○星川
保松君 今回は新党さきがけを仲介役にして、まあなったかどうかわかりませんが、我が国の第一党と第二党が
連立の
政権を樹立したということは私は大変意義深いことだと考えておるところでございます。
私なりにこの大
連立の
政権に期待をするところがあるわけであります。今まで国論を二分する
ような議論がいろいろな部門についてあったわけでありますが、それらについて大
連立の
政権を通して国民的なコンセンサスができ上がれば、大変
政権としての立派な役割を果たしてくれることになるのではないか、こう思っておるところでございます。
今は
政権の支持率は余り高くない
ようでありますが、それは今までの対立した状況を見ている国民がやはり不安感を感じておるのではないかと思います。これから新
政権がそういう相違点をすり合わせてやっていけば大変支持率が上がってくるんじゃないかと、こう私なりに思っておるところでございます。
米価についても国論を二分する
ような二つの見解があるわけでございます。今回もマスコミ等では、
政府の方では下げていきたい、こういう意向だと伝えられており、
生産者の方では何とか上げてほしい、こういうことになっておるわけでございます。今回は、この
米審をめぐって
生産者の皆さんが大勢やってまいりまして、私もいろいろと
米価について話をしたのでありますが、きょうに至っても、やはりどうも
生産者としては納得がいかない、こういうことなんです。
それで、なぜだろうということでいろいろ話をしてみました。そうしますと、
米価を考えるその
基礎がどうも二つある
ようなんです。一つはいわゆる内外
価格差というところから出発していく
考え方ですね。そうしますと、やはり下げるべきだと。マスコミの論調もその
ようであります。
先日、私のところに大蔵省の農水担当の主計官が話しに来たんですが、
資料の紙一枚持ってまいりました。それを見ましたら、まず真っ先に書いてあることがこの内外
価格差ですね。しかもその内外
価格差は、
生産者価格と消費者
価格とが違うのでありますけれども、高い方の、差の大きい方の
価格差をまず一番最初に掲げて持ってきたわけです。下げるとは言いませんが、あなたの魂胆は私はわかったからもう聞かなくてもいい、こう言ったんですけれどもね。結局、そこから
米価を考える
考え方なんです。そうしますと、内外
価格差を縮める、なくしていく方向にいくとなれば、これは
米価は下げていくということになっていくのは必然なんです。それでは納得いかぬというのが
生産者の皆さんなわけですよ。
生産者の皆さんのことをよく聞いてみますと、
生産者としては日本の国民の命を保障する食料を確保する、今もう米しかないわけでありますから、米がそういう役割を果たすんだと。そうした場合は、生命の保障ですから、これは
価格の問題ではないんです。もう
価格を超えた問題であるわけです。
だから、そこから発想していきますと、日本の一億二千万の人々の生命を保障する食料としての米を確保しなければならないというところから出発しますと、
価格はもう第二の問題なんですね。そうすると、それをきちんと
生産できる
ようにするためには、やはりそれなりに
価格を上げていってしかるべきではないかと、こういう発想なわけです。
早く言うと、防衛の問題なんかも、日本は丸腰、丸裸で国が守れるのかということになると、いやそれは危険だ、そういうわけにはいかない、海を守るためにこれだけの軍艦が必要だ、それから空を守るためにはこれだけの航空機が必要だ、陸を守るためにはこれだけの戦車やなんかが必要だと。その最小限度日本を守るための国防の力、そこまではだれも
価格の問題とかなんとか言わないわけですよ。経済の問題じゃないんですね、国を守るというところからきますと。それを超えて果たしてそんなにたくさん要るのかどうかというところから経済の問題、財政の問題が論議されるわけです。
それと同じ
ように、もうそれよりも大事な食料の確保、今の確保、国民の生命の保障というところ、そこをきちんと決めて、ここまではもう毎年毎年
価格の問題としては論じない、それ以上のことについて論じ
ようというふうにしなければいけないのではないか。その
米価にまつわる発想の土台が違うから納得いかないのではないかということを、私と
生産者の皆さんと話し合いながらそういうところにいったわけなんです。
だから、毎年毎年いわゆる内外
価格差というところからこの
価格をいろいろ発想するのではなく、きちんとしたまず国民の命を保障するというところからやっぱり発想すべきではないか、こう思うんですが、これは
大臣どの
ようにお考えでしょうか。