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1995-06-17 第132回国会 衆議院 予算委員会 第33号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成七年六月十七日(土曜日)     午前十時開議 出席委員   委員長 佐藤 観樹君    理事 衛藤征士郎君 理事 桜井  新君    理事 野呂田芳成君 理事 深谷 隆司君    理事 伊藤 英成君 理事 加藤 六月君    理事 草川 昭三君 理事 三野 優美君  理事 五十嵐ふみひこ君       伊藤 公介君    浦野 烋興君       小此木八郎君    越智 伊平君       越智 通雄君    菊池福治郎君       後藤田正晴君    近藤 鉄雄君       志賀  節君    関谷 勝嗣君       高鳥  修君    中島洋次郎君       中山 太郎君    原田  憲君       村田敬次郎君    村山 達雄君       山本 有二君    若林 正俊君       安倍 基雄君    伊藤 達也君       石井 啓一君    石田 勝之君       川島  實君    工藤堅太郎君       左藤  恵君    月原 茂皓君       野田  毅君    冬柴 鐵三君       松田 岩夫君    山口那津男君       山田  宏君    池端 清一君       今村  修君    佐々木秀典君       坂上 富男君    細川 律夫君       錦織  淳君    松本 善明君       矢島 恒夫君    海江田万里君  委員外出席者         証     人 山口 敏夫君         証     人 中西 啓介君         予算委員会調査         室長      堀口 一郎君     ————————————— 委員の異動 六月十五日  辞任        補欠選任   石井 啓一君    坂口  力君 同日  辞任        補欠選任   坂口  力君    石井 啓一君 同月十六日  辞任        補欠選任   山崎  拓君    山本 有二君   笹木 竜三君    塚田 延充君 同日  辞任        補欠選任   塚田 延充君    笹木 竜三君 同月十七日  辞任        補欠選任   江藤 隆美君    小此木八郎君   山本 有二君    中島洋次郎君   前原 誠司君    錦織  淳君   不破 哲三君    矢島 恒夫君 同日  辞任        補欠選任   小此木八郎君    江藤 隆美君   中島洋次郎君    山崎  拓君   錦織  淳君    前原 誠司君   矢島 恒夫君    不破 哲三君     ————————————— 本日の会議に付した案件  予算実施状況に関する件(旧東京協和安全  両信用組合問題)      ————◇—————
  2. 佐藤観樹

    佐藤委員長 これより会議を開きます。  予算実施状況に関する件の調査に関し、旧東京協和安全信用組合問題について、山口敏夫君より証言を求めることといたします。  この際、証言を求める前に証人に申し上げておきます。  昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人宣誓及び証言等に関する法律によって、証人証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことになっております。  宣誓または証言を拒むことのできるのは、まず、証人証人配偶者、三親等内の血族もしくは二親等内の姻族または証人とこれらの親族関係があった者及び証人後見後見監督人または保佐人並びに証人後見後見監督人または保佐人とする者が、刑事訴追を受け、または有罪判決を受けるおそれのあるときであります。また、医師歯科医師、助産婦、看護婦弁護士弁理士公証人、宗教の職にある者またはこれらの職にあった者は、業務上委託を受けたため知り得た事実で他人の秘密に関するものについても、本人が承諾した場合を除き、宣誓または証言を拒むことができることになっております。  証人宣誓または重言を拒むときは、その事由を示さなければならないことになっております。  証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは一年以下の禁錮または十万円以下の罰金に処せられ、また、宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは三月以上十年以下の懲役に処せられることになっております。  以上のことを御承知おきください。  次に、今回の証人喚問に関する理事会申し合わせについて申し上げます。  その第一は、資料についてであります。  証人は、証言を行うに際し、資料を用いることは差し支えありませんが、委員長許可が必要であります。また、これらの資料は、いずれも当委員会に提出していただくことになっております。  その第二は、証人がメモをとることについてでありますが、尋問項目程度は結構でございます。  以上の点を御承知おきください。  それでは、法律の定めるところによりまして、証人宣誓を求めることにいたします。全員起立を願います。     〔総員起立
  3. 佐藤観樹

    佐藤委員長 議院証言法第五条の三の規定によりまして尋問中の撮影許可しないことになっておりますので、これより山口敏夫君の証言が終了するまで、撮影は中止してください。  それでは、山口敏夫君、宣誓書を朗読してください。
  4. 山口敏夫

    山口証人      宣誓書  良心に従って、真実を述べ、何事もかくさず、  又、何事もつけ加えないことを誓います   平成七年六月十七日                山口 敏夫
  5. 佐藤観樹

    佐藤委員長 宣誓書署名捺印してください。     〔証人宣誓書署名捺印
  6. 佐藤観樹

    佐藤委員長 御着席を願います。  これより証言を求めることといたしますが、証人の御発言は、証言を求められた範囲を超えないこと、また、御発言の際には、その都度委員長許可を得てなされるようお願いいたします。  なお、こちらから質問をしているときは着席のままで結構でございますが、御発言の際には起立してください。  委員各位に申し上げます。  本日は、申し合わせの時間内で重要な問題について証言を求めるのでありますから、不規則発言等、議事の進行を妨げるような言動のないように特に御協力お願いいたします。     —————————————
  7. 佐藤観樹

    佐藤委員長 これより証人に対して証言を求めます。  まず、委員長より委員会を代表して総括的にお尋ねをして、その後、委員各位発言を願うことといたしております。  それでは、お尋ねいたします。  旧東京協和信用組合理事長高橋治則氏は、衆参の予算委員会における証言の中で、あなたとは大変じっこんの間柄であり、あなたの親族が関連する企業に対して東京協和信用組合から二十八億円、安全信用組合から十一億円、ゼネラルリースから百三十億円の融資を行ったことなど、あなたとの関係についての一端を述べております。  また、当委員会において、あなたが理事を務める総理府所管二〇〇一年日本委員会及び労働省所管余暇厚生文化財団二つ財団法人基本財産が、理事会に諮ることなく担保として提供されていたとの疑惑が指摘されております。  あなたが高橋氏と知り合った経緯及び現在までどのような関係であったのか。  また、あなたは、親族が関連する企業に対する融資にどのような関与をされたのか。  さらに、あなたが理事を務める両財団基本財産が無断流用されていたことについて、あなたはどのように関与されたのか、その事実関係をお述べください。
  8. 山口敏夫

    山口証人 十分以内ということでございますので、お答えをさせていただきます。  本日、二信用組合全容解明のため、私、証人として国会出席を求められたわけでございますが、この間、国民皆様同僚議員皆様、また私を多年支えていただいておりました選挙区の皆様方にいろいろ御心配をかけ、御迷惑をおかけしておりますことを深くおわびを申し上げたいと思う次第でございます。  私と姉、弟の関係会社における疑義を持たれたということは、私の不徳のいたすところでございまして、広い世の中も肉親のきずなを絶つことはできない、はるか千里もつながっているという言葉もございますが、きょうは各委員質問に対して誠心誠意お答えを申し上げたいと思っております。  委員長から高橋さんとの関係についての御指摘がございました。私は、昭和三十六年、六〇年安保の後でございますが、石田博英先生事務所お世話になりました。そのころ、北海道の経営者協会の会長も務められました故岩沢靖氏と面識を得ました。岩沢さんの義理の息子さんである高橋さんを紹介をしていただきました。  岩沢さんには、新自由クラブ時代、衆議院か参議院選挙のときだったかと思いますが、何せ貧乏世帯でございますので、私とか田川さん、河野さんが裏書きをして二億円近い資金だったと思いますが割り引いていただいたり、あるいは献金をいただいたり、いろいろ物心両面お世話にもなりました。  高橋さんとは、その後、東京自宅事務所も隣組ということで家族的にも大変親しいおつき合いをさせていただきました。私の姉も弟も、そうした家族とのおつき合いの中で自然と御縁もでき、高橋さんの事業家としてのいろいろな展開、ビジョン等、共鳴をいたしまして、その後、親しく御指導をいただいたということでございます。  私と高橋さんの間においていわゆる政治家が絡んだ情実融資が行われたのではないかということでございますが、政治立場におけるそれぞれの能力と、ビジネス世界におけるそれぞれの資質というものは根本的に違うということは同僚議員皆さんもよくわかっていただいているところだと思いますし、特別私の政治力や腕力でこうした融資が行われたというふうには私は思っておりません。  高橋さんにつきましては、現在、毀誉褒貶評価の中におりますが、私は今でも、彼は一つ時代を代表する人物、人材であったというふうに評価をしておりますし、一日も早く名誉を回復して捲土重来を期していただければというふうに願っておる親しい友人の一人でございます。  また、私のきょうだいの会社でございますが、睦商事は私の家の家業でございまして、親が社長を務めており、また、本社は私の自宅本社であったという時期もございました。その後、弟が社長を引き継いだわけでございますが、昭和六十年代の前半には年商二百億から二百二、三十億の営業成績も上げまして、当時、四大証券の一つでございましたが、上場も勧められたというような時期もあったり、また、県内の優良企業としての評価もいただいたという時期もございました。  その後バブルの全盛期に、三菱商事とか大手企業からも人を求めて事業拡大を図ったと思うわけでありますが、御多分に漏れず、バブル経済の崩壊の後、大変厳しい経済環境の中で、そして大勢の方の御支援やまた御声援をいただいて再起を期しているという段階でございます。  また、姉の方の会社につきましては、むさしの事業団代表取締役を務めておりまして、これは弟以上の大変な事業家でございます。また、お取引先とか、お取引先金融機関とか等の信用も厚く、弟が何とか頑張っているということも、高橋さんたちの御協力もさることながら、この姉の胆力といいますか、本当に涙ぐましい協力の中で頑張っている、大変な女傑でございまして、私は、姉の万分の一もお手伝いできない自分の力の至らなさというものを本当に心の中でわびながら感謝をしている、そういう関係でございます。  また、二つ財団の件につきまして、二〇〇一年日本委員会につきましては、昭和五十五年ですか、今から十六年前でございますが、基本財産三千万としてスタートをいたしました。  そのころから、二十一世紀日本は、社会はという問題に取り組もうではないかということで、毎年大手新聞社等ともタイアップしながら、二十一世紀への提言というようなものも募集し発表をしたりしてきたわけであります。  また、国の内外にわたって文化活動中心に幅広く事業を展開いたしまして、諸外国から感謝状とか表彰状等もいただいた非常に立派な業績を誇る財団でございます。余暇厚生文化財団につきましては、私も労働大臣を務めさせていただきましたが、そのころ、前川レポートを先取りいたしまして、日米とかECの経済摩擦解消のためにも構造的改革が必要だということで、働く日本人から、よく働きよく学びよく休む日本人ということで、労働時間の短縮、五月四日の休日法等も制定をさせていただいて、連続休暇の普及の拡大、あるいは男女雇用平等法とか最低賃金引き上げ法とかそういう労働経済政策に取り組まさせていただいたわけでありますが、そうした精神を生かしながら、まさに時代は人生一世紀時代、生涯百年という時代ライフプランをひとつつくっていこうではないかという目的を持って設立をされたわけでございます。  この二つ財団設立に対しましては、私も中心的な役割を果たしたわけでございますが、これが今回、東京共同銀行設立過程で、二つ財団定期預金担保に供されているという事実を承知をいたしまして、これは大変なことだ、単なる不祥事、過失では済まされないということで、この関係会社に早急にいわゆる銀行側に対する負債の返還を求めまして、役員会でも協議をし、何はともあれ原状を回復しなきゃならない、定期預金担保を解除してもらわなきゃならないということで、二〇〇一年財団につきましては四月の二十一日、余暇財団につきましては三月の三十一日だったと思いますが、この担保解除原状回復を何とか取り戻したということでございます。  この間につきまして、私も設立者発起人の一人として大変申しわけなく思い、現、前理事長あるいは理事皆さんにも深くおわびを申し上げ、責任をとって理事辞任を申し出ているところでございますが、今後こうした不祥事が二度と起こらないように心して運営をしていただきたいということで、お願いもさせていただいた次第でございます。  なお、この二つ財団預金担保の流用に私自身がかかわっていたのではないかという御指摘でございますが、大変申しわけないことに、この事態の推移について私が関与しておらなかったということで、こういう何らかの報告があればこうしたことも未然に防げたのではないかということで反省をしているわけでございます。  これは、単に私の自己弁明ということではなくて、既に高橋鈴木両前理事長の手を離れた東京共同銀行にも前回からの引き継ぎの職員皆さん、幹部の職員もおられるわけでありますから、そうした方々に御検証いただいても私の発言が事実であるということも御理解いただけると思います。  以上でございます。
  9. 佐藤観樹

    佐藤委員長 以上をもちまして私からお尋ねすることは終わりました。  次に、発言の申し出がありますので、順次これを許します。桜井新君。
  10. 桜井新

    桜井委員 山口さん、御苦労さまです。  今ほど委員長からの質問に答えられましたが、随分御丁寧に、詳細に述べられておりますけれども、私は十五分しかないので、簡潔にひとつ私の聞きたいことだけ答えていただきたい、こう思います。  今、山口さんと高橋さんとの関係についても触れられましたが、私は、あなた方お二人のことを思い起こすときに一番最初に頭に浮かんでくることがあるわけです。  六年前のちょうどきのうだったでしょうか、あなたの三番目の息子さんが突然事故のためにアメリカでお亡くなりになるというお気の毒なことがありましたね。心より弔意を表したいと思います。聞けば、そのとき御遺体をそのまま息子さんの思い出多いふるさとに返してからお送りしたいとのあなたの親心から、日航機で輸送しようとしたが断られ、お困りのところを高橋治則さんの飛行機で運んでいただいたとお聞きをいたしておりました。これは事実だと思うので、ここであなたからお答えをいただかなくても結構だと思いますが、胸に迫るものを感じました。  そろばん抜きの二人の間柄は、今まさにあなたが言われたように、義兄弟というところでしょうか。こんな山口さんと高橋さんとの仲だから、企業もまるで共同経営のように私たちには見受けられるのも理の当然ではないのでしょうか。  そこで、きょうは、国会は裁判の法廷ではないし、私の後で若い山本君という専門家が詳細に伺うことになっております。また、国民皆さんも、きょうも一面トップを飾っているような始末でありますから、十分この事件関連の概要については御承知のことと思いますので、あなたが直接かかわったことだけ、私が疑問に思っていることだけをお聞きをさせていただきたいと思うわけであります。  労働省のことについて今お話がありましたが、余暇厚生文化財団設立するに当たっては、あなたが発起人として熱心に奔走されたそうですが、私は去る十五日、森下晴初代理事長さんにお電話を差し上げて詳細に聞かせていただきました。森下先生は、名前だけだよということで協力はしたのだがと言いながら、大変あなたのことを心配をされておられました。  山口さん、この財団設立認可は、今もお話があったかと思いますが、平成三年の十二月でしたね。ところが、このときの基本財産一億八千万円が担保提供されたのは翌年の四月六日です。森下さんがかわられたかかわられないかの前後のときだったと思います。この間わずか四カ月ですね。財団といえば、あなたもお話しのように、公共福祉の向上を図る事業を行うため税を初めもろもろの恩典を与えられておるはずであります。  ところが、この余暇財団は、あなたが今お話ししたのとは違って、趣旨にかなった事業はまだ、いまだ何一つ着手していなかった当時にもかかわらず、最初の行為が、あなたの弟さんの経営すると言われておる私企業の資金繰りの担保に提供されるということは、一体どういうことなんでしょう。財団としてこんなことがあってはならないことだと思う。あなたも事前に知っておればと言われたけれども、あなたが知らないでこんなことができようなどと、この経緯からして私はどうしても理解できないんですが、どういうことだったか簡潔に教えてください。
  11. 山口敏夫

    山口証人 余暇財団設立する過程におきまして、いろんな方からの御支援、御協力もいただきました。その中に根本社長鹿グループもございました。私は、森下先生に今……(桜井委員担保を提供されたその経緯だけで結構です」と呼ぶ)お伺いをしていただいたということでわかると思いますが、設立までの経過の努力とその後の運営につきましては、理事長以下役員皆さん方運営にゆだねておったというのが実情でございまして、今桜井先生の御指摘につきましては、まことに御指摘のとおりで、そういうことがあってはならないということが発生しておったということで、冒頭申し上げましたように、今後はこうした事態にならないように、私も身を引き、財団としての独立した運営に供していただきたいということを申し上げる以外ないと思います。
  12. 桜井新

    桜井委員 はい、わかりました。  このことは、あなたが承知をしてやらせたと言う以外にはないと思っておりますから、今のような答弁しかできないんだと思います。  さらに、事件発覚後、労働省指導もあって担保解除手続をことしの三月にとられたと今お話がありました。このとき、理事長印が必要だと言って持っていかれ、いまだに返していないと聞いておりますが、どこでどう使われておるのかを説明いただきたいと思います。  私はどうしても理解できないので、労働省の方にお願いをして、東京共同銀行担当者に確認をしていただいたら、担保解除手続印鑑など必要ないとの報告でありました。この期に及んで基本財産印鑑も、あなたは今、今後こういうことのないようにということを言っておりますが、この期に及んで印鑑基本財産理事長管理下にないということは一体どういうことなんでしょうか。この団体は、あなたの私的財産管理団体ということでしょうか。  私は、去る二月二十八日付の労働省労政局長あてに提出された公文書を読ませていただきました。あれ、一体何のためだったのでしょうか。今あなたがおっしゃっていることをもっと詳細に書いてあります。大西理事長を初め役員さんは大変当惑をされておられるようでありますが、今、山口さんはこのことについてどんなふうに考えていられるのか、聞かせてください、簡潔に。
  13. 山口敏夫

    山口証人 余暇財団担保解除に当たりまして、いろいろな諸作業の中で理事長印も必要だ、こういうことで、私が大西理事長からお預かりをしたわけでございます。  今、その後、桜井先生の御指摘のような、何といいますか、経緯がどうしてできたのかといいますと、実は、余暇財団もこの問題をきっかけに、事務所が大変広くて負担もございますし、移転しなきゃならない。それから、五月、六月中には任期満了として……(桜井委員質問と違うことを答えているから、やめさせてください」と呼ぶ)いえ、質問お答えしているわけですから。(桜井委員「いや、私は時間がないので、時間がないんだから、どこに使ったかということだけ聞けばいいので」と呼ぶ)ですから、その役員が、新役員が、六月に新役員が選ばれるということで、大西理事長、また大西理事長の推薦の財団顧問弁護士さんと相談をして、その間、顧問弁護士さんのところに保管をしていただいておる、これはもう一貫したことでございまして、大西理事長もその辺の事実誤認は再認識をしていただいて、特別問題にはなっておりません。
  14. 桜井新

    桜井委員 財団理事長が、何にも、財産管理もできない、判こも預かってない、そして弁護士に預けるなんというのをあなたが言うから、このことで言い合いもあったと報道されております。私もいろいろその筋の人に聞いたら、そういうことだと言っておられました。とんでもない話だと思うのです。  あなたが、これまでに私はこの二信用組合や私の親族企業には全くかかわり合いかない、経営には関与してない、こういうふうに言われておるけれども、今このこと一つ私は見ても、しかも、今、あなたはちゃんとその判この行方まで、何に使ったなんということまでちゃんと言われたでしょう。みんなわかっている。私は何にもわかりません、かかわり合いありませんなどと言ったって、全部わかっていらっしゃるんだと思うのですよ。だから、これは、いわばあなたが中心になってこういうからくりをやったんだと思うのです。  しかも、公的財団でも政治力を駆使して、益するものは手段を選ばず、株投資、ゴルフの会員権不動産取引など、労せずして、ぬれ手にアワのような金もうけなら何でも手を出す。バブルがはじけて大損失をした後は、高橋治則さんたちと組んで、額に汗して働く支持者のことなどをすっかり忘れて、預金者保護という盲点を悪用して被害を最小限度に食いとめようとした。そのために、法律も無視し、高金利で預金を集めた。長銀まで巻き込んで、両信組を食いつぶすことまでして、政治家名前が出ないようからくりをやられたのではないんでしょうか。  民主政治は、政治に対する国民の信頼がもとであります。けさの新聞は、またまた政治家であるあなたのことで一面トップに報じられておりますからくりの一部がしっかり報道をされております。私も政治家であります。もし私だったらどうするだろうと考えることもしばしばであります。  私は、事の真相とか内容よりも、それを一番よく知っておるあなた、政治家としての、あなたの政治家としての覚悟をしっかりと承りたいと思うのです。こんな形であなたにこれを問うのは、私にとっても大変つらいことであります。勇気を奮って問うておるのでありますから、あなたも勇気を奮ってお答えをいただきたいと思います。
  15. 山口敏夫

    山口証人 今桜井先生の私に対する評価、それは先生のお考えでございますが、どういう事実関係に基づいてそういった断罪を私に突きつけるかということにつきましては、私は私なりに真実を一番知り得る立場におるわけでございます。桜井先生から御指摘をいただく前に、今先生が御指摘のような数々のいわゆる中傷誹謗的なものが事実であったとするならば、私も国会議員として国民の審判を得て公職についている立場でございますから、自分の身の処し方というものは当然人に教えられなくてもわかっておる。  しかし、今先生が御指摘の部分を、今御質問じゃないので私はお答えしようがございませんが、どういう根拠で、どういう事実関係を検証しながらそういう見解に立ち至ったのかということを、私は時間があれば十分御論議をさせていただきたいというふうに思って拝聴しておりました。
  16. 桜井新

    桜井委員 私は、今もここで申し上げましたように、一つ一つの細かいことはマスコミも報道して、いずれ司直の手ではっきりさせることだろうと思っておりますので、ここでは申し上げるのじゃなくて、あなたの政治家としての心組みを聞いたわけであります。  このような山口さんを証人喚問するには新進党の一部の人たちの抵抗に遭い、大変骨を折りました。数人の不心得の政治家のために……(発言する者あり)事実だよ、それは。数人の不心得の……(発言する者あり)静かに聞け、静かに。数人の不心得の政治屋のために、真剣に取り組む政治家まで国民に信頼されず、政治活動もままならない昨今となりました。どんな立派な倫理綱領も、うそをつく人の前には無力であります。  国の立法の府たる政治は、信なくば立たずです。どんな厳しい規定よりも政治家一人一人の自覚と国民の理解と協力なくしては信頼の回復はあり得ません。これから司直の手で事件の是非と政治家や官僚の関与について必ず明らかにされるものと信じております。  あとは、時間になりましたので、山本君にお譲りをして、しっかり問いただしていただきたいと思います。
  17. 佐藤観樹

    佐藤委員長 この際、山本有二君から関連発言の申し出があります。桜井君の持ち時間の範囲内でこれを許します。山本有二君。
  18. 山本有二

    山本(有)委員 高知県選出の山本でございます。僭越でございますけれども、質問をさせていただきます。  本年の春まだ浅さころ、証人は新進党の幹事長代理をおやめになりました。そのとき、時を置かずに新進党をまた離党されました。離党をなさいますときに証人は、「新進党を離党するにあたって」という声明文を発表されておられます。これは、マスコミに対する怒りとともに、証人がいつもお話しになるいわゆる政経分離をうたったものと存じます。その声明文の第八項目めに、親族企業経営に直接かかわり、陣頭指揮したことはないとありますが、今もこのお考えに変わりがないのかどうか、あるかないかだけで結構でございます、お答えください。
  19. 山口敏夫

    山口証人 先生が……(山本(有)委員「あるかないかだけでいい」と呼ぶ)今申されたことについて、それは、現在における私の心境でもございます。
  20. 山本有二

    山本(有)委員 証人は、保証人になるという意味を十分御承知のことだろうと思います。もし何らかの理由で借りたお金をその本人が返すことができなかったら、保証人がすべての責任を負わなければなりません。その場合には、家、財産が全く借金のカタにとられてしまうという、そういうことがあるわけでありまして、安易に、また軽々に保証人にはなれないというのがこの世の中の常識です。  そこで御質問いたしますが、東京都の報告によりますと、証人親族がかかわっている企業が八社ある。特に東京協和、そして安全信組、こういうところからお金を借りているところが八社ある。そのうちの四社まで証人が個人保証をなさっておられます。この四社は、弟さんの根本勝人さんという方が全部代表取締役でありますけれども、まず安全に対しましては、睦商事一億八千万円、ムツミトレーディングカンパニー、これが一億七千万円、そして海邦通商二億六千万円、そして東京協和に対しては、海邦通商二億二千万円、合計すると十億九千万円、これをあなたが個人保証をされておられるということに対して、大変な大きな額であるということとともに、事実だったのかどうか、それだけで結構でございます、お答えください。
  21. 山口敏夫

    山口証人 保証人を求められた点につきましては、お借りしたものを……(山本(有)委員「事実ですか、どうですか」と呼ぶ)責任を持って返済をするということと、手続上の問題等いろいろあったと思いますが、私も保証人に名を連ねた以上はそういう決意でこの弟の会社の叱咤激励もしておるわけでございます。また……(山本(有)委員「わかりました、事実であることをお認めいただければ結構です」と呼ぶ)ですから、全部を私が保証人になっていたかどうか、ここで確認できませんが、一部について保証人になっておったということは事実でございます。
  22. 山本有二

    山本(有)委員 保証されておったということですね。  平成七年三月九日、つい先ごろのこの予算委員会証人喚問の席上で、旧東京協和信用組合の前の理事長高橋治則さんが証人喚問発言の中で、西山牧場の西山正行さんからプリムローズカントリーという証人の弟さんが代表取締役会社、ここに三十億円を貸してもらった、そして、その連帯保証人高橋さんと証人と、このお二方がつかれた、この二人がつかれたというように証言をなさっております。これは事実ですか、どうですか。
  23. 山口敏夫

    山口証人 その点も事実でございます。
  24. 山本有二

    山本(有)委員 この残債務は元金として十一億円、不払い利息が十六億円、合計して二十七億円残っている、こうされておりますが、これも事実ですか、どうですか。
  25. 山口敏夫

    山口証人 その数字についてはよく把握しておりませんが、最近聞いた話では、半分以下か、それよりも少し減額をされているというような返済状況だったというふうに記憶しております。
  26. 山本有二

    山本(有)委員 資料一をお示しいたします、証人の手元にあるだろうと思いますが。  この資料一は、「保証書」という文書で三枚紙になっております。これは、絵画の売買契約書に基づいて発行された下記の手形に対し、保証いたしますという保証書でございます。三十枚の手形の一覧表がありまして、この手形はすべて弟さんの睦商事株式会社が振り出しておるものであります。三十枚合計いたしますと二十億円でございます。この二十億円を山口敏夫署名捺印がありますが、証人山口証人、この署名捺印はあなたのものですか、あなたのものではないですか、お答えください。
  27. 山口敏夫

    山口証人 私がサインしたものかどうか、私も確認をいたしてみますが、いずれにしましても、根本社長の契約取引の中で保証人として協力をしてもらいたいという点につきましては、何度か御協力を申し上げたということを承知しております。
  28. 山本有二

    山本(有)委員 資料二をお示しいたします。  これも同様の「保証書」という文書であります、絵画売買契約書に基づいて発行された下記の手形に対し、保証いたしますという。そして、ここには山口証人と弟さんの根本勝人さんの署名捺印がありますが、この手形の一覧表を合計いたしますと、一から九までで全部で六億円でございます。  この署名捺印に間違いはないかどうか、お聞かせください。
  29. 山口敏夫

    山口証人 さきの答弁と同じ見解でございます。
  30. 山本有二

    山本(有)委員 平成四年にさかのぼりますけれども、平成四年のころ、弟さんの海邦通商という会社へ、東証二部上場の企業シーコム、昔の名前は日新汽船という会社でありますが、この会社から十五億九千万円の融資がございました。そして、この債務の約九割、十四億三千万円を山口証人が保証人となっておられます。  このことに間違いはありませんか、お聞かせください。
  31. 山口敏夫

    山口証人 具体的な融資関係のデリバリーははっきり記憶しておりませんが、あるいは保証人としての協力を申し上げたかもわかりません。
  32. 山本有二

    山本(有)委員 今までお聞かせいただいたことによりますと、いわゆる山口関連企業、これへの保証が十億九千万円、そして西山正行さんの保証が二十七億円、さらにシーコムに対する保証が十四億三千万円、そして手形の保証が合計して二十六億円、全部足しますと八十億円にもなんなんとするわけであります。通常、個人で八十億円ものお金の保証をするということは、どうしても我々の感覚では理解ができないわけであります。  これほどまでに保証なさったということは、私は、保証人になること自体政治家でもちゅうちょがあるにもかかわらず、山口さんは余りにも多額の保証をしておる。しかも、手形やら絵画の売買やら、いわゆる危ないとされるような、そんな債務にまで簡単に保証されておる。私は、それがどうも疑問で疑問でならなかった。  調査分析の結果、私は、世間ではこれはどうも通用しない話なんじゃないかしかし、山口さんがもし保証債務を負わされたときにかわりに払ってくれる人が背景におるならば、そういう仮説を立てるならば、初めでこのことが納得できる話になってくるわけでありまして、今そんなことを思うとき、私は、とりたてて信用ある担保もなしに個人の保証だけで八十億円も貸してくれるということを聞けば、むしろ、この放送を聞いている中小企業経営者や住宅ローンで大変苦しんでおられる方々は怒り心頭に発すると思うのです。  ですから、山口証人、このことは我々の素朴な疑問でございます。なぜ多額のこれほどまでに保証をなさったのか、そのことを簡潔にお答えください。
  33. 山口敏夫

    山口証人 山本先生も経済行為についてそれなりに御承知だと思いますが、最初に保証人ありきということでビジネスなりファイナンスが成立するというもので私はないと思っております。  今御指摘の絵画の問題につきましても、これは双方の事情で契約を白紙に戻して、こういう時代にそうした事業の成果を見込めないということで、したがって、私が今何十億保証したという部分については、これはもう抹消されているわけでございます。  そういうことで、私自身は、会社が存在し維持している限り何としても頑張って、そして経済状況の変化という追い風もなければなかなか根本の会社を初め難しいとは思いますけれども、そうして努力することが債権債務あるいは関係者に対する経営責任だというふうに思っておりますし、そういう関係者の方々が、しかるべき担保その他の、あるいはビジネス間における契約の過程においてお互い協力をしよう、あるいはビジネスを進めようという展開がある過程において私に保証もしてもらえないかという協力があれば、行きがかり上、まあひとつ頑張ってみなさいということでございまして、そういう特別な、ビジネスについて私が手を突っ込んだということではないということは関係者の方に証言いただいてもおわかりいただけると思います。
  34. 山本有二

    山本(有)委員 そのような御説明では到底我々は納得ができません。また、こういった保証だけでは借りられない額だと言われるけれども、保証だけで借りているわけでありまして、そのことを考えたときに、もう少し誠意ある答弁をいただきたいとお願いをいたします。  次に、自由工房という会社についてお伺いをいたします。  弟さんの根本勝人さんの経営会社でありますが、住所は本年三月まで千代田区永田町一の十一の二十八にありました。この同じ住所に山口証人政治団体、新政治経済研究会がございます。このことは山口証人もマスコミの取材で認めておいでますけれども、この事実に間違いはありませんか。
  35. 山口敏夫

    山口証人 事実でございます。  しかし、一つ申し上げておきたいと思いますのは、自由工房という会社は、私もきょう出席するに当たって調べてきたんですけれども、新自由クラブが解散をするときに……(山本(有)委員質問だけに答えてください」と呼ぶ)新自由クラブの事務局長が社長として……(山本(有)委員委員長質問だけで結構です」と呼ぶ)いろいろリタイアする職員の方々のお仕事のお世話とかまたケアのために最初設立をされた、こういう経緯で新自由クラブの本部があったところを本社に置いて、私が事務所として賃貸料を払ってお借りさせていただいている、こういう経過でございますので、特別、会社の中に私の事務所が存在していることが不自然だ、こういう御指摘は当たらないと思っております。
  36. 佐藤観樹

    佐藤委員長 証人証言は、証言を求められた範囲を超えないようお願いいたします。  山本有二君。
  37. 山本有二

    山本(有)委員 住所が同じであるということを確認いたしました。  そして、自由工房の取締役についてでございますが、山口証人の公設秘書、つまり特別国家公務員としての秘書がこの取締役になっておられます。その一人は、これは細谷弘さん、かつて第二秘書、そして第一秘書にもなられております。そして山口証人政治団体の龍志会の代表者であり、龍政会の代表者であり、「龍霖」の代表者でもございます。さらに、岩沢義広さん、監査役を務められて、かつ山口証人政治団体の新政治経済研究会の代表者でございます。そしてさらに、小野沢瑞大さん、この方は取締役、そしてかつては第二秘書を務めておられました。  こういう秘書と親族企業とが全く混在一体となっている、この事実については間違いありませんね。
  38. 山口敏夫

    山口証人 その点については、多少の事実誤認があるのではないかと思います。公設秘書と併用して会社役員に就任をしておられたという方はおらないと私は記憶しております。
  39. 山本有二

    山本(有)委員 これは、私がこの院の事務局で調べてきた事実でございまして、山口証人の届け出に基づいたものでありまして、間違いがございません。  そして、自由工房の実態でございますが、これは、我が国最大手の民間信用調査機関のデータによりますと、サービス業とあります。販売先はただ一つであります。山口敏夫事務所だけてあります。そして、昨年の利益は八十万円、従業員は一人となっております。ことしの五月十一日付の産経新聞によりますと、この自由工房の所在のビルには看板がなかった、電話登録もない、ビルの関係者によると空き室同然であった、こうあります。私の調査によりますと、自由工房の業務はただ一つ、これは山口証人の後援会の機関誌「龍霖」でありますが、この「龍霖」を発行するだけ、それがこの自由工房の仕事でありました。  私は、この自由工房をつくって、そして政治活動に御努力されているということであるならばまだ仕方がないなどいう気持ちにもなりますけれども、問題点は次のことでございます。  それは、この自由工房の会社に、何と高橋治則さんが去年六月まで社長をしておりましたノンバンクのゼネラルリースから六十八億八千万円もの融資がされております。六十八億八千万円です。それから、旧安全信用組合から二億六千万円が貸し出されております。これにつきましてはどう考えても説明がつかないだろうと思うのですが、さらに平成三年五月の時点では、先ほどの海運会社シーコムからこの自由工房へ十二億八千万円、これも融資されております。合計すると八十億円なんです。  こんな機関誌発行するだけの会社になぜ八十億円もの資金が流れていくのか、これについては、私だけでなくて、このことを知った人たちは皆どうしてなのか聞きたいだろうというように思います。このことを簡潔に御説明いただきたいと思います。
  40. 山口敏夫

    山口証人 先ほども申しましたように、自由工房の設立過程においてはそういう経過があったわけでありますけれども、その後の経営につきましては、睦グループの一員としての活動ということでございますので、当然今いろいろ御融資いただいた関係との会社の中のデリバリーの中で、そういう、バブル時代だったのだと思うのですけれども、いろいろな事業展開の中でのファイナンスが行われたというふうに私は理解するしかないと思います。
  41. 山本有二

    山本(有)委員 平成五年の十二月十三日に、埼玉県の県議会企画財政総務委員会でこのような県側の説明がありました。プリムローズカントリー倶楽部という造成中の小川町のこの会社、それが約千人に対して会員権を販売して百七十億円の収益を上げている、そして、この百七十億円の行方がわからずに今もこのゴルフ場の造成は完成していないということであります。  私が調べたところによりますと、このお金は、多額の部分が睦商事へ貸し付けられまして、アメリカの土地買収、すなわち山口証人が計画をされましたゴルフ場開発に使われている。これを睦商事の内部ではマンハッタン・プロジェクト、こう呼んでおるわけであります。このマンハッタン・プロジェクト、残念ながらバブルの崩壊によりましてついえております。そのことによってやがてはプリムローズカントリー倶楽部に影響が出て、今なお会員権を買った人はゴルフ場が完成できずに泣いております。そして、会員権の代金を返せという訴訟も本当にたくさん出ております。  そういうような、しかも山口証人選挙区の中での話、そして選挙区民にも迷惑をかけたという話でありますけれども、そこで、この資料三と四を示します。  資料三、これは「基本合意書」とされまして、山田洋行と睦商事が合意した文書でございます。すなわち、これはマンハッタン・プロジェクト、これにつきまして、伊藤忠商事の協力を得るならばこのゴルフ場の開発を引き受けましょうという話であります。  資料四は、これは睦商事の内部資料なのでありますが、この内部資料によりますと、代議士がマンハッタン・プロジェクトに関し、山田会長に協力を要請という日記帳、これが睦商事の内部資料として我々に入手できました。つまり、あなたが主体的になって、そして伊藤忠に引き受けをお願いしたり、山田洋行と交渉したりしているという、こういう事実が書かれた日記帳でございます。  この事実、あなたが睦商事のためにマンハッタン・プロジェクト、これについて何とかしようと中心的に動かれた事実、あるかないかだけで結構でございます。お答えください。
  42. 山口敏夫

    山口証人 山本先生のいろいろ御指摘の中で、プリムローズなどは……(山本(有)委員「あるかないかだけで結構です。質問だけに答えてください」と呼ぶ)一日も早く完成させなければならない、私も身内の一人として心底そう思っております。  ですから、私にできる限りの協力はさせていただかなければならないということでございますが、マンハッタン・プロジェクトが山口議員のプロジェクトだ等々の御指摘については全く推理、推理でございまして、いろいろなマスコミや何かで言われているところをそのままここで御発言をされている。もっと具体的な、私が社長なり、プロジェクトを立案して陣頭指揮をしていたということであるならば、具体的な私は事実関係をここの場でおっしゃっていただいて、どういう方とどういう方がかかわり、そこに私がどういう役割を演じていたかということをきちっと説明をしていただいてから、そういう御指摘をいただきたいというふうに思います。(発言する者あり)
  43. 佐藤観樹

    佐藤委員長 静粛に願います。
  44. 山本有二

    山本(有)委員 資料五をお示しいたします。  この資料五は、山口証人が二〇〇一年日本委員会理事長今野由梨さんに提出をしたわび状でございます。このわび状を書かれたことに間違いありませんね。
  45. 山口敏夫

    山口証人 関係者の方に、大変巻き込んで御迷惑をおかけしましたので、私は大変申しわけないということでおわびを申し上げさせていただきました。
  46. 山本有二

    山本(有)委員 このわび状を書かれた後に理事会で、山口証人は森電機株十一万株、そして五千三百十九万円という金銭、これを六月二十日までに財団に返還する、こう約束をされておられます。  もしこの二十日までに返還がなかりせば、理事長は刑事告発も考えているというところでございますけれども、もし返還がないという事実を委員長及びこの委員会が確認されましたならば、この今野理事長の刑事告発がなきとき、本委員会の名のもとに、これは司直の手でもはや明らかにしていただくよう、お取り計らいを願いたいと思います。  さらに、最後に、証人に申し上げます。  証人のお父様から引き続き地元埼玉におられて御支援をされておる方が、敏ちゃんは少年時代、新聞配達をして頑張っておった、あのころの敏ちゃんが懐かしい、そう、いうようなお話をされておられます。どうぞこういった不名誉なことを山口証人側自身がみずからの手で払拭をされて、もう一回出直されて、この国会で御活躍あらんことをお祈り申し上げまして、お願い申し上げまして、御質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  47. 佐藤観樹

    佐藤委員長 これにて桜井君、山本君の発言は終わりました。  次に、坂上富男君。
  48. 坂上富男

    ○坂上委員 山口証人には、本日は御苦労さんでございます。  社会党の坂上富男でございますが、二十分間だけ質問をさせていただきます。答弁はイエスかノーの程度で、簡単に、率直に、聞くことだけにお答えください。  まず、二〇〇一年日本委員会のことについてでございますが、これは、いわゆる五千万円の定期を担保に入れる際には理事会の議事録を必要とするわけですが、これはきょうの新聞報道によりますと、偽造であったと、こう出ておりますが、証人、御存じですか、偽造であることを。
  49. 山口敏夫

    山口証人 私もその後調査をいたしましたところ、それぞれの理事皆さんの御承諾を得ないでお名前を使わせていただいたという方もおったようでございます。
  50. 坂上富男

    ○坂上委員 証人はどうですか。
  51. 山口敏夫

    山口証人 私の名前については、そこに登場していたかどうかよく承知しておりません。
  52. 坂上富男

    ○坂上委員 これは理事全員がサインをしてあるんですよ。あなた、知らぬというのは、あなたはした覚えがないと、こういうことでしょう。
  53. 山口敏夫

    山口証人 そういうことでございます。
  54. 坂上富男

    ○坂上委員 それじゃ偽造じゃないですか、やはりそこで、岡村さん、今野さん、柴野さん、いずれも覚えなし、あなたも覚えなし、間違いなく偽造だ、これは。  そうだとすると、余暇厚生文化財団の議事録も、やはり証人はサインした覚えはありますか、議事録に。
  55. 山口敏夫

    山口証人 覚えはございません。
  56. 坂上富男

    ○坂上委員 そうすると、あるとすると、これは偽造になっていますね、証人のサインは。お答えください。あれば偽造である。
  57. 山口敏夫

    山口証人 あるかないか確認していませんが、あるとすれば、私は署名をしておりません。
  58. 坂上富男

    ○坂上委員 今度一億八千万の定期の取り戻しをして、印鑑もお借りをしたものを弁護士さんに預けた、こういうことでございます。  そこで、これはいわゆる信用組合定期預金になっていたんですわね。これが富士銀行に書きかえになっているでしょう。これは証人、御存じですか。
  59. 山口敏夫

    山口証人 存じております。
  60. 坂上富男

    ○坂上委員 これはだれがこんなことをしたんです。
  61. 山口敏夫

    山口証人 先ほども御説明したように、余暇財団事務所の移転という問題とまた役員の改選という問題がございましたので、今度担保解除になった預金役員印を顧問弁護士先生のところにお預けをしてあるということでございます。
  62. 坂上富男

    ○坂上委員 東京共同銀行定期預金になっているものを、なぜ富士銀行に、あなたが預けておる最中に切りかえしたんですかと、こういう質問なんです。
  63. 山口敏夫

    山口証人 これは別に富士銀行でもさくら銀行でもいいんだと思うんですが、東京共同銀行に保管してあるということは余り好ましくないという、これは役所がどこかの御希望といいますか、そういう中で多分都市銀行に移転したというふうに承知をしております。
  64. 坂上富男

    ○坂上委員 ここに定期預金証書を持ってまいりました。これは総理府から聞きましたら、何か証人が預けられた弁護士さんが保管をされておる、定期預金証書は七年の五月九日、富士銀行に書きかえられた、こういうことになっているわけです。これには理事長は承認していないようなんですが、勝手にされたんじゃございませんか。
  65. 山口敏夫

    山口証人 理事長は八十歳を超える高齢の方でございまして、時々体調を崩されて御連絡がっかないということもございましたので、理事長推薦の顧問弁護士さんの了解をとり、理事長に御承認をいただくということで措置をさせていただいた、こういう経過だと思っています。特別問題が私はないと思います。
  66. 坂上富男

    ○坂上委員 これはまだ理事長のもとに返ったわけじゃなくして、あなたがまだ弁護士さんに頼んで押さえている、こういうふうに聞いてはいるわけですよ。だけれども、これはまあ見解の相違ですから私はこれ以上つきませんが、やはりきちっとこれはそっくり直ちに理事長のもとにお返しになったって、どれだけ荷物になるわけじゃないのだから、紙一枚と判こ一つなんだから、そんな引っ越したとか移転だとかという問題ではないのじゃないか、こう思っていますが、一つ指摘だけしておきます。  それから、この二〇〇一年日本委員会の問題ですが、このうち森電機の十一万株、それから五千三百十九万円が二十一世紀新社と三景商事、いずれも山口関連企業だ、こう言われておるわけでございます。このうち森電機の株については、さっき話がありました、六月二十日まで返還をする。それから五千三百十九万円のについては、これはどうなるのでございますか、返すのですか、返さないのですか。
  67. 山口敏夫

    山口証人 その辺を先ほど山本先生からも御指摘がございましたけれども、今回なぜ二つ財団預金担保に流用されたかという多少行きがかりと関係があるわけでございますけれども、この問題が起こりまして、私も公認会計士の方に全部財団設立以来の資金の流れというものを調査していただきました。それを理事会報告をいたしました。  その中身というのは、五千三百万貸し付けを受けた企業グループから、昭和五十六年から昨年度までの間に一億五千万の会費と寄附が納入されているわけでございます。ですから、経理上の帳簿で言えば、本来ならば五千万貸し付けを受けていたものを返済をして、そしてその返済金で財団運営していれば別に貸し借り勘定というのはそこで解消しているわけですけれども、貸付金だけが残っていて、そして五十六年から昨年度までの間に一億五千万の会費、寄附が同じ会社のグループから協力されている。  こういうことで、実は財団の経理を担当しておった専門職の方とその会社のグループの経理を担当しておった方が同じ方であったためにそういう錯誤が残念ながら起こっていたということでございまして、理事会におきましては、備忘価額という名目で貸付金と会費、寄附の勘定を差し引いたらどうかという意見もありましたけれども、やはりこういうふうに問題になっている以上は、寄附、会費は会費でもういただいたもの、また貸付金は貸付金で残っているものだから返済をしてほしいということで、今返済を求めているところでございます。
  68. 坂上富男

    ○坂上委員 会費があるからそれを担保にとっているとか、あるいは混同しておるというようなことは許されないのですよ、これは財団ですから。ちゃんと貸しは貸し、それから納入金は納入金、こうなるわけでございまして、それは一つ一つ財団でございますからちゃんと理事会の御承認も要るわけですよ。これだって承認ないでしょう、率直な話、貸し付けることについて。承認していないでしょう。議事録ないでしょう。あったとしたら偽造でしょう。どうですか。簡単でいいです、一言。
  69. 山口敏夫

    山口証人 ですから、そういう経理上のデリバリーについて錯誤があったということでございますから、今先生の御指摘のように、貸付金についてはきちっと返済を求めているというところでございます。
  70. 坂上富男

    ○坂上委員 それから今度、さっき話のありましたマンハッタン・ゴルフ用地のことでございますが、これについては、いわゆるこの点についてあなたのところでは、大体いつまで金が入ったのでございましょうか。ここのゴルフ場の買収費はいつまでに入ったのでしょうか。幾ら入ったのでしょうか。
  71. 山口敏夫

    山口証人 御質問の趣旨がちょっとよくわからないのですが。
  72. 坂上富男

    ○坂上委員 ああ、そうですか。  マンハッタン・ウッズ社のゴルフ用地の買収のことについてお聞きをするわけですが、これについては幾らいわゆる資金投資があったのですか、こう聞いているのです。
  73. 山口敏夫

    山口証人 全く私が御答弁申し上げる立場にない御質問でございますので、申しわけございません。
  74. 坂上富男

    ○坂上委員 これは、この予算委員会でいろいろ問題になりまして、長銀が管理されてから支払いがなされていない、こう言われていたのです。その後いろいろ調査をしてみますると、睦商事さん等からその後も金が入金になっておるようでございますが、それも御存じございませんか。
  75. 山口敏夫

    山口証人 ええ、承知しておりません。
  76. 坂上富男

    ○坂上委員 それでは、今度はワシントン国際大学と日ロ国際大学の点についてお聞きをいたします。  この二つの大学のことについては山口さんが中心になって事業を進められたんじゃないかと思います。しかも、事務局長的立場には衆議院の今の柴野たいぞうさんがやっておられたんじゃないかと思います。そして、ワシントン大学はほぼこのとおりだろうと思うのでございますが、日ロ大学の点についてでございますが、これは山口さんは全くかかわりはない、こういうふうにおっしゃっておりますが、事実ですか。  しかしまた、柴野さんは日ロ大学の準備室長をしているとみずから経歴で述べているのですが、これは御存じですか。
  77. 山口敏夫

    山口証人 先生の今御指摘の日ロ大学というのは、ソ連のロボフという前の首相代行が主宰している団体だと思います。これは、ルーツはポポフというモスクワの市長が設立した米ロ大学、米国ロシア大学を参考にしてつくられた。  今先生の御指摘の、私がソ連のゴルバチョフ時代にいろいろ関係者と協議していたのは、ソ日教育構想ということで、プロジェクトでございまして、それはその後安倍先生などの御助力によってソ連の青年を千人日本に招待をしたり、あるいは生産性本部のようなものを設置して、そして市場経済を学ぶソ連の若い人たちの勉強の場を供するという形に発展をしておりまして、今の日ロ大学とは私どもは全く無関係でございます。
  78. 坂上富男

    ○坂上委員 ここに政界要覧がございまして、柴野たいぞうさんがプロフィールでこう言っているのです。日本・ロシア合弁国際大学の準備室長をしておる、こうおっしゃっているのです。これは事実ですか、では。
  79. 山口敏夫

    山口証人 ゴルバチョフ政権時代に、相手方の要望でそういうプロジェクトを組んだということは事実でございます。
  80. 坂上富男

    ○坂上委員 さらに、今度アメリカのワシントン大学のことでございますが、九〇年の十二月までは二十五億円イ・アイ・イから資金提供された、こう言われております。これは九一年以降はメーンバンクの長銀の指導で資金導入ができなくなっておりますが、九一年の二月十三日から十四日に五億七千万円、六月の二十八日に九億七千万円、十月九日に一億三千万円、十二月に三億二千万円が睦商事から提供されているようでございます。これはもうワシントン大学は、証人中心ですからおわかりでしょう。
  81. 山口敏夫

    山口証人 ワシントン大学構想につきましては、その前段としてイ・アイ・イ・グループが高橋さんを中心に、アジア・太平洋地域における大きな社会還元を、ひとつ場所をつくろうということでオーストラリアに初めての私立大学構想を展開しまして、四百億を投じてボンド大学というものが建設をされまして、今立派に活動を続けているところでございます。  そうしたものを参考に、アメリカと日本のかけがえのない二国間関係、大西洋国家であるアメリカに太平洋にも大きく目を向けさせよう、こういう壮大な企画のもとに、高橋さんにも御協力をいただいてワシントン国際大学構想というものが進められ、その土地購入代金の大半はイ・アイ・イ・グループの御支援、御協力をいただいているということでございまして、睦商事から具体的な資金援助というものはちょうだいしておらないというふうに私は記憶しております。
  82. 坂上富男

    ○坂上委員 柴野さんから、送金をしたということがずっと文書で出ていますが、御記憶ありませんか。
  83. 山口敏夫

    山口証人 イ・アイ・イ・グループから長銀が撤退をした後、送金業務を委託をいたしまして、睦商事の御協力をいただいた、こういう経過はございます。
  84. 坂上富男

    ○坂上委員 この大学は今どうなっていますか。
  85. 山口敏夫

    山口証人 構想当初は日本の財界の方ももろ手を挙げて御賛同いただいたわけですけれども、こういう経済状況でございまして、今計画は凍結をしております。  そして、その土地を、六十万坪近くあるものですから、アメリカの企業が周辺を高級住宅地として変更をして、用地変更をして、そして、大学の用地としては十万坪を残しておいていただける、そういう形で現在凍結中でございます。
  86. 坂上富男

    ○坂上委員 それから、これはナンバー六と私言っているんですが、睦商事の支払い計画書なんでございますが、これには「会長住民税」とこう書いてあって、七百五十万円あります。この会長というのは証人ですか。
  87. 山口敏夫

    山口証人 それはよく私存じません。
  88. 坂上富男

    ○坂上委員 それから、熊本工業大学の一億五千万も入れられたようでございますが、これは返っておりますか。
  89. 山口敏夫

    山口証人 その大学構想の周辺に、日本の大学がアメリカに三十億も五十億も投資して進出をしているわけでございますが、そうしたむだな、また運営が難しい投資よりも、いわゆるサマーキャンプとかスプリングキャンプのような、そういう共同部な施設をつくろうではないかということを学長先生が大変希望されまして、そのプロジェクトの企画の中の一端に入れて御参加をいただいた、こういう経緯でございます。
  90. 坂上富男

    ○坂上委員 その次に、あなたがさっきの質問お答えになった以外に、西山興業さんの三十億の保証をあなたはしておりますが、これも事実ですか。
  91. 山口敏夫

    山口証人 先ほど申し上げましたように、事実でございます。
  92. 坂上富男

    ○坂上委員 それから、ダブるかもしれませんが、平成六年六月時点で、海邦通商の取締役である戸口勝正さん、石井万紗子さんは、いずれも龍霖偉同会、龍霖昭和会の、あなたの政治団体役員であると思われますが、それから、ムツミトレーディングカンパニーというかな、それから、自由工房の取締役や監査役である佐々寿一、細谷弘、岩沢義広さんは、あなたの政治団体である国民生活文化研究会、龍志会、龍政会、新政治経済研究会、国民政治文化研究会の役員というふうに私の調査では出ておりますが、間違いございませんか。
  93. 山口敏夫

    山口証人 先生のお調べになったとおりだというふうに思っていますが、今までは政治団体が幾つかの設立が認められておりましたけれども、今回一つということに政治改革法案でなりましたので、今お名前の出たほとんどの方は、四月ですかをもって退任をされているわけでございます。
  94. 坂上富男

    ○坂上委員 そうしますと、あなたは政経分離とおっしゃっていますが、あなたの政治もあなたの弟さんたちがやっておる事業も一体なんじゃないですか。どうですか。
  95. 山口敏夫

    山口証人 私は、弟の根本勝人の会社が立派に再建をされて関係者の方々に御迷惑をかけないように、私の範囲でできることは御協力を申し上げる、こういう気持ちで今いるわけでございまして、政経一致ということであるとするならば、二十年、三十年の経緯の中で、私が当初社長をしていたのを弟に譲ったとかまた役員会に顔を出したとか、そこで発言をしたとか、そういう具体的な、私は、その場所における検証をいただいてお決めをいただくべき問題じゃないか、私はあくまで個人的な立場での協力というふうに心得ております。
  96. 坂上富男

    ○坂上委員 私は、あなたの行為は政経一体だと思っているのです。しかもあなたは、新進党に御迷惑をかけたということで役員をやめられ離党されたようですが、国民皆様方についてはあなたはどういう考え方ですか、責任をとるという気はないですか。
  97. 山口敏夫

    山口証人 今先生方から御指摘された問題がすべて事実である、マスコミが連日報道している問題がすべて事実であるという場合は、私は当然みずからの出処進退はどう選択すべきかということは心得ているつもりでございます。  しかし、誤解や、いわゆるこちらの話とこちらの話とを結びつけて、想像や推理でいかにもバブル経済の憂さ晴らしのように、いけにえの羊どころかいけにえのアリのごときこの問題を取り上げて、それで経済が再建が成ると思い込んでいるのかどうかわかりませんが、そういう批判、中傷に一々こたえて責任をとるということは、私は、むしろ政治家のとるべき態度ではない。  幸い捜査当局も、捜査当局も全容解明に取り組んでおるわけで……(発言する者あり)発言中でございますから。捜査当局も全容解明をしている最中でございますから、私は、この捜査の進捗状況というものは、これはコインの裏と表の関係にもあると思いますけれども、むしろそこに、そういう進展の中にあわせて、私のかかわりというものが何らかの形で明らかになるということを私なりに信じておるところでございます。
  98. 坂上富男

    ○坂上委員 ありがとうございました。
  99. 佐藤観樹

    佐藤委員長 これにて坂上君の発言は終わりました。  次に、錦織淳君。
  100. 錦織淳

    錦織委員 この限られた時間の中であなたにかかわるさまざまな疑惑の全容を解明することは困難でありますが、しかし、さまざまな場所においていずれいろいろな真相が明らかになることと存じます。そして、きょうはこの場において、そういう真相解明の一端として極めて端的に幾つかの点をお尋ねしたいと思います。  証人の実弟である根本さんの関係しておられる睦商事という会社が、山口組系後藤組長の関係をしているリゾップという会社から少なくとも二億円程度のお金を借りている、こういう事実があるようであります。そしてその融資に絡んで、証人がこの後藤組の組長である後藤忠正氏と六本木のカラオケバーで会われたことがあるかどうか。少なくとも証人は何回かごの後藤組長といろいろな機会で会っておられるようだけれども、端的にお尋ねしますが、融資に絡んで少人数で後藤組長と会われたことがあるかどうか、端的にお答えください。
  101. 山口敏夫

    山口証人 先生の御質問は、私が朝日新聞の社長室で自決された民族派の思想的リーダーとも言われている野村秋介先生の大変親しい関係にございまして、いろいろお通夜とか御葬儀とかの中で、いろいろ民族派の代表の方々とかあるいは組関係の方ではないかという方々もおりました、そういう席でありますとか、しのぶ会などの席でそういう関係があったのではないかというのがその今の御質問の背景にあると思います。  融資に関して、私がそうした方に紹介をしたりお願いをしたりということは、私は全くしておらないというふうに思っております。
  102. 錦織淳

    錦織委員 それでは、あなたは、大勢の場所で会ったことはあるけれども、少人数であなたとそして後藤組長が会ったことはないと、こう断言されるわけですね。
  103. 山口敏夫

    山口証人 私はそう思っております。
  104. 錦織淳

    錦織委員 ところで、この後藤組というのは、静岡県の富士宮市に本拠地がある団体である、こういうことでございます。そしてこの後藤組は、静岡県の富士宮市の狩宿にあるオウム真理教の印刷所の、いいですか、印刷所としてオウム真理教が使っている建物がございます、この建物は、オウム真理教が後藤組の関係をしている会社から借りたものである、こういう事実がございます。証人はそのことは御存じですか。
  105. 山口敏夫

    山口証人 先ほどから、個人的にお会いした覚えはございませんという答弁を申し上げておりまして、私はきょう、国会同僚議員の御質問でございますから、あえて補佐人も同行を求めずに、いろいろ聞かれたことについては誠意を持ってお答えをすると。  今の問題も、御質問があれば幾らでもお答えをいたしますけれども、これは委員長議院証言法の五条の、私、もし補佐人がおられれば異議を唱える問題だと思います。もしその質問がメーンであれば、私幾らでもお答えいたしますけれども、二信用組合の問題できょうはお答えをしろというふうに承知をしています。
  106. 錦織淳

    錦織委員 それでは、それでは、ちょっと待ってください……
  107. 山口敏夫

    山口証人 念のため、誤解があるといけませんので、念のため今の御指摘についてお答えしますと、全く私は承知していませんし、承知する立場でもございません。  まあ新聞か何かでそういうことがあったという程度の情報は、先生と同じレベルの情報は私もマスコミか何かで読んだことは覚えております。
  108. 錦織淳

    錦織委員 それでは最後にお尋ねしますが、証人は、それでは、その後藤忠正組長と病院で、病院に見舞いに行ったことはありませんか。
  109. 山口敏夫

    山口証人 お答えするのは簡単ですけれども、今、先ほど申し上げたように、私は、御質問の趣旨が、先生の御質問の趣旨が私に対するきょうの出席要求と合致しておらないというふうに……
  110. 錦織淳

    錦織委員 関係があるじゃないですか。だって、委員長質問の中にはあなたの、あなたの親族経営する企業とあなたとの関係について委員長尋問で答えられているわけですから。それに関連してお尋ねしているわけです。
  111. 山口敏夫

    山口証人 後藤さんをお見舞いに行った記憶はございません。
  112. 錦織淳

    錦織委員 終わります。
  113. 佐藤観樹

    佐藤委員長 これにて錦織君の発言は終わりました。  次に、川島實君。
  114. 川島實

    ○川島委員 新進党の川島實です。  山口議員に私からも、あなたに関する幾つかの問題について、新進党を代表してお尋ねをいたします。  私は、まだ信用組合の問題がマスコミに取り上げられてないころ、草川代議士とともに、今回の東京共同銀行の構想はおかしい、信用組合経営責任は当然問われるべきだと訴えてきました。我々新進党がこの問題については先鞭をつけてきたところでございます。  今回の喚問の背景を考えるとき、与党の皆さんは全会一致のルールを破ってまで、日銀、大蔵、東京都の責任を、山口、中西議員の証人喚問を強行決定して、何か別の流れをつくり、問題の本質をすりかえようとしているのではないかという印象をぬぐい得ません。  そこでお尋ねをいたしますが、山口議員、あなたは、社会党から新進党に対して、五十年決議に乗ってくれたら山口議員の喚問は政治倫理審査会でどうかと持ちかけられたとき、それに対して、証人喚問でいいと明確に意思表示をいたしました。  にもかかわらず、与党三党は、新進党と国対委員長会談で約束したとしているが、私も同席いたしましたが、確認をしたのは、今国会証人喚問は行わないこと、今与党は、議運に政治倫理審査委員会で今後扱うよう議長に進言しているという説明があり、我々新進党は、五十年決議については持ち帰って検討すると別れただけであります。  新進党の海部党首が今国会の冒頭に述べたごとく、我々は不戦決議を行うため幹事長・書記長会談を開いていると、突然新進党抜きで今回多数決採決を行った。こういう経緯国民の前にはっきりしておかなきゃならないと思います。  山口証人が、そのやりとりの最中に、証人喚問で臨むと決めていたその真意をまずお伺いをしたいと思います。
  115. 山口敏夫

    山口証人 国会の五十年決議と証人喚問問題が結びっけられたということは、与野党ともに大変心外なことであり、そういう事実関係はないということだと私は認識をしております。  ただ、政治倫理委員会においていろいろこの疑義について申し述べたらどうかこういう先輩の御助言もございましたけれども、ただでさえマスコミが、一面トップ、一面トップといって、確かに一面トップに出ていますが、山口氏実弟云々という大見出しが躍っておりますけれども、記事を読んでみますと、私にかかわる文は一行だ。私の実弟はもう五十を超えておりまして、未成年者でもなければ事業家としてのきちっとした実績もある者でございます。私は、その本人が問題であるなちば本人の名前を書くべきでありまして、すべて山口代議士、山口代議士と。  これは念のため申し上げますが、東京都におきましても、当初山口関連というくくり方で秘密会に報告をしたわけでありますが、その後、私は異議を唱えまして、再検討していただくお約束の文書もいただいております。  そこで、私がどの程度この解明にお答えできるかわかりませんが、こうした公の場所で、国民皆さんにも直接聞いていただける場所で、そして偽証をすれば偽証罪に問われる重大な背景を背負って、私の知り得る限りのことは申し上げたい。国民皆さんに疑惑なり疑義を持たれている以上、私の立場からもきちっと御説明できるものはさせていただきたいということで、むしろぜひ証人喚問の場所でお願いをしたいという心境であったわけでございます。
  116. 川島實

    ○川島委員 次に、今回の二信組の経営破綻の背景についてお尋ねをいたします。  我が国のバブル経済が膨張する過程で、銀行は系列のノンバンクなどを通じて不動産や株式に巨額の投資を行った。二信組のケースも同じで、日本長期信用銀行が人と金を出し、信組の日々の出入り、出と入りを掌握していたにもかかわらず、バブル破綻でいざ信組の経営が危なくなったら、一斉に引き揚げた。  そこで、困った信組は経営維持のために高金利で預金を集めた。これが原因で貸し付けが急拡大し、そして二信組が破綻に至った大まかな背景でございます。バブル破綻の結果、全国の金融機関等が抱える不良債権の大半が、この二信組と同様のケースであります。  バブル時代は、一国全体、社会全体が熱病に浮かされていたごとく、火元は、じゃぶじゃぶと余った資金の貸付先を求めていた大手の銀行だ。  大手銀行の手元にある資金が過剰流動性となってノンバンクや小さな金融機関に向けられ、株や土地、ゴルフ場開発に向かった。したがって、最大の加害者は、大手の銀行であり、それを許していた監督当局。小さい金融機関は、もちろん加害者ではあるが、逆に被害者的な側面もあるわけであります。長銀と二信組の事例によって明らかであります。  にもかかわらず報道等では、二信組も確かによくないが、二信組だけが何か悪逆非道のような印象を受ける。黒幕はだれか間違っては私はいけないと思います。  そこで、山口証人はこのことをどう理解をしているのかお尋ねをいたします。
  117. 山口敏夫

    山口証人 二信用組合経営破綻に伴うもろもろの疑義、疑惑につきましては、今捜査当局が懸命に全容を解明しているわけでありますから、私は、私の身内の企業も含めてその捜査の進展を冷静に見守っていきたいというふうに思っております。  しかし、今の川島先生の御指摘のように、私は、大手銀行だけにもまた責任があるとも言えない。これは、もっと大きく言えば、日米における膨大な貿易黒字をもとにアメリカから執拗に内需拡大が求められて、そして低金利政策の中でこういうバブルというものが発生をした、それの引き締めすべきときを十カ月、半年、時の政府がおくれたために、非常に猛スピードを出していた経済が急ブレーキをかけて、非常にこのバブル経済の崩壊という後遺症に悩んでいる。  その中で二信用組合の問題も私は一つの象徴的なケースだというふうに思いますが、いずれにしましても、私もそういう思いがあるからこそ、今具体的な、集中砲火を浴びているような問題に対して、これが私にかかわる問題を含めて本質的な問題、本当にここで私が大きな責任をとることによって経済が再出発するとかそういう具体的な問題につながることであるならば、これは私は甘んじてそういう出処進退も考えてもいいわけですけれども、ただいけにえを出すだけのような私は論議の展開で、本当に、今先生心配された日本の経済とか中小企業の救済とかいろんなバブル経済の後始末の再出発というものはできないというように本当に率直に思っております。
  118. 川島實

    ○川島委員 次に、バブル破綻の背景と行政の責任についてお尋ねをいたします。  政府は、金融システムの安定維持を名目に、まことに異例な日銀出資による新銀行、東京共同銀行設立した。証人は、東京共同銀行のスキームによる二信組の救済について、監督官庁の行動についてどうお考えがお尋ねをいたしたいと思います。
  119. 山口敏夫

    山口証人 ことしの自治労の旗開きのときに武村大蔵大臣と私同席をいたしました。そのとき、二信用組合の問題というよりも、これから公的資金の導入、住宅専門金融会社の膨大な不良債権に対する公的資金の導入等、これは草川議員の質問に対して、そういうことは念頭にないということを大蔵大臣が答えておりましたが、私はそのときそういう話を承ったことを記憶しております。  そういうことで、東京共同銀行最初にありきで、次は大阪共同銀行あるいは北海道共同銀行というような形で、私は、二信用組合を取っかかりとして、いわゆる金融マフィアと言われている財政当局、金融当局はそういう大きなスキームづくりのために東京共同銀行というものを、あるいは二信用組合という問題もそういう中に組み込まれていった。  たまたまいろんな経営破綻の中での問題が発生をした、これはこれで捜査当局が全容を解明しているわけでありますから、それと今御指摘の問題は別にして取り組むべき問題だというふうに私は思います。
  120. 川島實

    ○川島委員 次に、余暇厚生文化財団山口議員の関係についてお尋ねをいたします。  一つには、財団法人余暇厚生文化財団基本財産担保とし、ヴィジョン・スリーナイン社が旧東京協和信用組合から融資された二億六千万円のうち一億八千万円は、同信組の債権を譲渡された全国信用組合協会に三月三十日に返済されております。これは、山口事務所の方で返済されたのでしょうか、それとも山口仁枝氏もしくは根本勝人氏の方でなさったのでしょうか。  二つには、さきに述べた返済が行われたのと引きかえに、東京共同銀行からヴィジョン・スリーナイン社に同社振り出しの手形が返還されましたが、返還の際、山口代議士秘書の岩沢義広氏が立ち会ったとの指摘があります。これは事実でしょうか。事実とすれば、財団法人余暇厚生文化財団基本財産流用問題について、当時から山口代議士御本人も認識なさっていたのでしょうかお尋ねをいたします。
  121. 山口敏夫

    山口証人 岩沢さんは私の政治団体役員でございます。私が、返還の作業に当たり、私自身が出向いて立ち会うということができませんでしたので、立会人としてお願いをしたわけでございます。  今、余暇財団担保流用につきましては、お金を借りている会社が銀行に返済をしませんと担保が解除にならないということでございますから、当然のごとく、実質的にお金を借りた根本社長のもとに資金を調達をしていただいて、そして原状回復をした、こういう経緯でございます。
  122. 川島實

    ○川島委員 次に、二一〇〇年日本委員会との関係についてお尋ねをいたします。(発言する者あり)二〇〇一年ですね。  一つには、旧安全信組から海邦通商に対する二億六千万円融資の際、山口代議士が設立に尽力なさった財団法人二〇〇一年日本委員会、これは東京都港区の基本財産五千万円が、理事会承認もなく担保に流用されたことが総理府の調べで明らかになっております。海邦通商の根本勝人氏の実兄としての責任をどう感じているかお尋ねをいたします。  二つ目は、両財団基本財産が流用されたこと、理事長及び事務局長の管理責任はとられたのかどうか、お尋ねをいたしたいと思います。
  123. 山口敏夫

    山口証人 両財団とも、現、前理事長は全く責任は存在をしておらないわけでありまして、この財団預金を一時的とは言いながら担保に流用してしまったということについては、会社側に厳しくその責任を求めているということでございまして、先ほど申し上げましたように、これは亡くなった方なのでお名前は差し控えますが、経理の専門職として財団の経理を担当していただいた方と根本の会社のグループの経理の東京の責任者が同一人でございまして、二〇〇一年財団設立以来の運営について、会費、寄附を含めましてすべてそのグループで実際のところ協力をしてきたということの中で、多少ともその一時的な担保の流用をさせていただくということについてのこの過失が生じたのではないかというふうに思っております。  先ほども言ったように、五千万の貸付金というものが会社に残っていながら、同じ会社から一億五千万の、これは五十六年以降会費、寄附が二〇○一年財団に供されている。そういうデリバリーの中で、事務責任者同士の安易さというものもあったというふうに私は承知をしておりまして、それを理事長初め理事皆さんにも御報告を申し上げたわけであります。
  124. 川島實

    ○川島委員 次に、絵画の件についてお尋ねをいたします。  睦商事平成五年十二月十六日、神戸市内の貸金業者から、ピカソやゴッホ、ロートレックらの絵画四十一点を合計二十億円で購入し、代金を睦商事振り出しの約束手形三十枚で支払う契約を交わした際、保証人の欄に先生の秘書の佐々寿一氏の署名捺印があります。この絵画取引について、先生自身が保証人になられた経緯についてお聞かせをいただきたいと思います。
  125. 山口敏夫

    山口証人 相手方のお取引先の方は、兵庫県の韓国商工会議所の会頭という非常に重要な役を持っておられる方でございますし、弟の根本の会社と、そうした今の御説明の取引をしたいということでございました。  佐々は、念のため申し上げますが、鹿グループ一つ会社社長でございまして、根本の片腕としての立場事業活動に専念しているという立場の男でございます。  そういう中で、最終的に両者の合意ができたので、ひとつ保証人として協力していただけないか、こういう申し出がございまして、私も事業再建の一助になるならばということで承諾をしたわけでございますが、その後、その取引については双方のそごがあり、その後解約をして白紙に戻した、こういういきさつのようでございます。
  126. 川島實

    ○川島委員 次に、ワシントン国際大学関係についてお尋ねをいたします。  一つには、先ほどから話がございますように、パージニア州ラウンド郡国際大学の設立はすばらしい発想と考えております。ワシントン国際大学は先生の発案でしょうか。なぜ失敗し、責任が問われることになったのか。また、ワシントン国際大学の構想がストップした理由はなぜでしょう。また、同大学の資金源、四十一億投資済みは高橋氏が行ったのでしょうか。  二つには、プリムローズの預託金が大学の土地買収に使われたことはないのですか。また、イ・アイ・イ・グループから多額の融資を受け、さらに日本の私立大学からも出資を集めた構想がとんざした現実を、立案者の山口代議士はどう受けとめておられますか。また、米国側への対処はなされているのでしょうか。この件についてお伺いをしていきたいと思います。
  127. 山口敏夫

    山口証人 プリムローズの資金がワシントン大学に流用されたのではないかということは全くございません。また、プリムローズの説明を聞きましても、そこで集めたお金は、土地とか工事とか、いろいろな周辺整備等を含めて全額その事業に投資されているということは、関係者にも認めていただいているようでございます。  そこで、ワシントン国際大学構想というのは、先ほど申し上げましたように、かけがえのない二国間関係、またアメリカの政権は大統領の交代と同時に三千人、四千人というスタッフがかわるわけでございますから、日米間が、ふだん着て特別な場所を設定しないでフランクに話し合えるフォーラムのようなものが必要じゃないかということで、故安倍外務大臣などにも御賛同いただいて、ひとつ進めてみようかこういうことであったわけです。  その前提条件としては、高橋さんがイ・アイ・イ・グループの社会還元として、四百億円投じてアジア・太平洋地域のかなめとしてつくられたボンド大学構想というものも十分参考にさせていただいたということでございます。  ただ、時代が、経済状況も悪化してまいりまして、なかなか資金の調達が難しいのではないか。普通の事業と違って教育ということになりますと、大学を設立したけれども学生が三年生、二年生のときに学校の運営が行き届かなくなったということはもう絶対あってはならないことでございますので、慎重の上にも慎重に作業を進めている中に今日に至った、こういうことでございます。  そして現在は、アメリカの民間企業グループにその土地を委託といいますか、お譲りをいたしまして、その会社が周辺を高級住宅地等整備をしていただきながら、大学用地については十万坪弱の分を残していただいている。それをどう生かすか、今後運営していくかということについては、ことしじゅうに最終的な決定をしなきゃならないという場面に今立ち至っているということでございます。  構想自体、私は、大変評価をされているわけですけれども、大変厳しい状況にあるということでございます。
  128. 川島實

    ○川島委員 次に、西山興業の件についてお尋ねをいたします。  山口議員は、西山興業社長のところへ高橋理事長と三十億円の借金に行ったこととされておりますが、西山興業からの融資の件、山口代議士が連帯保証人になっている点についてどうでございましょうか。また、代議士は、そこまで尽力されたゴルフ場がまだ完成されていない現状をどう受けとめておりますか。お伺いをいたします。
  129. 山口敏夫

    山口証人 西山さんに私は高橋さんを御紹介を申し上げました。もう二十年近く前であったのではないかと思いますが、その後、二人も大変意気投合いたしまして、いろいろなお仕事関係が成立しておったようでございます。  根本社長融資の御相談に行ったとき、高橋さんと話をするということでございまして、高橋さんと西山さんのお話の中で、出口のところで、じゃ山口さんにも保証人になってもらおうということでございましたので、高橋さんも御苦労いただいているならば私も、じゃ保証人として協力をするのは当然のことでしょうということで、そうしたデリバリーがなされたということでございます。  今の最後の御質問の、弟の手がけたゴルフ場のことでございますが、これも私の地元での開発事業でもあり、いろいろ皆さん心配していただいたり御迷惑をかけたりするという場面もございますので、実は私も正直言って、何とかこの仕事だけは完結をさせて、オープンのテープカットができるまで何とか協力をしなければという思いは人一倍強く持っておったわけですけれども、いろいろ経済活動というものは蟷螂におのをぶつけるようなものでございまして、なかなかうまくいかないというものもございます。そういう中で、私の姉と高橋さんたちが私以上に非常に真剣に御支援をいただいた、こういう経緯が一連の問題の疑義につながっているということであると思います。
  130. 川島實

    ○川島委員 次に、全労済の件についてお尋ねをいたします。  全労済とか自治労とかに二信組の幹部を秘書が紹介したと言われておりますが、事実関係はどうでしょうか。  九三年の十二月十四日、貴事務所の米山智栄子秘書が両信組の幹部とともに全労済本部を訪れ、対応した資金部長に大口預金の勧誘をされたことを貴事務所は御存じでしょうか。
  131. 山口敏夫

    山口証人 私も新聞の報道で知ったわけでありますが、その米山さんは前、自民党の国会議員の秘書も務めておられまして、今私のところでお仕事をしていただいているわけでございますが、具体的にそうした預金のことをお願いをしたという事実はないというふうに私は報告を受けております。  全労済はちなみに二信用組合との預金関係というのはなかったと思いますし、自治労の二信用組合における預金というものは存在していたようでございますが、これは私及び山口事務所とは全く関係のないところで預金がなされたということだと思います。
  132. 川島實

    ○川島委員 次に、両信組への預金勧誘は、これまでの一部報道で、宇都宮徳馬氏の親族企業ミノファーゲン本舗への山口代議士御自身の働きかけが明らかになっております。当時は、東京協和理事長だった高橋治則氏ですか、のイ・アイ・イ・グループへの日本長期信用銀行の支援が打ち切られ、資金繰りに困窮した両信組にとって大口預金獲得が死活問題でした。山口代議士御自身や秘書の方はほかでも両信組の大口預金獲得のために活動されたのでしょうか、お伺いをいたします。
  133. 山口敏夫

    山口証人 確かに東京協和役員の方から、預金拡大キャンペーンをしておる、どなたか御紹介をいただけませんかと何かの会合のときにお話を受けたことがございます。たまたま宇都宮先生の御子息とか、親子二代の御縁もございまして、お会いする機会があったものですから、こういう方を御紹介をしたいということは申し上げたことがございます。  ただ、幾ら預金が集まりにくい時期と言いながらも、両信用組合で一千億に近い預金があったんだと思うわけでございますが、私が御紹介したのはそうした宇都宮先生のミノファーゲンも一億、また後に信用組合預金営業活動で一億ということでございますから、その大口預金獲得に私が大変貢献をしたということは、残念ながらそれだけの力量は持っておらない、おらなかったということでございます。
  134. 川島實

    ○川島委員 次に、先ほども出ておりましたが、オウム関係についてお尋ねをいたしておきます。  ロシアのロボフ安全保障会議書記とオウム真理教の橋渡しをしたのも山口氏と言われております。証人のロシア人脈とオウム人脈とのかかわり、特に日ロ大学をめぐっての事実関係だとか、事実でないとすればこうした報道関係に対して抗議をなされておるのかどうか、この点についてお伺いしておきたいと思います。
  135. 山口敏夫

    山口証人 先ほど坂上先生の御質問の中でもお答えをさせていただきましたけれども、私どもがゴルバチョフ政権の中枢の方と協議をしていたのは、モスクワ大学で経済を勉強するよりも、日本の市場経済を若い人に知ってもらうということが大事だと。消費税のような難しい税制も大人から子供まで一カ月で全部生活の中に組み込むというような国は日本をおいてそうめったにないわけでありまして、本当にそういう経済が大人から子供まで隅々システムが理解されておる、これをソ連がまず学ぶことが先決だということから、いわゆる市場経済を学ぶためのプロジェクトということを進めたわけでございまして、今オウムが問題になっている日ロ大学というのは全く別次元、また別時代事業でございます。  そういう中で、一部マスコミに、私がロシアヘのオウムの紹介者ではないかということが報道をされましたけれども、これは全く事実無根でございまして、ロボフが来日したとき、ここにおられる桜井先生や村田先生の主宰する日ロ議運で朝お話を聞いて、その後私も事務所に立ち寄っていただいたということを記憶を呼び起こしましたけれども、そのロボフが麻原オウムとのロシアのパイプ役で、そして今ソ連は国家機密保持法を適用するぐらいの姿勢で一切の情報を遮断しているということでございますけれども、決して私たちがそういう水先案内人を務めたということは全くございません。
  136. 川島實

    ○川島委員 さらに、オウムが先生あてに出した脅迫状がオウム京都支部で発見されたことについてどのように受けとめておみえになりますか。  また、同支部出身の井上容疑者のいわゆる井上メモの中に、クーデター計画において山口証人が首班の政権構想が描かれていた、こういうふうにあるわけでございますが、これをどう受けとめておりますか。
  137. 山口敏夫

    山口証人 政治活動をしていますと、いろいろ民族派の方の街宣車が選挙事務所に押しかけてきたり、いろいろな難行苦行もございます。そうした中で、一つの脅迫状のようなものが自宅に舞い込んだわけでございますが、私は全くいたずらだというふうに認識をしておりまして、今でも事実関係はちょっと証明できないと思うわけですけれども、特別な事故もございません。  ただ、オウムが、いろいろなところでの問題に対して、私は、地下鉄サリン事件、松本サリン事件を初め、全くこれは市民テロは許されない問題でありますし、特に私は皇室の行事には一度も欠かさずに出席をさせていただいている、皇室を大変尊敬している立場でございますから、ああしたオウムの基本的な姿勢というものに対して何ら受け入れる余地のない、一日も早くこの問題を解決してもらいたい。  また、私に関する問題についても、だれがこういう捏造といいますか、政治的な陰謀の意図がどこかにあるのじゃないかと思いたくなるようなことでございますが、心外にたえないというところでございます。
  138. 川島實

    ○川島委員 次に、睦商事等の関係についてお尋ねをいたします。  今、山口証人の刑事責任を問う声もあります。また、弟の経営する会社はダミーだと言う人もおります。睦企業は親の代からの会社で弟が跡を最初から継いだと記録されておりますが、事実関係はどうなのでしょうか。山口親族が関連する企業山口議員との関係についてお聞きをいたしたいと思います。  また、関連企業と言われております自由工房の所在地が、先ほどもありましたけれども、永田町の山口事務所と同じでございますけれども、その理由をお聞きをしておきたいと思います。  さらに、資金繰りに窮した睦商事が複数の暴力団関係の金融会社から高金利で資金を導入している。警察の捜査関係者は、その会社一つは警察庁指定の広域暴力団系A組の金融業者と言っておりますが、この事実についてお伺いをいたします。
  139. 山口敏夫

    山口証人 今捜査当局で、この二信用組合の刑事責任を問われる部分については鋭意捜査が進められておるわけでございますから、私は、その捜査の中でまたそれなりの、新聞報道とは違った一つの事実関係というものも明らかになっていくのではないかというふうに思っております。  特に、ビジネスの関係は相対的な関係ですから、幾ら私どもが弟の会社のグループの口裏を合わせても、相手方の取引先なり相手先が、仮に私がかかわっておったとすれば、どういうかかわり方をしていたかということはすぐ検証されてしまうわけでありますから、そういう中で、ただこういうバブルが崩壊をしますと、同じ会社の中にいた人だとか取引先の中にも、こういう事故が起こると、このときとばかりいろいろ、中傷も中にはあるでしょう、それが一部針小棒大に伝わっているということも私は承知をしております。  余暇財団理事長もいろいろなところで、今桜井さんも指摘したような問題についても発言をしておりました。私はそのおかげでテレビや新聞や雑誌に、出されなくてもいいことを二十回以上もいろいろ悪口雑言で報道されましたけれども、私は、事実関係というのは一つしかないわけで、決して、理事長に対する背信とか、余暇財団の再出発に当たっての、対する運営に対して、十分、最終的には理事長ともども協力して、皆さんにも安心していただける、こういう確信のもとにすべて進めているわけでございますので、いろいろ刑事責任を問われるんではないかということについては、これはその全容の解明を待つしかない、こういう自然体でおるわけでございます。
  140. 川島實

    ○川島委員 次に、先ほども出ておりましたが、新自由クラブ関係についてお尋ねをいたします。  山口さんは、新自由クラブの立党に参画され、八期も幹事長をおやりになりました。小なりといえども全国政党の一党を率いていて、国政選挙、地方選挙など大変なお金がかかったと思います。政治にはお金がかかるということで、こういった政治はいかぬと、今政治改革の路線を進んでいるわけでございますが、いずれにしましても、当時幹事長として山口さんは大変な資金集めに苦労をされたと聞いております。こういった、山口さんの御苦労された政治と金の関係の延長が今回の問題の底辺部を構成していると思います。  いろいろこちらも資料がございますが、一例を挙げますと、昭和五十八年十二月の第二次中曽根内閣において、自民党と新自由クラブの連立政権が誕生じ、政治倫理の田川さんが自治大臣として入閣したわけでございますが、その際、自民党の田中六助幹事長が仲介に入り、自民党から新自由クラブに対して多額な金が流れたという話がございます。そういった事実があったのかどうか。あったとすれば、その金の処理はどうなされたのか。  さらに、今回のさまざまな事件の中で、暴力団絡みの金融機関から金を借りたという疑惑があります。その問題についてですが、昭和五十一年六月、新自由クラブを結党いたしました。西岡さんは、河野、西岡の路線の違いによる離党と言われておりますが、実は、この裏には、五十二年七月の参議院選挙に伴う党の莫大な借金と、河野洋平氏が絡む暴力団絡みの金融事件があったと言われております。それが嫌で西岡氏は離党したと。その後始末を山口議員がやったと言われております。その辺からそういった金融機関との接点が出てきたのではないかと思われますが、今言ったような河野さんをめぐる暴力団絡みの金融事件はあったのかどうかについてお伺いをいたします。
  141. 山口敏夫

    山口証人 河野さんは、今を時めく自民党の総裁、外務大臣でございますが、私は、立場こそ異なれ、河野さんとは、ともに一時代を同志として闘ってきた、そういう気持ちでおります。  田中六助さんから云々ということがございますが、田中先生はお亡くなりになりましたけれども、田中先生に二十四時間体制でついていた秘書さんはまだ活躍をしております。そういう方の証言も含めて御確認いただければと思いますが、自民党から新自由クラブに対しての資金協力があったということはございません。  また、河野さんが云々ということがございましたけれども、新自由クラブは、いろいろ、当時、民族派の方からの妨害がございまして、河野さんなどは京都で暴漢に襲われたというようなこともございました。いろんな方が党本部に訪れて、中にはドスを抜いて威嚇をするという場面もありましたけれども、そういうときは幹事長役である私がお相手をさせていただいた。河野さんは専ら全国遊説で、自民党の腐敗政治との決別とか、自民党、保守反動だ、自民党の役割は終わった、こういう演説をしておったわけでございまして、特別そういう御指摘の事情で西岡さんが離党したとか、新自由クラブ時代に私どもの仲間にスキャンダルやトラブルがあったということはないというふうに承知しております。
  142. 川島實

    ○川島委員 あと幾つかございますが、時間が参りましたので終わりたいと思います。ありがとうございました。
  143. 佐藤観樹

    佐藤委員長 これにて川島君の発言は終わりました。  次に、松本善明君。
  144. 松本善明

    ○松本(善)委員 証人に伺いますが、言うまでもなくこれは証言でありまして、答弁ではないので、事実についてきちっとお答えいただきたいと思います。  余暇厚生文化財団基本財産一億八千万円が理事会に諮ることなく担保に供された問題については、先ほど担保が解除されたということを言われました。しかし、私どもの調査では、実際は九九%がこのお金は返済されていないというかなり確かな調査結果が出ておりますが、事実はどうでしょう。
  145. 山口敏夫

    山口証人 余暇財団が借金をしたわけではございません。民間の会社が借り入れをする際に余暇財団定期預金担保に供されたということでございますから、民間の会社東京共同銀行に返済をすれば自動的に余暇財団定期預金担保解除になる、今そういう状況でございますので、先生の御指摘のような、返済されていないという事実関係は全くないというふうに承知をしております。
  146. 松本善明

    ○松本(善)委員 それは、ヴィジョン・スリーナインが二億六千万円の融資を受けるときの話。これは全額返済されていますか。
  147. 山口敏夫

    山口証人 その点については私確認をしておりませんが、その残りの部分については肩がわりするというような話を、東京共同銀行の、東京共同銀行というのは何か管理機関ができたんですね、信用組合協会か何かにそういうものが委託をされている、そこの弁護士さんと何か話し合いをしているという話を、私は報告を受けたことがございます。
  148. 松本善明

    ○松本(善)委員 百万円しか返していないという情報が入っていますけれども、百万円しかこの財団の方には金が行っていないという話が入っていますが、いかがですか。
  149. 山口敏夫

    山口証人 ちょっと御質問の意味がよくわかりませんが……。
  150. 松本善明

    ○松本(善)委員 余暇厚生文化財団の方には百万円しかお金が行っていないということが出ていますけれども、どうですか。
  151. 山口敏夫

    山口証人 どこから百万円のお金しか行っていないということの御指摘でございますか、ちょっとお聞かせいただきたいと思うんですけれども。
  152. 松本善明

    ○松本(善)委員 実はあなたの方から、どういう形で実際には返済しているかという話を言われるべきなんですよ。それがあなたからは聞かれないというならそれで結構です。  次のことをお聞きしますけれども、時間がちょっとありませんから、お答えになるなら一緒にお答えいただきたいと思います。  それから、権限のない者が勝手に財団基本財産担保に入れるということは刑事事件になる性質の問題であります。この問題について、この財団理事長大西一孝氏本人にあなたが告訴しないでほしいということを頼んだという、かなり確度の高い調査結果を得ていますけれども、いかがでしょう。
  153. 山口敏夫

    山口証人 どこを根拠に確度の高い情報というふうに御判断されるかわかりませんが、私の立場理事長に告訴をしないでほしいと、こういう依頼を申し上げた記憶はございません。  私は、財団にとっては二つの選択肢がある、やはり理事長を初め理事会がこの事態をどう受けとめて、告発をするのか、あるいはこれを契機に、今までの功績等の情状酌量の中で、そして、こういうことは二度と起こさないという気持ちで理事会として再出発するか、二つの選択しかないわけでございますから、特別、理事長に依頼をする立場でもございません。
  154. 松本善明

    ○松本(善)委員 四月の二十七日に、大西さんや顧問弁護士労働省に謝りに行った日ですけれども、その日、弁護士事務所で大西さんに告訴しないでほしいということを頼んだことはないかどうかということを改めてお聞きをいたしますと同時に、大西さんの御息女に、娘さんに告訴しないでほしいということを頼んだことはないか、二つの点をお聞きします。
  155. 山口敏夫

    山口証人 そういったことを申し上げたということは、私は記憶しておりません。
  156. 松本善明

    ○松本(善)委員 記憶していないといっても、ごく近い話でございまして、五月の……(山口証人「そういうことをお願いしておりません」と呼ぶ)お願いしていないということですか。  五月十一日に、山口、あなたからいえば親族関連八社の強制捜査が行われました。同日、あなたは記者会見をされました。その足で大西さんのお嬢さん、御息女を訪問をして、一時間から二時間にわたって国際情勢その他いろいろ話をされて、最後に、一体何をあなたは言いたいのかということを御息女に言われて、あなたは、告訴をしないでほしいということだというふうに言われたということはありませんか。
  157. 山口敏夫

    山口証人 大西さんのお嬢さんは高橋さんのお母さんと一番親しい関係でございまして、私は、高橋さんのお母さんをお見舞いするときに大西さんのお嬢さんとお会いをした、こういう事実でございます。  それからまた、大西さんのお嬢さんは、八十歳になるお父上に対して、もう余暇財団理事長をやめてもらいたい、理事長として毎月毎月持ち出しをされても家族としても迷惑だ、そういうことで一日も早くやめさせてもらえないかこういうようなお話を申し上げたわけでありまして、私から大西さんのお嬢さんに告発をやめてほしいという趣旨のお願いを申し上げたということは、私はございません。
  158. 松本善明

    ○松本(善)委員 それでは、別のことを聞きましょう。  森電機株十一万株について、相手方と交渉をして、「平成七年六月二十日までには私の責任において財団に返還することをお約束致します。」という、あなたの名前の二〇〇一年日本委員会理事長に対する念書が、私の手元にその写しが入っております。これは先ほどもちょっと質問がありましたが、これはあなたが財団の資産を勝手に運用していたことに関与をしているということを結局認めたことになりますけれども、どうなのかということ。  それから、これは返却したのかどうか、二十日までですから。それから、その返却の見通しがあるのかどうか、この点をお聞きしたい。
  159. 山口敏夫

    山口証人 私が二〇〇一年財団理事長理事皆さんお話を申し上げたのは、私の親族会社担保の流用の行為を行った、また、私は理事の一人でございますから、当然のこととして、きちっとすべての案件に対して原状回復という状態をつくり出さなきゃならない、そういう決意のもとにお話を申し上げたということでございます。
  160. 松本善明

    ○松本(善)委員 現在の時点で返却されていますか。
  161. 山口敏夫

    山口証人 二十二日に二〇〇一年財団理事会が開かれるわけでございます。それに先立っ二十日前後までに、残りの問題については原状回復を進めなきゃならないということを理事会で御報告を申し上げたということでございます。
  162. 松本善明

    ○松本(善)委員 まだ返していないようですね。  それではもう一つ、先ほども質問がありましたが、あなたの親族の関連企業プリムローズカントリー倶楽部に関してでありますが、一九九三年、ゴルフ場の計画変更に際しまして、あなた自身が直接町当局に電話をして計画変更を認めるよう圧力をかけたということが町当局からの調査の結果わかっておりますが、事実ですか。
  163. 山口敏夫

    山口証人 町当局のどなたに御確認いただいたかわかりませんが、そういう御質問ですといかにも事実関係が既に立証されているように思えますが、私はそういう電話とか圧力のたぐいはかけておりません。具体的なもし事例がおありでしたら、お名前をお示しいただいても結構だと思います。
  164. 松本善明

    ○松本(善)委員 県当局にもそういうことが言われていますけれども、県当局にそういう電話をしたり働きかけたことはありませんか。県です。今は町のことを聞きました。県。
  165. 山口敏夫

    山口証人 埼玉県に対しましても、こういう御時世でもございますし、いろいろ私どもが余計なことを心配しますとかえって誤解を招くことにもなるわけでありますから、その点も私は心得ておるつもりでございますので、町に対しても県に対しても、具体的にそうしたお願い、要求をしたことはないというふうに記憶しております。
  166. 松本善明

    ○松本(善)委員 最後に伺いますが、全体としてきょう証言されたこと、私に対して証言されたことも含めまして、あなたは経営には関与していないというふうに言われているけれども、証言されていることは実際上は経営に関与しているように思いますが、あなたはその点についてどう思いますか、全体は。
  167. 山口敏夫

    山口証人 私は、一つ一つの事実関係とか相手方とのお取引の関係とかというものを言っていただければ、私が経営に参加している立場ではない、しかし、いろいろな、こういう時世でございますから、何とか大勢の方に迷惑をかけない形でその事業が再起をする、そういう状況づくりのために私なりの御協力を申し上げているということは御理解をいただけると私は考えております。
  168. 松本善明

    ○松本(善)委員 終わります。
  169. 佐藤観樹

    佐藤委員長 これにて松本君の発言は終わりました。  次に、海江田万里君。
  170. 海江田万里

    ○海江田委員 余暇厚生文化財団基本財産の流用についてお尋ねをしますが、この一億八千万円、先ほど坂上委員資料提示をいたしましたけれども、ことしの五月九日の時点では富士銀行に一億八千万円の普通預金があるのですが、それはそっくりそのまま今もあるのですか。
  171. 山口敏夫

    山口証人 全く原状のままで保管されております。
  172. 海江田万里

    ○海江田委員 それから先ほどの証言では、この余暇厚生文化財団基本財産の流用については実弟の根本さんが証人に無断で流用をやった、そういうふうに私は理解をしたのですが、証人の認識もそれと同じでよろしゅうございますか。
  173. 山口敏夫

    山口証人 大変残念なことでございますけれども、そういう事実経過でございます。
  174. 海江田万里

    ○海江田委員 あともう一方、常務理事の比企さんという方ですね、この方もおやめになっておりますが、この方と根本さんとの間の関係というのはどういう関係ですか。共犯関係はあったのですか。
  175. 山口敏夫

    山口証人 先ほどもお答えしましたように、二〇〇一年財団につきましても余暇財団につきましても、睦グループといいますか、根本の関係からも大変な御協力をいただいているということも知り得る立場でございますので、一時的な利用といいますかを承知の上で同意をした、こういう経過でございます。
  176. 海江田万里

    ○海江田委員 力関係からいっても根本さんの方が主で比企さんの方が従だ、こういうふうに考えられるわけですけれども、ただ、比企さんは常務理事になっておりますけれども、根本さんは全く何の理事にも評議員にもなっていないわけですね。そうしますと、この何の役職もない人が流用したということになりますと、先ほどもお話がありましたけれども、やはりこれは告訴の対象になるということで、山口さん御本人はこれは理事をしておる、しかも、先ほど来お話があるように、この財団設立のときから非常に尽力をされておるということですから、実質上の責任者でありますから、当然のことながらこれは根本さんを、実の弟ではありますけれども、やはりこれは当然のことながら告訴すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
  177. 山口敏夫

    山口証人 そうした最終的な判断というのは理事長及び理事会で決めることでございまして、財団に対する全く因果関係がない立場の人がそういう行為を行ったということであれば、海江田先生の御指摘の選択ということもあろうと思います。  しかし、財団設立に関して、あるいは運営に対して、いろいろ会費とか寄附とか基本財産とか等の中において御協力をいただいておった、そういった問題についてはどういうふうに判断をするか、これから理事会で最終的な協議をする、こういうところでございます。
  178. 海江田万里

    ○海江田委員 その理事会ですけれども、実は一度も開かれていないのですよ。ただ開かれていないだけじゃなくて、ここに理事会、評議員会の開催についての案内があるわけですけれども、「下記のとおり評議員会を開催いたしたく、御案内申し上げます。ただし、今回は、主として委任状により会議を取りまとめたいと存じますので、御協力のほどお願いをいたします。」ということで、全部白紙委任を出すわけですよ。  これでは理事会を開きたいにも開けないわけですから、これは、そういう意味では実質的に仕切っておる人間の一存ですべて決まってしまう、こういうふうに理解をせざるを得ないわけですね。それでいいですか。
  179. 山口敏夫

    山口証人 労働省からも厳しい監督指導もございまして、過去においては海江田先生が御指摘のような理事会とか評議会の開かれ方というものもあったと思うわけでございますが、今後は、これだけ注目された財団でございますし、その運営については規約どおり、規則どおり粛々となされなければならないということだと思います。
  180. 海江田万里

    ○海江田委員 時間ですので終わります。
  181. 佐藤観樹

    佐藤委員長 これにて海江田君の発言は終わりました。  以上をもちまして山口証人に対する尋問は終了いたしました。  御苦労さまでした。御退席くださって結構でございます。  午後一時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時二十七分休憩      ————◇—————     午後一時三十分開議
  182. 佐藤観樹

    佐藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  予算実施状況に関する件の調査に関し、旧東京協和安全信用組合問題について、中西啓介君より証言を求めることといたします。  この際、証言を求める前に証人に申し上げておきます。  昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人宣誓及び証言等に関する法律によって、証人証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことになっております。  宣誓または証言を拒むことのできるのは、まず、証人証人配偶者、三親等内の血族もしくは二親等内の姻族または証人とこれらの親族関係があった者及び証人後見後見監督人または保佐人並びに証人後見後見監督人または保佐人とする者が、刑事訴追を受け、または有罪判決を受けるおそれのあるときであります。また、医師歯科医師、助産婦、看護婦弁護士弁理士公証人、宗教の職にある者またはこれらの職にあった者は、業務上委託を受けたため知り得た事実で他人の秘密に関するものについても、本人が承諾した場合を除き、宣誓または証言を拒むことができることになっております。  証人宣誓または証言を拒むときは、その事由を示さなければならないことになっております。  証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは一年以下の禁錮または十万円以下の罰金に処せられ、また、宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは三月以上十年以下の懲役に処せられることになっております。  以上のことを御承知おきください。  次に、今回の証人喚問に関する理事会申し合わせについて申し上げます。  その第一は、資料についてであります。  証人は、証言を行うに際し、資料を用いることは差し支えありませんが、委員長許可が必要であります。また、これらの資料は、いずれも当委員会に提出していただくことになっております。  その第二は、証人がメモをとることについてでありますが、尋問項目程度は結構でございます。  以上の点を御承知おきください。  それでは、法律の定めるところによりまして、証人宣誓を求めることにいたします。全員起立を願います。     〔総員起立
  183. 佐藤観樹

    佐藤委員長 議院証言法第五条の三の規定によりまして尋問中の撮影許可しないことになっておりますので、これより中西啓介君の証言が終了するまで、撮影は中止してください。  それでは、中西啓介君、宣誓書を朗読してください。
  184. 中西啓介

    ○中西証人       宣 誓 書  良心に従って、真実を述べ、何事もかくさず、  又、何事もつけ加えないことを誓います   平成七年六月十七日                中西 啓介
  185. 佐藤観樹

    佐藤委員長 宣誓書署名捺印してください。     〔証人宣誓書署名捺印
  186. 佐藤観樹

    佐藤委員長 御着席お願いをいたします。  これより証言を求めることといたしますが、証人の御発言は、証言を求められた範囲を超えないこと、また、御発言の際には、その都度委員長許可を得てなされるようお願いいたします。  なお、こちらから質問をしているときは着席のままで結構でございますが、御発言の際には起立してください。     —————————————
  187. 佐藤観樹

    佐藤委員長 これより証人に対して証言を求めます。  まず、委員長より委員会を代表して総括的にお尋ねをして、その後、委員各位発言を願うことといたしております。  それでは、私からお尋ねいたします。  あなたは中西啓介君ですか。
  188. 中西啓介

    ○中西証人 はい、中西啓介でございます。
  189. 佐藤観樹

    佐藤委員長 立ってお願いいたします。
  190. 中西啓介

    ○中西証人 はい、中西啓介でございます。
  191. 佐藤観樹

    佐藤委員長 生年月日、住所、職業をお述べください。
  192. 中西啓介

    ○中西証人 昭和十六年二月六日生まれでございます。職業は、目下自由業でございます。
  193. 佐藤観樹

    佐藤委員長 住所。
  194. 中西啓介

    ○中西証人 現住所は、和歌山市西浜一の三の一でございます。
  195. 佐藤観樹

    佐藤委員長 それでは、お尋ねいたします。  旧東京協和信用組合理事長高橋治則氏は、三月九日の当委員会において、あなたとの関係について、あなたが議員秘書であった当時からの友人であること、昭和六十二年七月から平成七年一月まで千代田区のマンションをあなたに賃貸していたこと、イ・アイ・イ・グループが中西啓介君を励ます会のパーティー券六千万円分を購入したことなどを証言しております。また、あなたの公設秘書が設立に関与した会社に対し、イ・アイ・イ・グループ系ノンバンク、ゼネラルリースから多額の融資が行われていると言われております。  あなたが高橋氏と知り合った経緯及び現在までどのような関係にあったのか。  高橋氏関連企業へあなたが関与した事実はなかったのか。  また、高橋氏によるマンションの賃貸及びパーティー券購入の事実関係はどうであったのか。  さらに、あなたは、あなたの公設秘書が設立に関与した会社に対するゼネラルリースからの融資に関与していなかったのか。  以上の点についてお述べください。
  196. 中西啓介

    ○中西証人 ただいまの委員長の御質問お答えを申し上げます前に、このたびの私の議員辞職に際しまして何かと御迷惑をおかけし、また、お騒がせをいたしましたことを、国民皆様、立法府のかつては同僚であった方々、そして、選挙区の長年御支持をいただいた皆様にまず深くおわびを申し上げたいと存じます。  また、本日は貴重なお時間を費やしていただきまして、私の証人喚問という事態に際しましてもお騒がせをした点、心からおわびを申し上げたいと思います。  せっかくの機会でございますから、真相の追求や疑惑の解明に役立てれればと念じております。  それでは、委員長の御質問お答えをさせていただきます。  まず、高橋治則さんとの経緯あるいは今日までの関連についてでございますが、もうかれこれ三十年近い歳月が流れていると思います。お互いにまだ二十代のころでございました。きっかけは共通の友人、その人は私の外縁関係者になるわけでございますが、を通して治則さんの実のお兄さん、治之さんと申しますが、大阪に勤務している当時でございましたが、の出会いがまずございまして、お兄さんもなかなか痛快、快男児でございまして、お互いに意気投合いたしまして、自来今日まで、まさに刎頸の交わりというような親友関係にございます。  そんな状況から、実の弟さんでございますから、私も当時政治家を志望しておりまして、生活の基盤は選挙区和歌山に置いておりました。東京に住居は持ちませんで、上京した際はホテルに泊まったり、よく高橋君の家にも泊めていただきました。そんなことで、治則氏とはすぐ知り合いました。お兄さんとは若干性格は違いますけれども、まあしかし、一言で言えばナイスガイ、非常に無口というか、余り出しゃばらないという雰囲気を持っております。非常に兄思いでもありますし、親思いという感情は、私の印象にも非常に強く残っております。頭の非常にいい男でもありますし、今日まで三十年近いつき合いを親しくしてまいっておりますが、人の悪口だとかあるいは泣き言のたぐいはほとんど聞いた記憶がありません。大変スケールの大きい男だと思っております。  その間、彼の、無口、寡黙な方でございますから、事業の内容等についてはほとんどみずから積極的に私にしゃべったためしもありませんし、まあ、私が政治家でございますが、彼が実業家でございますが、いわゆる政治家対実業家というようなつき合い、何か物事を頼まれたり陳情を受けたりというような記憶はほとんどございませんでした。そういう彼との出会い、あるいは今日までの経過でございます。  二番目の御質問の点でございますが、住居の賃貸の件でございます。  マンションといいますか、かつて彼が証人喚問を受けたときにも豪華マンションというような指摘がございましたが、雑居ビルという、恐らくあのかいわいではもう圧倒的に古い、年数のたった古い様式の建物でございます。  当時彼と再三会っていたわけでございますが、政治家は機動力が極めて重要視しなければならないというような話になりまして、当時私は高輪に住まわせていただいていたわけでございます、議員宿舎に。国会に極めて近い場所だけれども、もう物すごい古いマンションだし、もう倉庫がわりに今使っている部屋だけれども、もし啓介さん、よかったら、使うんだったら貸してあげますよ、こういう話がたしかございました。  それで私、しばらくしてその部屋を見せてもらいに行ったわけでございますが、確かに広い部屋ではあったことは事実でございますが、事務機だとか机だとかいすだとか、もう段ボール箱だとか書類だとか、本当にもう山積みされておりまして、薄暗かったし、一瞬お化け屋敷みたいな感じで、これは住めるのかなというような印象を抱いた記憶もございますが、いずれにしても、国会に極めて近いという、私は低血圧で、朝も非常に強い方じゃありませんので、まあそれじゃ原則、即ちゃん、ここを使わせていただこうかなというようなことになりました。  しかし、使うにしても相当のこれ後片づけというか整理をしていただかなきゃなりませんし、私も、まあ二、三カ月してベッドのたぐいは持ち込ませていただきました。それで、朝格別早い、七時半の朝食会というようなときには、夜が遅かったりしたときはそこへ泊めていただいたことはございましたけれども、圧倒的にまだ約一年間近くは高輪の宿舎に基盤を置いて政治生活をしておりました。  ぼちぼち荷物も運び終えて、およそ一年たったたしか六十三年の夏ごろだったと思いますが、まあ議員宿舎のおおむね三倍ぐらいの広さに相なります、三分の一ぐらいは整理して、書類等の入った恐らく段ボールだと思いますが、そういう保管場所に彼が使っておられまして、残り三分の二程度はお借りをして、正式に家賃も決めて、ずっと家賃も支払ってきておりまして、未払い金は全くございません。  以上が住居についての御説明でございます。  パーティーの件でございますが、これももうおおむね十年ほど前に、私が代議士に当選をして代議士誕生十周年ということで、元来もう私自身、できることならパーティーはしたくありませんでした。田中派、経世会当時も、福島譲二さんとかあるいは小沢一郎さんとか私とか、パーティーをやっていない代議士はもう指折り数えるぐらいしかありませんでした。何とか僕もその記録を維持したい、こう思っていたんでありますが、なかなか選挙区やいろんな後援会の幹部の方々に説得をされまして、パーティーを開くことに相なりました。  余りあっちこっちへ、もう当時相当そういう傾向もあったわけでありますが、売り歩くというようなことは一切したくありませんでした。しかし、たまたま高橋さんとお会いもしておったわけでございますので、その件を話しましたら、ちょうどあのころはバブル最盛期といいますか、日本の経済も大変活況を呈しておりまして、高橋氏の企業も極めて順調に推移しているときであったと記憶いたしております。関連企業も百数十社傘下におさめているというような状況のときでございました。  話をいたしましたら、一社二十枚か三十枚程度ならそういう会社お願いをしてあげられるかもしれません、こういうお言葉をいただいたものですから、つい親しい親友でございますのでお言葉に甘えさせていただいた次第でございます。それから私の記憶が確かであるならば一カ月程度してからだったと思いますが、秘書の方から、高橋さんの方からパーティー券を買っていただきまして中西啓介君を励ます事務局口座に振り込んでいただいたという報告を受けましたので、私は早速高橋さんには電話で、えらいもう本当に済まぬことで申しわけないというお礼を申し上げた記憶がございます。  それから何年かしてからでございますけれども、いきなり某新聞に六千万円イ・アイ・イ社からパーティー券を買ってもらったという記事がでかでかと取り上げられました。  当時、私は議院運営委員長のポストについておりました。時あたかも歴史的な与野党対決といいますか、衆議院史に残る例のPKO法案が国会に上程をされておったときでございます。もう皆さんも御案内のとおり、世界にあの牛歩という言葉が大変有名にPRされた国会でもありましたし、当時の山花委員長以下百四十一名の辞表提出、願いといいますか騒ぎといいますか、そういう物すごい、徹夜、徹夜の、もう本当に疲労こんぱいの極に達するような国会がありまして、そのときに私のパーティーの金額の多寡が問題になりまして、本会議でも、当時の社会党の議運筆頭理事の方から、同じ議運の、与党と野党でありましたが同じかまの飯を食う同僚でありましたので、おい、啓介君、相済まぬがやらしてもらうよというふうなこともあって、本会議でも取り上げられたマターでございます。  その後、議運の理事の方々にも御迷惑をおかけいたしましたけれども、この問題につきましては、当時の法律では、当時何か問題があれば御指摘をいただいたと私は思っております。そういう意味では、あの当時ざる法と言われているような法律でございまして、平成四年にお互いに知恵を絞って極めて厳しい政治資金規正法に改正されたところでございますが、政治家としてやはり金額の多寡はこれはもう社会通念上確かに多いと思います、今後、政治家として教訓にいたしますということを申し上げた記憶がございます。  以上がパーティーに関するお答えにさせていただきたいと思います。  それから、フェスタという会社、これに私の公設秘書が関与しているという問題でございます。  私は、議員辞職をするまではこのことには全く認識がございませんでした。それで、議員辞職をした後、某新聞社の一面トップの記事によって、相当事実誤認の箇所もあるんですが、概要を知ったわけでございます。早速秘書を呼びまして確認をいたしましたところ、会社設立する事務的手続の一部をお手伝いをいたしました。それで役員になっているのか、こういうふうに問いただしますと、会社そのものの役員には全くなっておりません、こういう報告を受けておりまして、ですから、役員でもありませんし、それで、ゼネラルリースという高橋さんの系列のファイナンス会社から融資を受けているという話だそうでございますが、その融資には何ら関与はいたしておりません、このような報告を秘書から受けております。  以上でございます。
  197. 佐藤観樹

    佐藤委員長 以上をもちまして私からお尋ねすることは終わりました。  次に、発言の申し出がありますので、順次これを許します。衛藤征士郎君。
  198. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)委員 私は、自由民主党を代表して、中西証人に対し尋問をいたします。  証人、あなたは株式会社サンティの顧問になっていますが、いつから顧問に就任したのかまた顧問料は幾らもらっておられるか、お尋ねをいたします。  また、ただいま委員長尋問に対しまして、イ・アイ・イ・グループのノンバンクでありますゼネラルリースから多額の資金融資を受けている株式会社フェスタコーポレーションとは何ら関係のないというような答弁がありました。これは事実に大きく反しているのではないでしょうか。フェスクコーポレーションの設立にあなたの第一秘書である小川博光さんが深く関与していることは間違いありません。これをどのようにお考えでありますか。また、このフェスタコーポレーションの会社の実質的なオーナーはどなたですか。まず、お尋ねをいたします。
  199. 中西啓介

    ○中西証人 お尋ねのサンティという会社の顧問の件でございますが、私の記憶では平成二年のころからだったと思います。それで、閣僚に就任する直前まで顧問になっておりまして、月額五十万円だったと聞いております。このことはもう衆議院の、あれは何というのですかね、資産公開の中の関連会社等というたしか欄だったと思いますが、それにも報告をさせていただいております。  二番目のフェスタの件でございますが、私は、全くこのフェスタという会社に関しては当事者ではありませんので、知る由もございませんでした。そんなことで、新聞記事が出てから秘書に確認をいたしましたところ、先ほど申し上げましたとおり、事務の一部を、設立の段階で一部のお手伝いはいたしました、そして直接融資にも関与していないと、この報告を秘書から受けておるわけでございますから、ただいまその事実を申し上げたわけでございます。
  200. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)委員 私は証人に、この会社の実質的なオーナーはどなたかとお尋ねをしたわけですが、いかがですか。
  201. 中西啓介

    ○中西証人 私自身当事者でありませんし、まだ、何といいますか、社長であるこのコンサルタント会社社長にもお会いをしてこの事実も確認もいたしておりませんし、オーナーがだれであるかということは、まだ私、現時点では存じ上げておりません。
  202. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)委員 これは全くおかしなことでございまして、いかにも、証人の答弁を聞きますと、フェスタコーポレーションと証人は全く無関係であるというふうな印象を与えますが、これは事実に反していると思いますよ。先ほど中西証人は私の尋問に対して、株式会社サンティの顧問であり、なおかつ平成二年から顧問料ももらっている、このように認めております。このサンティという会社と問題のフェスタコーポレーションという会社は、私のこの手元にあります登記簿によれば、両社ともに同じ番地の同じビルの中にあります。すなわち、東京都千代田区平河町一丁目六番八号、平河町民坂ビル二階に当初は登記されておりますよ。また、あなたが顧問であるサンティは、昭和五十年四月二十一日設立登記され、後発のフェスタコーポレーションは、その十二年後の昭和六十二年五月十二日に設立登記されています。これでも全く関係ないと言えるでしょうか。  またさらには、あなたはお答えになりませんでしたが、フェスタコーポレーションの実質上のオーナーは田中森一という関西の弁護士ではありませんか。どうなんですか。そして、この田中森一弁護士とあなたとは特別な関係にあります。かつて紀陽銀行の巨額融資で問題になった株式会社和興開発の顧問弁護士は田中森一弁護士ではありませんか。また、この和興開発の先代の社長があなたの後援会の大幹部であったことは余りにも有名な話だと思いますよ。  あなたは今委員長尋問に対しまして、小川秘書に対しましてフェスタの会社設立事務手続を要請されたと言っておりますが、要請したのはこの田中森一弁護士ではありませんか。つまり、フェスタコーポレーションという会社は、あなたとあなたの秘書の小川氏と田中森一弁護士の三者の共有物ではないですか。お答えください。
  203. 中西啓介

    ○中西証人 先ほど若干言葉足らずの部分がございました。  私が議員辞職をした直後、いろいろな問題で公設秘書と連絡をとり合わなければならぬ場面が多々あったわけでございますが、もう議員会館も引き払わなければなりません。そんなようなことで、なかなか連絡がとりにくい雰囲気で、環境であったし、何か秘書周辺が何かの取材に追われてはたばたしているというような感じでございましたので、それで私は公設秘書に何かあったのかと聞きましたら、実はこのコンサルタント会社会社融資がゼネラルから受けている、そのことでの取材でございますから、代議士、一切もうあなたには関係がありませんし、何ら心配が要りませんからと、こういう実は報告を受けていたわけです。  それで、それからしばらくして二十七日の朝日新聞と、こうなったものですから、秘書に、おまえの報告とは少し違うじゃないかということでいろいろ聞いたら、そこは事実誤認です、そこも事実ではありませんというようなことで、先ほどお答えしたわけでございますが、私自身、大阪の弁護士とも、まだこのことでお会いをして事実関係が確認できておりません。  そういう状況の中で、これは相手方も大変社会的に立派に活動しておられる方でございますし、本人の名誉にかかわることでもございますし、また時と場合によっては、本人の不利益に関係していく話でもあろうかと思いますので、まだ確認のできていない段階で軽々に私の口から、そうだと、そんなことは聞いてもおりませんから言えるわけもない、そういう意味で申し上げなかったわけでございます。  それから、先ほど和興開発云々の話がございましたが、それとこの本喚問とは全く関係のないことかと思いますが、お名前が出ましたのであえて申し上げますが、それは私も約二十年近く、十数万人の方々に強力にお支えをいただいてまいりました。その方のおじさんというのが、私のおやじはもう、私がまだ結婚する前に五十一歳の若さでがんのために逝去いたしました。結婚式、母親だけというわけにいきません。そこで、大変かわいがっていただいておりました、当時、この和興開発の社長のおじさん、県の公安委員をやっておられたわけでございますが、その方に親がわりをやっていただきました。  そんな関係で、選挙区の十数万人の方とのつながりというのはいろいろあるわけですよ、政治家対脚後援をいただいた支持者という関係で。そういう方々が人生の、人知に予期せぬ環境の激変のときには、そういう法律家を要するようなときには、まあ私とこの大阪の弁護士とはたしか昭和、いやいや平成の何年ごろでしたかな、ある人を介して意気投合した間柄であることだけは事実でございます。
  204. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)委員 中西証人お答えは極めて不自然であります。  なぜ私が株式会社和興開発を出したか。これはかって和興開発が国土利用計画法違反で地検に摘発されましたときに顧問弁護士を務めたのは、言うまでもなく田中森一弁護士でありました。  また、この田中森一弁護士お世話したのもあなたじゃありませんか。  また、申し上げますが、このフェスタコーポレーションとは全く関係ないようなことを言っておりますが、重ねて言いますが、あなたとあなたの秘書とそれから田中森一弁護士、私は、この三者の共有物だと、このように思っております。  このフェスタコーポレーションに対しまして、ゼネラルリースからピーク時で三十六億円の融資を受けています。現在でもその融資残額は約二十六億円。また、担保として差し入れた株が現在は三億円以下の評価しかない、大幅な担保割れを来しておるわけであります。三十六億、実際の株の担保評価は三億、フェスタという会社にこのような巨額な融資をしたのはなぜでしょうか。極めて異常であり、不正常と言わざるを得ません。中西証人にお尋ねしますが、あなたが何らかの形で高橋氏サイドあるいはゼネラルリースに強く働きかけたのではありませんか。お答えください。  また、このフェスタコーポレーションの業務内容には、金融業と有価証券の売買並びに投資顧問業務とあります。中西証人にお尋ねします。この融資の大半は株に投資したのでしょう、あるいはイ・アイ・イ・グループのオーストラリアの分譲別荘地約一億八千万円でも購入したのでしょう。また、NTT株や三菱重工業株、トヨタの転換社債、問題のシーコム株等々に投資されたのじゃありませんか。  中西証人、お尋ねしますが、大半はこうして株の運用、投資、しかし、あと融資された大半はどのような使途、どのような目的で使用されたのか、あなたは御存じではありませんか。  それからもう一点お尋ねしますが、あなたは過去に、株式の投資や運用をしてきたのではありませんか。また、複数の政治家協力して株の運用をしたり役所にプレッシャーをかけたり、そうした事実はありませんか。お尋ねします。
  205. 中西啓介

    ○中西証人 衛藤委員の御質問が、もう私がフェスタという会社関係者だという前提で何かお話をなさっておられるわけでございます。しかし、先ほども申し上げておりますように、私自身、この会社の当事者ではありません、全く関係のない人間でございます。  二十七日のあの新聞でございますが、もし設立段階で、準備の段階で私の公設秘書がお手伝いも何のかかわり合いも持っていなかったとしたら、私は一面トップ記事に全くならなかった記事だろうと思っているのです。しかし、あれを読んだ読者の方々は、何かもう私が関係している、関係先への融資であるという印象を相当お持ちになったのではないか、それが誤解であれば大変乱はうれしいのですが、そんなふうに推測をいたしております。  そんなことで、そのお借りしたお金をどこに幾ら使われたのかとか、そんなことを聞かれても、私自身何にもわからないわけですから答えようがございませんので、ひとつ御理解をいただきたいと思います。
  206. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)委員 もう一点お尋ねいたします。  小沢一郎代議士を高橋氏に紹介したのはあなたですね。高橋氏は三月九日の本院の証人喚問で、あなたとは古いつき合いでじっこんの仲だと、また、高橋氏は参議院証人喚問のときも、中西氏か山口氏かのどちらかに小沢一郎さんを紹介していただいた、このように言っております。時系列的に見ても、私はあなただと思うわけであります。  また、中西証人にお伺いしますが、三月九日の本院予算委員会において高橋証人喚問のときに、我が党の、自民党の野呂田委員が、高橋さん、あなたは新進党の大物代議士Oさんに三十億円も出しているというが事実かどうかと問いただしております。  中西証人、私は最近、高橋氏の極めて親しい友人のA氏から、高橋氏が中西証人、あなたを介して六十億円のお金を小沢さんに貸したと言い切っているのであります。このことを私はA氏から知らされました。また、A氏は、全く同じことを私の同僚にも話しておるのであります。そして、このA氏に対しまして、高橋氏の親友A氏は、十日ほど前高橋氏から突然連絡を受けまして、何たいとA氏が尋ねると、あのことを覚えているかと尋ねられ、何のことだと問い返すと、小沢さんのことだと。そうすると高橋氏は、あの小沢さんの一件は忘れてほしい、こう申し出たのであります。  実は、ことしの二月上旬に、高橋氏が高橋氏の親友A氏に相談を持ちかけているのです。その相談の内容は何か。それは平成五年六月ごろ、衆議院選挙の前、中西証人、あなたの依頼で小沢さんに資金を貸してやってほしいと話を持ちかけ、高橋氏は六十億円を中西証人、あなたに融通したと言い切っております。そして、高橋氏は今でも小沢さんの書いた借用証書を持っていると言い切っているのですよ。そしてさらには、高橋氏は、選挙後に六十億円のうち四十億円を返してもらった、驚いた、このように言っております。  また、このような趣旨のことを、高橋氏関連の会社の所有する赤坂のビルに入っている料亭のおかみさんもことしの二月下旬、正確に言えば二月二十二日の日に、涙ながらこのことをおかみさんの友人に訴えていますよ。私は全く同じようなことを複数の方々から直接確認をしたのであります。  中西証人、あなたは、当時新生党の選挙対策の責任者の一人でありますが、この事実、つまり高橋氏が親友のA氏に話し込んだこのことを完全に否定されますか、お尋ねします。  もう一点、新生党はその当時、公認料を各候補に一人当たり二千万円渡したとTBSテレビで報じられましたが、そのような事実はあったかどうか、また、その資金源は高橋氏もしくは高橋氏の関連企業からの手当てではなかったかどうか、御存じならばお答えをいただきたいと思います。
  207. 中西啓介

    ○中西証人 幾つかの御質問があったかと思います。  まず、小沢一郎さんを紹介したのはおまえかという御指摘でございましたが、小沢幹事長も大変な数の方々と会われる立場におられる政治家でございます。また、高橋治則氏も大変な経済活動をしていた経済人でございますから、この方もまたおびただしい方々との接触もあっただろうと思います。私自身、小沢幹事長をこの高橋氏に紹介したという記憶は今のところ頭の中に残っておりません。  それから、後段の質問でございますが、これはまさに権威ある立法府が、国会が決定して開かれている証人喚問でございます。その匿名だとか投書のたぐいの質問には、本来お答えしたくない気持ちでございますが、小沢一郎幹事長の名前が出たので申し上げますが、そんな事実は全くございません。もしそれが事実だとおっしゃるのなら、実証的根拠をお示しください。国会の権威を傷つける質問だと私は認識しながら聞いておりました。
  208. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)委員 本日は、証人、私が尋問する立場でありますから、もうこれ以上のことは申しませんが、持ち時間が参りましたので、以下の関連尋問中島洋次郎君に譲ります。(発言する者あり)
  209. 佐藤観樹

    佐藤委員長 静粛に願います。  この際、中島洋次郎君から関連発言の申し出があります。衛藤君の持ち時間の範囲内でこれを許します。中島洋次郎君。
  210. 中島洋次郎

    ○中島(洋)委員 中島洋次郎でございます。大変時間がなくなってまいりましたので、簡潔にお答えをいただければと思います。  やはりこのフェスタコーポレーションの問題は大きいと思う。このフェスクコーポレーションにゼネラルリースから多額の融資が行って焦げついているのです。これは八八年の十月に五億八千万円でスタートして、翌年にはもう二十五億八千万円に膨らんで、ピーク時九〇年三月には三十五億八千万……(発言する者あり)いいんです、聞こえてますから。現在でも私の調べでは二十四億二千七百万円が焦げついているのですよ。しっかり聞いてください。この焦げつき、これが乱脈融資ということで二信組の破綻につながっている。そして、あなたはそのフェスタとのつながりを否定されておる。  今までちょっと同僚議員も聞きましたので、一つ、あなたはイ・アイ・イの系列がオーストラリアで発売したコンドミニアム、これは購入されましたか。
  211. 中西啓介

    ○中西証人 御質問の趣旨がよくわかりにくいのですが、イ・アイ・イのオーストラリアの別荘ということですか。そういうものは購入いたしておりません。
  212. 中島洋次郎

    ○中島(洋)委員 フェスタコーポレーションが購入されたということは御存じですね。フェスタコーポレーションがそれを購入したということは御存じですか。
  213. 中西啓介

    ○中西証人 先ほども申し上げておりますように、ゼネラルという会社からフェスタに幾ら、何年に幾らとかと今おっしゃられましたが、そんなこと私が知るはずもありません。ですから、会社がどういう不動産を買ったかどうかということも同類項でございますから、全く存じ上げておりませんでしたが、最近になって、そういう話は秘書から報告の中で聞いております。
  214. 中島洋次郎

    ○中島(洋)委員 今、フェスクコーポレーションが買ったことも知らないし、本人も御存じない。  ここにイ・アイ・イの別荘を購入された方のリストがある。長期信用銀行の名前もあります。フェスタコーポレーションの名前もある。そして、購入者「フェスタコーポレーション」とある横に実質買い主「中西啓介」とある。契約住所はフェスタの住所。連絡先電話番号は議員会館の部屋。小川さんの名前が出ている。きちんと詳しい契約内容まで出ています。  ハウスタイプがダウンヒルビラ、価格は百六十万オーストラリア・ドル、申込日平成元年五月十九日、現金で申し込んで、買い主サインが平成元年十一月二十四日、契約日が平成二年一月二十八日、そして申込金返却日、送金銀行住友信託で、最終的決済が平成二年九月十一日ということまである。  こうしたことは事実としてお認めになりますか、なりませんか。
  215. 中西啓介

    ○中西証人 何度も申し上げておりますように、私自身フェスタに全く関知、関連を持たぬ立場でございますから、それはどういう経緯でそういう書類があるのか僕には全く不可解でわかりませんが、恐らく一部秘書がお手伝いをしたような中で何かの勘違いとか間違いとかというようなことでそんなメモが出てきておるのでしょうか。よくわかりません。一度秘書に確認をいたしておきます。
  216. 中島洋次郎

    ○中島(洋)委員 そうするとこれは、勝手に中西さんの名前がここに使われたということで御理解していいわけですか。
  217. 中西啓介

    ○中西証人 それはどなたかわかりませんが、先方に聞いていただかなければ、私に答えられる立場にありません。
  218. 中島洋次郎

    ○中島(洋)委員 それでは、サンクチュアリー・コーブ、このコンドミニアム、イ・アイ・イのものですね、こちらに中西さん行かれたことはありますか。
  219. 中西啓介

    ○中西証人 オーストラリアには過去二、三度行っております。ゴールドコーストという場所にサンクチュアリー・コーブがあるわけでございます。たくさんの貸し別荘もございまして、そこに行ったことはございます。今あなたがおっしゃっておられる建物そのものには行った記憶はございません。
  220. 中島洋次郎

    ○中島(洋)委員 私が今言った建物に中西先生以外御家族が泊まったということはありますか。
  221. 中西啓介

    ○中西証人 いや、私の記憶にはそういうことはございません。家内と一度オーストラリアに行ったことはございますが、それは先ほど申し上げましたように、他の貸し別荘にそのときは手配をして泊まったと記憶いたしております。
  222. 中島洋次郎

    ○中島(洋)委員 これは、フェスタと中西先生との疑惑がもし晴れるのであればきちんとさせなくちゃいけないということであります。  このサンクチュアリー・コーブ、コンドミニアム、私が聞いている範囲では、奥様はお泊まりになっている、御本人は一緒にオーストラリアまで行ってお泊まりになっていないということであります。  フェスタコーポレーションなどに対するこうした乱脈融資が二信組の破綻を招いて、金融機関を破綻に導いて、経済の混乱と国民社会の不安を引き起こしているんです。(発言する者あり)ゼネラルリースは、フェスタというところが特定の方の投資の会社であって、そこにイ・アイ・イ系のノンバンクが、ゼネラルリースが投資しているというわけでありますが、その乱脈融資がずっとフェスクというところに来ている。  これは、私はきちんとした社会的な責任を感じていただく必要があると思いますが、もう一点、インサイダー疑惑の関連についてちょっと御質問をさせていただきます。  証券取引法の改正後、初の摘発事件が九〇年四月にありまして、注目も集めました。イ・アイ・イ・グループの海運会社シーコム、高橋さんが会長もやっていました。そこが増資を発表した。そのときに摘発者が出たわけでありますが、このときに、増資の発表以前に、中西さんの事務所の方三人がこの株の購入にかかわっていらっしゃる。株の増資の発表が六月の十六日、その前に小川さんが、社内のごく内輪で増資を内定した直後に一株千八百十円でこれを五千株買っている。柳田さんは一株二千二百円で三千。浜田さんは大蔵省通達で禁止されている借名口座を使ってそれを買っている。(発言する者あり)
  223. 佐藤観樹

    佐藤委員長 静粛に願います。
  224. 中島洋次郎

    ○中島(洋)委員 私は、こんな一千万近いお金、サラリーマンにとって大金を秘書の方がそろってぽんぽんぽんと出している、そういったことを証人は御存じだったのか、そして、そういった情報は証人のもとに入っていなかったのか。
  225. 中西啓介

    ○中西証人 いろいろ幅広いお話の中でございますので、私が受けとめたままお答えをさせていただきますが、ゼネラルの関連でございますけれども、確かに今はもう経済が冷え込みまして大変な状況にある。失業率も本当にウナギ登りな上昇をされる。これだけ地価や株価が暴落して、資産が、もう含み資産なんていうのは、恐らく大中小の企業、恐らく私の想像ではすべてすっ飛んでいるんだろうと思うんですね。  そういう経済の状況の中では確かに二十数億という金額は相当な額だと思いますが、当時は、これは私の想像でありますが、もう会社も、あるいはNTTの株、これ、抽せんでさばかなければおさまらないぐらいの国民挙げての投資への過熱ぶりでございました。そんな中ですから、お互いにこれ、目算があってお取引が成立したのではないか。貸した側も十分有価証券が担保になり得るということでお貸しになったんだろうと私は想像いたしております。それが一つ。  それから、家内が云々という話がございましたが、先ほども申し上げましたように、家内はオーストラリアに私と院の派遣で行ったとき以外は行っておりません。そういう事実は全くないということを改めて申し添えておきます。  それから、インサイダーの問題でございますが、すべての株取引にインサイダーの発生する可能性があるわけですね。いろいろ、私は新聞記事を見て、そういう話を今思い起こしましたが、余りにも意図的過ぎるかなと。  インサイダー取引が、もしそういう犯罪を犯しているのなら、当然何らかの措置があったはずでございまして、あの後秘書に聞いてみましたら、一人は売っ払って損をしています、一人は今も持ち続けております、こういうことですから、そういう全く疑いはないと私は信じております。
  226. 中島洋次郎

    ○中島(洋)委員 もう一点だけ。これは証券取引所調査室が当時やっています、調査を。第三者機関ではない……(発言する者あり)はい、それではもう質問は終わります。質問を終わります。これ、テレビを見ている方は納得できない。事務所の方、三人が取引をやっている。これは事務所ぐるみです。あなただけが知らなかった。しかも、当時大蔵委員長として情報をとり得る立場にあった。あなたはこのシーコム幹部とは家族ぐるみであった。そしてこのシーコムも高橋氏の経営下にあって、その増資がオーストラリアのリゾート開発に使われた。そしてそこにあなたが家族とともに行っていらっしゃる。フェスタの担保にも、シーコム株が入っている。
  227. 佐藤観樹

    佐藤委員長 中島君、時間が来ております。質問を終えてください。
  228. 中島洋次郎

    ○中島(洋)委員 あなたの社会的責任は、議員辞職によっても晴らされてないということをこの場で申し上げまして、これは信組問題と大変に関連する重要問題でありますので、この点を指摘して終わります。
  229. 佐藤観樹

    佐藤委員長 これにて衛藤君、中島君の発言は終わりました。  次に、今村修君。
  230. 今村修

    ○今村委員 社会党の今村であります。  東京協和信用組合及び安全信用組合経営破綻は、東京共同銀行設立により対策が講じられたものの、経営者の責任とともに、両信組を食い物にした政治家、官僚がいるのではないかという疑惑がいまだ国民の間に残っているわけであります。この解明が求められております。  そこで、中西証人にお伺いをいたします。  高橋理事長や両信組、イ・アイ・イ・グループなどからパーティー券の購入や献金を受けたことがありますか。あったとすれば、時期、回数と金額を明らかにしていただきたい。  また、融資を受けたり借り入れを受けたということがありますか。あったとしたら明らかにしていただきたいと思います。
  231. 中西啓介

    ○中西証人 パーティー券の件につきましては、先ほど委員長のお尋ねの中にございましたので、時間の関係もございますので、これはもうその委員長お答えした答弁で御了解をいただければと思います。  それ以外に、後援会の会費等はちょうだいしているかと思いますが、それ以外の献金等については私の記憶にはございません。
  232. 今村修

    ○今村委員 あなたは、高橋理事長とは刎頸の友だ、こういうお話をされたわけであります。経営が悪化した協和信組救済のために、あなた自身はどんな協力をされましたか。預金やあるいは貸付先の紹介、あるいは大蔵省などへの働きかけなどを友人として行った行為はあるのですか、お伺いします。
  233. 中西啓介

    ○中西証人 いろいろ高橋さんには、パーティー券を買っていただいたり、友人としての情感の中で住居をお借りしたりとか、大変お世話になっているむしろ立場だと思っております。  そんな中でこれだけ、彼にしてみますと、まさに人知の及ばぬ環境の激変といいますか、大変な今状況下に置かれているわけです。それに対して友人として私がもう本当に何のお力にもなってあげられない、そういう点に関しては、本当に自分自身の力のなさを悔しく思う日々をずっと送り続けてまいりました。特段の陳情を受けたこともありませんし、特段のお手伝いをしたという記憶は私にはございません。
  234. 今村修

    ○今村委員 中西証人にお伺いしますが、高橋理事長が責任者となっているイ・アイ・イ・グループが開発をしたオーストラリアのリゾート、サザンパシフィックの会員権五口約五千万円を、イ・アイ・イ系ノンバンク、ゼネラルリース融資であなたは保有をしていますね。この融資はいまだ返済されていない、こういう状況にあると思いますが、どうですか。
  235. 中西啓介

    ○中西証人 ただいま御指摘のサザンパシフィックの会員ローンの件につきましては、これは閣僚の資産公開の際にも、ローンの欄の備考の中でも衆議院報告もいたしております。  大変厳しい財政状況では私自身があるわけですが、秘書が一切、私、彼を信頼しておりまして今まで任せてもまいりましたが、これはなかなかいい会員権ですよと、決して損はありませんみたいな話があって、ずっとローンを組んで、まだ支払いの完了はないと思っております。苦しい中でもローンは払い続けております。
  236. 今村修

    ○今村委員 五千万円の融資のうち、幾ら返済になっています。
  237. 中西啓介

    ○中西証人 そこは一遍、私自身事務そのものにタッチもいたしておりませんので、確認をいたしてみますけれども、ローンで払っておりますので、借金しているのかな、ちょっとよくそこら辺は把握いたしておりません。ローンで支払いをいたしておると認識しております。
  238. 今村修

    ○今村委員 冒頭、あなたは両信組やイ・アイ・イ・グループのこういうノンバンクなどから融資なりあるいは借り入れをしたことがありますかとお伺いしたわけですね。あなたはないと言ったんです。(中西証人「はい、記憶いたしております」と呼ぶ)そういう点でいえば、オーストラリアの、このノンバンク、ゼネラルリースから、ローンであろうが融資であろうが、どういう形であろうが、借りていたというのは事実なんですね。これだけ確認しておきます。
  239. 中西啓介

    ○中西証人 ですから、衆議院報告書の中にもそのこともきちっと明記して、何年も前にも報告をさせていただいておるわけでございますから、そのこと以外の何かかと認識をいたしたものですから、ほかには融資を受けた記憶はありませんと申し上げたつもりでございました。
  240. 今村修

    ○今村委員 借りた、ローンであろうが何であろうが、引き受けて、後、返済がされているかどうかというのが一つ問題になるわけですね。(中西証人「返済はしております」と呼ぶ)その点を確認したんです。  次に、お伺いをします。  先ほどもちょっと出ましたが、あなたの地元であります和歌山市の大規模宅地ゴルフ場開発、フォレストシティ計画の事業主体であった和興開発は、九三年十一月、国土法違反、所得税法違反で大阪地検の捜査を受け、社長が逮捕された、こういう経過になっています。  この和興開発に地元の紀陽銀行と同行のノンバンク及び中西証人の紹介で高橋理事長が責任者のイ・アイ・イ系ノンバンクから、当初四十億円、その後、貸し付けを含めて百億円が融資されている、総額五百三十五億円の事業費となっていますけれども、このうち多額の金が不明となり、一部が暴力団関係の不動産会社などにも流された、こう言われているわけであります。この事実について証人は知っていますか。
  241. 中西啓介

    ○中西証人 私は、本当にマスコミに対して、最近とみにふんまんやる方ない感情を抱くときも間々ございます。  数日前も、ある夜の視聴率の高い番組で、女性アナだかキャスターだか、私見ていなかったのですが、先ほどから御指摘のあった高橋さんのオーストラリアのゴルフ場のグリーンの上がどこかにマイクを持って立って、ここで高橋さんと中西さんが、即ちゃん、啓介さんと言ってゴルフをしたゴルフ場なんですよ、こういう報道があったんだそうですよ。しかし、私は高橋さんとオーストラリアに一緒に行った事実もありませんし、ひっきょうゴルフなどできるわけもないわけですから、そういう報道ぶりでございます。  それで、今あなたのおっしゃられた和興開発、先ほども申し上げましたように、その和興開発の社長のおじさんが私の親がわりです、和歌山県の県の公安委員をやっておられた立派な方です。それで、私が自画の青年でありながら選挙に打って出るというときに、意気に感じてくれまして、ワンマンな方でございますから、親戚一統に啓介をやってやれという号令をかけてくれた。それはおいっ子ですから、当然その方も一生懸命私を応援してくださいました、家族ぐるみで。そして、お父さんが亡くなったとき、そしてまたお母さんが亡くなったとき、私に葬儀委員長をやってくれという御依頼もございました。私は国会が忙しくて、後援会長あるいは系列の県会議員の方にたしか葬儀委員長の代行をしていただいた記憶がありますが、支持者政治家関係だったわけですね。  それで、紀陽銀行とその会社とが事業計画を立てて、和歌山のフェイマスをつくろう、ゴルフ場それから住宅地あるいは美術館というような、県も市も相当バックアップしてやろうという大計画があったのは事実です。  それで、私は当時、高橋さん、彼もゴルフ場をかなり展開していた当時でしたので、和歌山で僕の支持者がゴルフ場をつくるので、田舎者だからいつかひとつ機会があったらいいアドバイスをしてやってほしいということを話しした事実はございます。しかし、結局高橋さんとそのフォレストシティの社長との出会いはありませんでした。  それで、たまたま当時高橋さんが、名前を申し上げていいのかよくわかりませんが、大京観光の横山さんと会っておられて、それで横山さん——僕は全くその後で、これも朝日新聞の記事でございますが、防衛庁長官、四十億融資に介在という記事が出たわけです、その逮捕された後。僕はその記事を見て、もう目が飛び出るぐらいのびっくり仰天をしたわけです、そんな事実がないわけですから。  それで、いろいろ後で調べてみましたら、こういうことでございました。高橋さんと大京の横山さんが会食した際に、大京の横山さんといろいろな経済を中心とした話をされる。その中で、横山さんの会社が関西に支店をつくった、僕は知らなかったのですが。そこで、いい取引先がいたら、高橋さん、また教えてくださいよ、紹介してくださいよというような話があったそうです。  それで高橋さんは、そうそう、そう言われれば、中西さんの選挙区で大変な大規模の開発をする方がおられるそうですよという話を横山さんにした。そうしたら、横山社長が早速大阪の支店長なりに電話をかけて、営業に行くようにと言って、その大阪の支店の人が現地に飛んで、要するにビジネスライクですね、営業をした。そして、たまたまそのフォレストシティの方もまだ若干資金需要の必要性のある状況であった。こっちは商売ですから、そこで取引が成立して、たしか三十億だか四十億たかの取引が成立したのは事実のようでございます。  しかし、大きな見出しで、防衛庁長官、介在と。それが介在と果たして言えるのでしょうか。私は何ら効果的な反論もできないまま、それを読んだ読者の方々に圧倒的なイメージを持たれているんだろうと。非常に、先ほどのオーストラリアのゴルフ場での現地報告か知りませんが、そういう報道とともに、どうも事実の中から都合のいい部分だけを取り上げて、何といいますかね、そういう自分らの脈絡に持っていくというあたりは……(今村委員「答弁は簡単にしてください」と呼ぶ)この機会にもひとつ私の気持ちとして全国の皆さんに聞いていただければと思ってお話を申し上げた次第でございます。
  242. 今村修

    ○今村委員 今長々と説明をいただいたわけであります。  ただ、日時を追って経過を調べていくと、なるほどなという関係が出てきますね。  この融資お話が出て、貸し付けをしたのがたしか昭和六十二年、これはあなたが大蔵政務次官を務めたいわば最後の月ですね。そしてお金が出た。その翌月、あなたがこれまでやったことのないパーティーが行われて、六千万円高橋さんがパーティー券を買う、こういう形になったわけであります。そういう点では、これは符合する。  同時に、あなたが防衛庁長官をやめた、その時期は、この和興開発が大阪地検の捜査を受けて社長が逮捕された翌月、あなたが防衛庁長官をやめている、こういう形にもなっています。そういう点ではこの関係に絡んでいわば時期が妙に符合する。  今回あなたが国会議員をやめる、こういう取り扱いをしました。このやめる最大の理由は、先ほども出てきたフェスクコーポレーション、これに絡む内容ではないのか、こういう感じがするわけであります。あなたが長男のいわば道義的責任をとった、こういうお話をしますけれども、道義的責任というのであれば、これまでいろいろ出てきたパーティー券の問題やあるいはマンションの問題やこういういろんな問題で政治的、道義的責任をとる、こういうのが当然であったのではないですか。この点についてお伺いをしたいと思います。
  243. 中西啓介

    ○中西証人 ただいま防衛庁長官辞任の際のお話も出していただいたわけでございますが、私は今でも、防衛庁長官を辞任する理由はこれっぽっちもなかったとみずからの心で信じております。  ただ、あの大事な日程の中で、十二月一日から予算委員会が始まったわけです、四日間。そして、予算編成もしなければならない。その中で、私は、五十年前につくられた憲法、これはやはり国民の道しるべですから、我々の想像をはるか超える勢いで世の中の価値観やシステムやいろんなものが変わっている……(今村委員「いや、結構なんです、それは。質問に答えてください」と呼ぶ)いや、だから、だから、あのとき憲法の——答えているわけです、今。大事な問題ですから。ですから、やはり一番国民にとって大事な憲法、もう相当、時代的な価値観やいろんな問題とのずれが生じてきている、それを一遍見直しませんかという話をしたわけです。  ところが、国会予算委員会で十分答弁の機会も与えられないで、なかなか、四日間の審議ですから、空転が一日、二日、三日、四日続いちゃえばまたもう一度与野党の厳しい折衝の中で予算のスケジュールを決めなきゃならぬ。そのときは、一番我々にとって非常に大事な位置づけであった政治改革の法案の審議をするチャンスがなくなる、年を越してしまう、継続審議になればもう圧倒的に廃案になる可能性もあると私が、そのように、危機感を持ち過ぎたと言われればそうかもしれませんが、そういう気持ちで、予算委員会、一日も早く、一時間も早く軌道に乗せなければという思いで長官を辞任しただけでございまして、全く揣摩憶測の類いに関する、これはあなた御自身が想像するわけですから、そこまで私はとやかく言えないかもしれませんが、全く的外れな、何といいますか、推測であるということを申し上げておきたいと思います。  それから何かありましたですかね。
  244. 今村修

    ○今村委員 両信組に絡んで政治家のいろいろな話が出るわけです。あなた自身についても、一番バブルが華やかなとき大蔵政務次官をやり、大蔵委員長をやっていた。この時期に、六千万円のパーティー券の購入や麹町マンションの提供あるいは豪州の旅行、官僚と高橋理事長との接点となった料亭での勉強会あるいは公設秘書が介入した三十五億円の融資など、いろいろなものが続いてきたわけでありますね。こういう点では、これらがあなたに対する疑惑になっているわけです。こうした疑惑に対する道義的、政治的責任というのは感じていますか。
  245. 中西啓介

    ○中西証人 ただいま大蔵官僚との接点に私がなったと、こういう御指摘もございましたが、そういう事実は、ただ偶発的に、同じ小さい料理屋ですからたまたま顔を合わせたというようなことは、それはないとは言えませんけれども、私が主催をして意図的にやったというような事実は全くございません。  その点を御指摘を申し上げて、ただ、これだけ世間をお騒がせしている問題に対して、秘書が会社設立の準備段階とはいえ一部お手伝いをして関与をしたというような部分については、これは私も監督不行き届きであったという点は十分反省をいたしております。  ただ、高橋さんとの関係は、彼は請われて信用組合理事長に就任した話をかって聞いたことがありました。それで、もうぶっ倒れかかっている信用組合を立て直して、そして東京都に物すごく感謝されたというような経緯がございましたが、その信用組合たる理事長としての高橋さんとのおつき合いではありませんで、彼が日本航空のまだ現役の社員のときでした。独身のときでした。結婚式にも、後年行われるわけでありますが、それにも私も出席いたしました。  そのとき彼は、出身地の、長崎県の平戸というところの御出身なんですよ。安倍晋太郎先生とも松浦藩のいろいろな末裔だとかというような関係で親戚だというようなお話も、三人で会食したとき安倍先生からも聞いたこともございますが、そんな関係で、一時、政界に行ってみようかなというようなことを考えた時期もあったわけですが、結果的に実業界に入ったわけでありますが、お互いにまだ本当に紅顔の美少年のころからのおつき合いでございまして、そういうあなたが今意図的に描いておられるような関係ではございません。  ただ、宿命的な出会い、そして予期せぬこういう事態でお騒がせをしているという点に関しては、彼も大変お気の毒だと思いますけれども、私もその関連者の一人として、きょう、こうして証人喚問に出頭を命ぜられたわけでありますから、そういう意味では、いささか道義的責任といいますか、お騒がせをしているという点についてはじくじたるものを感じております。おわび申し上げねばならぬという心境でございます。
  246. 佐藤観樹

    佐藤委員長 これにて今村君の発言は終わりました。  次に、五十嵐ふみひこ君。
  247. 五十嵐ふみひこ

    ○五十嵐(ふ)委員 さきがけの五十嵐でございます。  ぜひ、いろいろな国民が感じている疑問を解明するために、誠実にお答えをいただきたいと思うわけですけれども、ともかく今度の二信組の問題は、政治家絡みの情実人事が多額の焦げつきをつくって、それが、その最後のしりぬぐいが国民の血税や公的資金に来ているのではないかというところから始まっているわけですから、そこのところの解明をしなければいけないという立場から質問をさせていただきます。  先ごろ来、フェスタコーポレーションとの関係が云々されておりまして、中西証人は、秘書がやったことで私は関係ないんだということをずっとおっしゃっているわけですが、どうもその辺がいま一つぴんとこないのです。  今このフェスタコーポレーションは横須賀に本社があるわけですが、その前は千代田、その前、設立時どこにあったかなんですけれども、私の調べたところによりますと、港区の赤坂七丁目、マンションの二階にございまして、これは中西さん名義のお部屋だったのではないでしょうか。しかもそれには、先ごろ逮捕されました中西さんの御長男の住所としても登録をされているところではございませんでしょうか。
  248. 中西啓介

    ○中西証人 秘書が勝手にやったことで私は知りません、責任ありませんというようなニュアンスで申し上げているのではありません。事実、私自身全く関与もいたしておりませんし、当事者でもありませんという事実を申し上げたわけでございます。  ただいま今村さんの御質問に対して、私の秘書が誤解を招くような、確かにお手伝いをしたという部分で、その点については私も監督不行き届きであった、おわび申し上げなければならない、こういうふうに申し上げているわけでございますから、あなたの御指摘とはいささかニュアンスを異にするのではないかと今感じた次第でございます。  今、その住居の問題につきましても、私が本当に心から信頼しておる秘書に、ここも少し、私も今後彼とのつき合いがあるとすれば大いに反省をしていかなきゃならぬと思っている点でございますが、一口で言えば一切合財任せていた、そういう秘書でございました。  その赤坂にあるマンションは私の持ち物ではありません。調べていただければわかります。地元の方が持っているマンションでございまして、小さい部屋なんですけれども、使い方は任せる、もしおまえのところで何か使うのなら大いに活用してくれ、そういうありがたい趣旨のもとに小川が一任をされているマンションでございます。
  249. 五十嵐ふみひこ

    ○五十嵐(ふ)委員 しかし、あなたの関係で、それは政治家中西代議士が介在しなければ、恐らくその支持者もお貸しにはならなかったでしょうし、そういう意味では非常に結びつきが深い。中西さんの秘書さんが任されていたかどうかは私どもには関知するところではございませんけれども、そこが所在地になり、そしてまた御子息も、あるいは書類上だけかもしれませんけれども、住所として、例えば会社に登録をされていた、そのようなところ。  そしてまた、その小川秘書さんが、これが介在をして高橋さんから融資が行われた。それは恐らく、小川さんの信用で億を超える資金が貸与されたとは私は思わない。それは中西さんの御信用、代議士の御信用で、それはゼネラルリースがそのフェスクコーポレーションに貸された、貸し付けられた、そう思うわけですから、全く御報告が小川さんから代議士になかったということは、通常の感覚では、これはもう我々のお小遣いという程度とは違うわけですから、数十億というお金ですから、それはお手伝いをするに当たって全く代議士に報告がなかったというのは通常では考えられないケースだと思いますが、その点はいかがでございましょうか。
  250. 中西啓介

    ○中西証人 先ほども申し上げましたように、確かに社会通念上そのように理解をされる、まあ現実は誤解なんですけれども、やむを得ないという面も否定はいたしません。  しかし、今は本当に残業も少なくなってローンもなかなか払えないというような話もよく聞いております。非常に日本の経済自体が深刻な今局面にある。ですから、今御指摘のような額はやはり相当な額だなという感じを持つのは私は当たり前だと思うのですね、現実の局面では。  しかし、設立されたのは何年ごろとおっしゃっる、六十二、三年ですか。(五十嵐(ふ)委員「六十三年五月」と呼ぶ)要するに、バブル最盛期、本当にやけどするぐらいの過熱ぶりの中で、もうほとんどの会社企業が株式やあるいは土地というところに資金を投入していた。金融機関もお金がだぶって、もう無理やり置いていって使ってくれみたいな話も本当にあちこちでよく聞かされた時代のことでした。NTT株だって国民がもう長蛇の列をして抽せん、くじで買ったぐらいのその当時だったわけですね。  ですから、私はその会社社長の方々とか役員の方々とかは皆さん詳しくは存じ上げておりませんけれども、面識程度のある方もおられますけれども、秘書の報告によれば、立派な経済活動をやっておられる方々でございます、こういうことですから、当然融資された側も、当時の状況を考えれば有価証券で十分担保力になり得るというようなそういう目算があって、私は恐らく取引が成立したのではないか。  これは私の想像でございますが、それが事実でございますので、御想像は御自由でございますが、そういう実態ではないということを御説明申し上げさせていただいた次第でございます。
  251. 五十嵐ふみひこ

    ○五十嵐(ふ)委員 中西さんの御説明によりますと、これは別の問題に入りますけれども、例えば、高橋さんとは昔からの親友だからある程度の好意に甘えたけれども、それは仕事上とは余り関係がないんだ、政治高橋さんの仕事とは切り離して今までおつき合いをしてきたんだというお話なわけですけれども、例えば六千万円の献金のことにしても、あなたはその当時の法律では何の問題もなかったとおっしゃるわけですけれども、実際にはパーティー券を関連会社に配られていない。  パーティー券というのは、当時の法律でも出席を前提にしてこれは認められていたことでありまして、出席もしない、一括して払い込まれていて、券も配られていないということであれば、これは明らかに通常の政治活動に関する寄附、政治献金とみなされるわけでありますから、当時の法律であっても上限の七百五十万円という法律に抵触をすると私は考えるわけですけれども、そのことの認識は、私はその当時でも中西さんにおありになったのではないか。  この六千万円一括して振り込まれるというあり方について、全くこれは問題がないとお考えであるのかどうかもう一度簡単にお尋ねをいたします。
  252. 中西啓介

    ○中西証人 先ほどもその御質問の際に申し上げたかと思いますが、私は当然、彼の事業体というかグループも非常に全盛期にありまして、百数十社との関連がある、まあまあ何とか二、三十枚ずつだったらお願いしてあげられると思うからとおっしゃっていただいたのでも言葉に甘えた、こう申し上げました。ですから、当然その企業に、それぞれにお願いをして協力していただいたとばかり思い込んでいたわけです。  そこが高橋さんの高橋さんたるゆえんという部分もあるわけですが、普通の人なら、全部一括して、大変だったけれどもうちの企業で全部処理したよ、こう大体言うのが普通だと思うのですね。だけれども、彼は一言もその事実は私には申し上げてくれませんでして、朝日新聞に大きくばあんと取り上げられた記事を見て初めて、高橋さんのサイドで一括して処理をしてくれたという事実を知ったわけでございます。  その点は確かに、今御指摘のとおり、パーティーは出席をするのが前提だと言われるその部分については否定をするものではございません。
  253. 五十嵐ふみひこ

    ○五十嵐(ふ)委員 一つ一つのことについてやはり高橋さんと中西さんの深いかかわりというのを感じますし、また、それが全く融資その他の面でかかわりがなかったということは、通常の感覚ではなかなか信じられないことだろうと思います。  例えば佐藤昭子さん、この方はかなり巨額の預金、しかも東京協和信用組合にとっても、その他の預金者と比べてもかなり高い利率で預金がされております。極めて目立っているわけです。また、この方に非常に近い福原学園という学校法人については巨額の導入預金というものが疑いが持たれているわけでありますけれども、この佐藤昭子さんと中西証人とは大変親しい御関係にあると伺っております。高橋さんに佐藤昭子さんを御紹介をしたのは中西証人だったのではないでしょうか。  また、その佐藤さんと高橋さんの御関係ですね、どうしてこの巨額の三十億円とも言われるような、関連企業を含めてですね、預金が行われたか、高い利率での預金が行われたかについて御存じだったら教えていただきたいと思います。
  254. 中西啓介

    ○中西証人 そういう事実は、私は御本人にも確認もいたしておりませんから答えようにも答えようがございませんので、御理解をいただきたいと思います。  で、佐藤女史に高橋さんを紹介したかどうかというものも、まあ佐藤さんも大変、何といいますか、政界や財界にも顔のきく方でございまして、いろいろなおつき合いがあろうかと思います。よく高橋治則さんのお兄さんの治之さんも佐藤さんのところにも遊びに行ったりもしておりまして、そこいら辺はちょっと記憶は定かにございませんが、確かに即ちゃん、即ちゃんと言って、弟のような感じを持っておられるのかなと思うような様子はございました。
  255. 五十嵐ふみひこ

    ○五十嵐(ふ)委員 一つ一つについてはいろいろな言い分もあるかと思いますけれども、全体として、ですから経済的な結びつきを決して否定はできないと私は思うわけですが、例えば麹町パレス七〇三号、先ほど来出ているお話でございますけれども、これは無償じゃなくて有償で貸与する、貸借関係を結ぶ予定でいたけれども、それが延び延びになっていて、後で一括して払ったから未払いの家賃はないんだということをおっしゃられたけれども、これについても、実は六十三年の夏に税務調査がイ・アイ・イの方に入って、これが計上されていない、税務調査の方から初めてわかって、あわてて実は契約を結び直して、締結をして、そこでお支払いが、デリバリーがあったのではないでしょうか。最初から無償で、何の便宜供与とかそういうこととは関係なく、通常の契約状態で結ばれて、そしてそれがたまたまおくれただけという問題ではないように思われますが、その点はいかがですか。
  256. 中西啓介

    ○中西証人 その御質問も先ほどお答えしたつもりでございますが、たしか六十二年に高橋さんの側から、国会に近い、政治家は機動力が重要だというような話が二人の間でありまして、見に行かせていただいたところが、なかなかこれは住めるのかなと本当に思った記憶があるくらい、部屋の中が倉庫というまさに感じてした。だから、住むにしても、そこは相当後片づけというか整理をしてもらわないと住める状況でもありません。  どなたかの委員が豪華マンションという御指摘をされた議事録を見ましたけれども、豪華マンションは違う政治家の方々が住んでいる、その並びにあるんですけれども、見比べていただいたらよくわかりますが、オーナーの方には失礼に当たるかもしれませんが、兵庫クラスの地震が起これは真っ先に倒壊しちゃうんじゃないかなと思われるくらいの本当に古い古い、年数のたったビルでございます。  そこで、国会に近いというところに私も魅力を感じまして、とりあえずベッド程度、身の回りの分だけ運ばせていただいて、だけど圧倒的な基盤はまだその当時高輪に置いて生活をしておりました。それが大体小一年続いたわけです。  そこで、そんな状態だったら家賃もまだ取るわけにいかぬみたいな恐らく御理解があったのかどうか、そこは確認していないからわかりませんが、正式に家賃を決めて住むという状況になったのが六十三年の、七月か八月か九月か忘れましたが、暑いときだったと記憶をいたしております。  ですから、一年間ただで住んだという実態にはなかなか当たらないんではないかなと。月に一回ぐらいは、早いときはベッドの置いている部屋を使わせていただいたことはございますが、正確に本格的に移り住んだのは六十三年からでございます。その間未払い金は一度もございません。そういうことを申し上げたわけでございます。
  257. 五十嵐ふみひこ

    ○五十嵐(ふ)委員 時間が来ましたので、今の私の質問お答えをいただいてないわけですが、税務調査があって初めて、それはお金を払わなければいけないことだということで、初めて支払いが行われたと私は解釈しております。  したがって、私の質問全体からも、経済的な便宜供与が高橋さんとの間で何もなかったということは到底このお答えの中からは見出せない、かなりいろいろな便宜供与や経済的な利益を証人が享受されたと、私はそう判定せざるを……(発言する者あり)いや、事実をもって質問をしているわけであります。
  258. 中西啓介

    ○中西証人 税務調査があったかどうかということは、私は存じ上げておりませんでした。
  259. 佐藤観樹

    佐藤委員長 これにて五十嵐君の発言は終わりました。  次に、左藤恵君。
  260. 左藤恵

    左藤委員 今まで既に委員長、それからまた与党の皆さんから証人に関する質疑が行われたわけでありまして、大体数点に問題点が絞られてきたのじゃないかな、このように思いますが、私は、新進党という立場から証人に対して、同じようなことの点もあろうと思いますが、お尋ねをしたいと思います。  その前に、我々新進党は山口敏夫議員の証人喚問につきましては当初から賛意を表しておったわけであります。中西さんに対しては、御当人が国会議員を既におやめになっておるということと、それから報道されておりますところによれば、中西証人と旧東京協和信用組合高橋治則理事長との友人関係というところから、この今回の事件に関係があるんだ、こういうことでこの委員会で審議をしていただく、そこから生まれてきたこの証人喚問であるわけでありますので、そういった点で、今回の事件に関係を持つかどうかという点がクローズアップされてきて証人喚問にされたわけでありますが、お二人の証人の喚問の間には私は若干の意味合いの違いというものがあるということで、中西喚問に今まで反対をしてきたわけであります。  日本国憲法の五十条ですか、国会議員が刑事的に責任を追及されるというような問題があっても、国会会期中は逮捕されない、そういう特権といいますか、というものがあるわけであります。  憲法でそういったものが認められておるということは、国会議員というものは、国政に関して責任を持って国会の審議に入らなければならないという、そういうことが一つと、もう一つ、私は、そういったことで刑事責任ということのほかに、そういった問題については政治責任というものをどういうふうにするかということで、そのことがあって、そのために今度は刑事責任は刑事責任としてまた別に追及されるわけでありますけれども、政治責任というものを明らかにするために、国会における証言法により証言があり得るわけでありますし、また、そういった点で政治家としての責任を果たさなきゃならないのじゃないか、私はそのように思います。——そういった立場からいうと、既に国会議員を辞職されているという点もあるわけでありまして、そういった意味で我々は今回の中西喚問に反対してまいりましたが、ただ、この本予算委員会におきまして、理事会理事懇談会、こういったところで、我々は一貫して証人喚問については全会一致で決すべきものであるということを主張してきたわけであります。最終的には、御承知のとおり我々の党は欠席いたしまして、与党とそれから共産党の皆さん出席のもとに議決されて、きょうのこの山口、中西両氏の証人喚問が行われるようになりました。  私は、民主政治を守るというような点から考えましても、こうした一方的な喚問強行ということには強く抗議をして、その反省を求めて、今後証人喚問は必ず全会一致で行うよう望むものでございます。これを前置きとして申し上げて、数点これから質問させていただきたいと思います。  まず、証人に端的に御質問申し上げますが、今こうして証人喚問の場に立たれておる率直なお気持ちというものをまず伺っておきたいと思います。
  261. 中西啓介

    ○中西証人 権威ある最高の議決機関である国会証人喚問に出頭を求められたわけでございますから、このように出席をさせていただきました。  先ほども申し上げましたけれども、せっかくの機会でございますので、みずからの潔白を証明したい、あるいはまた、真相の追求、疑惑の解明、そういうものに役立てることができたらな、そんな気持ちでいっぱいでございます。  ただ、左藤先生お話にもございましたように、慣例が破られたというようなあたりは、私もかつてこの議会に籍を置く者の一人として、いささか残念にも思います。こういう証人喚問というような場面が、なければない方がいいに決まっております。不幸にしてこういう局面になってしまったわけでございますが、これはこれで私は、非常に重要な委員会であるし証人喚問の場だとも思っておりますが、それ以上にもっともっと重要な、政治家が脂汗を流して取り組み、解決を急がなければならない、一刻の猶予もない問題も山積みされているわけでございますので、どうかその点におかれましても、ひとつ御健聞いただきますように、心からお願いを申し上げたいと存じます。
  262. 左藤恵

    左藤委員 中西さん、あなたは五月十一日に、長男が大麻取締法違反容疑というので逮捕されました、このことに関して、その責任をとるということで議員を辞職されておられますが、私は、証人がそうしたことで、深さといいますかあるいはまた、未成年じゃないようなことでお聞きしておりますけれども、子を思う父親の姿といいますか、それに敬服を一応いたしております。  そして、この議員辞職というものが、そういったことでおやめになったんでありましょうが、報道には、一連のこの二つ信用組合の問題への関与を隠ぺいするための辞職だ、こういうような報道もあるわけでありますが、これについてはどのようにお考えなのか、まず伺っておきたいと思います。
  263. 中西啓介

    ○中西証人 ただいまの御指摘につきましては、もうマスコミに対して憤りを、というよりもむしろ悲しさを覚えている昨今でございます。そういう、要するに、あいつは何かあるから、あったからやめたに違いない、こんなうわさをされ、報道もされていることは承知をいたしております。逆に、何とか公人としての責めを果たさねばという考えがまさって私が議員を辞職せずにいたとしたら、いたとしたらいたとしたで、子供の不祥事にもかかわらず、何かあるからやめないのに違いないと言われたと私は思います。  しかし、そんなことは私はどうでもいいのです。左藤先生は、法務大臣経験者でございますし、私も日ごろから尊敬あたわざる先輩だと敬意を表しておりますが、日本には、もしそういう何かがあるのなら、世界に冠たる厳正な司法当局が存在をするわけでございますから、そちらが適切に処置されるであろう、必ず時間が証明してくれる、私はそんな気持ちで、そういう悪意に満ちた報道やうわさには対処しようと心に誓っております。  ただ、皆さん方にはこういう御不幸な経験がないから、よく実感としてはおわかりいただけないかもしれません。しかし、自分の本当に愛する、期待する子供が、公序良俗を乱して刑事罰の対象に値する不祥事を起こして起訴されたという現実に直面したときには、私はもう頭の中が真っ白になりました。  確かに、選挙区の方々に、十数万の方々の熱い支持をいただいて国会に送り届けていただいたわけであります場その任期もまだ全うせずに、公人をみずから捨て去るということは、私にも耐えられないことではありました。ありましたけれども、もちろん、子供本人の社会的責任の欠如とか自覚のなさとか、それが一番の原因だったと思いますが、しかし、そういう子供にしてしまった親の責任というものは、どんな角度から検討しても弁明の余地はありませんでした。  やっぱり公人として、政治家として、親としての責任はけじめをつけなきゃならぬ。どういう方法があるんだろうか、もうこの際、やっぱり一番厳しい身の処し方をすることがせめて国民、有権者の皆さんに対する反省の一端として御理解もいただけるだろうと考えまして、私にとっても、家族にとっても一番、最も大事にしているこの政治というものを辞職する苦渋の選択をさせていただいた次第でございます。まことに御迷惑をおかけいたしました点、本当に皆さんに心から申しわけないと思っております。  子供ともまだ話もできておりませんけれども、話のできる状態になりましたら、人間として、男同士として虚心坦懐に話し合って、もう一度二人で励まし合いながら人生を、再出発を誓い合いたい、今そんな気持ちでいっぱいでございます。二億組の問題には断じて関係のないことで、子供の、ただただ皆さんに申しわけないということで辞職をさせていただいたということでございます。よろしく御理解をいただければと存じます。
  264. 左藤恵

    左藤委員 今、中西さんの、そういった意味での心中の思いというものを痛いほどわかるわけであります。ひとつ十分お子さんと話し合われて、再出発に全力を挙げていただきたいと思います。  そこで、この今回の問題につきまして、一番大きな問題はフェスタコーポレーションの問題だろう、このように思います。この点で、今まで大体側質疑がありましたけれども、一番問題になるのは、まず第一に、このフェスタコーポレーション、それを設けられたといいますか、それの会社社長さんはどういったところから就任をされて、それにあなたの秘書の小川さんかどういう立場で、どういうこのことについて協力をされたか。これがここからの融資の問題の一番基本点であろうと思いますので、この点をまず明らかにしていただきたいと思います。
  265. 中西啓介

    ○中西証人 要するに、その投資会社社長と秘書との関係は極めて親しい間柄でございまして、その関係から先ほどのサンティでしたですかな、という会社の顧問に私が就任をさせていただく結果になったんですが、そのときも、秘書とその投資会社社長との親密な間柄で、私をバックアップしよう、応援しようという好意からお持ちをいただいた話で、私がその任につかせていただいたという経緯がございます。  そういう親しい間柄で、その当時のやりとりはまだ詳しく詳細には秘書からも聞いておりませんけれども、一億総国民、投資にというような環境の中で、関連されている役員の方々とも相談をされて、目算があって会社をつくり、融資を受け、まあきょう今日は大変不幸な現状に陥っておりますけれども、そういう親しい間柄であるからがゆえに、私の秘書が会社設立する事務手続段階でお手伝いをした、そのような報告を聞いておるわけでございます。
  266. 左藤恵

    左藤委員 そうしますと、そのコンサルタント会社社長さんとあなたとは直接の、何といいますか、話し合いということはない。それからまた、その会社高橋さんを訪ねて融資の依頼をしたということについて、あなたがかかわられたことはあったのかないのか、この点を明らかにしていただきたいと思います。
  267. 中西啓介

    ○中西証人 当然、顧問も引き受けたわけでございますから、その投資会社の、コンサルタント会社社長とは面識はございます。非常に優しい、立派な方でございます。  ですから、ゼネラルという会社からその会社融資がなされた際の経緯につきましては、当然私は知る立場にありません。当事者でもありませんから全くわからないわけでありますが、秘書に確認をいたしましたところ、その融資の際には関与していない、そういう報告を聞いております。
  268. 左藤恵

    左藤委員 報道されておるところによりますと、この問題について、代表印の保管がどうだとか、いろいろなことがあるようなことは言っておられますけれども、そういったことが、小川さんを中心にしてこの会社設立手続が行われたか。そして、どうして小川さんがその会社社長とかそういうものには就任されなかったのか。何かそういうことをお聞きになっておられるか、この点も明らかにしていただければありがたいと思います。
  269. 中西啓介

    ○中西証人 実印といいますか、代表者印といいますかそういうものを保管していたという新聞記事についても本人に問いただしてみました。その事実はありませんと、そのような報告を秘書から聞いております。  なぜその会社役員等に就任しなかったのだということでありますが、これは、僕は本人には確認はしておりませんが、想像するに、親しい方々からそういう会社をつくりたいというような話があって、少し手伝ってくれやというようなところでお手伝いをした、もともと本人がその会社役員になるというような気持ちは当初からなかったからなのではないか。これは未確認でございますが、私の想像ではそのように思っております。
  270. 左藤恵

    左藤委員 このフェスタ会社は、資本金わずか二百万円程度というふうに伺っております。こうした会社に二十六億円融資するというところから今皆さん方質問されたような疑惑というのが出てきたんじゃないか、こう思いますが、もちろん当時は大変バブル時代であったわけでありましょうし、いろいろとそういった資本金対融資額というものが非常に、本当に単なるオーバーローンとか、そんなものの常識ではないような時代ではあったことは事実ですけれども、中西さん自身は、これは少し多過ぎるとか理解しがたいような数字であるというふうにお考えなのかどうか、この辺ちょっと伺いたいと思います。
  271. 中西啓介

    ○中西証人 先ほども同じニュアンスの御質問があったかと思いますが、確かに一般論としては、社会通念上といいますか、特に昨今の経済事情、経済環境の中ではやはり納得のできるというものではないと私も思っております。ただ、左藤先生お話のとおり、当時はもう異常な経済環境の真っただ中でございましたから、融資を受けた側も融資をした側も、目算があって恐らく合意が成立したのではないか、そんなふうに想像をいたしております。
  272. 左藤恵

    左藤委員 それから、皆さん方もお聞きになっておられる、問題のそのお借りになっておられたマンションの問題ですけれども、これは前に、たしか野呂田先生だったと思いますが、高橋さんを証人喚問されたときに、非常な豪華マンションとかいうふうなことを言っておられましたが、そうじゃなくて、家賃も八十万円というのが実際五十万円か何かしか月額出しておらない、こういうことがあるわけです。非常に、先ほどお話があった雑居ビルというふうな感じのところだということでありますけれども、相当広い面積でもあるわけであります。これはそのとき話し合いで決められた家賃だと思いますが、それは一体高いと思われますか、そのときの常識的に見て当然の数字だと思いますか。何か比較したそういったものがあれば御意見を伺っておきたいと思います。
  273. 中西啓介

    ○中西証人 恐らく全体の広さでの、何といいますか、家賃としての価格は、今御指摘の八十数万円というのが妥当な価格なんだろうと、何となく言われたような記憶がございます。  ですが、実際問題として使用させていただいたのはそのおよそ三分の二程度でございますから、まあまあ五十万という額は、国会に近いという意味では魅力的なあれかなと。しかし、建物そのものから見ると、大変古いビルでございまして、地下にはステーキ屋さんがあって、もうステーキのにおいがぶうんと吹き上げてきたりとかいたしております。  ただ、安いか高いかについては、これはマスコミの皆さんもおられるところでございますけれども、議員宿舎それぞれございます。先ほど私、青山の宿舎に、高橋さんの側でいろいろ整理をしなきゃならぬというような事情も生じて、国会に近い場所から直ちに引っ越さなきゃならぬ事情が派生じたために一月に転居したわけですが、もう青山宿舎しかあいておりませんで、青山宿舎にちょっと子供と二人住むには狭過ぎるものですから、とりあえず緊急避難として、先ほどの御指摘のマンションに緊急避難として子供を住まわせた。  そういう事情があるわけですが、青山は別にいたしまして、高輪の宿舎、当時私は高輪におったわけですが、三LDKでおおむね六万円弱だったと記憶いたしております。ですから、高輪宿舎の三戸分に相当するのが高橋さんの持っているその部屋でございますから、ですからその三分の二、すなわち二戸分をお借りしていたわけでございますから、そういう視点からとらえると随分高いなということにも相なるわけでございますけれども、そこは民間と官舎というか、国有の財産との違いかとも思っております。
  274. 左藤恵

    左藤委員 もう一点、先ほど来やはり同じような論議で指摘されておりました点で、パーティー券を買われた問題であります。  このことについて、額がやはり少し多いかと思いますが、前にこれは参議院の方の予算委員会でやはり証人喚問がありました。たしかこれは共産党の橋本さんか何かの御質問だったと思いますが、その中に、このことについて、当時の政治資金規正法の二十一条の三ですか、これによってやはり金額の制限があるはずだ、だからこれは明らかに法違反である、こういうような御指摘がありました。  私は、これをどういうふうな処理をされたかという点というものにも関係してくるだろうと思います。問題は、三千枚、六千万円分を高橋さんの方で一括して購入したという点で問題があるのであって、その方についての処置は適切でなかったのじゃないかと思いますが、現実、先ほどもお話があった百数十社の自分のところの関連のところに全部持たせれば、これは決して違法でも何でもなかったのじゃないかな、こう思います。  その点について、何か政治資金規正法上正しい届けを出して、パーティーの収支決算として正しい方法をとっておられたかどうか、この辺をおわかりだったら教えていただきたいと思います。
  275. 中西啓介

    ○中西証人 私自身、一度も政治資金の事務手続をしたりというような経験はございません。秘書だとかあるいは後援会の担当者がその作業をしてくれておりました。  当時のそのパーティーを開いてくれましたのが、任意団体でございますので、任意団体の当時の主催者、責任者の方々から、一切問題なく処理をいたしましたからと、こういう報告もいただいておりましたので、また当時、あれだけ国会が激しく対立する中で、最大の争点としてこの問題も取り上げられた経緯がございます。もし何か問題があれば、当然そのときに御指摘をいただいていたとも思いますし、当時、秘書にも、自治省にいろいろと問題点はないかというチェックもいたさせましたけれども、自治省の方は特段の問題はありませんという話でしたという秘書の報告も聞いております。  ただ、今御指摘のとおり、高橋さん側で百数十社に十数枚ずつあるいは二十数枚ずつというような形で御協力をいただいていたのならば、恐らく何も問題はなかったのかもしれませんが、一括して処理をしたというあたりにつきましては、私自身もちろん数年して新聞にその記事が掲載されて事実を知ったということではあるにせよ、そこいら辺は、恐らく今度の政治資金規正法が改正された中にも、そういうことのないような案として反映されているように理解をいたしております。
  276. 左藤恵

    左藤委員 あと数点、いろいろと質問もあった点もあろうと思いますけれども、中西さん、あなたは大蔵委員長を歴任しておられたわけであります。いろいろ論議をされておる中で、高橋理事長に対して大蔵官僚を紹介されたとか、そういう何か御記憶がありますか。これは非常に大事な点だと思いますので、お伺いしたいと思います。
  277. 中西啓介

    ○中西証人 例の東京銀行の問題が……
  278. 佐藤観樹

  279. 中西啓介

    ○中西証人 ごめんなさい。東京共同銀行がこの予算委員会等を中心に取り上げられてから、私と高橋さんとはもう数十年来のつき合いであるということは、これはもう既定の事実でございます。そんな関係からたまたま、今御指摘のように、私は元来は、選ばれた選挙区が和歌山でございまして、道路事情が余りよくありません。何とか国土軸に直結する道路をつくりたいというのをキャッチフレーズにして当選をさせていただいて、何とか建設委員会理事になりたいなというのが一年生代議士の私の当時願望でございました。  やっと建設委員会理事になれる直前に、ちょうど小沢一郎さんから、当時彼は田中派の事務局長をやっておりまして、保岡興治さんが大蔵政務次官をやめて大蔵の委員会理事をお礼奉公としてやるということに一応なっていたのですけれども、例の田中元総理の裁判の問題が出てきまして、保岡先生はもともと、本職は判事から弁護士になられた方で、田中先生の弁護団との連絡役にどうしてもというような事情があって、そうすると、あの大蔵委員会理事というのはもう本当に時間的には大変拘束のされる委員会で、とてもその仕事と兼務できないということで、まあ大蔵の理事をだれかやらないわけにもいかぬからというので、小沢一郎さんから呼ばれて、啓ちゃん、おまえ大蔵の理事をやってくれ、こういう彼からの話があって、思わぬ大蔵委員会入りをしたことを今思い起こしておりますが、それ以来一貫して大蔵政務次官、財政部会長、大蔵委員長というような立場を貫いてまいりました。  そういうことで、大蔵省の連中とは、例の消費税、税制改革、本当に鉄砲の弾の下をくくった戦友みたいな、あの当時主税局の連中はもう本当に大変な逆境の中にあったわけですが、彼らを励ましたりした思い山もございますが、若い年次の方とか、あるいは和歌山県の財政課長を歴任した方々というのは結構事務次官になったりした方も多いんですが、そういう方々、あるいは財政課長に本来なるべきところが何かの拍子でなれなかったんだという幻の財政課長ばかりの会とか、三つか四つかで僕を囲む会を、非常に親しい間柄で、そんな公式な、正式な会じゃないんですけれども、つくってくれております。そんな幹事役を、あるときはある人にというようなことで決まっているわけですけれども、そういう主催の会は年に一回か二回、まあ大蔵省だけじゃなくてほかの省庁ともやっておりましたが、せいぜい年に一回程度でございました。  もちろんそんな、私と大蔵省の役人との私的な、個人、友人としての囲む会でございますから、高橋さんが介在したりする全く余地はなかったと記憶いたしております。
  280. 左藤恵

    左藤委員 そうすると、大蔵官僚を高橋さんに紹介するというようなことはなさっていないというふうにお伺いしてよろしいでしょうか。
  281. 中西啓介

    ○中西証人 私の記憶にはそういう事実はなかったと思っております。
  282. 左藤恵

    左藤委員 そうすると、そうして高橋さんが主催される会合があったということで、あなたと高橋さんとはそういう会合で一緒になられるのは別として、そういうのとは別に、高橋さんが主催した会合に大蔵官僚が出るというふうな、出たというふうな話は聞かれたことがありましょうか。
  283. 中西啓介

    ○中西証人 高橋さんが主催する会に大蔵省の人が出たかどうかという話ですか。(左藤委員「はい、そうです」と呼ぶ)いや、後でこのスキームが発表されて、この問題がわっとマスコミ等に取り上げられるに当たっていろいろな記事が出たりしましたから、そういう中でそんな話を聞いたのかな。具体的には、今の御指摘の部分についてはちょっと定かに記憶にございません。
  284. 左藤恵

    左藤委員 そうしましたら、あなたが高橋さんと非常に親しいということは先ほど来お話があったわけですが、ほかの国会議員高橋さんに紹介されたとかそんなこと、あるいは高橋さんがほかの国会議員を紹介してくれというふうにあなたに頼まれたとか、そういうことはあったでしょうか。
  285. 中西啓介

    ○中西証人 高橋さんから国会議員を紹介してくれと頼まれた覚えは全くございません。僕も、いろいろなパーティーなんかもあったりしましたけれども、僕の方から政治家を逆に紹介したというような特段記憶も、今私の頭の中にはありません。
  286. 左藤恵

    左藤委員 それから、これも御指摘があったかとも思いますが、議運の委員長時代に衆議院の派遣でオーストラリアを訪問されたときに、高橋さんの経営されるといいますか、その系列のゴールドコーストのハイアット・リージェンシー・サンクチュアリー・コーブ、そういうところに三泊して、シドニーのリージェントに一泊された、こういうことを聞いておるんですが、これは一体となたがここへ、このホテルにしよう、こうしてここへ泊まっていこうということを決められたのか、何か御記憶がありますか。
  287. 中西啓介

    ○中西証人 議運委員長当時、各党の理事の方々と、慣例によりまして経済政治事情視察の旅行に夫人同伴で行った事実はございます。  その際、もちろんそれぞれの国々の政治家等々と会談、懇談をしたりもするわけでございますが、ニュージーランドの場合は外務大臣や副総理や野党の党首やといろいろな方々とのセッティングがうまくできたんですが、どういう事情がは忘れましたがオーストラリアの方が、休会中だったのか、ちょっとそこはよく記憶にありませんが、うまく設定できませんでした。  そういうことで、オーストラリアではそういうあれはなかったんですけれども、たまたま私自身がもうオーストラリアに二度ほど行ってもおりましたので、内心は違うところに行きたいな、こう思っていたんですけれども、しかし理事の方々が主体でございますから、行き先は理事の方々に決めていただきました。それで、オーストラリア、ニュージーランド、それで帰りに中華料理でも食べて帰ってこようやということで香港経由で帰ってきたわけでございますが、その行き先等については事務局が中心になってお決めになったんだろうと思っております。
  288. 左藤恵

    左藤委員 それから証人は、株取引というものについての何か報道もあるわけですが、御本人で株の取引をされた事実とかそういうのがあったでありましょうか。(中西証人「私自身」と呼ぶ)はい。
  289. 中西啓介

    ○中西証人 もう何年も前だと思いますが、私自身の名義で株の取引はしていると思います。ただ、もう先ほども申し上げましたように、一切私は秘書に任せ切っておりましたので、何年にどの銘柄でどのあれが幾らでというようなことについては直接タッチをいたしておりません。要するに、株取引のときに株屋さんに電話をしてみたいなことも経験もありませんので、それはやったことは、何年か前には株取引はやっていると認識しております。
  290. 左藤恵

    左藤委員 いろいろと今までお尋ねいたしましたが、問題は、新聞の報道というものの中にいろんなことが書かれておって、それが、今お話があったように、覚えがないとかいろんなことが言われております。そういったことで、相当、新聞の記事、報道の中には推測で書かれているというふうなものがいろいろあろうかとも思います。また、事実を指摘していることも中には含まれているのかもわかりません。それにいたしましても、御本人にとって今この喚問の場で証言されたことは、これは証言でありますから責任を持ってお答えになったことだろうと思います。  そうしたことで、事実と違ったことについて、例えば報道の、そういった報道をされたものに対しまして、単なる抗議をするとか、あるいはまたそれは名誉毀損とかそういうようなもので訴えて出るとか、そういったことについて、何か積極的にそういうふうなことをするというようなお気持ちがあるのかないのか、この点についてお伺いしたいと思います。
  291. 中西啓介

    ○中西証人 先ほどもお答えいたしましたように、高橋さんと一度も行ったこともない。行ったこともないわけですから、当然ゴルフもしたこともないオーストラリアのゴルフ場のグリーンの上で、ここで中西さんと高橋さんがゴルフをしたんですよというような報道をするマスコミには、もう私は本当に怒りを通り越して、悲しい今感じを持っているということを先ほど申し上げました。  確かに、私の感情の中には、抗議をするなり何らかの措置を講じたいという気持ちもあるわけでございますけれども、しかし逆に考えれば、もし私の秘書がもう何らお手伝いもせずに、ただただコンサルタント会社のオーナーたちが独自でそういう会社をつくって独自でいろいろ展開をしていっていたとしたら、恐らく私は、記事になったかならないかはそれはマスコミの決めるところでございますが、一面トップの記事には絶対なることはなかったんだろうと思うんですね。そういう意味では、それぞれ関係している複数の役員の方々には、私の秘書が関係したことによって一面トップの記事になった、そういう意味では、多少取材攻勢だとかいろんな意味で御迷惑をおかけしていることは事実だろうと思うんですね。  それで、私がそういう行動に踏み切れば、それがまあまあ、もちろんすさまじいまた取材攻勢みたいになることも予想されますし、そうすればまた名前も出ていくということになりますと、その人の名誉にもかかわる話でございますし、まだ、それらの方々とこの新聞に出た話、秘書からの聞いた話等について直接まだ話し合って確認をとれている段階でもありません。そういう方々といずれ、まあ時間的余裕ができればお会いをする場面もあろうかと思いますが、そういう状況の中で、もしそういう方々が任せると、賛同してくれるのならば、私も一度真剣に検討してみようかなと、そんなふうに今考えているところでございます。
  292. 左藤恵

    左藤委員 ありがとうございました。  以上で私の質問を終わらせていただきます。
  293. 佐藤観樹

    佐藤委員長 これにて左藤君の発言は終わりました。  次に、松本善明君。
  294. 松本善明

    ○松本(善)委員 フェスタコーポレーションの問題で、先ほどサンテイとの関係がいろいろ質問もされました。  フェスタコーポレーションの代表取締役名前はわかっているのですが、必要以上に名前を出すこともありませんので、Yさんというふうに言おうと思いますが、この方が、高橋さんと深い知り合いの窪田邦夫さんが取締役をしていたシスコンの経営者でもある。このフェスクコーポレーションとサンテイ、シスコン、そういうものとの関係が、やはりあなたとの関係あるいは高橋さんとの関係が浮かび上がってくるのですよ。  それで、私は、先ほど来、あなたは、秘書がやって私は知らぬ、こう言っておられるのだけれども、どうもやはり全体からすると腑に落ちない。秘書が三十億前後の融資をやれるんだろうかというふうに思うわけです。しかし、あなたはそれを否定されますけれども、今ここで問題になっていることは、二信組の経営破綻の背景に、政治家絡みの大量の不良債権がやはり問題になっている。あなたは直接どういうふうに関係していられるか、先ほど来言っておられるから、もうそれを繰り返して聞こうとは思いませんけれども、そういう事態になっていることについて、あなたはどう考えられるのか、それを一問聞きたいと思います。
  295. 中西啓介

    ○中西証人 本当に人知の及ばぬ運命の激変といいますか、それは、私に関しても、議員を辞職するような事態になるとは、あの五月十一日までは夢にも思ってもおりませんでした。それから、年が明けて、このような国会で本人はもとより私どもも証人喚問の場に立たされるなどということも夢想だにしておりませんでした。  そういう意味では、確かに大変な社会問題になった、高橋さんを中心にして。その登場人物の中に、こうして私どもも証人喚問を受けているわけでございますから、そういう意味では、世間をお騒がせしたという意味では、あるいはまた、今私の喚問に関しては、フェスタという件が問題になっている、そのフェスクに私の秘書が、会社設立する準備段階で、ほとんどが司法書士さんもやったらしいのですが、一部お手伝いをしたという事実が報道されたことによって一面トップにも扱われたりして、いろいろお騒がせをしている。また中西防衛庁長官が融資関係したのかね、こう思っておられる読者、有権者もたくさんおられると思うのですね。  そういう意味では、あらぬ疑念を持たれたという意味では、政治家としては不明のいたすところなんですが、しかし、そういう事実はないということを、この真相を解明をする、疑念を晴らすという意味では、大変ありがたい機会をつくっていただいたと今心から思っております。  今、私、全然存じ上げませんでしたが、委員指摘のシスコンという会社に窪田さんが役員になっておられる、こういうことですね、という話を聞きました。確かに、窪田さんが役員になるくらい投資会社社長と親しいということでもございますし、高橋さんと山中さんとも極めてじっこんの間柄にあるということも事実だという報告を秘書からも聞いております。
  296. 松本善明

    ○松本(善)委員 高橋治則さんと、今話に出ました窪田邦夫さん、高橋さんと大変親しい、が大蔵省を初めとする中央省庁の高級官僚に、赤坂の料亭「佐藤」などを舞台に供応接待を繰り返していたという会合の名目が、当時大蔵委員長であったあなた、中西氏を囲む会であったということは、これは高橋さんの証言それから大蔵大臣やその他政府の答弁で明らかになっております。この会合が始まったのはいつごろですか、端的に時期だけ教えてください。
  297. 中西啓介

    ○中西証人 そういう、先ほども御説明申し上げましたように、私が、宿縁といいますか、縁がありまして、昭和六十一年だったんですかな、大蔵政務次官についたのが。それから財政部会長、大蔵委員長と歴任をいたしましたから、数年間大蔵省に毎日のようにいろんな仕事の関係で接触しておりました。そんな中で派生したのが囲む会。ですけれども、それに高橋さん云々ということは私の記憶にはただの一度もございませんし、御指摘のようなことはないと記憶いたしております。
  298. 松本善明

    ○松本(善)委員 これが、高橋さんがスポンサーだったということではないですか。だから、大蔵省ではここに出ていた人たちが処分対象になったわけですね。そういう問題について、あなたは言うならばこの囲む会の主役。あなたは高橋さんと関係がないと言うならば、料亭でこういう会が開かれたときの費用はだれが持ったのですか。
  299. 中西啓介

    ○中西証人 松本先生も何かちょっとこんがらがっておられるのじゃないかと思うのですが、私の囲む会というのは確かに三つも四つもございました。それで、それは大蔵省だけじゃなくてほかの省庁もあったわけですが、おおむね一年に一回ぐらいのペースでは開いていたのかな。それは私個人の、大蔵省の役人との個人、友人関係の意思の疎通を図るための会合でございましたから、当然私の事務所が支払いをいたしております。当然のことです。  あとは、高橋さんと大蔵省の人々と会食をしたりしたというのが、私は同席もしておりませんから確認できておりませんが、マスコミの報道に若干そういう報道がございますが、それはもう私は知る曲もありません、だれが払ったかなどということについては。当然高橋さんがお支払いになったんだろう、やっていれば。そんなふうに理解をいたしております。
  300. 松本善明

    ○松本(善)委員 そういう大蔵委員長で囲む会があって、大蔵官僚との関係が、客観的には高橋さんの事業協力をしていたということになるのではないかという疑惑もかけられているわけでありますが、それについてはどのようにお考えになりますか。
  301. 中西啓介

    ○中西証人 いろいろこじつけて御判断、御想像いただくのはそれは御勝手でございますが、そんなことは脈絡としてもあり得ないと思います。断じてありません。
  302. 松本善明

    ○松本(善)委員 先ほど議院運営委員会の豪州視察団の話がありました。このときに泊まられたのは皆、オーストラリア、それから香港、すべてイ・アイ・イ関連グループ。ゴールドコーストではハイアット・リージェンシー・サンクチュアリー・コーブ、シドニーはリージェント・シドニーということ、ちょっと先ほど出ましたけれども、これはその前年、小沢さんとゴールドコーストやシドニーで泊まられた同じホテルではないか。これは、このホテルを決めるについてはあなたは何の関与もありませんか。
  303. 中西啓介

    ○中西証人 先ほども申し上げましたように、慣例の視察旅行でございまして、慣例に従って、委員長みずからがホテルの手配とかフライトの段取りとか、そんなことは一切したという話を聞いたこともありません。私自身もいたしておりません。事務局が中心になってそのような段取りをしてくれたものだと思っております。  ただ、御指摘のホテルは、日本人従業員といいますか、日本語の話せるスタッフもいる、現地を代表するホテルである。当然そのチェーンを、何カ国か行った場合には、ヒルトン系ならヒルトン系、違うホテルなら違うホテルの系統というのも、これまたよくある話じゃないかと思っております。私自身は、直接指示をいたしておりません。
  304. 松本善明

    ○松本(善)委員 もちろん事務局にこれは調べましたけれども、事務局がやったとも言わないんです。非常にあいまいですということだけ申し上げておきましょう。  あなたは、御長男の大麻所持のことで辞職をされたと先ほどいろいろお話しになりました。これは、あなた自身が責任を感じられたということでありますが、そうすると、これはこの事実についていろいろお調べになったか、入手先だとか。そういうことも政治家としては考えておられたかどうか。あるいは、あなた自身が御迷惑を受けられたか。例えばあなたの関係する場所が捜索されるとか、そういうようなことがあったでしょうか。  といいますのは、これをお聞きしますのは、あなたはこの問題で辞職をされたということを言っておられますので、ちょっと詳しくお聞きしたいと思います。
  305. 中西啓介

    ○中西証人 私自身、直接そういう接触の機会というか場面は毛頭ありません。まだ、残念ながら本人出てきておりませんので、本人に確認する機会にも恵まれておりません。一日も早く本人に会える日を今待ち望んでいるところでございます。
  306. 松本善明

    ○松本(善)委員 終わります。
  307. 佐藤観樹

    佐藤委員長 これにて松本君の発言は終わりました。  次に、海江田万里君。
  308. 海江田万里

    ○海江田委員 まず証人に申し上げますが、冒頭の委員長尋問に対するお答えで、昭和六十二年、高橋さんが六千万円パーティー券を買ったときの政治資金規正法はさる法であると発言がありましたけれども、つい先日まで立法府に籍を置いた人の発言とは思えません。この法律にあなた自身は与党の一員として賛成したんじゃないですか。自分でつくっておいた法律に対してざる法と言うことは、国民の立法府に対する信頼を失わせることになると思いますが、撤回をお願いしたいと思います。
  309. 中西啓介

    ○中西証人 誤解をお与えをしたのなら撤回いたしますが、ざる法と呼ばれているというふうに申し上げたつもりでございます。私が言ったのではありません。マスコミ、国民の方々の声としてざる法と呼ばれている法律だと申し上げたつもりでございます。
  310. 海江田万里

    ○海江田委員 しかも、事実誤認がございますね。あなたは、六千万円そうやって高橋さんが買ってくれたお金をどうしたのですか。何にお使いになりましたか。
  311. 中西啓介

    ○中西証人 中西啓介君を励ます会という事務局の方々が取り仕切ってそのパーティーを開いてくれたわけでございます。確認団体としての届け出もしていただいたわけでございますが、当初本も相当つくりましたし、かなりの経費がかかったという話は聞いております。残った分は、六団体だったと記憶しておりますが、寄附をしていただいて、きちっと届け出もしているからという報告も、もう十年近い前の話ですから、保存義務も過ぎておりますのでそういう関係書類もないと思いますけれども、私の記憶ではそのような報告を事務方から受けております。
  312. 海江田万里

    ○海江田委員 確認団体じゃなくて任意団体ですね。(中西証人「はい、任意団体です」と呼ぶ)  任意団体主催のパーティー券の収入については、確かに届け出義務はありませんけれども、その任意団体で残ったお金があって、それをいわゆる指定団体ですね、あるいは個人の保有団体か、ここへ動きがあったときにはやはり届け出をしなければいけないんですよね。  届け出を調べてみましたら、個人の保有金はこれは全くゼロです。だから、このルートでは入っていない。そうしますと、指定団体で入っておるんじゃないだろうかということでございますが、指定団体が四団体東京都と和歌山県に出ておりますが、これも金額が一千万円、一千一百万円、三千三百万円、それから五百万円と非常に少ないんですね。ですから、このパーティー券は何も高橋さんだけが買ってくれたんじゃなくて、恐らくほかの人も買ってくれたわけですから、やはり一億ぐらいの収入があったとするんですね。幾ら本だってこれはやはり数万円の、こういうときは大体半分以上は残るわけですよね。すると、どうもこの報告から見る限り、私は、やはり抜け落ちていた可能性がある。今は時効でございますから、正直におっしゃっていただいていいんじゃないですか。
  313. 中西啓介

    ○中西証人 もう私自身が税務の手続政治資金の手続等も全く秘書や責任者の方々に信じられないくらいお任せをし切っておりましたので、今突然十年近い前の話を御指摘されても、私自身確認をいたしておりませんのでお答えをすることはちょっとできません。
  314. 海江田万里

    ○海江田委員 もう時間が三分ですので最後の質問になりますが、オーストラリアにお出かけになった件ですね。  オーストラリアの政治家の予約がとれなかったということですが、ゴールドコーストじゃ無理なんですよ、これは。キャンベラ、首都のキャンベラヘ行けばね。しかも、九月二日というのは、日本とオーストラリア、夏と冬逆なんですから、忙しいときなんです、これは。ちゃんと議員は出ているときなんですよ。だから、キャンベラだとかシドニーに行けばしかるべき人に会えるのに、あえてそれに行かずに、これはゴールドコーストに行った。それから香港にもお行きになった。まあニュージーランドでは二時間ですよ、会っているのは、これは正直申し上げまして。だから、これは本当の意味での国会が派遣する視察というよりも、むしろ高橋さんの関連のところをぐるっと回った、楽しくやった、こういうことになるんじゃないですかね。
  315. 中西啓介

    ○中西証人 御想像は御自由にしていただいて結構でございますが、事務局の報告では、オーストラリアでの日程はなかなか成立しがたいという環境にあるということでございましたので、あえてキャンベラヘ行くよりもということで、たしかゴールドコーストにスケジュールを設定したのではないのかな、こんなふうに思っております。
  316. 佐藤観樹

    佐藤委員長 これにて海江田君の発言は終わりました。  以上をもちまして中西証人に対する尋問は終了いたしました。  御苦労さまでございました。御退席くださって結構でございます。  本日は、これにて散会いたします。     午後三時五十六分散会