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福田委員 まさにそういうふうなことだと思うのですけれ
ども、今回のこの
医療チームの派遣は、率直に申しまして
対応が遅かったかなというふうな
感じがいたしておりますので、ひとつ
局長の言われる趣旨に沿って今後
改善策を講じていただきたい、このように思います。
日本だけで
災害が起こっていると思ったら大間違いで、これは今現在、
欧州北部で大洪水が起こっている。この被災している人の数が、これは正確にわかりませんけれ
ども、十万人プラス十数万人、合計しますと二十数万人の人が
避難をしておるか、し始めたかというふうなことのようでございます。こういうことに対して、
日本も何か
援助をされたようでございますが、あれで十分だったのか、それからまた、こういうふうなときに
日本としてどういうふうな
対応をとるべきか、これも極めて大事な、今度は逆に、してもらった分してさしあげる、そういうふうな立場でございますから、極めて大事な
仕事であり、こういうことについても十分な
対応をとっていただきたいというふうに要望いたします。
それから、
自然災害というのは今世紀中に
開発途上国を中心に頻発をしておりまして、それによる
死者は、この世紀で四百万人を超えるというふうに言われております。四百万人という数字は、これは戦争だとか宗教上の弾圧とか人種とか、そういうふうないろいろな理由における人為的な殺りく、これはいろいろな計算ありますけれ
ども、大体一億八千万人から二億人いるんじゃないかというふうに言われております。それに比べれば少ないことは少ないのですけれ
ども、しかし、こういう
自然災害は日常どこでもしょっちゅう起こることでございます。
そういうふうなことで、この
各国から今回受けましたいろいろな
支援、これを我々は、逆に今度はお返しをしなければいけないというふうなことがあるわけであります。そういう面については
日本も随分注意をしてやっているはずなんでありますけれ
ども、この
災害救助というふうなことは、
我が国のこれからの
国際貢献の柱としてもいいようなテーマではないかと私は思っておりますので、そういうふうな
観点から、ひとつ十分な
対応を
お願いしたいというふうに思っております。
古い話で恐縮でございますけれ
ども、過去に、例えば一九九〇年に
イランで大
地震が起きました。これは
死者が四万人。これは一九九〇年でございます。五年前でございます。
負傷者が十万人、家を失った人は五十万人という大
規模なものでございました。フランスは即時に二百人から三百人の
規模の
救助隊を派遣いたしました。当日中に着いたというふうに聞いております。それから、
日本は数日おくれて二十四人派遣しました。これは
緊急援助隊で、この
法律で出動したわけでございまして、そういうことで
規模が少ないのはこれはやむを得ないのでありますけれ
ども、しかし、
タイミングもおくれたし、
規模もそういう
意味においては小さかったということで、
日本の
災害援助というふうなことにおいて、国際的にはやはり見劣りするのではないかな、こんなふうな
感じがいたします。
また、一九九一年に
バングラデシュで
サイクロンが発生しました。そのときには
死者が十三万九千人という大変大
規模なことでございました。これに対して、
米軍は直ちに六千人の、これは
軍隊でございます、兵隊を派遣して、
救助活動をしたわけです。
日本は、これも
緊急援助隊三十八人を派遣いたしました。これは主に
輸送業務をしたわけであります。
ただ、
日本が行ったのは、
サイクロンが四月三十日に発生して二週間後に
支援要請が来て、それから
成田から出発をし、
現地に到着したのは二週間と五日たった五月十八日ということでございまして、これはもう大変そういう
意味では、時間的にはおくれておるということでございます。
また、
日本は、そのときに二機の
消防のヘリコプターを持っていったわけでありまして、そして二機で三十一トンの
輸送をいたしました。
米軍は、これは
軍隊ですから
規模が違いますけれ
ども、
揚陸用のホバークラフトを持っていきまして五十トンの貨物を一回で運ぶ、こういうことをしたんですね。
日本の場合には、この三十一トンを二週間ぐらいかけて運んだ。これは小口の
輸送ということで
現地では便利をしたというふうにも聞いておりますから、それはそれで役に立ったと思いますけれ
ども、
規模の点で大変な差があるということはもう否定できない、そういうことでありました。
そういうことで、四、五年前のことでありますけれ
ども、こういうふうな
災害が起こったときに、では今一体何ができるかということをお
考えいただきたい。すぐさま出動できるのかどうか、それは今回、
海外からはそういう直
ちの出動ということをしてもらったわけでありますけれ
ども、
日本はそれができるのかどうか、こういう
観点からお
考えをいただきたいというふうに思います。いかがですか。四、五年前と比べて進歩しているかどうかということですね。