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狩野委員 私も、
基本はぜひ
基本としていただきたいのですけれども、冒頭申し上げましたように、大変東京周辺あるいは大阪、近畿圏周辺は
人口が急増しておりますし、定着期じゃないのですね。移動期であるだけに、私は許容範囲をもっと広げていただきたいということを申し上げるわけでございますが、また後ほど、実は具体例で御要望させていただきたいと思います。
大きな第二点は、
行政区域分割についてでありますが、これは、そのマイナス点はそれぞれ出ておるわけでございますが、これは
答弁は結構でございます。私どもが
人口急増
地域におる中にあって、また当然もう御理解いただいているわけでございますけれども、
行政区域をできる限り
分割しないでいただきたいという要望を一、二申し上げたいと思います。
まず第一に配慮されることは、今回は初めてでございますし、できる限り、当然そのように臨んでおりましょうけれども、現行中
選挙区制をベースに
地域設定をされるということを、これは要望いたしたいと思います。これは
全国的にあちこちございますけれども、例えば佐渡なんかも、新潟市とつけるかあるいはまた柏崎がいいかとか論争があるそうでございますけれども、これは
交通の利便性、また過去の歴史的背景を見ましても新潟市が当然だと思いますし、これらに類することが
全国的にありますので、ぜひひとつ
交通の利便や、歴史的背景を配慮していただきたい。
第二は、
行政区域の
分割は大変市民の共同体意識が損なわれるわけでございまして、
市区町村行政の
一体性を確保しにくくなる、極力避けていただきたいなと思います。
もう一点は、当然でございますが、
分割をされますと同一市
町村で
選挙区が異なることから、候補者が大変違いますから、有権者、投票者の参加意識の減退が心配もされるわけでございます。また、投開票事務等の管理執行面においても煩雑となるわけでございますが、できるだけこれらを配慮して
行政区域の
分割は避けるよう
お願いをいたしたいと思います。
以上の点は、大体
全国的な規模での、
全国的に共通する実は要望でございますが、第三点としまして、
飛び地の問題であります。
先ほど私どもの
伊吹議員から、個人的に関することは極力やめようということでございますが、八次答申では
全国で二カ所の
飛び地を有する、私地元でございますし、私の
地域でないとしても皆さん方になるほどなという御理解を得るためにも、ひとつ説明させていただきたいわけでございます。私の
選挙区は今申し上げましたように
全国二カ所の中の一カ所の
地域でございますが、この中におきまして私は、皆さん方が
飛び地をなくそう、本当に皆さん方の御配慮には感謝を申し上げますが、
飛び地必ずしも私は悪ではない、
飛び地有用論を申し上げたいと思うわけでございます。
今回の
基準方針の(四)に「
選挙区は、飛地にしないものとする。」とありますが、私は必ずしも
飛び地をなくすることが実は最適とは思わないわけです。その理由は、
飛び地にもいろいろあります。
飛び地といってもかつては一つの郡であったりあるいはまた深い交流があるという中で、あえて
飛び地を設定しないで、逆にそのために
二つ、三つという市を
分割する。しかも、先ほど申し上げましたようにあと六年先にまた見直しをするのに、それだけ
分割してそのまま通るのならいいけれども、
人口急増
地域です、明らかに六年先にはまた再
分割されるということが想定されるのに、私は、
飛び地をなくすためにこういう案となるような
基準には大変理解に苦しむわけであります。
そして加えて、その背景の中に、後ほど地図で見ていただきますけれども、私どもの千葉県四区、浦安市が
飛び地でございましたけれども、後で見ていただきますが、今がいいですな。例えばこのように北が利根川で茨城県、そして西が江戸川で東京、南が海で東京湾、まさに島と同じ、大変な、まさに特例区に値する。あとこちらに船橋という急増
地域がありますけれども。同じ
選挙区の
富田議員もおりますけれども、なかなか
審議会の皆さん方に、果たしてこれが御理解いただけるか。北が利根川で茨城県、西が江戸川で東京、南が東京湾で海、もうどこにもなかなかつけにくい。
そういう中で、前回の
飛び地はまことに悪い
飛び地です。例えば、この四区の
選挙区百八十万
人口。百八十万のマンモス
人口にちなみに五名の定員でございますが、それはよしとしまして、この一番南の浦安と一番北の関宿、これをつけるわけですから、これはもう
富田議員も知っておりますけれども一時間半かかります。私はこの間、成田空港にOBサミットの福田赳夫
先生をお送りしましたが、群馬県の高崎から今来たけれども、一時間半で来ましたよと。高崎から成田に来るのに一時間半、浦安から関宿まで一時間半ですから、この
飛び地は実は私は芳しくない。
そこで申し上げたいのは、市川と浦安市をじゃ一緒の
選挙区にする。そうすると
上限より、ここが問題なんです、
会長さんいませんけれども
会長代理さんにぜひお聞きいただきたいのですが、市川、浦安を一つにいたしますと、
上限より二千八百人多いのです、許容範囲を厳密にするから。
二千八百人多いだけでどうするかというと、二千八百人であの
基準に従いますと、市川市は本庁というのと行徳支所と大柏支所と三つある。大柏支所は三万ちょっとの
人口。今の
基準でまいりますと二千八百人がオーバーするからというふうに厳格にしますから、二千八百人がオーバーするために市川を
分割し、松戸市を真ん中から
分割し、鎌ケ谷とつける。そして、今の千葉県の
人口を見ますと、長期構想によると、千葉県は、昭和二十年はたった
人口二百万、今
人口が五百七十万、長期構想によると、あと十年たたない、二〇〇〇年までに七十万
人口が増加する。
そうしますと、これは十年先じゃないのです。六年先じゃないのです。もうこの
基準でいったところで、市川も松戸も鎌ケ谷も含めましてまたまた六年先にこれはずたずたに
分割しなくちゃならない。だから、こういう
人口増が激しいから、海部案も随分
審議会のメンバーは悩んだと思います。しかし、どうせ六年先にはこれがまた
行政区の
分割をするんだから、大変遠いけれども
行政区は
分割しないで、六年先ほぼ定着するであろう、千葉県もあと七十万
人口が定着します、それで案ができたわけですね。
そこで私は、時間がないので結論になりますけれども、要望したいことは、こういうまさに
飛び地でもいろいろありまして、ではどういう案がいいか。私がつくったのではございませんで、なかなか優秀な勉強家がおりますけれども、この市川、浦安は一つとする。そのかわり許容範囲は二千八百人オーバーするけれども、一つとする。そしてまた松戸市も一つとする。そして、ここにありますように、柏市、沼南、鎌ケ谷市、これを一つとする。そして流山、
野田、関宿と我孫子市をこれは
飛び地としてつけるわけであります。我孫子市をつける。これはこの柏市のところを通りますけれども、大変地形的につながりがある。
私は、昭和四十六年に県会
議員に立候補いたしましたが、昭和四十六年まで長い間、我孫子市は町ですから、我孫子町と関宿町は一つの郡でございました。長い間ここは県会
議員の
選挙区の母体だった。歴史的にそして政治的に、
交通関係からいっても大変なつながりがあるんです。これは地元でなければ実はわからない。そして、この案は、私ではなくして我孫子市の在住の方が、我々はつながりがあるんですよ、かつては関宿と同じ郡だったからというので提起された案でございます。
こんなことを考えますときに、私たちも
審議会の諸
先生が本当に真剣に取り組んでいただいていることには心から感謝申し上げますし、
厳正中立にしよう、公正につくっていこうということでございましょうが、我々も、先ほどから話がございますように、できた案に関しては尊重いたします。私は、この
基準というのは大事なんだ。くどいようでございますけれども、
人口が大変急増しているんです。どうか、そんなことをぜひとも御配慮いただく中で、この点は声を大にして申し上げますけれども、ひとつ
会長代理といたしまして、これは要望で結構でございます、ぜひ御
検討ください。
そして、もう一度声を大にしますけれども、もしも私の案にしないで今の
基準に従いますと、あと六年先、もっと大きな騒動になるわけであります。現実に、なぜかといいますと、今
都道府県で逆転現象、千葉県と北海道は、千葉県の方が
人口が多い。しかし、与えられた
国会議員の議席は十二名。北海道の
人口は少ないけれども、今十三名。これが恐らく六年先になりますと、そんなに私ども、はっきり申し上げて余り要らないが、それでも場合によっては
島根とか鳥取とか、どんどんどんどんこちらに来るかもしらぬ。その都度私たちは小刻みに
行政区が
分割されるわけでございますから、必ずこれは我々六年先にはまた見直しが迫られる
地域ですから、今回は
行政区、市、町は温存した中での御配慮を篤と
お願い申し上げまして、私の要望といたします。
終わります。ありがとうございました。