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政府委員(
松田朗君) 御
指摘の
健康被害予防事業についてでございますが、これは
地域におけます人口集団を
対象といたしまして健康の確保とか、あるいは回復を図る
事業でございます。
もう一つ、先ほど申しました環境に対する
環境保健事業というものがございまして、これにつきましても先ほど申しましたようなことをやっておりますが、まず
健康被害予防事業のうちの
環境保健事業につきましては、一つの例としまして、医師とか
保健婦等によります定期的な
ぜんそく等の予防や回復に関する相談や指導を行うこと。あるいは乳幼児を
対象といたしましていろいろ問診とか検査等を行いまして、その乳幼児が
ぜんそくの兆しがないかとか、既にあるかとか、そういう観点から健康診査を行って、異常があればそれなりに応じた指導をするというものもございます。
また、既にもう
ぜんそくにかかってしまっている児童を
対象といたしましては、これは野外でキャンプをするとか、水泳によって鍛えるといいますか、水泳指導によって
ぜんそくの発作を防ぐようにしむけていくとか、あるいは
ぜんそくも精神的な
影響が非常にかかわるということもありまして、音楽教室というような場において、
ぜんそく児童に対していろいろ機能訓練をしておるというようなこともございます。
この中で、特に水泳訓練というのは非常に人気といいますか、好評でございまして、これは年間を通してできればやりたいというような声もございまして、室内温水プールを整備するようなこともやっております。それから、
ぜんそく等で悩んでおられる方がなるべく手軽に公的な病院に行って相談を受けれるように、そういう相談の窓口といいますか、呼吸器専門の外来部門というものをつくっていただきたいと思っておりますので、そういう御希望のあるところには医療機器の整備も行っているというような、ハードの面でいろいろ
事業を展開しているところでございます。
こういう具体的な
事業のほかにも、やはり現在一番問題になっておりますのが、大都市におきます
大気汚染、あるいはそれに
関係があるんじゃないかという気管支
ぜんそく等でございますので、これらに類する
調査研究をやる。その
調査研究の結果を少しでも利用して気管支
ぜんそくの
患者さんの発症予防に役立てるというようなことで、こういう
調査研究
事業というものも非常に重視して進めております。
また、こういう
調査研究は奥が漂うございまして、なかなか簡単に結論が出ませんが、しかし、その都度その都度それなりに成果が上がれば、そういうものを踏まえまして、それをパンフレットだとかビデオ等にしまして、そしてこれを
関係者に配って、それを利用して、さらに、今申しましたような
事業を発展させていただく。あるいはこういう
ぜんそく患者、
ぜんそく対策といいますか、
大気汚染に対してのいろんな考え方を改めてもらうためにも幅広く
関係者に対して講演会を開催してこの大切さを訴えていく、こういうような講演会
事業等もやっておるわけでございます。