○武部(文)
委員 その関連がわからなかったものですから、このことだけはきちんとお聞きしておきたかったのであります。
先ほどの中にちょっと落としておきましたけれ
ども、
障害者の方の
要望を二つばかり申し上げておきたいと思います。
その中で、特に毎日の
生活の中で携帯用のファクスというものが自分たちには必要なんだ。ところが今の
状況じゃやっぱり重いわけですけれ
ども、だんだん
進展してきて小さくなって軽くなってくるので、携帯用のファクスというものをぜひひとつ
開発し、また我々に支給してもらえぬだろうか、こういう
要望があったことをつけ加えておきたいと思いますし、また、電話機やファクスにベルや音ではなくてフラッシュで、ぱっぱっとつくやつですね、そういうものが特に難聴者の皆さんには希望が多いようでありまして、ぜひこれは
要望にも、
大臣あてに何回か
要望書が出ておりますね、この視覚の方あるいは聴覚の方から大会の決議として
郵政大臣あてに何回か出ておるようですから、ぜひ検討していただいて、その問題等についても前進をするようなことを
考えていただきたいということをお願いをしておきたいと思います。
それから、いずれこれは我々は
要望書を
提出したいと思っておりますが、二つだけ
要望をいたしたいと思います。
一つは、今度は
視覚障害者です。御存じのように選挙の投票
通知、これがやってきますけれ
ども、目の見えない人はわからぬわけです。で、そのままになってしまう。そこで
点字の
通知書をもらいたい、そして同時に投票もそれに類するようなことをしてもらえぬものだろうか、こういう非常に強い
要望が、私
どもは何カ所かでこれを
要望として受けておるわけであります。基本的な人権の行使は選挙権の行使からだ、こういうことになるだろうと思いますが、ほとんどそれがわからないままに棄権になってしまっておる。そこで、もらった人がこれは何だか見てくれといって来られたので見たら、これは選挙の投票の
通知ですよ、こういうようなことが何回かあったようですが、そういうことのないためにもぜひ
点字を採用してもらえないか、こういう
要望であります。
これはまあ自治省の
関係だろうと思いますけれ
ども、前の
郵政大臣がはがきの下に切手、これ、裏表がわかるように、上下がわかるように、これは大変評判がよかったんですけれ
ども、まあそれに類するようなことになると思いますが、ぜひひとつ
点字の問題というものをお
考えいただきたいものだ、こう思います。
目の見えない人の数はこの
厚生省の数字にも出ておりますけれ
ども、これ以上の
人たちがほとんどこの
通知書をそのままにして棄権に回っている可能性が強いということですから、これもぜひひとつ
点字の入場券、
通知書というものを検討してもらいたいものだ、このように思います。
もう一点は、
手話通話であります。政見
放送についての
手話の通話を、
手話をそれに併用してもらいたい、こういう
要望があります。この手帳を持った人はさっき言ったように三十五万八千人かもしれませんが、現実に耳の聞こえない人はそういう意味では約五、六百万人おるというんですから、その
人たちは政見
放送何やられたってわけわからぬと言うんですよ。したがって、我々もその経験者ですから、政見
放送は五分三十秒ぐらいですね。したがって、政見
放送のあの横の方に
手話を入れてもらえれば我々も政見
放送を聞くことができる、こういう
要望がかねてからございましたが、ぜひそれを御検討いただきたいものだ、このように思うんです。
確かに昔ならば
手話というのは特異な職業でございまして、難しいし、なかなか、一斉にやるわけですからあれは、
放送が、民放もやりますし
NHKもみんなどこも我々行かなきゃいけませんが、どうしても困難ならば
NHKだけでもひとつまず始めてみる。それから、今地方には
手話の方が割合たくさんおられまして、私
どもがやる場合にもいつも
手話の人が立っておられるようですね。ですから、昔と違って
手話の専門の方がふえたようでございますから、すぐといってもなかなか困難かもしれませんが、ぜひひとつ、この政見
放送に
手話を入れてもらいたいという
要望が大変強いことでございますし、これは投票権という大変大事な権利を行使するためにもいいことだと思いますので、これは自治省なりその他とも協議が必要だと思いますが、ぜひ主導権をとってやってもらいたいものだ、このように思うのであります。
これは
要望でございまして、私はまだたくさんの
要望を用意しておりますが、時間も参りましたので最後に
大臣にひとつ特に
要望をしておきたいと思うんです。
大臣は厚生
大臣も歴任されたわけですから、今申し上げたように、この
障害者福祉法の制定なりその
内容がどういうものであるかということを御存じだと思うんです。したがって、手帳をもらった人はそういう意味では何がしかの恩恵も受けておるわけですけれ
ども、手帳のない人が非常に多い。その
人たちは紙一重のところで全然それを恩恵を受けられないわけですから、そういう点についてぜひ六級まではいろんな意味での枠を拡大をしてもらいたい。
それから、手帳以外の、さっき申し上げた四十デシベルの
人たちがもうほとんど困難だ、一メートルくらい離れたらもう聞こえぬわけですから、そういう
人たちも
障害者としてアメリカに準ずるような取り扱いに向かって
努力してもらいたい。今の
縦割り行政ではなかなかそれが難しい。ネットワークは
郵政省、機器は通産省、そしてソフトは
厚生省と、こういうことではてんでんばらばらで前進はない、こう思うんです。したがって、
縦割りではなくて省間の垣根を越えてこういう問題は解決することが必要だし、それをぜひ、せっかく
法律を
提出された
郵政省ですから、これをひとつ先導的な役割をぜひ果たしてもらいたいものだ。そうすれば、今私は全部きょうはしゃべりませんでしたけれ
ども、いろんな難聴者の皆さん、特に
視覚障害の方もおられるわけですが、そういう
人たちの
要望が少しでも前進するんじゃないだろうか。私はこの
法律というのはそのための第一歩だというふうに理解をしておるわけです。
金もかかるし時間もかかるでしょうけれ
ども、これは難聴の皆さんにとってはもう大変なことで、特に私は難聴の人が言われたことを忘れませんが、こういうことをおっしゃるんですよ。目の見えない人は白いつえを持っておられれば、あああの人は
視覚障害者なんだということがわかる。車いすの人はああこれは身体に
障害を持っておられる方だということがわかる。しかし難聴の我々はコミュニケーションが通じぬと言うんですね。相手が見られても聞こえるのか聞こえぬのか全くわからぬ。ここにちょっと入れておられればわかりますけれ
ども。今小型のものができまして、ひょっと見たってわからないんですよ。しかもこれには、難聴には度がありますわね、重度とか軽度と。ですから受け答えが全くうまくいかぬと言うんですね。相手の人は、あれは何でおれに愛想も悪い、物を言ったって返事もせぬ、こういう
人たちが難聴の中には非常に多いし、それでコンプレックスを感じるとおっしゃるんですよ。
まさに私はそのとおりだ。目に見えないんですよ、聴覚の人は。それに大変な差がある。そういう点をやっぱり我々健常者の者が考慮する必要があるなということをその人から聞きまして私は初めて感じました。よくわかりました。そのとおりだと思うんです。
したがってひとつ、今申し上げたように
省庁の垣根を越えて、
郵政省がせっかくつくった
法律ですからこれを土台にして、せめてあの
人たちの希望が一歩でも前進できるような、そういうことを主導権をとってやってもらいたいものだ、私はこれを最後に
大臣に
要望したいと思うんです。いかがですか。