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1995-05-30 第132回国会 参議院 大蔵委員会 第11号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成七年五月三十日(火曜日)    午後一時開会     —————————————    委員異動  五月二十五日     辞任         補欠選任      及川 一夫君     鈴木 和美君      藁科 滿治君     久保  亘君  五月二十六日     辞任         補欠選任      萱野  茂君     谷畑  孝君  五月三十日     辞任         補欠選任      寺崎 昭久君     吉田 之久君     —————————————   出席者は左のとおり。     委員長         西田 吉宏君     理 事                 竹山  裕君                 楢崎 泰昌君                 志苫  裕君                 峰崎 直樹君                 白浜 一良君     委 員                 片山虎之助君                 佐藤 泰三君                 清水 達雄君                 須藤良太郎君                 増岡 康治君                 一井 淳治君                 久保  亘君                 鈴木 和美君                 谷畑  孝君                 猪熊 重二君                 野末 陳平君                 吉田 之久君                 池田  治君                 吉岡 吉典君                 島袋 宗康君    国務大臣        大 蔵 大 臣  武村 正義君    政府委員        大蔵政務次官   石井  智君        大蔵省銀行局保        険部長      山口 公生君    事務局側        常任委員会専門        員        小林 正二君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○保険業法案内閣提出衆議院送付) ○保険業法施行に伴う関係法律整備等に関す  る法律案内閣提出衆議院送付)     —————————————
  2. 西田吉宏

    委員長西田吉宏君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。  委員異動について御報告いたします。  去る二十五円、及川一夫君及び藁科滿治君が委員辞任され、その補欠として鈴木和美君及び久保亘君が、また、去る二十六日、萱野茂君が委員辞任され、その補欠として谷畑孝君が、また、本日、寺崎昭久君が委員辞任され、その補欠として吉田之久君がそれぞれ選任されました。     —————————————
  3. 西田吉宏

    委員長西田吉宏君) 保険業法案及び保険業法施行に伴う関係法律整備等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。  両案に対する質疑は前回終局いたしておりますので、これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  4. 吉岡吉典

    吉岡吉典君 私は、日本共産党を代表して、保険業法案及び同法施行に伴う関係法律整備法案に対し、反対討論を行います。  最初に、五十数年ぶりの大改正という重要法案をわずか一日半、八時間半の審議で採決しようとすることは、重要法案は少なくとも二十日間とって審議することを決めた参議院改革趣旨に照らしても、極めて遺憾であることを強調しておかなければなりません。  さて、本法案は、金融制度改革の一環として、金融自由化方向に沿って保険分野規制緩和を一層推し進めるものであります。  現在、臨調・行革路線のもとで社会保障社会保険が切り捨てられているもとで、民間保険はそれを補完する重要な社会的役割が求められています。ところが、保険の現状は、変額保険などをめぐるトラブルや乗りかえをあおる過当な販売などに見られるように、契約者無視営利政策が推進されています。保険業法改正はこのような問題にこそ真っ先にこたえるべきであり、消費者保護をその基本に置かなければなりません。本法案による自由化の推進により、新商品過剰販売契約をめぐるトラブルが一層激化することが懸念されます。  また、本法案保険会社業務自由化を図るものですが、これは保険会社経営を一層不安定にします。法案は、その結果起こり得る経営破綻に備えてソルベンシーマージン制度契約者保護基金を創設しようとしています。しかし、それらの措置保険会社内部留保をふやすことにはなるものの、一たん経営破綻が生じれば、契約した保険金額の全額または一部の受け取りが不可能な事態も予想され、契約者に重大な損害を字えることになるのであります。  本法案は、法案の目的に公共性を掲げ、また相互会社社員権の拡大を図るなど、保険会社経営公正確保に関して一定の改善措置も盛り込まれていますが、それらの措置も不十分で、実効性は余り期待できません。  以上の理由から、両案に対して反対の態度をとるものであります。
  5. 西田吉宏

    委員長西田吉宏君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより順次両案の採決に入ります。  まず、保険業法案について採決を行います。  本案賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手
  6. 西田吉宏

    委員長西田吉宏君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、保険業法施行に伴う関係法律整備等に関する法律案について採決を行います。  本案賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手
  7. 西田吉宏

    委員長西田吉宏君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  白浜君から発言を求められておりますので、これを許します。白浜君。
  8. 白浜一良

    白浜一良君 私は、ただいま可決されました保険業法案及び保険業法施行に伴う関係法律整備等に関する法律案に対し、自由民主党、日本社会党護憲民上連合、平成会、新緑風会、二院クラブの各派共同提案による附帯決議案提出いたします。  案文を朗読いたします。  保険業法案及び保険業法施行に伴う関係法律整備等に関する法律案に対する附帯決議(案)  政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。  一 今般の保険制度改革内容広範多岐にわたるものであることにかんがみ、その着実な実施を確保するとともに、利用者の混乱を招かないよう必要に応じ漸進的かつ段階的に対処すること。また、政省令を制定するに当たっては、行政透明性確保するため、その内容を明確に規定するとともに、行政裁量によって、制度改革趣旨が損なわれることのないよう格段の注意を払うこと。  一 保険商品料率規制緩和ブローカー制度導入等保険業における規制緩和自由化に際しては、契約者保護に十分に留意するとともに、保険会社のディスクロージャーの充実を図り、保険制度全般にわたって自己責任原則の確立に資するよう努めること。  一 保険会社経営健全性を表す一つの指標であるソルベンシー・マージン制度については、早期にその定着を図るとともに、将来その結果の公表を行う方向で検討すること。  一 生損保間の子会社による相互乗り入れ実効性確保し、生損保事業競争促進を通じて利用者のニーズヘの的確な対応を図るため、ファイアー・ウォールは必要最小限に止めるとともに、生損保募集業務における秩序と競争条件公平性に留意しつつ、クロス・マーケティングの実現が確保されるよう配慮すること。  一 支払保証制度については、契約者保護及び保険制度に対する信頼を確保する見地から、早急に検討を開始すること。  一 傷害・疾病・介護分野(いわゆる第三分野)への本体相互参入に係る激変緩和措置は、利用者立場等から長期にわたることのないよう十分配慮すること。  一 銀行・証券等との相互参入は、保険制度改革定着状況を見極めた後に、出来るだけ早期子会社方式による相互参入が可能となるよう努めること。  一 自動車損害賠償責任保険の取扱いについては、事故処理に対する適正な事業運営体制確保にあわせ、自動車損害賠償責任保険強制保険であることにかんがみ、料率をできる限り低廉にするように配慮すること。右決議する。以上でございます。何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  9. 西田吉宏

    委員長西田吉宏君) ただいま白浜君から提出されました附帯決議案議題とし、採決を行います。  本附帯決議案賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手
  10. 西田吉宏

    委員長西田吉宏君) 多数と認めます。よって、白浜提出附帯決議案は多数をもって本委員会決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、武村大蔵大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。武村大蔵大臣
  11. 武村正義

    国務大臣武村正義君) ただいま御決議のありました事項につきましては一政府といたしましても御趣旨に沿って配意してまいりたいと存じます。  ありがとうございました。
  12. 西田吉宏

    委員長西田吉宏君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 西田吉宏

    委員長西田吉宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時九分散会