○
西山登紀子君 夜間
保育というのは、単に延長
保育の延長というものでは済まない問題が多数あるわけです。全国夜間
保育園連盟会長の信ヶ原氏は、ある新聞紙上で長時間労働を強いる企業の論理に親も子も犠牲になることへの疑問を表明されながら、「
保育は
サービスではなく、
社会全体の
子供に対する発達の保障でなければならない。」と強調しておられるわけです。単に荷物のように預かればいいというものではないということなんです。
実際に私も信ケ原
先生の夜間
保育園を視察させていただきました。京都にあるわけですけれ
ども、定員は三十名、うち十三人は母子
家庭または父子
家庭の親御さん、夜間タクシーの運転手さんだとかそれから研究者な
ども保護者の中にいらっしゃる。朝から晩まで働くわけでありまして、親のそういう
事情がありますので、夜間
保育園の建前は午後二時から開所、十時までというふうになっているわけですけれ
ども、朝から来ています。ですから、この朝からの分は昼間の併設されている
保育所の本体といいますか、
保育所のかなりの持ち出し
部分になっているわけです。
子供たちは、昼食それから夕食を食べておふろに入れてもらって十時過ぎに帰宅する、こういう日程。夜に視察させていただいたわけですけれ
ども、夜になりましても園長さんも事務所の方もそれから給食の方も残って
子供を見てくださっているわけですから、国全体に明かりがついていて寂しいような
状況はほとんどありません。私が予測をしておりました以上に
子供たちの表情が明るいということに非常に感心をいたしました。お迎えの父母の皆さんも、ここがあるので安心して仕事ができる、みんな家族のようだからと話をしてくれました。
全国夜間
保育園連盟の要望書を見ますと、「夜間
保育所独自の「
保育指針」を策定し、モデル
事業からの脱皮を図り、
制度上の位置付けを明確にしていただきたい。」など、多数要望されているわけですが、
厚生省の方も今度答申に基づいて検討されるということですけれ
ども、こういう関係者の皆さんともよく
相談をなさって抜本的な改善を望みたいと思います。もう一度御答弁をお願いいたします。