○立木洋君 その
説明は私、全然納得できませんよ。核物質防護の問題との関連というふうにおっしゃいますけれ
ども、だけれ
ども、原子炉の揺れを調べる固有周期について、これを隠すことが何で防護に
関係があるのかという問題になってくるわけです。私は、これ以上これを
議論しようとは思いませんけれ
ども、そういう問題について全然出されていないという点に大変私は不信感を持つということだけ表明させていただきます。
この問題と関連があるんですが、長官、つい先日、原子力施設耐震安全検討会が兵庫県南部地震を踏まえて、耐震設計審査指針、これは一九八一年につくられたものです、この審査指針には問題がないという報告書を九月に出して、この検討会は解散したんです。それで、私幾つか見ますと
問題点が非常にあるんです。何でこんなことを早期に結論を出して解散するのか。
一つの問題は何かといえば、今度の場合には、神戸市の六甲台に神戸原発を建てるということを板として、そこで現行の耐震設計指針で設計を行う、それが現実に兵庫県南部地震と比較して現行指針が妥当だったかどうか、妥当性があるかどうかということを判断することを基準として検討したというわけです。これ、検討の
内容です。それで、もし仮に実際を踏まえてやるというならば、兵庫県南部地震で得られたデータとこの指針が想定する地震動、これを唯一比較検討されているのは神戸
大学のものなんです。私も見ました。報告書の中ではこの地震動の検討が行われていないんです。
問題は何かといいますと、ボーリングをやった結果、これは岩盤上のものではないという結論を出しているんです。私は、この報告書の中でボーリングをやったのがいわゆる岩盤上のものでないというのが偽りだなどと言うつもりはありません。それはそのとおりかもしれない。しかし、もしかボーリングをやって岩盤上の問題が見つからなかったならば、なぜ岩盤上の問題として明らかに出されている神戸
大学の資料を取り上げて検討しなかったのか。これは土質工学会の機関誌「土と基礎」の三月号の中で行われた報告書の中で、地震動を検討する岩盤上のデータとして神戸
大学のものが適切である、妥当である、そういう証明までしているんです。なぜこれを検討会で取り上げなかったのか。これは私の最大の疑問の
一つです。
もう
一つの問題は何か。もう
一つは、神戸での地震動が
部分的には上回っているということは認められているんです、この報告書の中で。しかし、上回っているのは
部分的だから、だからそれは問題ないといって切り捨ててしまっているんです。なぜそれをもっと突っ込んで検討しなかったのか。私はこれは問題だと思うんです。設計基準の基準地震動を実際の揺れが
部分的にでも上回る食い違いが出たということは、これは基準地震動の決め方に問題があるということを裏づけることになるかもしれないんです。それほど重視されなければならない根本問題なんです。なぜこの問題が検討されなかったのか。こういう重要な問題があります。
まだたくさんありますけれ
ども、時間がないので私は余り言えませんけれ
ども、こういう
問題点がなぜ検討されなかったのかということについて、不十分さがあったならあった、しかし、問題ではないというなら問題ではない、簡単で結構です、あと時間がわずかですから、まだもう一言私しゃべらなきゃならないので。