○玄葉
委員 玄葉光一郎と申します。新党さきがけに所属しておりますが、きょうはさきがけ・青雲・民主の風の一員として質問をさせていただきます。
きょうは本当にありがとうございます。大分重なっておりますから、どうしても申し上げたい点、あるいは重ねて強調して質問をさせていただきたい点、二、三絞って
感想とも
ども申し上げたいなというふうに思います。
まず、この
中間報告を読ませていただきました。最初にございますとおり、この
中間報告の趣旨というかねらいそのものが
序章にございますが、いかにして多数の
人々の
理解を得て
首都機能移転を推進することができるかについて、何らかの答えを出そうとするものであるというふうに
理解をしております。そういう
意味においては、私はこの
報告書を読ませていただき、またきょうの
お話をお伺いした中では、おおむねこの課題にこたえた
内容になっているのじゃないかなというふうに共感を覚えております。
特に共感を覚えた点があります。それは、何度か
先ほどから
会長御自身おっしゃっておられますが、我々の国が今大転換点を迎えている、そしてその大きな流れはもうとめようもない流れなんだという
時代認識があって、そしてその中で新しい
首都づくりを、まさに新しい
日本をつくるための最も大きな促進剤なんだというふうにとらえている点なんかは、最も共感を覚える点であります。なかんずく、新しい
日本の姿として、政官財といいますか、政官民のこの
関係に何回となく言及をしておられる点、ここに私は非常に共感を覚えました。いわば政官民の新しい
関係を築くために、新しい
首都づくりは重要だと何回となく強調されておられます。
私は、現在あるいはこれから十年の我々の国の最重要課題というのは、考えてみれば、行き着くところこの政官民の
関係に帰着するのかなというふうによく感じますから、その正常な
関係をつくるためにも、この新しい
首都づくりというのを
位置づけておられる、その点について非常に共感を覚えた次第であります。
また、もう
一つ感想として申し上げるならば、
東京一極
集中という現象をこのレポートが、
集中が
集中を呼ぶ
メカニズムとしてとらえておられる点、これは思わず読んでいてうなずいた点であります。
東京には
過密に伴ういろいろな問題がありますけれ
ども、情報化とか国際化とか進展をしていく中で、その
過密に伴うデメリットといいますか、それらを大きく上回るメリットというか魅力というか、そういうものがやはり
東京には生まれているのかな、それが率直な私の印象であります。
私は県
会議員を福島県でさせていただいて、
地域づくりにこつこつ取り組みをしてきたのですが、どうも悪循環があるなと。
東京には新しいビジネスが生まれて、そのビジネスチャンスを求めて企業が
集中して、企業が
集中するから就業
機会を求めて人が集まって、そしてまた人が集まるから消費市場だ労働市場だといって企業が集まる。まさに悪循環があります。すべての道は
東京に通じてもおります。地方からすると、まさに何か息子を教育すればするほど望む
仕事を求めて
東京に行く、そんな感じなんですね。それが今の現状だと思っています。ですから、まさにこの構造というか
メカニズムというか、悪循環を断つという
意味で、この遷都は非常に重要であるというふうに認識をしております。
以上の
意味で、私はこのレポートに特に賛意を示すわけでありますが、
一つどうしても強調しておきたい点がございます。私は、最近といいますかここ数年、背筋がぞっとすることが何度となくございます。
先ほど安倍
先生からも
お話がありましたけれ
ども、やはり地震とか災害、この問題はどうしても強調をしたいという気持ちでおります。
最近興味を持っていろいろと調べております。何か聞くところによれば、
東京には最も危険な断層というかそういうのが幾つもあるそうであります。また、江東地区なんかがそうであるらしいのですが、地盤そのものも非常に脆弱であるということであります。ほとんどの専門家、何人かの方にお聞きしたのでありますが、必ず地震は来るんだ、
東京直下型の地震が必ず来ますよ、場合によっては、マグニチュード八ぐらいの関東大震災並みの地震も来るんだ、その前の状況に今は似ているのじゃないかなどと言う人もいるぐらいであります。
また一方で、この間、
東京新宿の新しい都庁に行ってまいりましたけれ
ども、すばらしい
防災システムがあります。しかし、あの
防災システムをもってしても、現実に大災害があったときに
対応できるのかといったら、やはり
対応できないのだろう。なぜかといったら、それは避難
場所がないからであります。つまり、
首都機能を
移転することによって、そのすき間をつくってあげることによって、
東京にもプラスになるということであります。このレポート、地震とか災害について触れられてはいるのですけれ
ども、私は、幾ら強調してもし過ぎることはない、むしろもっと強調すべきじゃないかというぐらいの気持ちでおります。
あわせて、当然でありますが、
移転先の
選定基準の中においては、大地震が発生しにくい
地域であること、あるいは活断層というか断層がないようなところであるとか、そういう
意味で災害が少ないところ、そのことを第一の絶対的な必要条件にすべきじゃないかと思いますが、その点について改めて
会長にお聞きしたいなというふうに思います。