○長内
委員 新進党の長内順一でございます。
阪神・
淡路大震災が発生して三十七日になります。避難者は当初三十万人ということで、専らこの三十万人という数がひとり歩きをしている
現状でありますが、実際の
被災者は優に三百万人を超えるであろうという大
災害でございます。
発生して既に一カ月たちまして、ちょっと
状況が変わってきたかなという感じがするわけでございますが、まずマスコミの注目度が若干薄らいできたかなというような受けとめ方をさせていただいております。それと同時に、一生懸命にあの
被災地域で汗を流しておりましたボランティアの
皆さんも若干少なくなっているというような
お話も実は伺っているところでございます。
また、当事者の
皆さんでございますが、本当に何度も話題になっておりますように、現地の
自治体の
関係者の
皆さんは不眠不休でこの
災害の
復旧、
復興のために頑張っていらっしゃる。そして、
被災者の
皆さんも
神戸で頑張っていらっしゃる。しかしながら、若干当事者に疲れが見えてきたこの一カ月かな、こんなふうにも実は受けとめさせていただいているわけでございます。
私は、建設
委員会のときにも
お話し申し上げましたけれども、新進党の現地対策本部というのが
設置されまして、お役人の
皆さんだとか
被災者の
皆さんに我々が視察に行くことによって迷惑をかけてはいけないということで、当初は寝袋を持ちまして、本当に自給自足といいますか自己完結型で、食事も自分でというようなことで何度か現地を訪問してまいりました。
きょうは、上程されております法案の
質問の前に、現地で伺った声を率直に大臣の方にお伺いをしたい、こんなふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。私は、単に言葉だけではなくて、今こそ実感の伴った対策がぜひとも必要というふうに考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
まずお伺いしたいのは、こういう
震災、
災害が起きまして、被災した
皆さんはどういうふうに考えるかというと、命がまず助かったということで当初の段階はほっとするわけでございます。しかしその後は、間もなく今度は衣食住の問題の確保ということが当然の要請になってくるわけでございます。そして、この衣食住の継続的保障のためには、就業の保障と健康の保障、こういう裏づけがあって初めて衣食住の継続がなされるわけでございます。
しかしながら、現地で私が
被災者の皆様から直接聞いてきた声と、それからこの国会で大臣が本当に熱弁を振るって対策を訴えられているこの声と、どうも若干のギャップがあるように思えてなりません。そんなことで、率直にお伺いいたします。
初めに衣食住の食についてなのでございますが、実は先日、読売新聞に大きな見出しで「温かいものを食べたい」ということで記事が載っでございます。
これによりますと、
神戸市の民生局
災害対策室というところでコメントを出しておるわけですが、「一人一日当たりの給食予算は八百五十円。業者を通して配られるのはパン、お握り、牛乳などだ。毎日似たような
内容のうえ、賞味期限の切れた物が届いたり、避難所の側でも翌日の配給が遅れた場合を考えて一日取り置きをしたりする。このため「古い」「ご飯が硬くて食べられない」」、こういう人も非常に多くいるというような
内容でございます。
そして、その隣には、これは調理師や何かを派遣する
要望を大臣の方にお出ししたということで、この団体の中身はちょっと調査はしておりませんが、家庭栄養研究会という会が、「被災地にある避難所の食事
内容が貧困で病気にもかかりやすい」、このようなコメントを出しているわけでございます。「同会が今月、
神戸市内の避難所の食事を調べたところ、夕食にカステラ二個とジュースやお握り三個とウーロン茶などが目立ち、タンパク質やビタミン、ミネラル類が不足していた。こんな食事を長く続けると、免疫力が落ち各種の栄養欠乏症やインフルエンザにかかりやすくなる。」これは読売の記事でございます。
この場でも何度もいろいろな議論になっておりますけれども、この避難所の食事でございますが、二食で冷えたもの、このように言われておるわけですし、新聞記事もそうなっております。私は、最低限、私どもが
生活しているように三食で温かいものが何とか届けられないかという
気持ちでございます。
そこで、この報道にあります、一人一日当たりの予算が八百五十円、これはこの場でもよく議論されるのですが、何かきょう伺いますと、この予算の八百五十円という金額ですが、そんなことはない、これは間違いであるというような当局からの
お話もあったわけでございます。これは、この読売の
神戸市の民生局のコメントが誤りなのか、それともここで話されていることが誤りなのか。温かい食事三食とともに、この点についてまずお伺いしたいと思います。