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国務大臣(
深谷隆司君) 私は、ちょうど
災害が起こったころ、衆議院の予算
委員会の筆頭理事をしておりました。直ちに、今度防衛庁長官になった衛藤君と二人で現地へ参りまして、さまざまな
状況を判断いたし、今回
大臣になりましてからも直ちにその後の
状況の把握のために視察を行ってまいりました。
そのときに、先生御
指摘の北淡町の
消防団の活躍の目覚ましさというのを現地の人たちから非常に細かく
伺いました。なぜあの北淡町の
消防団の活躍が目覚ましかったのか。せんじ詰めると、やっぱり日常から住民の暮らしの中に団員がともに暮らしているという
状況、したがって
先ほど申したように、どこに病人が寝ておられる、どこにお年寄りがいるか、そういうのを熟知しているものですから、いざ
災害が起こったときに、このつぶれた屋根の下にはいるんだといったようなそういう声もはっきりいたしまして、それが救出の大きな
成果につながってまいったわけであります。
ですから、
地域の自主的な防災体制の強化とか、あるいは避難地、避難路等の防災基盤の整備、あるいはボランティアの育成、それから情報通信体制の強化などなど、この不幸な
災害からもたらされた教訓というのは数々ございまして、これから私たちはそれを生かしていかなければならない、こう思っています。
また、大規模な
災害の際にどうしても指揮系統が混乱するというのは、さきの阪神・淡路の大震災でも同じようなことが
指摘されているわけでございます。したがいまして、広域的な体制を組んで混乱なく進めるためにどのようなことが必要かということなど、早急な
検討と結論を得る必要がございます。
このたび、
全国の
消防機関相互の
応援体制を図るということで我々は緊急
消防援助隊というのを編成させていただきました。各
地域の
消防署からそれぞれ申し出を受けまして、今一万七千人ぐらいの体制でこの緊急
消防援助隊の編成が終わったところでございます。また、この緊急
消防援助隊において、救助・救急部隊のほかに
被災地の指揮活動が円滑にできるようなそういう指揮支援を行う部隊も編成の中に加えたのでございます。
消防隊が他から参りまして現地に入った場合、指揮系統は当然受け入れ側が持つわけでございますが、それをさらに下支えというんでしょうか、しっかり支えるために指揮
応援部隊を編成しているわけでございまして、これらを通じて大きな
災害のときに指揮系統が混乱しないように一層体制を強化してまいりたいと思っております。