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河野国務大臣 確かに、
議員がおっしゃるように、我々はもっと冷静に事柄を整理をする必要があると思います。
今回の問題についてだけ、この問題を取り出して考えれば、そういうことができるとするならば、それはもうまさにやるべきことは、
一つは再発防止であり、もう
一つは事件の解明だと思います。
再発防止については、私は、モンデール大使にも直接私から申し上げ、これだけはきちっとやってもらいたい、早急にやってもらいたいということを提案をし、そう時間を置かずにニューヨークでクリストファー国務長官、ペリー国防長官とそれぞれお目にかかって、そのときにも私は申し上げました。
余計なことだとおっしゃる方もあるかもしれませんが、私は、モンデール大使にもペリー国防長官にも、四万人という
アメリカの青年が
日本に来て、日米安保
条約の
目的を達成するために
日本に来て、つまりそれは、故郷から遠く離れた異国に来て、そして
日本の安全のために
努力をしておられるということに私はまず敬意を表したいと、そして、その多くの人
たちは極めて誠実にそのために
努力をし訓練を繰り返しておられるというふうに私は思います、それだけに三人の人がやった事件というものは我々にとってショックも大きいし、極めて残念なんです、この人
たち以外の多くの人
たちは誠実に仕事をしておられるということを考えるだけに、米軍にとっても一日も早くその名誉を取り戻すためにも再発防止の
努力をしてもらいたいということを申し上げた。
ペリー国防長官からも、自分
たちも再発防止のために全力を挙げますと言って、これは先ほ
ども詳細を北米
局長からこの席てたしか申し上げたと思いますが、軍人の教育訓練をもう一度徹底し直さなきゃだめだということを言われて、そして、一人一人の隊員に対して、つまり自己を律する、厳しく律するべきだということをきちんと徹底しましょう、そして、反省の日というのをつくって、その反省の日には徹底して自分
たちがこの
地域に期待されているものは何なのか、
地域と友好的に行動するということはどういうことなのかということをみんなで話し合います、それから、幹部が集まって議論をして、その議論の結果を下まできちっと伝達しますというようなことも言われた。あるいは、基地内の教会における従軍牧師はそのことをきちっと教会に来る人
たちには言いましょう、さらには、アルコールの摂取について制限を加えます、つまり一定時間以後はアルコールは売りませんとか、夜間の外出についても制限を加えるというようなことを、私がニューヨークでペリー国防長官にお目にかかったときにはもう既に決めて、そういう作業に取りかかるということでございました。少なくともこの部分については、米側は極めて誠実に迅速に
対応をしているという感じを私は持ちました。
さらに、そのことでまず再発防止のための作業をきちっとやると同時に、問題は、この事件を解明するということが大事でありますから、事件解明のための捜査の
協力についても万全の
協力が欲しいということを申しまして、先方も規則にのっとって自分
たちがやれることは何でもやりますと。ひところ、マスコミを通じて、取り調べをしても四時にはもう帰ってしまうとか、あるいは休みの日には取り調べもできないとかという
報道がありましたけれ
ども、モンデール大使は、
日本側にその必要がありと認めれば、いついかなるときでも取り調べをしていただいて結構、いついかなる場所にでも、ここへ連れてこいと言えばそこへ連れていきます、それだけの
協力はいたしますということをきっぱり言われて、もちろん今はもう身柄が引き渡されておりますからもう問題はないわけですけれ
ども、そういう
やりとりもしたわけでございます。少なくとも、規則に、ルールにのっとって
やりとりをする限りにおいては、米側はできる限り誠実に
対応をした。
問題は、ルール以上のことを我々はやはり望むわけで、このルールではここまでしかできないのなら、ルール以上のことを何ができるかということについて我々の希望も述べたわけで、つまり地位協定十七条五項(c)についての運用の改善を求めているわけで、その運用の改善について専門家が集まって
協議をしておりますけれ
ども、まだその
協議の結果は出ておりません。しかし、三回の
協議では、米側は極めて誠実に
対応をしておられると聞いております。ただし、米側にもやはり地位協定を結んでいる国は
日本だけではないという
状況もございますし、それから、どこでもそうだと思いますけれ
ども、複数の役所にまたがった問題でございますだけに、その複数の役所がどういうそれぞれの主張を述べ、
考え方を持っているかということになると、少し調整が必要だというふうにも言っておられるというふうに聞いております。
したがって、残念ながら、今週はとうとうその専門家
委員会が開けませんでした。私は、この次開くときにはもうやや具体的に
考え方がまとまってきてもらわなければ困る、我が方もいろいろ議論があるわけでありますけれ
ども、先方には今度開くときには少しは何かまとまってきてもらわなきゃ困るという希望を持っておりますが、まだそれがいつになるかということについては、今のところ具体的な日にちについて私は聞いておりません。