 同(
葉梨信行
君紹介)(第一二号) 同(
中山利生
君紹介)(第六三号) 四十人以下学級の
早期実現
と
急減期特別助成
な ど
私学助成
の
大幅増額
に関する請願外一件(岩
田順介
君紹介)(第一三号) 同外二件(
岩田順介
君紹介)(第三一号) 同外二件(
岩田順介
君紹介)(第四三号) 同(
楢崎弥之助
君紹介)(第六四号) 同(
楢崎弥之助
君紹介)(第七一号) 同(
楢崎弥之助
君紹介)(第七五号) 同(
北橋健治
君紹介)(第一四一号) 同外九件(
岩田順介
君紹介)(第一五三号)
私学助成
の
大幅増額
、四十人学級の実現に関す る請願(
田中昭一
君紹介)(第一四号) 同(
矢上雅義
君紹介)(第一五号) 同(野田毅君紹介)(第四四号)
私学助成
の
抜本的拡充
とすべての学校の三十五
人学級早期実現
に関する請願(
正森成
二君紹介) (第一六号) 同(
秋葉忠利
君紹介)(第三二号) 同(
秋葉忠利
君紹介)(第四五号)
私学助成
の
抜本的拡充
と三十五
人学級早期実現
に関する請願(遠藤登君紹介)(第一七号) 同(
鹿野道彦
君紹介)(第五九号) すべての学校における三十五人学級の
早期実現
に関する請願(
坂上富男
君紹介)(第三三号) 同(
白沢三郎
君紹介)(第三四号) 同(
小沢辰男
君紹介)(第六五号) 私学への
大幅公費助成
の
実現等教育関係予算
の 拡充に関する請願(
工藤堅太郎
君紹介)(第三 五号) 同(
小沢一郎
君紹介)(第九五号)
私学助成
の
大幅増額
と
小中高校
三十五人学級の
早期実現
に関する請願(
岡崎トミ子
君紹介)( 第三六号)
私学助成増額
、行き届いた
教育実現
に関する請 願(
土肥隆一
君紹介)(第三七号)
私学助成拡充
、
教職員増
、三十五人以下学級の 実現、
障害児教育
の充実に関する請願(田中恒 利君紹介)(第五一号) 同(中村時広君紹介)(第七六号) 三十五人以下学級、
教職員定数改善
、
私学助成
の
大幅増額
に関する請願(
石田勝之
君紹介)( 第五七号) 小・中・高校三十五人以下
学級実現
、
教職員
の
大幅増
、
教育条件
の
整備充実
に関する請願(野 中広務君紹介)(第六一号) 同(
伊吹文明
君紹介)(第一二四号) 豊かな
私学教育
の実現を求める
私学助成
に関す る請願(
北側一雄
君紹介)(第六九号)
義務教育
諸
学校教職員
の
定数改善
に関する請願 (中島衛君紹介)(第七四号) 同(小川元君紹介)(第九六号) 同(
堀込征雄
君紹介)(第九七号) 同(
宮下創平
君紹介)(第九八号) 同(
唐沢俊二郎
君紹介)(第一二五号) 同(
小坂憲次
君紹介)(第一二六号)
いじめ問題対策
の
充実強化
に関する請願(桜井 新君紹介)(第一二二号)
小中高
三十五人以下学級の
早期実現
、
障害児教
育の充実、
私学助成
の
大幅増額
に関する請願 (
大木正吾
君紹介)(第一四〇号) 小・中・高校三十五人学級の
早期実現
と
私学助
成の
大幅増額
に関する請願(
石田幸四郎
君紹介 )(第一四四号) 同(網岡雄君紹介)(第一五四号) 同(
海部俊樹
君紹介)(第一五五号) 三月七日
定時制
・
通信制生徒
に対する
教科書
・
学習書及
び夜食
の
有償化
の撤回に関する請願(
高市早苗
君紹介)(第一六八号) 小・中・高校三十五人学級の
早期実現
と
私学助
成の
大幅増額
に関する請願(
伊藤英成
君紹介) (第一六九号) 同(
青木宏之
君紹介)(第一七六号) 同(
江崎鐵磨
君紹介)(第一九〇号) 同(川島實君紹介)(第一九一号) 同(
佐藤観樹
君紹介)(第一九二号) 同(青山丘君紹介)(第一九九号) 同(
平田米男
君紹介)(第二一八号)
私学助成
の
大幅増額
と
小中高校
三十五人学級の
早期実現
に関する請願(
千葉国男
君紹介)(第 一七五号) 行き届いた教育の実現と
私学助成
の
大幅拡充
に 関する請願(
月原茂皓
君紹介)(第一八八号) 同(
三野優美
君紹介)(第二四五号) 行き届いた教育の実現と
私学助成
の
大幅増額
に 関する請願(
月原茂皓
君紹介)(第一八九号) 同(
月原茂皓
君紹介)(第二〇〇号) 同(
三野優美
君紹介)(第二四六号) 同(
三野優美
君紹介)(第三〇三号) 四十人以下学級の
早期実現
と
急減期特別助成
な ど
私学助成
の
大幅増額
に関する請願(
細谷治通
君紹介)(第一九六号) 三十五人以下学級、
教職員定数改善
、
私学助成
の
大幅増額
に関する請願(
武山百合子
君紹介) (第一九七号) 同(
福留泰蔵
君紹介)(第三〇二号)
義務教育
諸
学校教職員
の
定数改善
に関する請願 (
若林正俊
君紹介)(第一九八号) 行き届いた教育に関する請願(
貝沼次郎
君紹介 )(第二一五号) 同(
正森成
二君紹介)(第三〇四号) 三十五人学級の
早期実現
と
生徒急減期特別助成
などの
大幅増額
に関する請願(
貝沼次郎
君紹介 )(第二一六号) 三十五人以下学級の
早期実現
と
私学助成大幅
増額に関する請願(
西岡武夫
君紹介)(第二一 七号) 同(
田口健二
君紹介)(第二四二号) 同(
田口健二
君紹介)(第三〇〇号) 三十五人以下学級の
早期実現
、
私学助成
の増額 と拡充に関する請願(
石田祝稔
君紹介)(第二 三七号)
私立学校
の
国庫補助制度
の拡充に関する請願 (小泉農一君紹介)(第二三八号) 同(
永井英慈君紹介
)(第二三九号) 小・中・高校三十五人学級の
早期実現
、
急減期
特別助成
など
私学助成
の
大幅増額
に関する請願 (
石田祝稔
君紹介)(第二四〇号) 同(
山原健二郎
君紹介)(第三〇五号)
文教予算
の増額・三十五人以下
学級実現
・教職
員定数改善
・
障害児教育
の
充実等
に関する請願 (田邊誠君紹介)(第二四一号)
国庫補助
の拡大、
父母負担
の軽減、
教育条件
の 改善に関する請願(
大畠章宏
君紹介)(第二四 三号)
私学助成
の
抜本的拡充
とすべての学校の三十五
人学級早期実現
に関する請願(
柳田稔
君紹介) (第二四四号) 小・中・高校三十五人以下学級の
早期実現
、父
母負担
の軽減に関する請願(
吉井英勝
君紹介) (第二八六号) 行き届いた教育の実現と
文教予算
の
大幅増額
に関する請願(
岩佐恵美
君紹介)(第二八七号 ) 行き届いた教育の実現と
教育予算
の
大幅増額
に 関する請願(
不破哲三
君紹介)(第二八八号) すべての子供・生徒に行き届いた教育に関する 請願(
古堅実吉
君紹介)(第二八九号) 小・中・高校三十五人学級の
早期実現
と
生徒急
減期特別助成
など
私学助成
の
大幅増額
に関する 請願(
松本善明
君紹介)(第二九〇号) 小・中・高校すべての学校で三十五人以下学級 の
早期実現
、
私学助成大幅増額
に関する請願 (
中島武敏
君紹介)(第二九一号)
私学助成
の増額と
抜本的拡充
、三十五人学級の
早期実現
に関する請願(
矢島恒夫
君紹介)(第 二九二号)
障害児教育
の充実、
教育予算大幅増
、三十五人
学級実現
に関する請願(
穀田恵二
君紹介)(第 二九三号)
文教予算
の増額、行き届いた
教育実現
に関する 請願(
東中光雄
君紹介)(第二九四号) 行き届いた教育の実現に関する請願(
藤田スミ
君紹介)(第二九五号)
小中高
三十五人以下学級の実現、
教職員定数
の
抜本的改善
、
教育予算増額
に関する請願(佐々 木陸海君紹介)(第二九六号)
教育予算増
・三十五人以下
学級実現
・
教職員定
数増・
私学助成
の
大幅拡充
に関する請願(志位 和夫君紹介)(第二九七号) 三十五人以下学級の実現、
教育予算
・
私学助成
の拡充、
教職員定数増
に関する請願(
山本孝史
君紹介)(第二九八号)
私学助成
の
大幅増額
に関する請願(
寺前巖
君紹 介)(第二九九号) すべての
子供たち
に対する行き届いた教育に関 する請願(
川端達夫
君紹介)(第三〇一号) 同月十三日 行き届いた教育を進めるための
教育条件改善
に関する請願(
畠山健治郎
君紹介)(第三二三 号) 小・中・高校三十五人学級の
早期実現
と
私学助
成の
大幅増額
に関する請願(
赤松広隆
君紹介) (第三二四号) 同(早川勝君紹介)(第四五〇号) 行き届いた教育の実現と
私学助成
の
大幅増額
に 関する請願(
三野優美
君紹介)(第三二五号) 同(
三野優美
君紹介)(第三六〇号) 同(
三野優美
君紹介)(第四五二号)
私立学校
の
国庫補助制度
の拡充に関する請願 (
大出俊
君紹介)(第三二六号) 三十五人以下学級の実現、
教育予算
の
大幅増
、
父母負担軽減
に関する請願(
大畠章宏
君紹介) (第三五九号) 行き届いた教育の実現と
教育予算
の
大幅増額
に 関する請願(松前仰君紹介)(第三六一号) 小中三十人学級・高校三十五人以下学級の早期 実現と
私学助成
の
抜本的拡充等
に関する請願 (坂本剛二君紹介)(第四〇八号) 同(
増子輝彦
君紹介)(第四五三号)
義務教育
諸
学校教職員
の
定数改善
に関する請願 (村井仁君紹介)(第四〇九号) 三十五人以下学級の実現、
教育予算
・
私学助成
の拡充、
教職員定数増
に関する請願(
西村眞悟
君紹介)(第四四八号) 同(藤村修君紹介)(第四四九号)
定時制
・
通信制生徒
に対する
教科書
・
学習書及
び夜食
の
有償化
の撤回に関する請願(
高市早苗
君紹介)(第四五一号) は本
委員会
に付託された。 ――
―――――――――――
三月五日
義務教育費国庫負担制度
の堅持に関する陳情書 (第一三二号) ――
―――――――――――
は本
委員会
に参考送付された。 本日の会議に付した案件
文教行政
の
基本施策
に関する件 ――――◇―――――
柳沢伯夫
1
○
柳沢委員長
これより
会議
を開きます。 開会に先立ち、
新進党
及び
市民リーグ
・
民改連所属委員
に
出席
を要請したのでありますが、
出席
が得られませんので、やむを得ず議事を進めます。
文教行政
の
基本施策
に関する件について
調査
を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。
栗原博久
君。
栗原博久
2
○
栗原
(博)
委員
きょうのこの
委員会室
に参りまして、
新進党
の諸君が席に座していないことについては大変遺憾でありまして、また、連日
予算委員会室
を占拠するという暴挙はまさしく
日本
の
民主主義
の否定であるわけであります。こういう中におきまして、彼らの
行動
につきましては、
我が国
の将来の政治に対して極めて暗雲が立ち込めている。彼らに強く反省を求めて、我々は、やはり
国会
でもって互いに議を尽くして闘うことが
国会議員
の責務でございますから、一刻も早くおのおの
自分
の席に着くように強く要請する次第でございます。 さて、そういう中で、私は今、
我が国
の
教育
、
いじめ
の問題とか、あるいはまた
サリン事件
を初めとする中で、あれだけの
高等教育
を受けた者がなぜああいう
行動
をとるかと
考え
ますると、
日本
の六・三・三制の
教育制度
は果たしてこのままでいいのかどうかという疑問も持つわけであります。特に
我が国
の
教育
は、
教育
を重視する
国民性
、あるいはまた所得の向上に伴いまして
教育
も普及し、それがまた私
ども
のこの国の
経済
とか
社会
とか
文化
の
発展
の大きな原動力になってきたわけでありまして、戦後の
教育システム
に対して大きな
評価
は下されます。しかし、先ほど私が申し上げたとおり、近年の
教育
を取り巻く中での問題を
考え
ますと、果たしてこれでいいだろうかと思うわけであります。 特に私は、
冒頭
で申し上げたいのでありますが、
学校
の
先生方
が
いじめ
の問題について、
私学
では余り
いじめ
がない、
公立学校
では
いじめ
があるという傾向が見られるようでありますが、私
ども
が小さいころは、
学校
に
宿直
の
先生
もおられたとか、あるいはまた
先生方
が
自分
の
学校
の近くに大体住んでいらっしゃって、よく
先生
のお宅にお邪魔して親子の交わりのような話し合いができた。ところが、最近はそういうものが見えないわけであります。 こういう中で、
文部
の
最高責任者
であります
大臣
もおられますが、
先生方
の配置の問題あるいはまた
転勤等
の問題についても、昔の
宿直制度等
もぜひとも、いろいろあると私は思うのですが、真剣にひとつお
考え
おき願いたいと思うのであります。 その中で、塾は、今中学生の半分以上が
学校
が終わったらすぐ塾に走っている、あるいはまた
小学校
、中
学校
平均しても三六%近い
子供たち
が
学校
が終わってから塾に行っているということでありますが、これは一兆円
産業
であるとも言われておるわけであります。せんだって、日経連の
根本二郎会長
が塾を法律の中で規制すべきだというような、かつて一九八一年から八九年ごろ、韓国ではあのような過剰な
受験ブーム
を規制するということで塾の廃止がなされた経緯もあるようでありますが、そこまでやはり塾問題も
社会
の大きな問題をはらんでいると私は思う。しかし反面、
学校
の
先生方
に比べて塾の
先生
に対して
子供たち
が愛着の念を持っているということも否めない事実であるわけであります。やはり
現行
の
学校制度
の中において塾の
必要性
もまた求められている点も、これは事実だと思うのであります。 そういう中で、しかし
塾等
について法的な規制とか、あるいはまた塾を開設するに当たっての
認可制
というものがないようでありますが、この点について、
大臣
の
日本
のこれからの
教育
の
教育観
並びに塾問題についてお聞きしたい点が一点。 第二点は、
塾等
については
通産省
が
産業施策
の一環として主管されているようでありますが、こういう問題について、
塾産業
についてどのように今後取り組まれていくかを
通産省
の方にお聞きしたいと思いますが、よろしくお願いします。
奥田幹生
3
○
奥田国務大臣
先生
、主として
冒頭
では
教育
、とりわけ
初等中等教育
の現状を憂えられてのお話であったかと思うわけです。 これまでは、
日本
の
初等中等教育
は割合行き届いて国際的にも水準が高い、そういう
評価
をいただいておることを私
ども
もちょいちょい聞いてまいりました。しかしながら一方では、もう一つ画一的過ぎるのではなかろうかな、それからさらには
知識偏重
になっているのではなかろうかなという御
批判
もあることは事実でございます。 したがって、今使っておりまする
学習指導要領
、
小学校
においては
平成
四年度から、中
学校
においては
平成
五年度から使い始めた現在の
学習指導要領
におきましては、いわゆる
公徳心
といいましょうか、加えて思いやりの心が大事だというようなことも盛り込みまして、そして従来の御
批判
が出ないような
指導
を行っておるところでございます。 それからもう一つは、やはり豊かな
人間性
、
創造力
、そういうものを養える
人づくり
というようなことも大事でございますから、今後ともそういう点には力点を置いてやってまいりたいと思っております。 なお、二番目におっしゃいましたのは塾の問題でありますけれ
ども
、これはやはり本人なり、あるいはその
生徒
の親が行かせる、行かせないは決めます事柄でございます。やはり
文部省
とかあるいは
地方
の
教育委員会
は、なるたけそういう塾に行かなくても
地域
なり親の
期待どおり
の
教育
が公の場で行われるように、そういうことに重点を置いて取り組んできておりますし、またこれからもそうあるべきだという
考え
を持っております。
乾敏一
4
○
乾説明員
お答え申し上げます。
通産省
といたしましては、
学習塾産業
につきまして、
消費者
の保護という
観点
、そういうものを図りつつ、業者の市場における競争を確保することによりまして質の高い
サービス
の提供でございますとか低
価格化
などが
実現
され、そしてこういうことを通じて
業界
の健全な
発展
が図られるものと認識しております。 そのために、
環境整備
を図ることが大変重要であろうかというふうに
考え
ております。そうした
観点
から、一部融資の
制度
な
ども
創設をしておりますし、また
中途解約
などに関します
消費者トラブル
を防止する目的で、
業界団体
に対しまして、
継続的役務取引
の
適正化
のための
自主ルール
を策定させることなどの
指導
を行ってきたところでございます。 こうした
指導
などを通じまして、今後ともその健全な
発展
に努めてまいりたいというふうに
考え
ている次第でございます。
栗原博久
5
○
栗原
(博)
委員
大臣
の御
答弁
と
乾課長
さんの御
答弁
をごもっともだと思って聞いておりますが、やはり何か塾とかそういうものが何となく
現行教育制度
の中のはざまにありまして、どうも中途半端な形で
施策
が行われているのじゃなかろうかという懸念を私は持っておりますので、実はそういうことで御質問申し上げたわけであります。 次に、きょう実は時間がないので
走り走り
の質問で申しわけないのですが、かつて
二階堂進先生
と
アメリカ
のゲップハートさんが、
アメリカ
の
大学
を
日本
に持ってくるということで、特にちょうど
高度経済成長
の華やかなころでございましたから、それによって、当時
アメリカ
から約百近い
大学
が
日本校
の
分校
を目指してまいったわけであります。
アメリカ
のペンシルベニア州フィラデルフィアの
テンプル大学
の
テンプル大学ジャパン
、これが一九八二年の六月二日に、八王子ですか、そこに開校して以来、
地方自治体
あるいはまた
地方
の
産業界
が、
地方
の
教育
、
文化
の振興という合い言葉の中で、
アメリカ大学
の
日本
の
分校
の誘致に立ち上がってまいったわけでありますが、これは
文字どおり我が国
の
学校教育法
の
認可
を受けていないということで、
卒業生
が中途半端な形である。
アメリカ
には何か
大学
が三千数百校ある。これは
高等教育機関
というけれ
ども
、中には名前だけが
大学
であって、実質的には
中等教育
のようなも のしか実施していない
学校
もあるようであります。
我が国
はその点、
大学
が五百六十五ですか、
短大
が五百九十六、一千百六十一今あるわけであります。 しかし、
アメリカ
では、アクレディテーションということで
大学
の設置については
基準
を設けておりまして、
全米
には、
大学
とか
短大
の
高等教育機関
を認定するため
全米
六
地域
に設置されている
地域大学基準協会
、あるいはまた医学とか工学なとにつきましてはその約百数十の
専門分野
の
資格認定機関
、こういう二つの
認定制度
の中で、
我が国
は
文部省
が
大学
を設置しているわけであかますが、
アメリカ
ではこういう
民間団体
ですか、
アメリカ
には
教育省
というのはありますけれ
ども
、
学校等
の
高等教育
の許
認可
は各州がやっているように伺っておりますが、
アメリカ
の
大学
の母体は
財団
であるわけで、その
財団
がこのような
大学
の
資格認定制度
をつくっているわけであります。
日本
においてそれがどのように
評価
されるか。最近は、
アメリカ
と
日本
の
留学生
を見ますと、
日本
から
アメリカ
に留学する人は多いけれ
ども
、
アメリカ
から
日本
に留学する方は極めて少ないわけですね。なぜ
日本
に最近
アメリカ
の方が余り来ないか。たしか
日本
から
アメリカ
には四万人を超える
留学生
が行っておる。しかし、
米国
から
日本
には千人弱であるというふうに聞いておりますが、それは、
日本
の
大学
を出ましても、
日本
の単位が
アメリカ
では認めてもらえない、あるいはまた
日本
の物価も高いということでそのようなこともあるらしいのですが、問題は、
米国
のこのような
大学
の
資格認定
ですか、その
制度
があるのですが、
国内
の今
日本
にありますこういう
アメリカ大学
の
分校
の
卒業生
が、やはり
日本国内
において
日本
の
大学
の卒業の
資格
を有しないということで、
大変不満
といいましょうか、あるいはまた
日本
の
国内
における
アメリカ大学
の
分校
の運営に支障があるわけですね。 これは
法制度
上であるからいたし方ありませんが、きょう実は私申し上げたいことは、こういう中でかつて百近い
アメリカ
からの
大学
の進出の手が挙がって、約三十近く何か確かに
国内
にあった。例えば、
大学
ができましても、
米国
の
ワシントン州立エドモンズ大学
のように、開校されてから
ニカ月半
で閉鎖されて、
被害者
の会ができて、
理事長
が告訴されているような
事例
もあるようでありますし、あるいはまた福島の
郡山
市のように市が挙げて、
テキサス大学
の
郡山分校
ですか、これを誘致するということでしたけれ
ども
、約八億近い負債を抱えて、市議会が
天地返し
になるような形になって、最終的には四年余りで閉校した
事例
もあるわけであります。あるいはまた、大阪の岸和田市の
米国国際大学
とか
京都
の亀岡市の
オクラホマ州立大学
の
京都校等
とかあるわけであります。 そういう中にありましても、
国内
では、やはり各
地方自治体
がいろいろそれを育成しまして、そして優秀ないい
学校
もあることは
文部省
の方も把握をされていただいていると思うのですが、まずちょっとお聞きしたいのですが、
アメリカ
の
大学
が
日本
の
分校
をつくっておる、こういうものについて
文部省
はどのようにお
考え
であるかということをお聞きしたいのであります。
大臣
がお答えになれば一番よろしいと思うのですが、よろしくお願いします。
雨宮忠
6
○雨宮政府
委員
先生
冒頭
御
紹介
にありましたような経緯を経まして、
アメリカ
の
大学
の
日本
の
分校
というのがあるわけでございます。その中には、既に
我が国
の
教育制度
上の専修
学校
というような位置づけのもとに運営しているところも数校ございますし、またいわゆる株式会社運営の形で、
学校教育法
上の
教育
機関云々というような位置づけではなくて、自由な形で
教育
事業を行っているところも数多くあるわけでありますが、いずれにしましても、意図といたしましては、専修
学校
というのは
我が国
の
教育制度
上のことでございますので、それはさておきまして、押しなべて全体といたしまして、やはり
日本
の
教育制度
のいかんにかかわらずと申しますか、
教育制度
の枠内において
教育
活動を展開するというよりは、自由な形で
教育
活動を展開するという意図のもとに事業を実施しているものだというように理解しておるところでございます。
栗原博久
7
○
栗原
(博)
委員
確かに
アメリカ
は、
アメリカ
の
大学
の今までの創立の経緯から見ましても自由に、特にイギリスから独立する場合、彼らは宗教問題もありましたから、
アメリカ
の
大学
は母国のイギリスに左右をされたくないということでへ自由闊達な学風をつくってまいったということもあろうかと思うのです。しかし、
国内
に厳然たる事実として
大学
という名前の中で、それは
日本
の
教育
法に基づく
大学
でないとしても、
大学
という名の中に多くの人たちがそこへ入学をして、
自分
の将来をやはりバラ色の人生を描きながら学問にいそしんでいるわけでありますから、そういう
子供たち
がいささかの不安のないような政策をとることもまた
文部省
の役目であると私は実は思って、今質問をしているわけでございます。
奥田幹生
8
○
奥田国務大臣
アメリカ
の
大学
の
日本
分校
、こういう看板が上がっております以上は、
教育
機関でありますから
文部省
との関係あり、一般の皆さんはそういう感じをお受けになりやすいと思うのでありますけれ
ども
、これは
学校教育法
上の枠の外で
学校
経営がなされております。具体的には、専修
学校
の扱いを受けておりますのはわずか三つの
学校
でありまして、あとの二十校は全然そういうものも関係なしに経営されておる、そういうふうに聞いておるわけです。 今
先生
おっしゃいましたように、
京都
の亀岡市、これは去年市長選挙がございましたときにも、
学校
の経営がうまくまいりませんで、市の貴重な浄財をこれまでかなりつぎ込んできた市長の責任を追及するというような非常に市長選挙の争点になりまして、困ったなと思ったのですが。 結局これは、
文部省
とか都道府県の
教育委員会
とは関係なしに、地元の自治体が直接
アメリカ
なら
アメリカ
の
教育
機関と約束を結んで、そして誘致をするといったぐいのものでございますから、
文部省
が関心は、どうなるのだろうかな、将来どういう形に変わっていくのか、ふえるのか減っていくのかというようなことについての関心は抱いておりますけれ
ども
、タッチは全然してないということだけは御理解いただきたいと思います。
栗原博久
9
○
栗原
(博)
委員
大臣
が仰せのとおり、確かに政治問題にしたところもあるようでございます。 そこで、私のお願いなのでありますが、今確かに
国内
で三つの
学校
が専修
学校
扱いになっている。特に、私の地元でございます新潟県中条町にサザン・イリノイ・ユニバーシティー新潟校という
学校
がございまして、これは自治体挙げて、成功している。あるいはまた秋田にもあるわけでございますね。こういうまじめといいましょうか、
地方自治体
が全力を投じてやっている
学校
について、何とかひとつ
文部省
の温かいまなざしと、そしてまた財政的な措置、あるいはあた
学校
法人等についての的確な
指導
を賜りたいということで、実は今質問よりお願いであります。 この中条のサザン・イリノイ・ユニバーシティーの新潟校でございますが、この
学校
は毎年二百名前後の入学生があり、最近は百三十名程度でございますが、しかし在籍数が三百人を超しておりますし、極めて厳しい語学
教育
を受け、そして二年間中条町において一般教養は全部英語でやっている。その後本校の
アメリカ
の方に留学するわけでありますが、この
学校
を何とか、地元の中条、県もそうです、新潟県も中条町も何とかこれを
大学
並みの
学校
にできないかということを検討して、私も
文部省
にもお願いしたことがありますが、最近は
文部省
から審議官が現地の
学校
を見ていただいたようでありますし、あるいはまた地元の町長あるいはまた
大学
の校長等が参りまして、確かに当初は、自由な
大学
でありますから
日本
の
教育
法に基づく
認可
を余り
アメリカ
側も望んでなかったようでありますが、現在は
アメリカ
側も
日本
の
大学
、
短大
等の取り扱いを了解し、切望しているということであります。 この中条のイリノイ
大学
につきまして、
文部省
として、例えば
短大
の設置要件が整っているやに、私、資料しかわかりませんが、散見しているのでありますが、この点を踏まえながら、
文部省
で把握している範囲の中で、このイリノイ
大学
についてどのように対応していただけるかということをお聞きしたいと思うのでございます。
雨宮忠
10
○雨宮政府
委員
現在の
教育
事業を行っている
教育
機関を母体にして短期
大学
をこしらえるということの具体の御相談がございましたら、当然私
ども
といたしまして通常の
大学
、
短大
の設置の手続によりまして御相談に応じる用意はもちろんございます。
栗原博久
11
○
栗原
(博)
委員
まだ地元から正式に
大学
設置、
短大
設置等について申請書が出てないかわからぬけれ
ども
、
文部省
が地元の中条町あるいはまたこのイリノイ
大学
分校
等との話し合いの中である程度
短大
として設置を認めるということは可能というふうに解釈してよろしゅうございましょうか。
雨宮忠
12
○雨宮政府
委員
既に
先生
御案内のところではございますけれ
ども
、
大学
、
短大
を設置する場合の諸要件がございますし、また設置審査の場合の一般的な
大学
設置審議会等の審査の姿勢、態度と申しますか、取り扱い方針というものももちろんあるわけでございますが、いずれにしましても、それらの通常の手続に応じて御相談に応ずる、こういうことになろうかと思うわけでございます。
栗原博久
13
○
栗原
(博)
委員
大変わかりやすいといいましょうか、
大臣
、私は、
アメリカ大学
の
分校
がたくさんあって、いろいろ倒産したりというのがあります。株式会社というのもあります。
地方自治体
が第三セクターというような形でやっているところもあります。先ほど
大臣
がちょっとおっしゃるとおり三校
国内
に優秀な専修
学校
があるわけでありまして、これらの
学校
に対しましてぜひひとつ、的確な御処置といいましょうか、お取り計らいを
奥田
大臣
に心からお願い申し上げます。 次に、
留学生
の問題でございますが、昭和五十八年に中曽根元総理が、国際化の中で十万人の
留学生
を招くということで今日に至っているわけでありますが、現在
留学生
が五万三千人おられると聞いております。ただ、
国内
的に見ましても、
留学生
もおられる、あるいはまた
日本
語
学校
ですか、就学生の方もおられるということであるわけでありますが、かつて、今私
ども
の
日本
の国を支えている多くの方々、フルブライト
米国
上院議員の提案によって日米間に
教育
交流計画が発足し、
国内
の政界、官界多くの方々、約六千五百名の方が
米国
で学んで、そして
日本
の中枢に立っておられるわけですね。すばらしい成果が出ているわけであります。 私は、やはり
日本
のこの
留学生
十万人計画も、このように
日本
が当時の
留学生
について今でも感謝をし、そのすばらしさを褒めたたえているわけでありますが、今十万人のこういう計画をつくっておりますが、
日本
から今までどの程度の方が国に帰ったかわかりません、特に、東南アジアの方が多いようでございますが、こういう方が本当に
日本
に学んでよかったというふうに思って帰っておられるのであろうかということを大変私は疑問に思っておるのであります。 問題は、人間の、
留学生
の数だけではなくて、中身の、質の問題である。中身、質であるということで、私、実はそのことについて質問をしたいのでありますが、時間がなくなったので、特に私
ども
田舎においても、こういう就学生の方が各中小企業あるいはまた飲食店に従事しているのがたくさんおられる。これは東京でも、無法地帯もあるようでございますが、私は、ごく一部の心ならない、心の悪い方によって
留学生
全体がそういうダメージを与えては間違いである、大変だと思うのであります。 ただ現実的に、法務省から資料をもらいましたら、
留学生
が今おられる、しかしながら、在留
資格
がありながら不法に今おるのが、
留学生
で八千二百人おられる。一年間に就学人で新規に入ってくるのが、
平成
五年度は一万八千人、
平成
六年度は一万二千人ほどであるわけですね。人数は減っている。減っているけれ
ども
、留学で不法でビザが切れてもまだ
日本
にいる方が八千人を超えているということですね。特に就学の場合は二万二千人もおられるということであります。そして、では違法就労しておってどうなったかということで、
留学生
では昨年度は約三百人近い方が不法就労をしておって本国に帰された就学者では約五千八百人、こういう数字が出ているわけですね。 この現実を見ましても、果たして十万人の計画はわかるけれ
ども
、
日本
に留学された方が不法にまだ残っておる、帰らない、何が原因なんだろう。私は、すばらしいこの留学
制度
であっても、こういう現実を踏まえながら、
我が国
で
日本
の
文化
とか
社会
を学んで、そして
日本
の国費をかけておられる方もおられる。八千人近い方が国費留学されている。こういう方が、中国とか台湾とかあるいは東南アジアの国へ帰ってその地区の真のリーダーとして
日本
のためにも働いてもらわなければならない。そういうことにもかかわらず、このような事態があるということをどのようにお
考え
になっているかということを、
大臣
並びに法務省の方にお聞きしたいと思うのであります。
奥田幹生
14
○
奥田国務大臣
最近ちょっと数字が落ちたという報道がございましたけれ
ども
、
先生
おっしゃるとおり、昭和五十八年の中曽根内閣当時、二十一世紀までには十万人の受け入れという方針をお決めになって、今五万四千をちょっと切ったところまでずっとふえてきておる。中曽根内閣で決めていただいたときには一万二百人ほどでございましたから、年次計画よりも相当上回って進んできておったということは
先生
も御承知だろうと思うのです。ただ、期限が切れてもまだ帰らない不法滞在ということについては、私もうっかり、勉強不足で存じ上げませんでした。 ただもう一点、本当に
日本
で学んだ方が喜んでくれているのかというお尋ねについてでありますけれ
ども
、今から八年前、JICAが世話をされておる、とにかく技術を身につけてもらおうということで横浜の郊外に、ちょっと固有名詞は忘れましたけれ
ども
、そういう
留学生
、青少年を受け入れる
教育
機関がございまして、そこの三十周年に私、当時通産政務次官として、祝辞を述べに
出席
したことがございます。そうしましたら、かなりいい年の方が、二十年、二十五年前の卒業の方が大勢集まってこられまして、そして大変な感謝の言葉を述べてくださっていたことを非常に私は印象に今なお強く持っておるわけでございますけれ
ども
、
日本
はそれなりの貢献、役割をこの面でも果たしてきたという感じを私は強く持っております。
加澤正樹
15
○加澤説明員 入国管理局でございますが、当局といたしましては、真に
我が国
での勉学を目的に留学、就学ということで入国しようとする外国人の方々につきましては積極的に受け入れる方針で対応しております。 しかし一方、残念ながら、勉学目的と偽って、実は不法就労目的で入国する外国人が後を絶たないのでございまして、これらの人々に対しては、厳格な入国の事前の審査あるいは上陸の際の審査でできるだけ排除したいと
考え
ております。 また、一たん入国された方々につきましても、入国後の在留状況などを、在留期間の更新という手続が途中であります、その段階で慎重に審査しまして、こういった違反行為の発見、防止に努めていきたいと
考え
ております。
栗原博久
16
○
栗原
(博)
委員
時間がありませんが、私が言っているのは、現実の数字をどのように見るかということをあなたに聞きたかったのだけれ
ども
、抽象的な回答で残念でありますが、私は質問を終わります。
柳沢伯夫
17
○
柳沢委員長
次に、輿石東君。
輿石東
18
○輿石
委員
私はきょうは、
いじめ
の問題をという緊急の提案もあるわけですが、先ほ
ども
栗原
委員
の方からもお話がありました。特に、
我が国
の初中
教育
において六・三・三制の今の
制度
でいいのか、
小中
学校
は
子供たち
にとって居心地がいいのか、塾の方がむしろ居心地がいいのかもしれぬ、そんなお話もあったわけであります。
大臣
も、今までの初等中等の
教育
は、とりわけ画一的な偏差値偏重の、知育偏重の
教育
に流された嫌いがある、これからは
人間性
豊かな、創造性豊かな
人づくり
のために、創造性や
人間性
が育つような
教育
へシフトをしていかなければならない、そんな御
答弁
もあったわけであります。 そこで、とりわけ
いじめ
の問題も中
学校
、
高校
に集中しているという現状、そうした中で、これまで
高校
改革と言われて久しいわけですけれ
ども
、十四期の中教審答申や、さらにはその答申を受けた形での高等
学校
教育
改革推進
会議
等の最終報告もなされて、
平成
六年度からは
高校
に総合学科を導入するという形になってきたわけであります。そうした総合学科創設の経過と、それからそのねらい、背景をどのように
奥田
文部
大臣
はとらえられて認識されておるのか、最初にお聞きをしたいというふうに思います。
奥田幹生
19
○
奥田国務大臣
確かに
先生
おっしゃいますとおり、今
高校
への進学といいますのは、ほとんど全員、九七%ぐらいが進学しております。でございますから、必要になりますのは、やはり
生徒
の個性を最大限に伸ばしていく
教育
、
生徒
から見たら、いろいろな選択をして、そして
自分
がここと思ったところの科目を勉強できるようなシステムが非常に大事になってきておるのではなかろうかな。 したがって、
平成
三年の春でございますけれ
ども
、御指摘の中教審の答申、それからまた高等
学校
教育
の改革の推進に関する提言、こういうようなものを踏まえまして、新しいタイプの高等
学校
の設置、それから先ほど申し上げた、
生徒
の選択幅の広い
教育
課程の編成、それから入学者の選抜の
改善
、こういうような高等
学校
教育
の個性化といいましょうか、そして多様化、こういうものを中心にやってきたわけでございまして、いわゆる総合学科というようなものも、やはり
生徒
の能力、適性、趣味、あるいは将来の進路につきましても、
生徒
自身が自主的に、卒業の間際になってからではなくて、勉強をしておる過程で、私はやはりこういうことだから、来年は、再来年はあの方向に進もうと自主的に判断、選べるような、従来の普通科と専門科とミックスして選ぶ範囲を広げていくというようなのが非常に大事じゃなかろうかな。いわゆる総合学科、これをやはり今後も、時代の要請がそこにあると思いまして、推進していきたいなという感じでございます。
輿石東
20
○輿石
委員
総合学科のねらいとその意義等について、
大臣
にわかりやすく御説明をいただいたわけであります。 そこで、やはり今
大臣
も申されましたように、この総合学科が
高校
改革の切り札だとか、偏差値偏重の
教育
を是正するための一つの効果的な方法だ、そういうような話もあるわけであります。そしてまた、個性の伸長や、
生徒
みずからが選択幅を広げた、そういうものをとらえられていくとか、新しいタイプの
高校
の一つでもあるという位置づけも話されました。さらに進路
指導
の問題についても触れられたわけであります。そして、
高校
の個性化、多様化に通じるものである、こう総合学科の創設の意義を語られたと思うわけであります。 果たしてこれがそのような
高校
改革の切り札に本当になり得るのかどうかというのは、今後の取り組みいかんにもよると思いますけれ
ども
、この中で特に強調されて、
文部
大臣
が触れられなかった点について、これからは
学校
間の連携とか単位制の
高校
というふうな内容になっていく、こういう中身もあろうと思います。その点について、総合学科の中身について
文部省
の方で御説明をいただきたいというふうに思います。
遠山耕平
21
○遠山政府
委員
お答え申し上げます。 総合学科は、ただいま
大臣
の方から申し上げましたように、
高校
教育
改革の大きな柱の一つとしまして、普通科と専門学科の両者の
教育
内容をあわせ持つ学科として創設されたものでございます。総合学科では、
生徒
一人一人の主体性を伸ばし、かつ自己の将来について明確にしていくことを目標にしているわけでございます。 総合学科につきましては、普通
教育
それから専門
教育
に関するいろいろな科目の中から、
生徒
自身が、
自分
の将来を
考え
ながら、
自分
の将来のために勉強していく必要がある科目を
先生
のガイダンスを受けながら選択をしていく、こういうものでございまして、したがって、必然的に学年制ではなくて単位制という形が主になるわけでございます。そういうぐあいに主体的に
学習
を進めますので、したがって、学ぶことの楽しさでございますとか、あるいは勉強したという成就感、そういうものが達成できるのではないかというぐあいに思います。また、
学習
に対する意欲も向上していくのではないかということで、その点でも期待ができるわけでございます。 それから、
生徒
が自己の将来について深く
考え
るということがやはり大事でございますので、これについては、
先生
がガイダンスをするとともに、「
産業
社会
と人間」という科目を設定しまして、これからの
産業
社会
のあり方と人間の生き方、そういうものを学ぶことになっておりまして、自己の将来の選択を
考え
、また、
自分
の能力を
考え
て勉強をしていくという意味で、私
ども
としては非常に期待をしているものでございます。
輿石東
22
○輿石
委員
局長
の方からも、この総合学科制は進路の面でも、特にこれは原則履修科目という形になっておろうかと思いますけれ
ども
、今触れられました「
産業
社会
と人間」というその科目も新たに入ってきた。 そこで、今その問題に触れられましたからそこの点についてお尋ねをしたいと思いますが、新しい原則履修科目として出てきた「
産業
社会
と人間」というこの科目には、
教科書
はつくる予定がありますか。
遠山耕平
23
○遠山政府
委員
中身としましては、先ほど申し上げましたように、現在と、それからこれからの
産業
社会
の予測等もございますし、それから人間としての生き方、あり方というか、そういうことを
考え
させる内容でもございますので、現在のところ、
教科書
をつくってその中身を教えるというのではなくて、企業の方々の話を聞いたり、あるいは先輩の話を聞いたりというようなことをいろいろ
考え
ております。
教科書
を作成してそれを教え込むというところまでは
考え
ていないわけでございます。
輿石東
24
○輿石
委員
私も、この新たな科目は、
教科書
をつくって一斉に教え込むという形で成立するようなものではないし、そういう目的でつくられた科目でもないというふうに理解していますので、間違っても
教科書
をつくってというような方向へ行かないように
文部省
自身も
考え
ていってほしいと思うわけであります。 また、私は、先ほど
大臣
も
局長
も言われましたけれ
ども
、今
高校
は普通科と、前は職業科と言っていましたけれ
ども
、専門科という二つに分かれている。そして今度は、この総合学科が出てきましたから三つになるわけですね。そうしますと、二つが三つになって、今でも
高校
間格差や序列という問題が学歴
社会
の中で大きな弊害になり、これが入試をめぐって
教育
問題のすべての病理につながっているということは臨教審や中教審で指摘をしていることではありますけれ
ども
、新たな格差につながったり序列につながるという、そういう
批判
もありますけれ
ども
、その辺についてはどう
考え
られていますか。
遠山耕平
25
○遠山政府
委員
この総合学科を導入した趣旨でございますが、それは、先ほどからお話が出ていますように、高等
学校
の段階になりますと、
生徒
の能力、適性、興味、関心が
小中
学校
の時代とは格段に多様化をしてきます。差も大きくなってきます。そういうものに対して高等
学校
が対応できるように、選択教科をできるだけ多くするように現在も
指導
しているわけですけれ
ども
、そのカリキュラムの編成だけではなくて、
学校
のタイプとして、普通
高校
それから専門
高校
、こういう二つのタイプでは不十分ではないか、やはりもう一つの、普通
教育
と専門
教育
を両方履修させるような、そういうようなタイプの
高校
が必要ではないかということで提言されたものでございます。 したがいまして、
考え
方としましては、高等
学校
について序列をつくるのではなくて、なるべく多様な高等
学校
を横並びにつくっていきたい、こういう
考え
方のもとでできている高等
学校
でございまして、その多様な高等
学校
に対して、
生徒
の方で、
自分
の能力なり適性なり、あるいは将来の進路なりを
考え
て、
自分
に合った
学校
を選択していく、こういうことのために総合学科をつくったところでございます。
輿石東
26
○輿石
委員
今
局長
が言われましたように、まさに
現行
の
高校
改革のネック、序列化され、
学校
間格差があるものを、学歴
社会
の解体と同時にどのようにその格差をなくしていくかというのが緊急の課題で、これに対応できる総合学科だ、こういう見方もあるわけでして、そういう方向でこれは生まれ変わらないと大変なことになる、新たな格差を呼ぶようなことがあってはならないというふうに私自身も
考え
るわけです。 しかし、そうした「
産業
社会
と人間」という新たな科目をつくり、人間の生き方、あり方ということをも含めて、
高校
時代にみずからの進路も含めて自己決定していくということは大変必要なことだろうと思うわけですけれ
ども
、そういう環境に、また格差のない状況にこれから
高校
が変わり得るためにはこの総合学科をどの程度ふやしていくのか、そうしたあるべき
高校
の姿の未来像というものがなければ、これはまたつまみ食いのようになって弊害を生むだろうとも思いますけれ
ども
、その点についてはどうお
考え
ですか。
奥田幹生
27
○
奥田国務大臣
私自身は、この総合学科というのは、まさに
高校
改革のパイオニア、そんな感じを持って非常に期待しておるわけです。 これからのお話でありますけれ
ども
、従来のまま続けるか、あるいは総合学科という新しいものを取り入れるかということは、これは
文部省
が決めるのではなくて、それぞれ都道府県の
教育委員会
が高等
学校
と相談をしてお決めいただくことでございます。ただ、
平成
六年度から始めたばかりの非常にまだ新しい行き方でありますけれ
ども
、既に二十三校、この総合学科を採用されている高等
学校
がある。さらに
平成
八年度、新年度には、新たに二十二の高等
学校
が採用したいというような意向を示しておられるというところから見ましても、私は、相当高等
学校
の
先生方
はこの新システムに対しての意欲を燃やしてくださっているな、私
ども
と同じように期待してもらって採用に踏み切ってもらえるんだなという、そういう感じを持っておるわけでございます。
輿石東
28
○輿石
委員
実は、私の山梨でも今年度からその総合学科と全日制の単位制
高校
というものを模索しようという動きが出ているわけです。それで、学区ともかかわるわけですけれ
ども
、この総合学科導入の問題点、課題というようなものを
文部省
はどのようにとらえていますか。
遠山耕平
29
○遠山政府
委員
総合学科につきましては、
平成
六年度からスタートした
制度
でございますので、その
制度
の趣旨について、中
学校
の
先生
、
生徒
、それからその保護者によく理解をしていただくのがまず第一非常に大事なことだろうと思います。 それから、その総合学科を卒業した後、すなわち
生徒
が進学をしたりあるいは就職をするわけですから、やはり新しい総合学科について、進学する場合には
大学
の関係者、就職する場合には就職先の企業の方々、それらの関係者に総合学科の趣旨、目的をよく理解をして、それを育てていただくというのが一番現在の課題であろうと思っております。
輿石東
30
○輿石
委員
現場の関係者や
地域
住民の理解をまず前提としなければならないというお話ですが、それは当然のことだと思います。今この総合学科導入をめぐって、もう既にスタートして、先ほど
大臣
もお答えいただきましたが、導入してから日も浅い。だから、その成果と課題というのもあるにはあるでしょうけれ
ども
、それよりもむしろ、これから導入する側にとれば不安の方が多いわけですね。やはりその不安を取り除くということも
文部省
としても必要だろう、こう思うわけであります。 それで、どんなことが今取りざたされておるかというと、幾つか私の方でもお聞きするところによりますと、全国の
高校
が将来は総合学科になっていくのだろうか、こういう質問。それから、一般的に今専門
高校
、そういう言い方をすると大変失礼ですが、ちょっと低下をしている。普通
高校
へ行けなかった子がそちらへ回らせられる。偏差値という尺度によって振り分けられる。そうした結果、それに加えて十八歳人口の減少期に入っているわけですから、ますます魅力のない
高校
へは行きたがらないという傾向が出てくるわけです。そうするとそこに統廃合という問題が出てくる。統廃合、専門
高校
の救済策としてやっていくのではないかという二つ目の疑問。 それから、これは進
学校
も総合学科に転換をさせられてしまうのか、こういうような言い方をする
高校
もあるそうであります。これは、やり方次第によっては、みずから
自分
で選択ができる幅が多くなって選択科目が相当ふえるわけですから、
子供
が
自分
で時間割りをつくって選択をしていくという主体的な
学習
になるわけですから、それは、選びようによれば
大学
入試科目だけを履修していくということも、悪用すればといいますか、使い方によればそういう道も開いていくことになるわけであります。 こうした疑問に答えるのにどのような
施策
を
考え
られているか、お尋ねをしたいというふうに思います。
遠山耕平
31
○遠山政府
委員
まず、全国の
学校
が総合学科になるかどうかというお話ですが、これは、中
学校
卒業の段階で
自分
ははっきりこういう
大学
に進みたいという
子供
もいるでしょうし、それから、
自分
は
高校
を卒業したらこういう職業につきたいというぐあいに
考え
る
子供
もいると思いますので、そういう
生徒
に対しては、例えば前者に対しては普通
高校
というのが当然一番合っている進路だと思いますし、また、後者については専門
高校
に進学するのが一番その
生徒
に合っている進路だと思いますので、したがって、全部の高等
学校
が総合学科になるということは余り適当なことではないじゃないかというぐあいに思っております。 それから、普通
高校
に入れなかった人がこの総合学科に入るというような形にならないかというお話ですが、それは、今申し上げましたように、普通
高校
というのは、はっきり
自分
は将来
高校
を卒業したらこういう
大学
に入りたいという人に一番合っている選択でございます。総合学科というのはそういう人のためではなくて、中学卒業の段階ではまだ
自分
の進路をはっきり決めかねている、そういう人に対して、
高校
に入ってから
先生
のガイダンスを受けながら
自分
で
高校
で勉強をしながら、
自分
はどういう方向に合っているのかというのを
自分
の将来を見きわめながら科目を選択していく、こういうものでございますので、そこはやはり中
学校
の進路
指導
の段階で
先生
の方とよく相談をしていただければ、普通
高校
に入れないような人が総合学科に行くというようなことはないんではないかと思います。 それから、専門
高校
あるいは専門学科の統廃合の手段として用いられることがあるんではないかというお話ですが、これも、はっきり
自分
は
高校
を卒業したらある職業につきたいというような希望を持っている人にはやはり専門
高校
が一番ふさわしいわけですので、そういう専門
高校
に進む人というのはやはりかなりの割合いるんではないかと思います。 それで、現在の専門
高校
が
生徒
のニーズにすべて合っているかというと、必ずしもそうとは言えない面があるんではないかと思います。その一つが例えば中退の率でございますが、現在、専門学科の方がやはり普通科よりも中退の割合が高くなっておりますので、そういう点で、はっきり
自分
は
高校
を卒業したらある職業につきたいというところまで踏み切れないような
生徒
に対しては、この総合学科に入って
自分
の将来を見きわめながら科目を選択していくということがいいんではないかと思います。 それから最後に、
大学
入学試験のために悪用されるおそれがあるんではないかというお話ですが、これは、先ほど申し上げましたように、はっきり
自分
は
高校
を卒業したらこういう傾向の
大学
に進みたいという
生徒
にとってはこの総合学科というのは余り適当ではないんではないかと思います。それは、やはり
先生
のガイダンスを受けながら
自分
で
自分
の将来を
考え
て科目を選択していくわけですから、その中にいろいろ情報とかそういうものも入ってきますので、悪用されるということは、
学校
の
先生
の方の
指導
よろしきを得ればそういうことはないんではないかと思います。
輿石東
32
○輿石
委員
時間が参りました。最後に、この導入をされた経験のある先進校の校長
先生
たちが異口同音に言うことは、これはすばらしい理念と発想だけれ
ども
、やはりそれなりの条件整備、とりわけ人と金がなければ絵にかいたもちに終わってしまう、そのことを心配していたわけであります。 埼玉県の一つのモデルになっているとも言われる伊奈学園総合
高校
ですか、あそこは三千人を超える
生徒
の大規模校、そしてまた科目も百四十を超えているという組み立てですから、そんなものが全国にどこにでもできるはずはない。そうすると、その
高校
へ行きたいということで新たな格差を、集中してくるのではないかという心配も現実にはあるということでございます。 いずれにいたしましても、
学校
が
生徒
に何かを教えるという形から、
生徒
が何を学ぶかを
自分
で決定していくという、この発想で生まれた総合学科をぜひ大事にし、これからの
高校
改革の突破口にしていただければありがたい、そんなことをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
柳沢伯夫
33
○
柳沢委員長
次に、五十嵐ふみひこ君。
五十嵐ふみひこ
34
○五十嵐(ふ)
委員
さきがけの五十嵐でございます。 まず最初に、この
委員会
に
新進党
の
委員
の皆様が
出席
をされておりません。その原因は、予算
委員会
の採決阻止のための座り込み、ピケが行われている、これが不正常な状態になっている大もとでございます。 私は、政治は最高の道徳だと言われる状況の中で、立法をすべきところにいる、権限を持つ
国会議員
が違法行為を平気で行うということに対する問題点を指摘しなければいけません。そしてまた、これは、
国会議員
であれば大抵のことはやっていいんだ、何でもやれるんだという思い上がりがあるのではないかと思います。このことがテレビを通じてあるいは新聞を通じて
日本
じゅうに広まり、
学校
の
生徒
たちも目の当たりにしているわけであります。その悪影響を私は大変恐れるものでありますけれ
ども
、この点に対する
大臣
の御所見を最初に伺いたいと思います。
奥田幹生
35
○
奥田国務大臣
確かに
先生
おっしゃるとおりであります。
国会議員
であれば何をやってもいいというものでは決してございません。現に座り込みが続いてきようで何日になりますか、私も、これがとりわけ
小中
学校
生徒
に与える影響が大きい、非常に心配をしまして、ある国対の
先生
にきょうの昼の時間、いつの日か座り込みは解除されるでありましょうけれ
ども
、衆人環視といいましょうか、テレビ、報道陣が大勢詰めておられるところでまたがちゃがちゃというようなぶざまなことになって、それがテレビなり新聞報道をされるとさらに
子供
に悪い影響を与えるので粛々と解決していただきたいということを非公式にお願いをしておったところでございまして、気持ちは
先生
と全く同じでございます。
五十嵐ふみひこ
36
○五十嵐(ふ)
委員
ありがとうございます。 私は、違法行為は速やかに解決をされなければならないと
考え
る者ですけれ
ども
、それがまた悪影響を及ぼすということがないように、与野党で努力をしていかなければならないと思います。 前回の私の本
委員会
での質問で、
いじめ
というのは、私なりの
考え
方で、自己
実現
ができない不安と焦燥というものが背景にあって、自我が傷つく前にみずから
自分
の仲間のだれかを落ちこぼれにすることによって
自分
が落ちこぼれない側に回ろうとする攻撃的な機制ではないか、そういう意見を述べさせていただきました。 私はその後ある本を読まさせていただきましたけれ
ども
、精神科医の吉田脩二さんという方がお書きになった「
いじめ
の心理構造を解く」という本でございまして、この中には
いじめ
の原因について四つのことが掲げられております。これは、
日本
人の
社会
における同質化を求める精神構造あるいは
社会
構造。あるいはサイレントコミュニケーションと言っていますけれ
ども
、暗黙の了解。ちょうど歌舞伎の約束事のように暗黙の了解を求める精神構造があって、それがわからない者はだめなんだ、仲間外れにする、そういう構造がある。また、集団を求める、我ではなくて我々という、その類型を大事にする、そういう精神構造、
社会
構造がある。また最後に、私が先ほど申しました、仲間外れの恐怖感から、逆に
いじめ
る方も恐怖感を持っていて、
いじめ
られる恐怖感、仲間外れになる恐怖感から
いじめ
の側に回る、そういう構造があるんだということを指摘されているわけであります。 この指摘について、初中
局長
でもあるいは
大臣
でも、こういうことについて、お読みになったことがあるかどうか、また感想をお持ちかどうかということをまずお伺いしたいと思います。
遠山耕平
37
○遠山政府
委員
私も全部読んだわけではございませんが、ちょっと四、五ページ主要なところを見させていただきますと、確かに一部、現在の
子供
の心理の状況を的確に把握している部分はあると思います。しかし、これですべて
子供
の
いじめ
の問題が解決できるかというと、それはなかなか難しいのではないかと思います。
いじめ
の原因、背景には、それぞれ家庭、
学校
、
地域
社会
のいろいろな要因がございますので、そういうものをすべてやはり結集したところに初めて
いじめ
の問題の解決の方策といいますか、そういうのが出てくるのではないかと思っております。
五十嵐ふみひこ
38
○五十嵐(ふ)
委員
それはそうなんですけれ
ども
、恐らく
局長
のおっしゃるとおりなんでしょうけれ
ども
、
日本
の
社会
や
学校
社会
が抱えている本質的な部分をかなりついているだろう、私はそう
考え
るわけであります。 ですから、例えば、原因を除去する際に、縦
社会
、いわゆる
学校
社会
の中における教師の権威やあるいは規律をもってこれを解決しようと思っても恐らく無理だという指摘があります。私はそのとおりなんだろうと思います。
子供たち
の間の横の
社会
の間の決まり事、それがかなり強い規制を発生しているわけですから、逆に縦
社会
にすがると(それはそのまま裏切り者だ。なぜ
学校
の
先生
に言わないんだ、それは、言ったら
子供たち
の約束事から外れるものになるからですね。だから、そこはやはり本質的なものをこの本の中では指摘をしているだろう。すなわち、この横
社会
、
子供たち
の
社会
における根本的な不安と恐怖というものを除去してやってあげないとこの問題は解決がつかない。 また、その背景にあるもの、すなわち、違いを認める。僕は悪平等というのは一番よくないと思っているのですけれ
ども
、みんな同じなのであればいいのではなくて、むしろお互いに違いを認める、そして違いを尊重するという環境が
社会
全体でつくられないと実はこの問題は解決されないんだろう。 それからもう一つ、これは矛盾するかのように見えるけれ
ども
、矛盾はしていません、
評価
からの解放。人間にいわゆる順番をつけて、そして小さいころから持たなくてもいい優越感や持たなくていい劣等感を植えつけるということから人間、
子供たち
を解放していかなければいけないだろうということが私は大切なことなんだろうと思います。 そのためには、
学校
自体が閉鎖
社会
からもっと開放されていかなければならない。
学校
の情報公開というものが私はある意味で大切なことだろうと思っております。
学校
がもっと自由な雰囲気の場にならなければならない、もっとオープンな場にならなければならないと
考え
ております。
学校
の中では、それぞれの担任の
先生
があるいは教師が一つの支配者になっている。そしてかなり閉鎖された
社会
が形成をされている。これをもっと
地域
にも父兄にも開放されるというようなことが必要ではないかなと私は思っております。
学校
の情報公開、例えば授業についても、授業参観のときだけではなくて、かなり自由に聞けるというような、もっと開かれるというようなことがあってもいいのではないかなと思いますが、
学校
の開放、
学校
の情報公開ということについて、
局長
はどういうふうにお
考え
でしょうか。
遠山耕平
39
○遠山政府
委員
その前に二つ指摘をしていただきました。
子供
の間の違いを認める、これは非常に大事なことだと思いますし、現在の
学習指導要領
でも、
子供
の違いを、個性を尊重するという形で認めているところでございます。 それから、
評価
からの解放というお話でございますが、これは、
教育
あるいは
指導
には必ず
評価
というのはっくものでございまして、必要なものでございます。そして、よくいった場合にはそれを褒めてやり、失敗したとか悪い場合には別の方法、励ましてやるというようなことで、それで児童
生徒
を次第に向上させていくということで、
評価
を全然やらない
教育
というのはないのではないかと思います。ただ、そのときに一列に序列がつくというのは、それは余り好ましいことではなくて、その
生徒
のそれぞれのよさを見出していくということが大事なことであろうかと思います。 それから、
学校
の公開の話でございますが、
子供たち
の望ましい人間形成を図るためには、
学校
、家庭、
地域
社会
がそれぞれの
教育
機能を十分に発揮することが大事なわけでございまして、そういう点で、
学校
教育
を行うに当たっては、
学校
は家庭や
地域
社会
との連携を図ることが必要なことは
先生
おっしゃるとおりでございます。 したがって、このような
考え
方に立ちまして、
文部省
では、
学習指導要領
で、
地域
や
学校
の実態に応じて家庭や
地域
社会
との連携を深めるということを明記しているところでございます。
先生
おっしゃる授業の公開も、
学校
の実情、実態に応じて、授業参観ですとか保護者懇談会あるいは
学校
便りなど、さまざまな取り組みがなされているわけでございますが、父母の方が
学校
の授業を見るということはいいことでございますので、
学校
もそういう方向に努力をしていくことが望ましいというぐあいに思います。
五十嵐ふみひこ
40
○五十嵐(ふ)
委員
話が前後して、ふくそうして申しわけないのですけれ
ども
、まず
評価
からの解放という点でいきますと、私も、目標の達成度というのを見るのは別に構わないと思っております。 しかし、例えば音楽とか美術とか体育とかいうものになりますと、生まれつきの才能というようなものがかなり影響をしてまいります。教えることは構わないのですけれ
ども
、それを点数
評価
に換算するというのはやはり問題があるのではないかな。それはもう、例えば教えることに対する態度の
評価
だけでいいというような気もしますし、ほかの教科と、別にこれは差別するとかいうことではなくて、おのずから違った
評価
の
基準
というものがあっていいのだろうと思うし、そういうところでいたずらに恥をかかせたりコンプレックスを持たせたりする必要はないのではないか、私はそのようなことをまず
考え
るわけであります。 それからまた、類型化を強いるというようなことはいけないという意味から、いろいろな校則というものもできるだけ外していく、校則だとか規則というもの、規律というものを
生徒
の自主性に任せていくという方が、むしろ私は好ましい方向ではないか、これも
学校
の開放という意味では一つ必要なことではないかなと思います。 しつけあるいは規律というと、とかく上から縛る方向から解決をしようとする、これはむしろ間違いではないかなというふうに思うわけでありますけれ
ども
、その点についての御所見を伺いたいと思います。
遠山耕平
41
○遠山政府
委員
評価
のお話ですが、これは
生徒
に恥をかかせるとかそういうことではなくて、やはり
教育
した結果について適切に
評価
をして、それでその
生徒
の能力をさらに高めていくように
指導
するための一つの材料だと思いますので、
指導
者、教師の方でその点はよく心して
評価
をすべきものだと思います。 それから校則等の話でございますが、これは先ほど言われました縦と横の関係になるのかもしれませんけれ
ども
、
子供たち
が、ホームルーム活動あるいは
生徒
会活動など自主的な活動を通じて、人間関係を育てて連帯感を培うというようなことは、集団生活の
改善
に向けて大変大事なことだろうと思います。 しかし、それだけですべて
学校
内がうまくいくかというと、必ずしもやはりそうはいかないところもあるわけでございます。特に、生育途上の
子供たち
でございますから、まだ未完成の状態でございますから、そういう点で、
先生
の適切な
指導
というのが非常に大事になってくるのではないかと思います。細かいところまで、余り瑣末なことまで
指導
しないということは大事でございますが、大まかなところはきっちり押さえておくということは、
学校
という集団生活を行う際にはやはり必要なことであろうと思います。
奥田幹生
42
○
奥田国務大臣
しつけの問題をお話しになりましたが、その前に、縦、横の
社会
ということでございましたが、やはり縦の
社会
、四十人の
生徒
を担任しておって、なかなか一人一人の個性を
先生
が伸ばしていく、そこまで徹底した難しいという点は確かに私はあると思うのです。 しつけの問題になってきますとまた別の角度から
考え
られまして、今も
局長
が
答弁
しましたとおり、私は一義的には家庭だと思うのです。一日二十四時間、その中で
学校
におりますのはざっと三分の一です。それ以外は家庭と
地域
社会
で
子供
は生活をしているわけですから。 でございますから、何でもかでも
学校
に責任を押しつけるのでなくて、やはり
先生
ももう少し自信を持って、
自分
の生んだ
子供
さんのしつけぐらいは一義的には親の務めだと思いますからもう少ししっかりお願いしますよというようなことを、私は時によっては主張していいんじゃなかろうかなと。親もやはりしっかりしてもらいたい、
子供
のしつけに対して。一に家庭、二に
学校
、三に
地域
社会
。
地域
社会
もこのごろは、悪いことをした隣近所の
子供
を見て見ぬふりをする風潮がございます。それもやはり、僕、それはだめじゃないかというように遠慮なく、よその
子供
でも、他人の
子供
さんでも注意できるような、そういう
社会
になりませんと、
いじめ
というのは完全に追放できない。だから、家庭と
学校
と
地域
社会
、これのやはり一番大事な、浄化といいましょうか、正常化、これに向かって私
ども
は取り組んでまいりたいと思っております。
五十嵐ふみひこ
43
○五十嵐(ふ)
委員
それぞれ正論を言われているとは思います。 私の出た中学、
高校
では、かつて大変試験のカンニングがはやったことがありました。大昔になるのですけれ
ども
、そのときに
生徒
は、これは恥ずかしいということで、むしろ試験監督を
生徒
自身がやるというやり方をしたいと申し出て、それが認められてからそういう不正な行為が全くなくなって、
学校
全体はむしろ
生徒
に任せた方がいいんだということで、自由な校風が培われて非常に
学校
全体がよくなったという例があるものですから、私は、規律として上から覆いかぶせるよりも、自主的な、そうした
子供たち
が本来持っている正義感といったものを発露させた方が、道徳
教育
という面からもむしろいいのではないかということを申し上げたわけであります。 それから、
評価
からの解放という点に絡みますけれ
ども
、よく
学校
の図書室や保健室がそうした
いじめ
問題あるいは登校拒否のお子さんたちの逃げ場になっているということが現場から伝えられるわけであります。これは、
評価
をしない職員だからだと私は思うわけですね。そしてまた、これからはそういうことが非常に大切になってくるのではないか。私は、
学校
の司書あるいは保健婦さんの役割というのはこれから非常に重要になってくると思いますし、また、スクールカウンセラーというものも今
文部省
が、昨年度からですか今年度からですか、おやりになられたようでございますけれ
ども
、このスクールカウンセラーの
必要性
というのもますます増してくると私は思います。 しかし、こういった人たちにどのような権限を与え、職責を与えるかということがやはりポイントで、ただ
学校
にぽつんと置けばいいというものではないのだろうと思います。どのようなスクールカウンセラー
制度
の活用の仕方をお
考え
なのか、あるいは司書の方々の身分やその権限の強化といったものについてどのようなお
考え
をお持ちか、お伺いをしたいと思います。
遠山耕平
44
○遠山政府
委員
まず
学校
図書館の問題でございますが、これはまさに心のオアシスとして、そこで
子供たち
が自由に読書をするという読書センターの役割を果たすわけでございますので、これから非常に大事な位置を占めるものと思っております。新しい
学習指導要領
が、
子供たち
がみずから学ぶ意欲を持って自主的に判断して
行動
する、こういうことを目的にしておりますので、
学習
も、
子供たち
が
自分
でいろいろな資料を調べて勉強していくということが非常に大事になっているわけでございますので、そういう点で、図書館の位置づけというのは特にこれから重要な役割を占めるものと思っております。 そこには司書教諭が置かれるというのが
学校
図書館法で決められているわけですが、「当分の間、」「置かないことができる。」という附則の規定によりまして、現在の配置の状況は非常に悪いわけでございます。これは、実際司書教諭の
資格
を持っている人が全部の
学校
の二〇%から三〇%にしかいないという状況もございますし、それからもう一つは、司書教諭の
資格
を持っている人自体がやはり少ないという状況にもございますので、
文部省
では、司書教諭の
資格
を持っている人はできるだけ多く司書教諭の発令をするように都道府県の
教育委員会
を
指導
するとともに、この司書教諭の
資格
を得るためには
大学
で講習会を受けて単位を取得することが必要でございますので、講習会の会場数を、ことしは十八会場だったのを来年度は三十六会場に倍増をして、司書教諭の養成を盛んにしていきたいということで予算を組んでいるところでございます。 それからスクールカウンセラーでございますが、スクールカウンセラーは、現在の
制度
、
平成
七年度から始まった
制度
でございますが、これは
学校
におけるカウンセリング機能の
充実強化
を図るために、
学校
の
先生
だけが相談を受けるのではなくて、臨床心理士などの高度な専門家を
学校
に派遣をしまして、そこで児童
生徒
の相談を受ける、あるいは保護者の相談を受ける、あるいは
先生方
の相談にも乗るというようなことで始めているところでございます。現在は三億円の事業でございますが、来年度は十一億円に
拡充
をする予定でございます。 それで、これは外部の方に非常勤の身分で
学校
に来ていただくものでございますので、
学校
に張りつけということでは、
学校
の職員になるわけではございません。
五十嵐ふみひこ
45
○五十嵐(ふ)
委員
今のカウンセラーですが、将来は
学校
に張りつけが必要ではないかなと実は思っているのですね。そしてそのときの使い方は、コミュニケーションをふだんから持てる、例えばクラブ活動的なものを
指導
してもらうとか、そういう形で、コミュニケーションをふだん図る中で
子供たち
の悩みに自然に入っていけるということでないと、なかなか効果は発揮できないのではないかなと思っております。 それから司書の方も、単に図書購入の選定等々で専門知識を発揮するということではなくて、やはり
子供たち
の読書に関する相談相手というような形で、ふだんから接触をするということが大切なんだろうと私は思います。 それから、これからはやはり博物館機能といいますか、
学校
の図書館機能というのは非常に重要になってくると思いますので、「当分の間、」が何十年も続くというようなことではなくて、ここらできっちりと専任司書教諭を
制度
化していく、そして待遇も十分に向上させるということが必要ではないかなと私は思っております。 それから、道徳
教育
というのが最近盛んに言われているようですけれ
ども
、私は専門家でなくて素人なものですから、どういう教え方をされているのかよくわかりません。とかく道徳というと、形から入る、あるいはいわゆる昔からいいとされるしつけを行うというふうに思えるわけですけれ
ども
、もっと哲学的なといいますか、例えば勇気というものの価値観を教える、あるいはいろいろな価値観があると思いますけれ
ども
、物の
考え
方とか見方というのをもっと根源的にさかのぼって教える、本来
教育
というのはそういうものだろうと思うのです。 例えば算数、数学というのは数学的な
考え
方を身につけてもらうものであり、
社会
というのは
社会
学的な
考え
方を教える、身につけさせるというのが本来の目的であって、それはただ一つの答えを見つけるための道具ではないというふうに私は思うのですけれ
ども
、いわゆる哲学的なというか、そうした物の見方ということに結びつくような教え方というのが
日本
の道徳
教育
の中でされているのかどうか、お伺いをしたいと思います。
遠山耕平
46
○遠山政府
委員
道徳
教育
のお答えの前に、まず
学校
図書館の司書教諭のお話ですが、これは現在の
制度
でも司書教諭というのは教諭をもって充てるという形になっておりまして、専任の職員ではございませんので、
学校
で授業などを受け持ちながら
学校
図書館の仕事をするという形で担当をしていただいております。 それから道徳
教育
でございますが、
先生
おっしゃるように、今の道徳
教育
も、児童
生徒
が人間としてのあり方を自覚して、人生をよりよく生きるためにその基盤となる道徳性を育成するために実施をしているものでございまして、現在の
学習指導要領
においては、
小中
学校
については、児童
生徒
の道徳性の発達等を考慮して「内容」の再構成、重点化を図り、また各教科や「特別活動」においても、
学校
の
教育
活動全体を通じて道徳
教育
を行うという
観点
から
充実
を図ったところでございます。 その「内容」の再構成、重点化でございますが、
小中
学校
とも四つに分けております。 一つが「主として
自分
自身に関すること。」それから二つ目として「主として他の人とのかかわりに関すること。」三番目としまして「主として自然や崇高なものとのかかわりに関すること。」それから四番目としまして「主として集団や
社会
とのかかわりに関すること。」こういう四つに分けまして、その中において、人間としてのあり方を自覚し、人生をよりよく生きるためにその基盤となる道徳性を養うということで、
小中高校
を通じて、その発達段階に応じて
指導
しているところでございます。
五十嵐ふみひこ
47
○五十嵐(ふ)
委員
ただ、効果が上がっていないのではないかなと思うのですね。いろいろな報道を見ましても、むしろ外国のあるいは途上国のお子さんなんかの方が、世の中のために役に立つ人間になりたい、大きくなったら
社会
のために役に立つ人間になりたいという
子供
が非常に多いのですけれ
ども
、その比率が圧倒的に低いのが
日本
だというのが、いろいろなところで統計に出てきたりしているわけですね。
日本
のそういった徳目といいますか、そういう
教育
については、やはり哲学性に欠けているのではないかなと私は思わざるを得ないところでありまして、さらに向上を目指して頑張っていただきたいと思います。 ボランティア
教育
等々あるいは開発
教育
等々、それに関連していろいろお伺いをしたがったわけですけれ
ども
、持ち時間が参りましたので、これで終了いたします。ありがとうございました。
柳沢伯夫
48
○
柳沢委員長
次に、
山原健二郎
君。
山原健二郎
49
○山原
委員
きょうは、二十一世紀に向かって
教育
をどうするかという問題で、私の経験を含めて質問をいたしたいと思います。 十五の春は泣かせないという言葉がはやりましたね。
大臣
は
京都
の御出身ですから御承知だと思いますが、覚えておられますか。
奥田幹生
50
○
奥田国務大臣
十五の春を泣かさないと言われたのは、長い間、七期にわたって
京都
府知事をお務めになった蜷川虎三さんでございます。
山原健二郎
51
○山原
委員
そのとおりですが……。 今の
子供たち
が偏差値、輪切りの中でもがき苦しんでいるという事態に置かれていることは御承知と思います。過酷な受験競争の中でいらいらが募り、だれ構わず
いじめ
る、また
いじめ
ることによりストレスを解消する、こうしたことが
いじめ
の要因となっていることが指摘をされています。 今、
子供たち
のことをどう思うかという点で、過酷な受験戦争から
子供たち
を解放するということも大事なことではないかと思います。少しでも受験戦争の重圧から
子供たち
を解放してやらなければならないと私は思っているのですが、
大臣
はこの点、どういうふうにお
考え
でしょうか。
奥田幹生
52
○
奥田国務大臣
先生
の御経験からそういう御意見をお持ちだと思いますけれ
ども
、そうすると、つまり、十五の春を泣かせないためには、十二の春はどうなるのかな。もう
高校
もその後も試験は全然やらなくていいよ、こういうお
考え
なのか、ちょっとその点がわかりませんので、
答弁
のしようがないような感じがします。
山原健二郎
53
○山原
委員
今、
高校
進学者、つまり中学卒業者が大幅に減っていくときを迎えているわけですが、これまでの延長線上の
考え
方だけではなくて、抜本的に入試
制度
あるいは受験体制を
考え
るべきときに来ておると私は思っているのです。そういう意味で質問をするわけでありますが、二十一世紀、二〇〇〇年、あとわずか四年ということになっておりまして、それまでに抜本
施策
を
考え
るべきではないかという意味で、一つの提起を申し上げたいと思います。 その前に、今の
高校
進学率は何%になっておりますか。
遠山耕平
54
○遠山政府
委員
お答えいたします。
平成
七年度現在では九六・七%となっております。
山原健二郎
55
○山原
委員
七年度の中
学校
卒業者の進学率を見ますと、今おっしゃったように、全国平均で九六・七%、極めて高い数字を示しておりまして、本来ならば、高等
学校
への入学を希望する者がだれでも入れる、いわゆる希望者全員入学が
実現
してもいい数字になっておるのではないか。 わずかの数を残して過酷な受験戦争を維持しているのが現状でありますが、例えば
平成
元年、一九八九年の中学卒業者二百四万九千四百七十一名をピークにしまして中学
卒業生
は減る一方で、昨年九五年度、
平成
七年ですが、百六十二万二千名と、八九年の約八二%の
生徒
しか進学しておりません。当時の進学率が九四・七%ですから、高等
学校
をふやさないでも、教室数を増さないでも、当時の
高校
の数、教室数で
平成
七年度の
高校
入学希望者は全員を受け入れられる条件があると思いますが、この点はどうですか。
遠山耕平
56
○遠山政府
委員
施設の面だけからいえば、施設を増設しないでも受け入れられる状況にはあると思います。
山原健二郎
57
○山原
委員
ところが、
生徒
の減少に見合ってわざわざ受け入れ人数を減らして、進学率を抑えようとしてきたわけですね。その二ないし三%のために
高校
へ入れないのではないかという不安が与えられまして、また高等
学校
を偏差値、輪切りのランクづけをきっちりと行って、いたずらに受験競争をあおっているのが現実ではないかというふうに思います。 今後の中
学校
卒業者の推移をどう見ているのか。例えば二〇〇一年には現在の数の何%ぐらいになるか、お答えいただきたいのです。
遠山耕平
58
○遠山政府
委員
ちょっとパーセントでは出していないのですが、二〇〇一年の受験者数ですが、大体百三十五万人ぐらいというぐあいに推計をしております。
山原健二郎
59
○山原
委員
試算で
考え
ますと、二〇〇一年には九五年度卒業者と比べまして九一・二%、二〇〇二年には九五年度の八四・一%という数字になるわけでございます。中
学校
卒業者が大幅に減るとともに
高校
入学者が大幅に減るわけでございまして、大胆な改革が可能となる時期を迎えておるのではないか。 私は、この際、十五の春は泣かせないという言葉を使いましたが、
高校
に入りたいと願う
子供
は必ずどこかの
高校
で受け入れる、そういう
制度
をつくるべきではないかと
考え
ております。本人に近い公立
高校
に受け入れるなり、あるいは希望者全員入学を保証する、そのような大胆なことを
考え
るべきではないかというふうに思いますが、その点は
大臣
はどうお
考え
でしょうか。
遠山耕平
60
○遠山政府
委員
現在でも
高校
進学希望者のほとんどが高等
学校
に進学している状況にございます。実際に
高校
を受験して落ちて、そのまま浪人といいますかどこの
高校
にも行かなかったという人は
平成
七年度で千人強、そういう数字でございまして、ですから
高校
進学希望者のほとんどがいずれかの
高校
に進学しているという状況にあるわけでございます。 それで、今このような状況の中で、高等
学校
段階の青少年の能力、適性、興味、関心、進路希望は極めて多様化をしているところでございます。それらの
子供たち
が、どの
学校
でもいいということではなくて、やはりその
子供
の能力、適性、興味、関心に応じた
学校
へ進学してもらうのがいいと思うわけでございます。そしてその場合に、その高等
学校
でその
教育
課程、カリキュラムにとてもついていけないという
子供
については、入学を一たん認めても中途退学という形になりますから、そこはやはり入学者選抜をやって、その
子供
が
自分
の高等
学校
のカリキュラムをこなしていけるかどうか、卒業できる見込みがあるかどうか、校長
先生
としては慎重に検討する必要があろうと思います。
山原健二郎
61
○山原
委員
そこが違うのですね、私の
考え
と。それは、わずかな千人という
生徒
を落とすために今高等
学校
教育
全体がゆがんでいるのです。 私は、かつて公選制
教育
委員
をしておりまして、私の県だけではなくて幾つかの県で高等
学校
全員入学
制度
をとったことがあるのです。それは随分多くの父母の支持も得まして、しかも
学校
は生き生きしているのですよ。
子供たち
は勉強するのですよ。必ず
子供たち
の中には何%かの教科についていけない
子供
がおるという既定観念のもとにここへ絞り込むのです。それが今の偏差値をつくり、そして内申点によってランクづけをしていくという、多彩には見えるけれ
ども
学校
教育
そのものがゆがめられる大きな要因になっておるということを、偏見かもしれないけれ
ども
私は申し上げておきたいのです。 例えば、ここに「
高校
受験案内」というのを持ってきておりますけれ
ども
、これはまさに偏差値が今でも大手を振って歩いているわけですね。内申点によって
学校
がランクづけられている。
高校
も希望する
高校
ではなく本人の偏差値と内申点に合わせた
学校
を選ぶようになってくるわけですね。そして、これだけ細かく内申点や偏差値によって人格というものが
評価
されていいのかという問題まで起こるわけです。だから、本人の希望に従わない不本意入学ということで
高校
中退者が多数今出ているわけですね。
平成
六年度の
高校
中退者はどれくらいあるか、お答えいただきたい。
遠山耕平
62
○遠山政府
委員
平成
六年度の公私立高等
学校
の中途退学者の合計は九万六千四百一人でございます。中途退学者が年度当初の在籍者数に占める割合は二・〇%でございます。
山原健二郎
63
○山原
委員
今お答えのありました九万六千四百一人に上っているわけです。しかも、それは増加傾向にあるわけです。まさに今の受験
制度
に対する大きな警鐘だと私は思っているんです。 今の
高校
中退の増大をどう見るかということは、これは
文部
大臣
にとりましても非常に関心のあるところだと思いますが、偏差値、内申点などに細かい輪切りでふるい分けている政策を抜本的に改めないと——これは先ほどおっしゃったけれ
ども
、できない子がおるから中途退学になるという
局長
の御
答弁
でした。実際はそうじゃないんです。
子供たち
は輪切りされているから、そういうことになりて結局中途退学するんですよ。その方がはるかに多いんです。 できないといっても、それは医学上の問題でできない、あるいは不具あるいは廃疾とかいうような問題が出てくる可能性がありますけれ
ども
、それはまた別の問題ですね。
子供たち
の持っている能力というものをどう吸い上げるかという問題として
考え
ないと、中途退学はふえるばかりです。 私の県は、私
ども
がやった全員入学
制度
を壊して、必ず
子供
の中には一五%のできない子がおるという、これは県議会の決議です。そんなばかなことがあるか。
子供たち
というのはさまざまな可能性と能力を持っているわけでして、そこに本当に手をかし、それを育てていくという、
教育
全体がそういう立場に立ったときに、そんな落ちこぼれの
子供
なんかそう出てくるものじゃないのですが、それを県議会で一五%はできない子がいるんだという観念のもとに全員入学
制度
を壊してしまったわけです。それが今の
教育
荒廃の要因になっているということを私は申し上げたいのです。 だから、今本当に
生徒
が減少するこういう中で、高等
学校
へ入れるだけの校舎もあれば教室もあるわけですから、そういう中で受験
制度
そのものを抜本的に
考え
る必要があるのではないか。恐らくこの私の見解には皆さんは納得はしないと思いますけれ
ども
、今一つの大事なところに差しかかっているわけですから、お
考え
いただきたいと思います。
高校
受験の問題は、
地方
の問題だけではなくて、偏差値追放のときのように
文部省
が一定の
基準
を出す必要があると思っています。例えば、先ほど言ったように希望する者にはどこかの高等
学校
が受け入れを保証するという大前提を打ち立てましたならば、随分事は変わってくると思います。そのときには
生徒
たちは生き生きとして
自分
たちの力をむしろ発揮できるというふうに私は思っているのです。今のようにふるい分けで、しかも近くの公立高等
学校
を希望する
生徒
を受け入れない、そしてさまざまな格差をつくるというようなことをやれば、これは際限なくいわゆる入試地獄のために
生徒
たちの心までが破壊されていくというのが今の現実なんです。 私は受験競争を緩和すべきだと思いますが、そういう意味で、一度
日本
の今の受験
制度
というものを
考え
てみる必要があるのではなかろうかというふうに思うのですが、この点について見解を伺っておきたいのです。
遠山耕平
64
○遠山政府
委員
まず
高校
の中途退学がだんだんふえているというお話ですが、これは事実と違いまして、昨年が一番少なくて一・九%、ことしはそれより〇・一%ふえたのは確かでございますが、昭和五十七年は二・三%、昭和五十八年は二・四%ということで、それらと比べるとかなり少なくなっております。 それから、中途退学の理由でございますが、これは一番多いのが進路変更でございまして、全体の四三・三%がこの理由でございます。その中身を見ますと、そのうち四分の一の二六・四%が進学ではなくて就職を希望するということで進路変更して中途退学をしたというものでございます。 それから、
先生
、
高校
ならどこへでも入ればよいというようなものではなくて、これについては先ほどから申し上げておりますように、
高校
生くらいの年代になりますとかなり
子供
の個性が出てきます。すなわち能力、適性、興味、関心が非常に分かれできますので、やはり
子供
の個性に合った
高校
を選んでもらうというのが一番大事なことであろうと思います。 それで
文部省
では、
高校
改革につきまして、三点セットといいますか、まず中
学校
における進路
指導
は、
先生
がおっしゃるように、偏差値による輪切りではなくて
子供
の個性、すなわち興味、関心、能力、適性、こういうものを
考え
て、
子供
が行きたい
学校
へ進学できるように
指導
をしていくというのが第一点でございます。それから二点目は、
高校
が序列化をしていてはまずいわけでございますので、
高校
をできるだけ特色のある高等
学校
にしていく、そして横並びでいろいろな特色のある高等
学校
をたくさんつくっていくというのが二番目の
施策
でございます。それから三番目にはやはり
高校
の入試
改善
でございまして、学力検査とそれから内申書だけではなくて、いろいろな、推薦入学を活用するとか、あるいはボランティア活動なりそういうものも
評価
をするとか、あるいは小論文あるいは作文、そういうものも
評価
をするというようなことで、
生徒
のいい面を積極的に
評価
をして、それでこの
学校
に合う
生徒
かどうかということをやはり校長
先生
としては判定をしていただきたい、こういうぐあいに思っております。
山原健二郎
65
○山原
委員
いろいろ苦労されておりますね。最近は、高等
学校
の種類といいますか、いろいろできてきて、メニューがたくさん出るのですよね。それから推薦入学もだんだんふえていく。でも、だんだん
学校
がおもしろくなくなってくる。これはもう現実の問題です。
学校
というところは楽しゅうてたまらぬところでなければならぬ。特に
小学校
、中
学校
などはですね。
学校
というところは劇場のように楽しいところだという言葉がありますけれ
ども
、今は楽しゅうないのですよ。
学校
へ行くのがつらくてたまらぬなどという、そんな人生があってたまるかと私は思っているのだけれ
ども
。 恐らくこの問題は簡単には片のつかない問題だと思いますし、皆さんが苦労されておることもわかりますけれ
ども
、苦労をすればするほど袋小路に入っておるということも
考え
ておかなければならぬと思いますので、きょうはその程度でおいておきます。 次に、養護教諭の問題です。 先般も取り上げましたけれ
ども
、二月の二十八日に臨時養護教諭全国
会議
を持っておられるそうですが、その中で複数の養護教諭の配置を切望されたと伺っておりますが、この実態はどうだったのかという点が一つです。もう一つは、報道によりますと、休み時間にたくさんの
子供
が保健室にやってくる、せめてあと一人養護教諭がいたらと思う。また、
いじめ
は
早期
に気づいて対応することが大事と複数配置を要望したとも報道されております。現在三十
学級
以上の
学校
に複数配置を進めているわけですが、それ以下についても
早期
に取り組み、三十
学級
以下の
学校
にも複数配置を
考え
ることをここで言明をしてほしいのですが、
大臣
、その点はどうお
考え
ですか。
奥田幹生
66
○
奥田国務大臣
確かに先月の二十八日に養護の
先生方
、各都道府県の代表にお集まりをいただいてお話を聞きました。こちら側からもお願いしましたけれ
ども
、やはりそういう会合を再三持つことができませんから、マイクを回して養護の
先生方
からも御意見を伺いました。 ただ、複数配置という御意見も中にはありましたけれ
ども
、今実施をしておりますのは、お話しのとおり三十
学級
以上の大規模校では複数の養護の
先生
。それから小規模校においては、四校に三人の養護の
先生
を何とか一校に一人ずつにならないかなという第六次の計画を進めておりまして、これが
実現
しておりませんから、今の六次の計画を早く完成してしまいたいというところで一生懸命やっておるところでございます。
山原健二郎
67
○山原
委員
実態に即して、本当にこれは切実な要求となっておりますし、せっかく
文部
大臣
も、なられてすぐに
いじめ
克服のアピールも出されたわけですから、こういう要望には具体的にこたえていただきたいということを要請しておきたいと思います。 最後になりますが、
いじめ
の問題で
大臣
も、「何よりも、子
ども
たちとできる限り多く接し、子
ども
たちに信頼される人間関係をつくり、
いじめ
の発見や予防に努めることが大事である。」というアピールを出されているわけです。この条件をつくっていくべきだと思いますが、その一つの問題としまして、いわゆる指定研究の問題があります。 予算
委員会
の要求資料を見ましてもさまざまなテーマで研究指定がなされまして、その指定校は多数に上っています。
文部省
からだけではなくて、各
教育委員会
による研究指定も合わせますと、多くの
学校
が指定校に当たるという状況が生まれています。指定校になりますと、その研究活動、報告のまとめなどに非常に多くの時間と神経を使うために、教師の多忙化に拍車がかかり、
子供
と接する時間が犠牲になっているということが、現場の教師から随分たくさん切実な声として出ております。 例えば岐阜県の例をとりますと、研究指定を受けると日常生活も一変し、夜中十時近くまで
サービス
残業を続ける日が多くなってくる、特に家庭を持つお母さん
先生
は深刻である、おまえは
自分
の
子供
と人の
子供
とどっちが大切だと家に帰るとしかられ、
学校
では
自分
一人帰るわけにはいかないという状況が続いているという報告もなされております。
文部省
の道徳研究指定を受けた中
学校
は、九時までいるのは普通である、教師が焦ったりいらいらするとどうしても
子供
の様子にあらわれてくる、ゆっくり
子供
に接したり、見てやることが少なくなったことが原因だというふうにも指摘されているわけでございます。そういう意味で、指定研究発表の前後になりますと、ガラスを割ったり、いろいろと問題が起こることが多くなりましたという報告もあるわけでございます。 そうなりますと、これは苦痛以外の何物でもない。これは私も経験がありますが、研究指定校になればほとんど夜も朝もないというような状態になり、これを発表するためには大変なエネルギーを費やすわけであります。そんなことを
考え
ますと、本当に
いじめ
の問題を克服する意味においても、こういう問題については、少しそういうことのないような注意をする必要があるのではないかと思います。要するに、研究指定についてスリム化するといいましょうか、そういうことが今求められているのではないかと思いますが、この点についてお答えをいただきます。
奥田幹生
68
○
奥田国務大臣
先生
も経験からのことだという御発言がございましたが、私も
社会
科の研究発表を中
学校
でやったことがありますけれ
ども
、毎晩九時とか十時というようなことはなかったし、一月ほど前から準備を始めまして、そして大勢の
社会
科の
先生
、よその
学校
からも、あるいは
指導
主事さんも見に来ていただきました。それから後、講評、
評価
もいただいて終わるのでありますけれ
ども
、終わった後はすかっと気分さわやかで、これはやはり過度の緊張は必要ありませんし、
制度
的には私はあっていいのじゃなかろうかな、廃止すること自体はどうかなと思いますよ。これがやはりお互いの経験者で
考え
の違うところですね。あっていいと思います。
山原健二郎
69
○山原
委員
これで終わりますが、随分幸せな
学校
におったものだと思います。見解の違いもありますけれ
ども
、実際余りにも多いのですよ、今現場の
学校
では。これはやはり一応整理しなければたまったものじゃないと思っておりますので、あえてその問題を取り上げました。 これで終わります。ありがとうございました。
柳沢伯夫
70
○
柳沢委員長
次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時一分散会