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山口(憲)
政府委員 たくさん
お話がございましたので、ちょっと漏れないように注意しながら御
説明させていただきますが、まず第一に、今回の措置でどのくらいの利用が起こるのか、あるいは救われるのかという
お話でございますが、現在私
どもが把握しているのは、大体、法定弁済、いわゆる二年のところでアウトになってしまう方が二百万件ぐらいというふうに考えております。ただ、これは現下の
制度のもとで皆さんが自粛をされてそういうふうになっているということでございますから、
制度的に確立されればもっと多くの方が利便を受けられるのではないかというふうに考えております。
それから、さらに二年延ばすということでなくてもっともっと延ばしたらどうかという
お話が今あったのかなと思いますが……(吉岡
委員「新しいメニューをつくったらどうか、三年とか五年とか」と呼ぶ)わかりました。私
どもも今回この措置をとるにも大変な障害がいろいろございまして、
民間の
金融機関の方から申しますと、やはり
郵便貯金の
商品性の向上につながるとか、あるいはもっと極端な言い方で言いますと、与信業務の
拡大だというふうなとらえ方から大変強い反対がございまして、かなりの
努力でやっとここまで来たというふうなことでございます。
いずれにいたしましても、
預金者にとりましてはいろいろなメニューを用意するということは大変よろしいことでございますので、そういった方向での
努力はしてまいりたいと思いますが、さしむきは今回の措置でどの程度の利用があるのか、そういったこともよく見守ってまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
それからもう
一つは、現在の三百万円の
制限を撤廃してという
お話でございますが、実は今回の予算
要求の中で、この
制限を撤廃して担保になる
預金の九割までは融資ができるようにしたらいいじゃないか、担保を提供しているんだからという形で
要求をしたわけでございますが、これにつきましては、さらに
貸付機能の拡充になるということで
民業圧迫の典型だというふうな形のとらえ方をされまして、なかなか成案を得ることができなかったということでございます。
これにつきましては、私
どもも予算で本年度も
要求した問題でございますので、引き続き実現に向けて
努力をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
それから
権利消滅の関係でございますが、ただいまは
仕組みの中では御指摘のように雑収入という形で収入の中に入れて私
どものほかの収入と一緒になって色のつかない形での使用をさせていただいているということでございますが、今回この睡眠
貯金というものを
制度化していただくということになりますので、財務諸表の上で睡眠
貯金幾らというふうに明示ができるということでございますので、
権利消滅でなくなってしまう一歩手前のお金が現在とのくらいあるかというのが
国民の皆さんにわかっていただけるような形になるわけでございます。
私
どもといたしましては、この使途につきましては、預託
金利子収入といった他の収入とは全くもとが違っておりますので、
預金者の皆様方の納得のいく使い方、これは色のついたお金だというふうに思いますので、本来ならば
お客様にお返しすべきお金が
お客様を特定できないためにお返しできないということでありますので、広く
預金者、抽象的一般的な
預金者の皆様方に
メリットが
還元できるような方策というふうなものをこれから、これは具体的に発生するのは十年後ということになりますから、その間にいろいろと検討させていただきたいと思っている次第でございます。