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池田国務大臣 先ほど斎藤委員の御
質疑に対しても
お答えしたところでございますけれども、
北朝鮮の
事情につきましては、
食糧問題に限らず全般に、正確な
情報、ましてや統計といったものはなかなか入手しにくいという
事情があるのは御
承知のとおりでございます。したがいまして、
食糧事情についてもいろいろな見方がございます。そもそも需要をどの
程度と見るべきなのか、そして生産がどうなのか、そしてまた
備蓄がどうなっているのかという点につきましてはいろいろな見方がございます。
先ほど御
指摘になりました
韓国が云々という、四者
会合に応ずるまではというお話がございましたが、これは恐らく先般行われました日
米韓の間の
高級事務レベル会合での話し合いのことを指しておられるのじゃないかと思いますけれども、ここではやはり
食糧事情についてのいろいろな
情報なり
認識についての意見交換はございましたけれども、方針について、する、しないということを合意する、そういう性格の
会合ではございませんでした。具体的な
要請があったわけでもございません。それだけ申し上げたいと思います。
全般的な情勢については、今おっしゃいましたように、軍用
備蓄が百万トン以上あるなどという話も確かに出ております。それから、一方において生産量が幾らだとかいろいろな数があるわけでございますが、概して申しますと、米国あるいは国際
機関等の見方はかなり厳しい、本当に大変な
状況にあるという見方にないですね。そして、
韓国の方では、いや
備蓄もあるし、あるいはこうだしというので、いやまだまだ耐えられるという見方がある、こういった流れ、傾向があるのは事実でございます。
しかし、私ども今数字をもってなかなか申し上げにくい、また申しましても、そもそもその数字にどの
程度の信憑性があるのかという問題もございますのでそれは申しませんけれども、基本的に中長期的な
食糧政策が必ずしもうまくいっていないのじゃないかということで、
食糧需給に問題がある、不足があるという事態があるのだと思います。それに加えて、昨年の水害による大被害というものがさらに窮状に拍車をかけた、そのことは当年度だけで済むわけじゃございませんで、耕地の荒廃などということを通じてことしの供給にも影響する。そんな
事情もいろいろありますので、今一段と
食糧事情が厳しくなっているということは事実だと思います。
そういったことを踏まえて今回の
国連アピールも出されたのだと思います。今回、規模は約四千三百万ドルでございますが、たしか昨年の
アピールはそれよりかなり小さかった、半分ぐらいの規模だったと思いますけれども、
国連の
アピールもそういった一段と厳しくなった情勢というものを踏まえてということがあるのじゃないかと思っております。