○長浜
委員 先ほど総理には、大上段に振りかぶった
質問から始めさせていただいて
議論を深めていったわけでありますが、今同僚
議員が別の角度からの
議論を高めていっていただいたのを受けまして御
質問をさせていただければというふうに思います。
今の最後の
議論の場面においても、
国民合意の形成とかあるいは
国民レベルの
議論が十分に尽きているのかどうか、こんな
指摘もあったように思います。
村田大先輩がいて恐縮でございますが、
国会においても昭和五十年から新
首都推進懇談会というものはありましたし、あるいは
先ほどお話もありましたように、私が生まれたころの昭和三十年代にも、これは都立大の名誉教授といいますか東洋大の学長もやられた磯村英一先生がニュートーキョー富士の都構想などということで、三十年代からこういった
議論はあったわけであります。ですから、三十年、四十年、五十年、
平成になって、三十年から四十年という年月をかけてこういった
議論が続く中において、私も
国会議員の端くれでありますが、一体、
国民的
議論を盛り上げるとか
国民レベルの
議論をするということが、どこに到着点というかゴールを見出せるのか、どこで成熟したという判断をするのか、こういったことについて
考えなければいけないというふうに思います。
総理の御
答弁の中においても、あるいは長官の
お話の中においても、それは
国会で御
審議をいただいてということが多々あるわけでありますが、しかし
先ほどの
質問でも申し上げましたように、
平成二年度で
国会決議ということで、
国会議員がまず
国会を移そうというふうな重大な
決意をした
状況があるわけでありますから、一
議員という立場になっても、これに賛成するにしろ
反対するにしろ、今までの過程の中において
議論を深めなければいけなかったのではないかなというふうに思います。
賛成派の方々に関して言えば、
推進ということで、今回、法案にいろいろ御不満もおありと思いますが、法案を出されるという
状況になりましたが、新聞等の報道を見てみますと、いわゆる
反対と言われる方々にとっては、まさか本気でやるとは思わなかったとか、実現するとは思わなかったという発言があったやに伺っております。こういったことが出るにつけ、本当にあの
平成二年の決議は一体何だったのか、私はそのころ
議員ではありませんでしたが、何だったのかということを問われざるを得ないというふうに思います。
そして、
国民の合意の形成について、この
改正案の中においても非常に注意を払っておられて、第二章の第三条において「
国会等の
移転について
検討を行うに当たっては、」つまり
移転先決定前でありますが、「広く
国民の
意見を聴き、その
合意形成を図る」という記述がありますし、第四章第二十二条においては、「
審議会の
答申が行われたときは、」つまりこれは
移転先決定後だと思いますが、「
国民の
合意形成の
状況、
社会経済情勢の諸事情に配慮し、」ということで、二つの条項が入っています。さらに御丁寧にといいますか、大切なこととは思いますが、第二十三条で、
先ほど西田先生から御
説明ありましたように、「
移転先について別に
法律で定める。」と三重にわたる縛りをかげながら、この
国会等の
移転に関する
推進案が現在
審議をされているわけであります。
こういった中において、
提案者の方々の御苦労が察知されるわけでありますが、きょうは、無理をお願いしまして、自治大臣と、それから
行財政改革の担当の赤城政務次官とに来ていただいております。
この
議論の中においても、あるいは今回
改正する
法律案の
提案理由説明の中においても、「
国会等の
移転が
地方分権・
規制緩和など
国政全般の
改革の
契機として、」という文言が入っているわけであります。橋本
ビジョンという形できのうかおととい、ちらっとそのものを見せていただいたことからいっても、橋本
総理といいますか自民党の方々の中においても、いわゆるこの
国会移転と
地方分権あるいは
行財政改革をくっつける方々がいます。
二〇〇〇年のうちに工事着工とか、あるいは二〇一〇年に
国会を開こうとか、どうも自分が環境問題を
中心にやっているものですから、環境基準などというものを設けると、例えば大気汚染とか水質汚濁でもいいのですが、その基準までは汚してしまってもいいのではないか、こんなような判断をされるわけであります。ですから、二〇一〇年までは、例えば
地方分権とか
規制緩和が進まないでもいいのではないだろうか、二〇一〇年、これを
契機としてでありますから、
国会等の
移転の動向によっては
地方分権とか
規制緩和が大幅に後退をしていく、総務庁とかあるいは自治大臣にとっては、こんな冗談じゃないと言われるようなことも言われているやに聞いております。
国会移転とは関係なく、
地方分権なり
行財政改革は進んでいるというふうには思いますが、この
国会移転の中においても、
先ほど申し上げました
提案理由説明の中にも、あえて「
地方分権・
規制緩和など
国政全般の
改革の
契機として、」というふうに触れられている部分からして、御
意見を例えればと思います。自治大臣、お願いいたします。