○
吉井委員 私は、
最初に
サハリン地震に関連して伺いたいと思います。
まず、犠牲となられた方に哀悼の意を表し、そして被害者の方に心よりお見舞いを申し上げたいと思います。
この
サハリンの
地震については、北米プレートとユーラシアプレートのちょうどプレートの境界に沿ってということは、マスコミ
報道でも、どの新聞な
ども載せておりましたから
大臣もごらんになっておられると思うのですが、このプレート沿いのちょうど
地震の空白域と言われるところで、空白域というのは大きな
地震と
地震の起こったちょうど真ん中あたりですね、そういうところで百年、二百年の関大きな
地震がなかったというふうなところですが、そこで巨大な
地震が予測され、警告もされ、実際的中したということが事例としてよくあるわけです。
実は、一九八七年三月に北大の岡田教授らが想定されたものを御紹介しますと、一九四〇年三月の積丹半島沖
地震、そして一九八三年の
日本海中部
地震とのちょうど真ん中に当たるところですね、そこで、後志沖北緯四十三度、東経百三十九度にマグニチュード七・三ないし七・四が想定されるということが
指摘されたのです。その想定からちょうど六年後ですね。一札九三年七月に北海道南西沖
地震、これは北緯四十二・八度、そして東経百三十九・四度というところでマグニチュード七・八ということでしたから、大体この想定が的中したわけなのですね、位置的にも大きさにおいても。
ところがこのとき、気象庁も
地震予知連も全く不意打ちを食らった感じだ、それから観測体制が空白だったと述べたことが、当時マスコミで
報道されました。実は、この
日本海沖というのは観測の空白地域になっているわけなのです。非常に弱いのですね。
じゃこの
サハリンの方はどうかということを、私ちょっと関心を持って見ておりますと、五月二十九日の時事通信の配信を見ておりましたら、
サハリン州には二カ所の
地震観測所があるが、最も大きな被害を受けた
北部の
ネフチェゴルスクに近いオハの観測所は、給与未払いで閉鎖されてしまっておった。
ですから、
日本も
ロシアもこの北米プレートとユーラシアプレートの境界沿いの、最も私たちが注目しなければいけないところの
地震観測予知の体制が実は非常に弱かった、こういうことが改めてわかったわけです。
これは日ロにかかわるプレートですから、
日本の体制強化だけではなかなかうまくいかないわけですし、もちろんこれは
ロシアだけでもうまくいかないわけで、私は、双方とも観測体制を強化するということ、そして同時に、連携した観測体制の強化ということを進めていかなければ、これは大変だなというふうに思うわけです。
そこで、
大臣に、外交折衝などを含めて、ぜひこの点で日ロともに観測体制強化に向かって進むように全力を尽くされたいと思うのですが、この点についての
大臣の決意を伺っておきたいと思うのです。