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国務大臣(小里貞利君) さまざま先生は現地でよく見聞なさっておいでになりまして、そしてまた具体的に列挙してお話してございますが、総じてどのような
気持ちか、そしてまたその
対応を示せと、そういうお話だろうと思います。
私の
気持ちから申し上げますと、せっかく具体的にいろいろ御提唱いただきましたから、その中におきまして、もう既に御承知のとおり、国といたしまして、あるいはまた地元の県、市町と協議をいたしまして
措置を
決定したものも相当ございますし、あるいはまた御
意見に対しまして私から説明申し上げなければならぬことなどもたくさん感じておりますけれども、このような席でございますから一つ一つ申し上げるわけにはいきませんが、特に感じましたことを、概要を示せということでございますから申し上げますことを御了承いただきたいと思います。
私は、今も申し上げましたように、地元と提携、協議しながら旺盛な意欲のもとにいろんな施策が展開されてまいりましたが、これをして決して十分であるなんてそういう
気持ちを持ってはいかぬ、さように思っております。いつまでも、このような
規模が大きくして甚大広範なる被害をもたらした
災害対策でございますから、常に反省しながら、そして創意工夫を加えていく必要がある、こう思います。
ただいま先生の方からお話がございましたさまざまな問題でございますが、先生御理解いただいておるとは思いますが、例えば私設医療機関、私立病院等の補助のお話もございました。これも今回
特例措置といたしまして二分の一の補助を
決定し、既に国会で昨日参議院でも御了承いただいたことを御承知いただいておると思う次第でございます。
あるいは税の減免についてもこれを引き上げよというお話でございましたが、既に国会でも御承知いただきましたように、六百万を一千万に引き上げましたことももう既に既定事項でございます。
あるいはまた、瓦れきの話でございますが、瓦れきは、特にただいまお触れになりましたのは、中小企業というこの基準の
中身をもっと緩和しないかという意味に私はとったのでございますが、御承知のとおり、私どもが最初の段階で協議をいたしましたのは、解体まで踏み込んでいきます、いわゆる個人資産まで踏み込みます、これが一つの特徴ある基準であります。今回、際立った踏み込みだと私は思っております。
しかも、その経費の負担におきましても、二分の一という表面上は形になっておりますけれども、あとの二分の一につきましても、御承知のとおり、後刻地方交付税等におきまして
措置されますから、したがって結果的に総経費の中の九二、三%前後は国費により支弁されるもの、支援されるものと、私はそのように判断をいたしておるところでございます。
なおまた、今お話しの中小企業を特に緩和しなさいというお話でございますが、私の認識では、資本金一億円以下、従業員三百人以下、これが対象になる、さように判断をいたしておるところでございまして、それぞれこの基準に基づきまして地元の県、市町でこれが運営要綱を設定されまして実施されておりますことも先生御承知のとおりでございます。
あるいはまた、仮設住宅のお話でございますが、これも時間がありませんから結論を具体的に申し上げますが、私どもは常に仮設住宅の設置者である県知事としばしば連絡をとっております。御承知のとおり、県知事が設置者であり、そして市町がこれを保管するという仕組みになっておりますから、まずその一つの体系を御理解いただきたいと思います。
だからと申し上げまして、仮設住宅のことを私どもは第三者的
気持ちで考えておるわけでは決してないのでございまして、むしろ
政府が主体的にこの問題こそ緊急
対応事項の一番大事なことだからやらなければいけないと思いまして、そういう
気持ちで協議をしばしばいたしております。
御承知のとおり、県知事は仮設住宅については、最小限どんなことがあってもとまでは言われなかったけれども、必要があれば応募者に対しては必ず
対応いたしますという知事宣言を、一月三十日であったと記憶いたしておりますが、そういう宣言をしてよろしいかという問い合わせまでございました。私に夜、大分遅くからでございましたが連絡が来ましたから、私が直ちに
緊急対策本
部長である
内閣総理大臣に早速相談をいたしましたら、それは即刻返事をせよ、そのような仮設住宅は、必要がある希望せられる人に対しては全部ひとつ
対応するという意気込みでやるべきだ、そういうお話でございましたから御返事を申し上げた次第でございました。
これらの問題につきましては、厚生省、建設省なども相当なお骨折りをいただきましてさようなことに至っておるわけでございますから、あすでもきょうでも四万戸が不足だというお話があれば即刻これにこたえなければならないということで、心の問題のみならず、その他の用地を初めそれぞれあらかじめ準備いたしておりますことも御了承いただきたいと思います。
決して私はこれを抽象的な
気持ちで言葉の上で申し上げておるわけではございませんから、どうかひとつ地元の市長あるいは町長、県知事等とも、先生、御督励いただきまするようお願いを申し上げたいと思う次第です。
それからもう一つ、先生、ダブルローンのお話でございましたが、これも率直に申し上げますと、積み増し担保等はこの際やりません。しかも、言うなれば既往の債務等についても特別に
措置を図っておりますことは、決して言葉だけではございませんから、支払い猶予あるいは据え置き期間の延長あるいは償還期間も延長しましたし、あるいは利子も若干緩和をいたしておりますから、決して言葉だけではございませんので、具体的にその辺の
政府がとりました施策をひとつ再度御検討いただきたいと思う次第であります。
それから非常に大事な話を先ほど御指摘いただいたと思うのでございますが、中小企業の話でございます。これも
中身をさらにここでつまびらかに申し上げたいのでありますが、時間がありませんから、先生が誤解なさっておられる点を一つ申し上げておきます。
中小企業対策としてもろもろの幾つかの項目が特に融資制度におきまして新しく設定されましたこと、それからまた今までございました制度の
中身を、今回の被害が甚大であるから、
産業の
復興の要請は中小企業だからというところに着目をいたしまして特別なる新しい
措置をとったもの等がございます。
その中で、私がテレビ討論でしゃべりました話を先生今お話しなさったと思うのでございますが、一口は三千万、一口は五千万の問題だろうと思うんです。この中におきまして、御承知のとおり、利子の問題に相当皆さん注目をなさっておられましたことは事実であります。
現在
決定をいたしておりますのは、三千万にいたしましても一千万の従来の制度を三千万に、それからもう一つ五千万という新設をいたしたという事実であります。しかも、この据え置き期間におきましても延ばしました。償還期間におきましても延ばしました。新設の分は償還期間十年であります。しかも、利子におきましても二・五%。激甚法で計算していきますと三%というのが大体の限度でありましたけれども、これを
政府の特別な施策によりまして二・五%までおろした。
しかも、この二・五%を県知事と特に御相談を申し上げまして限りなく無利子に近い方向に持っていきましょうという努力をいたしまして、大体その合意はでき得ておりますけれども、実は私がはっきり、それを無利子に持っていきますよというところを期限つきでありますけれども言い得ないのは、国会の承認をきのうまで得ていなかったから私がはっきり言わなかった。あるいは兵庫県の知事さんも県議会に諮らなければならないから、きのうから始まりました県議会に知事さんはそれを、きっとそれに並行した
措置をお取り計らいいただいておるものと私は感じておりますが、きょうあたりは知事さんにもそれを確認してみたいと思っておる次第です。
それから無担保無保証人の問題を先生は、何か私が誤った説明をして、後刻、別途な討論番組で訂正したかのごとくおっしゃるけれども、決してそういうことはありません。同じそのテレビ討論番組の中で私がもろもろ、三千万の八千万のそのほかの一億二千万の、あるいはそのほかのもろもろの融資
措置等を説明した中におきまして、限られた討論の時間の中でございますから無担保無保証人については私が説明をするまでに至らなかったものだから、このことだけは申し上げておかなけりゃいかぬと思ったから、その同じテレビ討論番組の中で私の方から、たまたま私が先ほど申し上げなかったが、無担保無保証人の問題は二千七百五十万という限度がございますからひとつ関係者の皆さん申し上げておきますよという説明を申し上げたわけでありますから、これはひとつ正しく御理解をいただきたいと思う次第です。
それからもう一つは、東京におきまする
政府の
決定と末端におきまする情報が乖離がある、あるいは物理的に時間の差があることは、私はこういう緊急事態下だからやむを得なかった、そう思う次第でございます。
どうかひとつ、せっかくの御提案でございますから、これはもう
緊急対策、平常の行政事項とは違いますから、討論をする場ではないと私は思っておるのであります。実情をきちんと説明いたしますから、これで足らざるところは先生またひとついろいろと御提言いただき、あるいは私の担当大臣室でも
政府でも
総理大臣のところでもそういう具体的な提案をお聞かせいただきたい。また、現実に兵庫県内外の国会議員の先生方、いろいろ御
意見をお聞かせいただいておるところでございますから、よろしくお願い申し上げます。