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横光分科員 やはり東九州方面が非常にそういった
意味でおくれていたわけですが、幸いにも道路
関係では、昨年の十二月に
地域高規格道路に大分県の方は本当におかげさまで五路線
指定していただきました。さらに、九州横断道路、北大バイパス、東九州自動車道も少しずつ進みつつあります。その上に高速化ということで、国の御理解と援助のもとに、今度の春のダイヤ改正で高速化事業を竣工していただきました。本当にありがとうございます。そういった
意味で、大分と小倉間が約十分程度短縮されるということになり、これは利用者にとりましては非常に便利になったわけでございます。
しかし、それも先ほど私が申しましたように、これも大分−小倉間、大分−博多間、要するに大分、別府、中津、小倉、博多と、いわゆるそれぞれの中核都市を経由した大きな形での高速化なんですね。この
地域の住民の人
たちは、それは余り利用できないわけなんです。そういった
意味で、私はこの複線化というものを今回取り上げたわけです。
ちょっと資料をお渡ししているかと思いますが、今
局長さんからお話がございましたように、大分以北、大分−小倉間の中で複線化されていないのが、お渡しいたしました資料の中のピンクでなぞっているところです。ここだけが今でも単線なわけなんですね。
そして、私がここをなぜ複線化していただきたいかといいますと、これは地元の非常に強い
要望もあるわけでございますが、その中の
一つとして山香町と杵築市と日出町という三市町がこの路線に
関係があるわけです。この
地域というのは、いわゆる上の方の中津、小倉方面の企業が大分進出し始めている。そしてまた、下の方の大分、別府の方の企業、あるいは通勤というものもふえつつある。ちょうどこの区域というのはその中間になるわけですね。そして、この区域の人
たちは、どちらかというと農業をやりながら働くという、いわゆる二種兼業の方
たちが多い。そういった中で企業、働く場は確保しても、単線であるために、非常に交通手段が悪いために、そこから結局出ていってしまう、働くために。そして、残念ながら過疎がより進むという現状が続いてきているわけなんです。お恥ずかしいのですが、大分県は過疎化率が今
全国一になってしまいまして、そういった
意味でもこの問題は、今県知事さんを初め非常に真剣に
考えているわけでございます。
さらにもう
一つ訴えたいことは、大分以北、小倉までの間の十三・二キロの単線部分、ここの部分の用地が既にもう買収されているわけなんです。要するに、ある
意味では複線化するための
条件整備ができているわけなんですね。複線化するために一番大事なのは、用地を確保することだと思います。そういった
意味では、用地が既にもう確保されている、この十三・ニキロの単線区域が。それはもちろん旧国鉄時代に複線化ということを進めるために、用地の買い上げを国鉄が始めて進めたわけですが、立石−中山香間は昭和五十四年から用地の買収が始まり、五十九年にはすべて国鉄が買い上げてしまった。杵築−大神間というのも五十四年から五十七年ですべて買収してしまっている。大神−日出間というものも五十六年から五十七年の間に用地は買収できている。
そして今、ここで問題になっているのは、
地域の、地元の住民、そしてまた地主の方
たちが、複線化するという約束でもってあえて自分
たちがお持ちの土地を国鉄に差し上げたわけですね、複線化してくれるということで、そういった
条件で。それは線路沿いの土地ですから、複線化するという約束で売ってくれという要求があり、それならばそうしましょうという協力でもってそうしたわけでございます。そのときにも民営化になる兆しはあったわけですが、民営化になったとしてもこの複線化事業は継続していくんだという約束のもとで用地を売った。こういう
地域の人
たちの声を私は聞いてまいりました。
そのような約束事がありながらも、あれから十年以上、用地を売ってからたつわけですが、一向に複線化が進まない、民営化されたということを理由に進まないわけですね。これはある
意味では地主の人
たち、売った人
たちにとっては約束違反であり、非常に市や町に対して不信の感を抱き始めているわけですね。まずこういった大きな問題がございます。
さらに、先ほど申しましたように、この区域はベッドタウン化されつつありますし、複線化になればさらに、そこに住んでいながら働きに行く、過疎の進行の歯どめになる、複線化になればそういった大きなメリットがあるわけなんです。
この下の方に日出という駅がありますね。ここまでは大分から別府まで複線なものですから、二十分置きに朝でも電車がある。ところが、日出から杵築の間が単線なものですから、この杵築というのは非常に、先ほど申しましたように大分方面あるいは中津方面にも働きに行く人
たちの、今ベッドタウン化しているわけですね。これは例えば、大分の方に行く場合、日出−大分間は二十分置きぐらいにあるのですが、日出−杵築間は一時間に一本しか走らないというような
状況である。そのために、杵築の人
たちはわざわざ日出まで車で行って、日出から電車に乗るというような不便をかこっているという
状況があるわけです。もちろん、車で行く人も多いですが、車の場合は、やはりちょっとでも
事故、交通渋滞があったら大変なことになる、あるいは危険性、そういった時間の確実性等を
考えると、やはり皆さん
鉄道を利用したい、こういう声が大きいわけですね。そういった
意味での必要性。
さらにもう
一つ、ちょっと御説明いたしますと、日出の左に暘谷駅という駅があります。これは、現在複線化されているところの駅ですが、この暘谷駅のところに日出
高校というのがあるのです。この日出
高校が今度、
平成九
年度を目標に、日出の右隣の大神駅のところに移転する予定があるわけです。ということは、ここに移転して、県でも初めて手を挙げようかとしている総合
学科の
学校を始めようとしている。いわゆる選択制のある
高校、大学のように好きな科目を選んでいけるような総合
学科というのを
文部省が始めているわけですが、総合
学科を取り入れた
学校として、ここの大神駅の近くに移転する可能性がある。総合
学科になりますと、県下各地からより広い人
たちがそこの
学校に応募してくる可能性がある。そうすると、今までは日出近辺の学生だけだったのが、今度はもっと広い区域からその
学校に通う可能性があるわけですね。そうした場合、この大神駅が単線のど真ん中なんです。
高校生、通学生のために非常に不便な形になる。
鉄道のダイヤに合わせて
学校の
カリキュラムあるいは始業時間、終業時間を合わせなければいけないような状態になってしまうらしいんですね。
そういったもろもろの
条件で、ぜひともこの単線区域、大分以北の十三・二キロ、この区域の複線化が地元の皆様方の要求が非常に強いわけでございますが、この日豊本線の複線化計画の現在の検討
状況はどのようになっているのでしょうか。