○笠原潤一君 一応
外交のポリシーについてお聞きいたしまして、これからそういう
意味で大いに頑張っていただきたいと思うんですが、きょうは非常に本
会議がおくれたものですから、いろいろとお尋ねしたいと思ったんですけれ
ども非常に時間がないので……。
北朝鮮の問題が先ほどから出ておりますが、この
北朝鮮に関する
核疑惑について、あるいは
北朝鮮いわゆる北東アジアの問題については現在の永田町と同じように変転きわまりなくて、まあ一時間前の話がきょうまた変わってくるというような話ですから、実に同じようなことで、非常に不透明といいますか、不可解といいますか、流動的といいますか、変転きわまりないというか、こういう実態であります。
要は、
カーター元
大統領がちょうど
北朝鮮へ行かれました。そして、ああいうふうで金日成とお会いになって一応ある
意味での決着を見かけておるけれ
ども、果たしてこれ本当にそうなのかということと、
カーター大統領というのは一体どういう資格で行かれたのか。
そして同時に、
カーターさんのかつての
外交というのは、御承知のように非常に失敗に次ぐ失敗の連続だったと思うんです。例えば、イラン・コントラの事件もそうだし、アフガニスタンのときもそうだったし、非常に対応がまずかった。そういうことで
アメリカの中で非常に評判を落としてしまって、結局再選ができなかったんです。
これは、
カーターさんのバックグラウンドが南部出身ということもあるし、南部——
柿澤大臣にそう言っては失礼かもわかりませんが、サザンデモクラットというのは、一種
アメリカの民主党の中でも違っておって、いわゆる
南北戦争以来の南の国の考え方というのがどうもそのバックボーンにあるのではないか。したがって、
外交というものに対するスタンスというのは随分違っている。また、クリントンさんはアーカンソーの出身で、アーカンソーといえば、ついこの前まで御承知のようにKKKがおったり、かつて人種差別で州兵が出兵したのが一九五七年のことなんですよ。
したがって、ああいう感覚で物をとらえておる反面、
一つは、ちょっと違った
意味で、何かひとつ
外交的にそういうものを実績上げて国内的な問題をそういうふうにして、カムフラージュすると言うと言葉が悪いんだけれ
ども、称揚したいんじゃないかというようなところもありまして、どうも拙速的に
動き過ぎる、大局的な見地で動かないというような嫌いもなきにしもあらずだと私は思っております、まあこれは私の考えですが。
したがって、今回の
カーター外交が果たして本当に成功するだろうかということを私は非常に懸念しているんです。その点はどうですか。